「仕事中にスマホいじりしてるなんて冗談じゃない!真面目に仕事をしないならクビになっても文句は言えないでしょ!?」
デジタルネイティブじゃない世代の私には、そう思う気持ちがよ~くわかります!
とはいえ、「これからの社会を担っていくデジタルネイティブの皆様とは、上手に付き合うべき。」と言われてしまえば、それも確かな事実です。
今回は、仕事中にスマホいじりをする人との上手な付き合い方について、とことん調査しました。
- 仕事中のスマホいじりはOK?クビになることもある?
- スマホいじりを注意するときのポイント
- こっそりスマホに触る人への対処法
- スマホ禁止じゃない職場もあるの!?
仕事でメールのやり取りをスマホでしているのかと思ったら、私用でLINE(ライン)をやり取りしていたり、ゲームをしていた・・・というケースが実際にあります。
会社のルールでは私用のスマホは勤務中に持ち歩くことができないのに、バレなきゃいいやとポケットに入れてこっそり持ち歩いてスマホいじりをするケースも少なくないようです。
私が保育園で働いていた頃、新卒の先生が数人で保育室にスマホを持ち込んで、ワイワイと集まっていた時期があります。
「楽しい雰囲気に水を差すのは気が引ける・・・」と思って数ヶ月放置しましたが、その数ヶ月の間、子供達に怪我が続発しました。
さすがに上司に相談し、その結果、保育室へのスマホの持ち込みは禁止となりました。
その時の私は、こっそりスマホを保育室に持ち込む先生に上手に注意できず、職場の人間関係を悪化させてしまいました。
そのときの経験への反省も踏まえて、皆様と一緒に見ていきたいと思います!
この記事では、仕事中のスマホ使用についてルールを守ってくれない新人や後輩の指導に手を焼いている上司や先輩に知っておいていただきたい、
注意の仕方やスマホいじりをやめさせる方法などを詳しく解説していますのでぜひ参考にしてください。
目次
仕事中のスマホいじりってどこまでOK?クビになることもあるの?
仕事中にスマホをいじることについて、法律などで定めがあるなら、良いor悪いを判断しやすいですよね。
仕事中のスマホいじりに関して罰則などの定めがあるか確認してみましょう!
仕事中のスマホいじりは、労働契約違反!?
あなたが会社に採用されたときに、会社と結んだ労働契約を覚えているでしょうか?
内容を詳しく見て、記憶している人は少ないのではないでしょうか?(私はそうです)
実は、ほとんどの労働契約書には、このようなことが書かれています。
労働契約書の基となっている労働契約法には、このような条文はありません。
ただ、大抵の企業は”勤務時間中は、心も体も職務に専念してもらいたい”という思いがあります。
企業は労働契約書に上記の文を入れて押印し、雇用された側も押印しているはずです。
となると・・・仕事中にスマホいじりをしていたら、労働契約違反ですね。
仕事中のスマホいじりはどこまでOK?という疑問への答えは
と答えても、大げさではないと思います。
職種や職場の雰囲気によっては、仕事に支障がなければちょっとしたLINEのやりとりくらいはOKとしている場合もあるでしょう。
ただ下記のような場合は、明らかにダメと考えておきましょう。
仕事中には絶対にNG!例
- 仕事中にスマホでゲームをする
- 仕事中にスマホで私用の電話をする
- 仕事中に長時間スマホに夢中になる
- 会議や仕事の会話をスマホで中断させる
- 話を聞きながらスマホをいじる
スマホを触っていると区切りがつかなくなって、”つい長時間が経過していた”ということがよくありますよね。
スマホに夢中で、話しかけても顔すら上げないということも、無意識にしているかもしれません。
そんな場合は、完全にNGゾーンに入っていると判断していいと思います。
仕事中でも休憩中なら問題ない
ここで、労働基準法で定められているこちらの条文も、頭に入れておきましょう。
使用者は、休憩時間を自由に利用させなければならない
(第34条3項)
一度スマホいじりが気になり始めると、どんなときでも注意したくなる衝動に駆られることもあると思います。
でも休憩時間は自由な時間ですので、そこまでは規制することはできません。
仕事中のスマホいじりはクビに直結する!?
仕事中のスマホいじりについては、具体的には下記のような方法で社員に伝えることが多いようです。
- 上司からの指導や注意
- 指導や注意で改善されなければ、スマホ禁止命令
- 人事考課などの評価にスマホいじりを組み込む
- 始末書
- 減給や出勤停止などの罰
- 最悪はクビ
「仕事中のスマホいじりが契約違反なら、即刻クビだ!」
普段から、部下や同僚、後輩のスマホいじりを見て嫌な思いをしているのであれば、このように思いたくなる気持はよ~くわかります。
でも、企業は簡単に社員をクビにできません。
社員は、雇用主よりも弱い立場になりがちですので、労働基準法という法律で守られています。
怒りで「クビ!」という判断をしたら、会社のコンプライアンス違反になる可能性もありますよね。
スマホいじりをしている社員に対して日々怒りを抱えていると、あるときふと「なぜ自分はこんなにも怒っているんだろう?」と思うこともあると思います。
でも実際は、仕事中のSNSがきっかけで情報漏洩事件が多発しているのも事実ですよね。
例)ホテル従業員の、「有名人が来た」というツイッターは”プライバシーの漏洩”ということで、騒ぎになった。 など
何か問題が起きる前に、スマホいじりをやめさせることはできるのでしょうか?
本人に気づかせよう!スマホいじりをやめさせる注意の仕方はコレ
どんな場面でも、人に注意をするというのは難しいことです。
「これまでその人と、どんな風に人間関係を築いてきたか?」
「自分は人に注意ができるほど、立派な人間か?」
なども考えると、ますます悩んでしまいますよね。
本人が自分で気づいて仕事中のスマホいじりをやめさせる方向に導く、4つの注意の仕方をご紹介します。
1.言葉を意識した注意の方法
例1.「仕事中にスマホに夢中になるのは、よくないよ。」と言う
「スマホは禁止!」「スマホに触るな!」とストレートに言わず、「よくない」という言葉で伝えます。
言葉の使い方で、伝え方を柔らかくする方法です。
スマホいじり常習者ではなく、「仕事中にスマホを触っていることが、最近気になる」くらいの段階の人に向けた注意ですね。
例2.「何かあった?緊急の用事?」「何か調べ物?」
スマホいじりをしている本人を信じる気持ちが残っている状態なら、こちらの注意も有効です。
明確な返答がなければ、上記の「仕事中にスマホに夢中になるのはよくないよ」と続けて、様子を見ることができます。
言葉を柔らかくすることで、相手により伝えやすくなると同時に、相手がより聞きやすくなります。
怒ってしまいがちですが、自分も相手も楽になる方法ですので、ぜひご検討下さい。
2.相手を尊重しながら注意する方法
注意をするときに気を付けて頂きたいのは、相手のプライドを傷つけないということです。
「注意されるようなことをしている人に、なぜ気を使う必要があるのか?」
と思うのは当然ですが、相手が心を閉ざしたら、どんな行動に出るかわかりません。
パワハラで訴えられるかもしれませんし、周囲の人を巻き込んで大きな問題に発展する可能性もあります。
下記のようなことに気を配ることを、おすすめします。
- 人前で注意しない
- 簡潔に伝える
- 別のことを一緒に注意しない
- これからどうすればいいのかを言う
- 他の人と比べない
3.相手を分析して注意する方法
スマホいじり常習者には、その人の性格について分析してみるのも1つの手です。
性格分析が難しい場合は、相手を下記の2つのうちどちらのタイプかだけでも見極めてみて下さい。
- 頭で理解するタイプ
- 気持ちで理解するタイプ
実は、私はメンタル心理カウンセラーの資格を持っています。
”悪気はないのに、なぜか人に嫌われる”というお悩みをいくつか受けたことがあります。
このような悩みを持つ人は、上記の”頭で理解するタイプ”が多いです。
頭で理解するタイプの人がスマホいじりをしているのには、その人なりの理由があることも考えられます。
- やるべき仕事がもう終わった
- 次の仕事を指示されていないので時間を自由に使っている など
「オイオイ・・・」と思う方も多いでしょうが、このようなタイプの場合には、こちらが頭を切り替えて接しましょう。
頭で理解するタイプの人は、全く悪気なく自分なりに行動していることが特徴です。
人の気持ちに対する配慮や想像力は無いタイプです。
逆に全てをきちんと言葉にして伝えるというポイントを抑えると、簡単に問題が解決します。
- やるべき仕事の内容
- 仕事を終えたあと、どのようなチェックが必要か
- 仕事が終わったら上司に報告すること
- 上司からの支持を待つ間は、○○の仕事をする
- 仕事中に私用でスマホを触るのは職務専念義務違反になること
- 職務専念義務違反になる理由は、会社の利益を上げるのに関係のないことだからということ
など
周囲の人と普通にコミュニケーションが取れる人の大半は、気持ちで理解するタイプです。
気持で理解するタイプの人とは、時間をかけて信頼関係を築くことで、上手に接することができます。
頭で理解するタイプの人には、気持ちを伝えるのではなく、論理的に説明するのがポイントとなります。
4.周囲に頼って注意する方法
自分では上手に注意できないという場合は、他の人に相談してみるのも1つの方法ですよ。
注意をするときに頼りになるのは、権力を持っている上司だけとは限りません。
俗に言う”人たらし(誰からも愛されるタイプ)”が、周囲にいないでしょうか?
ストレートに意見を言っても嫌味に聞こえない人や、だれからも笑顔を向けられているような人です。
そんな人に相談をし、可能であれば注意することをお任せしましょう。
最終目的はスマホいじりをやめさせることですので、全て自分で引き受ける必要はありません。
ご紹介した4つの方法を駆使すれば、スマホいじりが終わる可能性が高まります!
ただここで残念なのが、相手が幼稚な場合です。
「バレなきゃいい」とでも言わんばかりに、スマホをポケットに入れて、こっそり持ち歩くようになるかもしれません。
そんなときは、どうすればいいのでしょうか?
仕事中のスマホを注意したら隠すようになった!そんなときは上司に相談を
仕事中にはあからさまにスマホを見ることがなくなっても、隠すようにしてスマホいじりをするなど更に巧妙な手口を使われることがあります。
まさに”いたちごっこ”という状態ですね。
「デスクでスマホを見なくなったけど、様子がおかしいな」と思ったら、こんなことをしているかもしれません。
- スマホの音を消す
- ディスプレイを周りから見えにくくする
- トイレでスマホをいじる
- ロッカーでスマホをいじる など
残念。・・・というか、切ないですね。
そんな相手に対して、どのように対処するか?
それはもう、「会社としてその人をどういう思いで雇い続けるか?」ということを問うことになると思います。
すぐに上司に相談することをおすすめします。
一人で対応しようとして悩まず相談するのが大事
スマホいじりに限らず、どんなに注意をしてもなかなか改善しようとしない人は、どんな会社でも存在しているものです。
「この人、態度も悪いし仕事もしていない。どうして会社にいられるんだろう?」
このような人に出会ってしまった場合は、気にするだけムダという場合もあります。
また、人によって能力は違います。
あなたなら1回聞いたら理解できることを、10回聞かないと理解できない人もいます。
逆にクイズの早押しのように、文章の始めだけ聞けば、内容を全て察することの出来る人もいます。
会社は複数の人が集まるところですので、日々色々な問題が起きます。
自分が煩わされるべき問題かどうかを、一度冷静に考えてみると落ち着くかもしれません。
一人で問題解決しようとせず、上司や周りの人に相談をして対応策を一緒に考えることも必要です。
最後に、仕事中のスマホ使用が禁止じゃない職場についてご紹介します。
今、皆様の目の前でスマホをいじっている人は、そんな職場を経験したことがある人かもしれませんよ!
仕事中のスマホは絶対禁止!とは言い切れない?こんな職場もあるよ!
「仕事中のスマホ使用は禁止じゃないよ。仕事中もプライベートを尊重するよ。」
という職場もあるので、以前の職場と同じ感覚で仕事中にスマホいじりをしている可能性もあります。
実際に仕事中のスマホいじりを公認している職場の例を紹介します。
スマホいじりが公認されている職場の例
調査してみると、仕事中のスマホを禁止していない例も実際にあるようです。
美容院やアパレル関係の職場では、ブログやインスタなどを駆使することで集客にもつながるので、スマホは仕事の一部となっている場合もあります。
営業マンや配達員などは、顧客とのやり取りをスマホですることが主流なので、あまり禁止されていないようです。
私は今まで事務の仕事を中心にしてきましたが、育児中や介護中の人などは私の経験でもスマホOKとなった場合がありました。
私用でも緊急の連絡が必要になる場合も想定されるので、スマホ使用を完全に禁止するのは難しい面もあるでしょう。
こっそりスマホを見るのではなく、理由をはっきりとさせた上でスマホを許可された例は何度もあります。
他にも、上司自身がスマホを肌身離さないので、職場全体が”なんとなくOKでしょ”という雰囲気になる事例もありました。
仕事中のスマホいじり問題を完結させるためには、まずは会社の体制をしっかりさせる必要があるかもしれませんね。
まとめ
仕事中のスマホいじりについて、詳しくご紹介してきました。
労働契約に違反する可能性がありつつも、様々な対応が必要ということがわかりました。
ポイントをまとめてみます。
- 仕事中のスマホいじりは労働契約違反となるのが一般的
- すぐにクビとはならず注意、禁止命令、始末書など様々な対応があることが多い
- スマホいじりを注意するときのアプローチ方法は様々ある
- 悪質なスマホいじりは会社全体の問題として扱う
- 仕事中にスマホいじりOKの職場もある
問題の人物がスマホをいじっている時間、自分は真面目に仕事をしていますよね。
怒りが湧いてくるのは当然です。
その人に何も罰が与えられないと、余計にその人が嫌になります。
でも、どの人とも笑顔で和やかに仕事をしたいのが本心ではないでしょうか?
どうしても気になる嫌な人がいる場合は、”見たくなくても見てしまう”という異常な心理状態になっている可能性もあります。
自分を苦しめているのは、実は自分だったという状態です。
気になる人がいるときは、ぜひ周りの人に相談をして、協力しながら問題を解決するようにしてくださいね。