県外就職を希望している方は、引越しをする前に就活をはじめたいと考える方も多いですよね。
さまざまな求人情報を紹介しているハローワークでも県外の求人情報を紹介してもらえるのか気になったので、以下の項目について調べてみました。
- ハローワークで県外の求人を探す方法
- 引越し前に県外の求人を紹介してもらう流れ
- ハローワークを利用して県外に就活する際によくある質問
現在お住まいの地域だけでなく、他県のハローワークも利用する際に知っておきたいポイントについても調べておきました。
北海道から沖縄まで、さまざまな地域の求人情報を探したい方は必見の内容なので、ぜひ参考にして就活を成功させましょう!
目次
ハローワークで県外の求人情報を探す方法と手続きの流れ
ハローワークではお住まいの地域の求人情報だけでなく、他県の求人情報を探すことも可能です!
ハローワークに設置されている求人情報提供端末から探すこともできますが、「ハローワークインターネットサービス」を利用すると自宅で探すこともできます。
ハローワークインターネットサービスとは、就職支援や雇用促進に関する公的サイトで、全国のハローワークがオンラインシステムで繋がっているので、ほかの地域の求人情報を簡単に検索できるようになっています。
ここでは、ハローワークインターネットを利用して県外の求人情報を探す流れを紹介します。
求職情報登録手続きの方法と流れ
まずはハローワークで求職情報登録をしましょう。
ハローワークで求人を検索するだけなら求職情報登録がなくても検索できますが、求人情報を出している企業が「ハローワーク求職登録者に限定して事業所名等を含む求人情報を提供する求人」として登録している場合には企業情報を確認できません。
たとえば、「良さそうな条件の求人情報を見つけたから企業の評判も調べてみたい」と思っても、企業情報がわからないので評判を調べることもできないデメリットがあります。
また、県外や県内にかかわらず、ハローワークの求人に応募する際には紹介状が必要となるため、求職情報登録が必須になります。
事前に求職登録をしておくと様々なサービスをスムーズに受けられるメリットもあるので、以下の流れで手続きを行いましょう。
求職情報登録の方法 その1
- 最寄りのハローワークの受付で用紙をもらう
- 住所・氏名・連絡先の他、職歴や資格、希望職種、希望勤務地など必要事項を記入する
- 受付に提出し、登録を済ませる
- ハローワークカードが発行される
- 求人検索して相談窓口で職業相談(面談)を受けたり、紹介を受けたりできるようになる
求職情報登録の方法 その2
こちらは事前にインターネットで仮登録をすることで、ハローワークでの記入時間が短縮できてスムーズにハローワークカードを受け取れます。
- ハローワークインターネットサービスから求職情仮登録を行う⇒こちら
- 必要事項を記入して仮登録完了
- 仮登録番号が表示されるのでメモや印刷をしておく
- 仮登録後1週間以内に最寄りのハローワークの受付で仮登録番号を伝える
求職情報登録には必要な記載事項がたくさんあり、中でも職歴については、正確に書いた方が良いそうです。
筆者自身、履歴書を記入する際、いつも思うのですが、卒業年月や入退社年月は、パッと書けないもので、まれに会社名が変更になっているという事だってあります。
もしも照会された時に、年数などの“記載が間違っていた”というのは防ぎたいものです。
ハローワークの職員の方の話では、職歴は自己アピールにもなるので“詳しく正確に” ということですから、自分の職歴をしっかり整理しておくことが大切です。
さて、いざ記入する時に具体的に留意するべきポイントは以下になります。
求職申込書には「県外希望の理由」を明記する
なぜ県外での仕事を希望しているのか?は、企業の採用担当者にとって気になるポイントになります。
求職申込書の「条件・その他の希望」の欄に、県外を希望する理由と引っ越し時期(未定も含め)を明記しましょう。
中途半端に記入して採用の確率を狭めないようにしましょう。
また、県外への就職を希望する動機は、面接に進んだ時にも重要となりますので、しっかりと考えておきましょう!
近隣都道府県の求人では「転居の必要性」を確認する
仕事の内容や就業時間などによっては、職場に近いほうが有利な場合も多いものです。
また、交通費の支給に関しては、上限を設けている企業もあります。
このような観点から、前もって確認しておいた方がよいのは次の3つです。
- 通勤時間などを考えた場合、転居は必要?
- 仕事の内容や就業時間からみた場合、転居は必要?
- 遠くても通えない距離ではない場合、交通費はどのくらいまで支給してくれる?
求職情報登録手続きが完了したら、早速ハローワークインターネットサービスの求人情報検索を活用しましょう!
ハローワークインターネットサービスで県外の求人情報を検索する流れ
ハローワークインターネットサービスでは全国各地の求人情報を検索できますが、希望する条件にマッチした求人情報をスムーズに見つけるための検索方法を覚えておくと便利です。
以下の流れで、あなたの条件に合う求人情報を探してください。
1. ハローワークインターネットサービスにアクセス⇒こちら
2.「求人情報検索」をクリック
3. 条件を指定して「検索」をクリック
希望する都道府県は5つまで指定できます。
派遣・請負を希望しない方は、「派遣をのぞく」「請負をのぞく」にチェックを入れてください。
4. 詳細検索条件を指定して「検索」をクリック
詳細検索条件入力画面の「+開く」をクリックすると詳細条件を指定できます。
ここでハローワークで登録した求職番号を入力し、就業場所や仕事の内容、労働条件など細かく設定します。
県外の求人であっても、求人番号さえわかれば地元のハローワークで紹介を受けることは可能です。
気になる求人があったら求人番号を控えておきましょう!
次章では、希望する条件に合う県外の求人情報を紹介してもらう際のポイントについて紹介します。
ハローワークを利用して県外の求人情報を紹介してもらうまでの流れ
希望の求人情報が見つかったら、最寄りにあるハローワークの相談窓口に行きましょう。
希望の求人ページを印刷、または求人番号を控えておくだけでも大丈夫です。
ハローワークの職員が、企業の採用担当者とコンタクトを取り、面接の日程を調整してくれます。
その場で面接日が決まることもありますので、少し先までの自分の予定を把握しておいて、聞かれたらその場で返事ができるようにしておくと良いですね。
面接が決まると紹介状をもらえます。面接時に忘れずに持参しましょう。
また県外在住であることはもちろん、資格・経験等、求人票のすべての要件を満たしていない場合でも、応募できるよう事業所に働きかけてもらえることがあります。
気になる求人を見つけた場合は、積極的に窓口職員に相談してみましょう!
県外の求人応募は消耗戦!できる限りの面接対策を!
応募する企業との調整がつくと、いよいよ面接です。
まれに電話面接ということもありますが、基本的には企業を訪問して面接を受けることになります。
求職者にとっては、企業の雰囲気を探れるチャンスでもあります。
「面接用の交通費」を準備する
県外に面接を受けに行く際の交通費は、多くの場合、自費負担です。
極端な話、北海道の稚内から沖縄の那覇にまで行く場合も自費になります。
気になる企業の面接をいくつか受けるだけでも金銭的な負担になるので、交通費の準備は大切すね。
また、時間や体力的にも消耗してしまいますから、気になる求人がいくつもある場合は面接日の調整も計画的に進める必要があります。
例えば、同じエリアの企業の面接は同じ日に調整してもらえるよう、ハローワークの職員に提案してみましょう。
一度に応募できる数はハローワーク毎に規定があるそうですが、現実問題として、一社目の面接結果を待ってから次の企業へ応募するのでは、時間が無駄にすぎてしまいます。
一度に何社も同時に応募というわけにはいきませんが、二社くらいまでなら常識の範囲だと考えられるようですよ。
面接では「なぜ県外に就職したいのか」の答えを明確に伝える
面接では「なぜ県外に就職しようと思ったのか」は必ず聞かれると思ってください。
- 希望の職種があるが、地元での求人が少ないため
- 地域に愛着があり、どうしてもその県で働きたい
このように、人それぞれの理由があるとは思いますが、上記のような内容ならばシンプルにそのまま伝えても問題ないと思います。
県外への応募の理由を聞かれる背景には、
- 県外から採用するとすぐに働くことができないのでは?
- ゆくゆくは実家へ戻ってしまう(辞めてしまう)のでは?
- 交通費の支給が多くなる(経費がかさむ)のでは?
などの懸念を採用担当者が持っていることがあります。堂々と答えられるよう、回答案を事前に練っておきましょう!
さらに次のことも答えられるようにしておくといいですね。
- いつから働けるのか?
- 長く勤める気持ちがあるか?
- 県外からの通勤になるのか?
県外で働きたいのであれば、転居してから求職活動することも再就職を有利にする就活方法かもしれません。
次章では県外に転職する方は知っておいていただきたい失業保険の扱いについて紹介します。
県外に転職する場合の失業保険はどうなるの?
失業保険とは雇用保険の基本給付のことですが、ここではわかりやすく失業保険と呼びたいと思います。
県外に引っ越ししてから就活する場合もまた、お金と時間の消耗戦となります。
失業保険の給付期間中で住所変更してない方は、なるべく早く住所変更の手続きをしましょう。
県外に転居後も手続きすると失業保険は給付される
新しい住まいを管轄するハローワークで手続きすると、失業保険は引き継がれます。
住民票と雇用保険受給資格者証、離職票(あれば)を持参して、手続きをすませましょう。
失業保険に関する手続きは求職登録とは違い、現住所管轄のハローワークで行う必要がありますので注意してくださいね。
ただし、引っ越し直前・直後に認定日が来る場合には、あらかじめ転居前のハローワークに確認しておくことをおすすめします。
就職促進給付について
ちなみに、失業保険を受給している場合は、ハローワークの紹介による再就職で、移転費がもらえる可能性があります※通勤時間などいくつもの条件があります。
県外へ就職したい場合は、移転費を貰える対象になるかどうかを確認すると良いかと思います。
対象になる場合は、転居してから就活をするのではなく、再就職先を決めてから転居する方が良いですね。
また、失業保険受給中に再就職が決まると、再就職手当てをもらえる可能性があります※失業保険の支給日数などの条件があります。
就職促進給付についてはハローワークのサイトに受給資格などが詳しく載っていますので参考にしてみてください。
失業保険については、【雇用保険関係】の【基本手当て】の項目、移転費や再就職手当ては、【雇用保険関係】の【就職促進給付】の項目を参照すると給付条件などが詳しく載っています。
就職促進給付は、受給資格を満たす必要があるとはいえ、受給できるとなると高額です。
ハローワークでの相談時には、遠慮せずに自分からどんどん聞いてみましょう。
県外に転居後も失業保険を受けながらの職業訓練は可能
焦ってしまいがちな求職活動ですが、職業訓練を受講することにより失業保険の給付期間が延長できるケースがあります。
希望の職種に必要な職業訓練があれば、給付を受けながら受講することを検討しても良いかもしれません。
失業保険を受けながら職業訓練を受講する場合や、訓練・生活支援給付金を受けながら職業訓練を受講するという場合は、自分の住まいを管轄するハローワークで手続きしよう
ただし給付金は受けない、受けられないが職業訓練だけ受講したいという場合は、全国どこのハローワークでも受講申し込み手続きが可能です。
参考資料【訓練・生活支援給付金とは?】
失業保険を受給できない人が職業訓練を受講する際の支援制度です。こちらで分かりやすく説明されています。
まとめ
ハローワークで県外の求人情報を探して紹介してもらうまでの流れをまとめます。
- ハローワークで県外の求人情報を検索・紹介してもらうのは可能
- 事前に求職情報登録をしておくと良い
- 求職情報登録時には県外を希望する理由をしっかり明記する
- ハローワークインターネットサービスで自宅でも求人情報を探せる
- 希望の求人情報が見つかったらハローワークから紹介状をもらう
- 面接などにかかる費用は自己負担なので引越し後に就活することも検討する
- 県外に引越し後も失業保険は給付されるが手続きが必要
ハローワークは、求人する側にとっても広告掲載料がかからないメリットがあるため、求人数は多いですが、それだけに選ぶのも大変ですね。
県外の求人へ応募する際は、これらのポイントを押さえて、ハローワークを有意義に活用して就活を成功させましょう!
この記事が少しでもお役にたてれば幸いです。最後までお読みいただきましてありがとうございました。