一向に減らない「ブラック企業」。
「上司のパワハラで社員が自殺に追い込まれた」
「ノルマ達成できなければ、商品買い取れ!」
「1分でも遅刻したらペナルティ(罰則)だ!」
など毎月のようにニュースで取り上げられてます。
私が今いる会社も夜勤の後、日勤をさせられたりします。
ブラック企業に勤めてしまい、今どう対処していいのか分からない方は多いはず。
職場での人間関係や残業で、悲鳴が出そうなのに辞めるに辞められない……。
(オレはこのまま、ひたすら我慢するしかないのか……。)
私が前の会社を辞めて、今の会社に転職したのは25歳の頃でした。
今回の記事では、私の実体験を通して、ストレスが限界に感じた時の5つの対処法をご紹介します。
目次
1)まずは辞められない理由を分析すべき
不満はあるものの、辞めずにガマンし続けているには何か原因があるはずです。
それには、自分自身のおかれている状況を「客観的」に見ることです。
「客観的に見ることは、自分から自分へのアドバイス」になります。
職場に相談する相手がいない時は有効な方法の1つです。
その原因をいくつかご紹介します。
1.正社員の立場は貴重と考えている。
(転職雑誌を見てるけど、フリーターや期間限定の仕事多いよなぁ……)
そう、正社員とは「期間を定めない雇用」のことです。
終身雇用の時代はとっくに終わりを告げましたが、それでも「正社員」という立場には、社員を引き留める「最低限の特典」です。
それは、「会社が社会保険料を折半してくれること」です。
フリーターでよく高い時給の広告をよく見かけますが、自分で国民保険料や国民年金を全額払うとなると、不満はあるものの「正社員」という立場にすがりつくのも無理はありません。
2.人のしがらみで辞められない。
知人の紹介で、入社するケースはあると思います。
今の私の会社には「縁故制度」というのがあって、「知人を紹介して入社したら何万円」、「何ヵ月続いたら何万円」と言うものがあります。
しかし、せっかく入社したにも関わらず辞めようと思っても、
(せっかく紹介してくれたんだから、アイツに悪い……)という相談を受けることがあります。
「職場の居心地のでしょう良さは、半分は人間関係で決まるから、お前のせいじゃないよ」と慰めるんですが、やはりそういったしがらみがあって、かえって悩む人は多いです。
3.明らかにブラックだと分かりながら文句一つ言えない。
一口にブラックと言ってもさまざまありますよね?
- 残業代が出ない(サービス残業を暗黙で強要される)。
- 忙しすぎて、有給休暇が取れない(有給は年末に自然消滅する)。
- 名ばかり管理職である(忙しいだけで見合った給与も無し)。
など、挙げればキリがないですよね?
では、なぜ辞められないかと言えば、「結局はブラック企業でも、安定してるから。」
次の仕事先が見つかってたら、いいんだけど、ブラック企業の場合、「自分の時間がない=就職活動するヒマがない」。
なので、現状維持になってしまいます。
4.同業他社よりは給料が良いため、不満があっても辞められない。
私の会社は「ブラック」です。
長時間残業や夜勤から引き続き日勤などをさせられるので、労働基準法には抵触してますね。しかし、同じような働き方でも、名ばかり管理職の人たちは、わずかな手当だけで、サービス残業が多いですが、私のような非管理職の立場では、やればやるほど残業代はもらえます。
なので、(体きついなぁ……)と思っても、給料には反映されるので、結局は会社にいづいてしまいますね。
ここまで、不満があってもガマンして、辞められない原因についてお話ししました。
しかし、例え給料が高くても,職場の人間関係によるストレスは、放置しておくとガマンしきれない面が出てきますよね??
次の章では、その対処法についてご紹介します。
2)人間関係のストレスが限界のときは?
職場でのストレスの原因で、最も大きいのが「人間関係」。
私は大学でクラブ活動していましたが、卒業したOBがよく部室に顔を出しに来られました。
その時先輩が言ってたのは、「どんな職場にもムカつく奴はゼッタイにいる!」ということでした。
零細企業ならともかく、ある程度の会社に入るとその部署によって「水に合う、合わない」はありますよね。
しかし、合わないことが限度を過ぎるとストレスになります。
では、職場でのストレスにどう向き合えばいいのでしょうか?
その対処法をご紹介します。
1.肝心なことを言わない人間に限って、一言多い。
どこにでもいる「一言多い」タイプの人。
こういうタイプの人って、「何でそれ早く言ってくれなかったの?」ということは言わないくせに、言わなくてもいいのに余計なことを言ってしまいます。
グループの誰かがミスをしても、それをグループのメンバーの中で解決しようとせず、すぐに上司やユーザーに報告してしまいます。
当然、上司やユーザーの耳に入ったら、グループリーダーや会社の耳に入ってしまいますよね。
「○○さんから言われたんだけど、知ってる?」
当然聞いてないから、グループは混乱します。
でもよく聞いたら、グループの中でフォローすればグループの中で解決できたのに……。
言った本人は「点数稼ぎ」のつもりか何か分からないけど、グループの他のメンバーからすれば、個人のことでもグループ全体の問題になっちゃうから「俺たちの評価はどうなるんだ!」と密告者いい感情は持ちません。
同じような目に合っている人通しは言葉を交わさなくても、みんな同じように考えているハズです。
2.意地悪なことを言う奴は外人と思う。
よく先輩から、「日本人でも日本語が通じないのがいる」と言われました。
つまり、「会話にならない」人たちです。
何を言っても(反論しても)ムダなので、何か言ってきたら
(あ~、また外人が何かしゃべってるわぁ。)
と聞き流してみましょう。
結構スルーできますよ。
3.あまりにうるさくて、仕事に支障が出るなら、周りの人に愚痴をこぼす。
私自身は煙草は吸いませんが、喫煙所に缶コーヒーを持って休憩してました。
「なぜかって?」
煙草は体によくないと言われてますが、いいこともあります。
「密室のコミュニティー」ができるからです。
喫煙所で聞こえてくるのは、職場の愚痴ばかりです。
また上司や部下の垣根を越えた情報交換の場になります。
「アイツ、いつも意地悪なことを言ってきて、最初はガマンしてたけど、最近うるさくてしょうがない。」
そうすると「オレも同じだよ!」と同調する人がいて、自然とコミュニティーができあがります。
4.とにかく集中、集中!
よくいますよね、お局通しでぺちゃくちゃしゃべてるの……。
とにかくうるさくて、集中できないなら、集中できる場所が必要です。
例えば……
- 無線LANで作業できるなら、少し離れた所で作業する。
- 可能なら早朝出社して、作業する。
- 「目には目を、歯には歯を」で対応する。
私がよくやるのは、少しオーバーに咳払いするか、ため息をつくです。
意外とストレス解消になるし、雰囲気を察し立ち去ってくれることもあります。
ここまで、人間関係でストレスを感じた時の対処法についてご紹介しました。
ある程度の人間関係のストレスは一個人でなんとか対処はできます。
しかし、「完全能力主義」の会社では、経営者が社員に求めるのは「数値」のみです。
では、そのような「サバイバル会社」では、どう対処すればいいか、次にご紹介します。
3)労働環境が、ブラック化しているときは?
「営業成績が全て」っていう会社がありますよね?
販売会社などが、これに当たります。
はっきり言って、売り上げのよくない社員には、会社は経費をかけたくないわけです。
勿論、営業利益が出なければ、経営は成り立ちませんから、会社の立場も分かりますが、ブラック企業はそのやり方が陰湿です。
私の知り合いも今の会社に入る前に、販売会社の内勤営業していたのですが、上司から、「今日1本もとれなかったら帰るな!」と言われたそうです。
では、どのように、会社が成績の悪い社員を辞めさせようとするか、またそれにどう対処すべきかご紹介します。
1.辞めさせようとする会社に見切りをつける。
営業成績の一覧表を壁に貼り出し、連続数ヶ月一定基準を下回れば、一日ひたすらコピー係などの閑職に追いやられる。
先程紹介した、私の知り合いが正にこれでした。
(もうオレに辞めろと言ってるのかぁ……。)
会社というのは、余程のことがない限り、社員をクビにはしません。
クビにすると、ハローワークで求人募集をかける際に、「なぜ社員を解雇したのか?」と疑念をもたれるからです。
なので、本人が「辞める」というように仕向けるのです。
さっさと会社に見切りをつけた方がいいですね。
2.勤務実態、上司の発言を記録して労働基準監督局に訴える。
勤務のあり方や、上司の発言にどうしても納得できないなら、証拠を集め、労働基準監局に訴える方法もあります。
そのためには……、
- 上司から受けたあまりにもひどい発言は、スマホやレコーダーに記録する。
- タイムカードのコピーをとる。
労働基準監督局はこれらの資料を精査し、会社に勧告します。
それでも是正されなければ、是正するための命令を下すこともできる強い力を持っています。
また給料明細や回数券などもとっておくといいですね。
「今に見ていろ!」という気持ちが生まれ、ストレスのはけ口になりますので、試していただきたい方法です。
しかし、やはり会社を辞める決断はなかなか難しいものです。
閑職でも、成績が悪くてもとりあえずは給料は貰えてるわけで、自分と同じ境遇の社員もいるハズです。
では、そんな「どん底」で会社でどのように振る舞い、仕事に向き合うかを次の章でご紹介します。
4)自分や部下が仕事ができないときは?
自分自身が仕事ができないのは、あくまでも「結果」です。
結果は必ず「原因」と対になります。
その原因がどこにあるのか……。
個人の問題なのか、それとも組織の問題なのか……。
その原因にまっすぐな気持ちで向き合うと、改善の糸口があります。
1.今の会社や職場は自分に合っているか?
ミスをしたくなくても、同じミスを繰り返したり、スキルが一向に身に付かないとなると、「向き不向き」ということも考えられます。
いくつか対処法をご紹介します。
- 忘れやすいなら「メモをとる」。
メモをとるのは忘れないためもありますが、人の話を聞いているという姿勢をアピールすることにもなります。 - 常に笑顔で。
やっぱり暗い顔してたら、気力も沸いてきません。
辛いだろうけど、できることから始めるつもりで。 - ミスをしたら、謝罪が第一歩。
ミスは誰でもします。要は正直に謝罪し、その改善策を自分の言葉で「回答」することで信頼回復につながります。
このようにして、目の前にある原因追求から逃げないことが、最良の改善策になりますし、ポジティブな思考を持ちストレスの改善にもつながります。
2.仕事ができないのが組織全体の問題なら深く考えないこと。
上司が気分屋で、周りの人間がとにかくご機嫌を伺いながらっていう職場がありますよね?
もうこうなると、あなたがどんなに「頑張ろう!」「改善しよう!」としても原因が会社、職場、上司にあるのだから、自分をあまり責めないで。
「働きアリ」って知ってますよね?
でも、実際まじめに働くアリは全体の2割程度。
6割はまぁそこそこ働き、残りの2割はなんと「サボります」。
では、このサボる2割を取り除き、残りの8割でなら、最強の組織になるかというと、悲しいことに、その8割が再び2:6:2に分かれます。
なのでどんな組織にも、あまり活躍できない人がいても、それはある意味自然なのです。
自分で「オレは仕事ができない」と自覚していても、給料をもらえるということは、何らかの存在意義があり、まだ可能性があると見てくれているからなのです。
その存在意義も可能性もないと判断されたら、クビにしてもらえます。
自分から辞めれば失業給付金の支給は3ヶ月待たないといけませんが、クビならすぐにもらえます。
(悪いのはオレだけじゃない、クビにするならしてみろ!)
というぐらいの気持ちを持つと楽になります。
ここまで、自分や部下が仕事ができないときの対処の仕方についてご紹介しました。
しかし、職場があまりにも辛くて、精神的、肉体的に限界を感じてあまり職場環境改善を期待する時間的余裕がない……。
また、
何かスキルを身に付けたら待遇のよい会社に就職できて、何も今の会社にしがみつく必要はないのでは?
と考えたりするなら「転職」という選択肢もあります。
以下、ストレスが限界で会社を辞めたいと感じたときの対処法をご紹介します。
5)ストレスが限界なら「転職」という選択肢がある
「転職」という言葉の響きには、あまりいいイメージを持たない人が多いですよね。
何も長続きしないとか、ガマンが足りない人と思われそうで……。
しかし、転職というのは「仕事というキャリアの転換期」という位置づけと捉えると決してネガティブにはなりません。
私も2回転職しましたが、人間関係や仕事内容が、
(どうも、自分には合わないなぁ……)と感じての決断でした。
全く違う業界に入りましたが、やはり「向き不向き」は「水が合うかどうか」とも言えますので、どうしても無理と思ったら、思いきって転職という答えを出すのも方法です。
結果がどうあれ、自らの意思で決断したというプロセスが大事です。
大事なのは、「世間体を気にしすぎて、ストレスを限界まで溜めない」です。
心身共に限界なのに、無理して続けると取り返しのつかない心身へのダメージになることもあります。
会社は世の中に沢山ありますが、あなたという存在は1つしかありませんし、人生は1度きりです。
いくつか対処法をご紹介します。
1.転職を成功させるには自身のスキルアップを図る事がカギになる
転職する際には……、
- 何か資格を取るか、またはその準備をしてからにして、資格を得たら、それを活かせる仕事を探す。もしくは、
- 資格取得ではないが、何かノウハウを得られる仕事を探す。
やはり、転職を成功させるには、自分自身に「付加価値」をつけることにあります。
資格といっても沢山あり、自分に合うもの、興味のあるものであるというのが大前提です。
その上で転職雑誌や求人サイトを見て、「世の中は今、どんな人材を求めているか?」というトレンドを見つけることです。
勿論、例えば弁護士のようにトレンドという時代に流されないものもありますが、基本的に「世の中が求める自分になる」ということが重要ですね。
2.取り返しのつかないことになる前に「転職」という決断をする。
「職場のパワハラや長時間残業を苦に社員が自殺した」というニュースはあとをたちませんよね。
「辞めたら世間体が悪い」とか、「とりあえずはある程度給料もらってるから」
といった理由でいやいやながらも、仕事を続けているのではないでしょうか?
その世間体や給料は、ストレスを受けるに見合ったものでしょうか?
あなたという存在はかけがえのない存在ですし、自殺までになってしまうと周りの方が悲しむのは勿論、色んな影響が出ます。
自殺までいかないにしても、取り返しのつかない心身の不調をきたせば、その後の人生を左右します。
「体さえ元気なら、なんとか生けていけるよ。」
親が健在なら事情を説明し、しばらく面倒みてもらう(引きこもりにならず、転職はしたものの前を向いているという意思表示のためには、何らかの活動は始めておく)のも方法です。
既に体調を崩すなどして働けないなら、「生活保護」というセーフティネットもある。
憲法で日本国民は、最低限の生活を保証されています。
なので、あまり思い詰めず、「たまには立ち止まり、後ろを振り向くことも大事だ」と軽く考えると必要以上にストレスを溜め込むことはありません。
ここまで、ストレスが限界なら転職という方法もあるということについて、ご紹介しました。
次にこの記事のおさらいをしますね。
ブラック企業の特徴と面接での見分け方
まとめ
今回の記事をまとめてみます。
- 正社員という立場を維持したい。
- 人のしがらみがある。
- ブラック企業への対処法がわからない。
- とりあえず、給料がそこそこ出るから続けている。
2)人間関係のストレスが限界だと感じたら……
- 意地悪なことをいう人は、周りもそう感じている。
- そういう人が何か話しかけてきても「外国語」と思ってスルーする。
- あまりにもうるさいなら、周りの人に愚痴をこぼす。
- できれば、環境を変えて集中できるようにする。
3)労働環境がブラックなら……
- 辞めさせようと仕向ける会社は、見切りをつける。
- できるだけ勤務実態の分かる証拠を集め、労働基準監督局に訴える。
4)自分や部下が仕事ができないときは……
- 今の職場が自分に合っているか考える。
- 自分に原因があるなら、メモをとるなどの勤務態度を改める。
- 組織全体の問題なら、どんな組織でも仕事のできない人間はいる、自分だけじゃないとあまり自分を責めない。
5)我慢できないストレスなら、「転職」を考える。
- 世間体や給料の額と、現在受けているストレスとを天秤にかけ釣り合っているか?
- 転職する際は、「世間が求める自分」になれるようにスキルアップするのが鍵。
職場には、様々な問題があり、私自身も現在も苦しんでいます。
また、私の周りにも大勢います。
決して、あなただけではありません。
自分で改善できる面があればした方がいいですが、どうしてもガマンできないのであれば、「環境を変える」のも有効な方法です。
社会や身の回りには、さまざまな「セーフティーネット」があります。
それを頼るのも、あなたという存在を助けることにもなります。
今回の記事を参考にしていただき、少しでも救いになればと思っています。