箱買いしたみかんにたった一個だけでもカビが生え始めると、あっという間に周りのみかんにもカビがうつるので焦ります。
カビがびっしり生えてしまったら捨てますが、うっすらとカビがついている場合などは、どうしたらいいのでしょうか?
「もったいない」という気持ちもあって、捨てるかどうかを迷ってしまいます。
今回は、みかんが食べられるかどうかを判断するときの見分け方などを、詳しく調査してまとめました。
- みかんのカビはどの程度なら食べちゃダメなの?カビの程度や危険性を解説
- みかんにカビが生えたら、周りのみかんは食べられるのか?見分け方や対処法
- みかんにカビが生える原因を紹介
- みかんをカビさせない保存方法
先日私の子供が自分でみかんの皮をむいて食べたところ、「美味しくない」と残しました。余ったみかんをよく見ると、皮にうっすらとカビが…。
体調を崩すのが心配でしたが、運良く何事も起こらずホッとしています。
買ってからの期間が短いみかんですし、カビを防止するために冷蔵庫保存をしていたのに、何が原因でカビが生えたのでしょうか?
みかんをカビさせないために、カビの原因から予防方法までを徹底調査してご紹介したいと思います!
目次
みかんにカビが生えたら捨てるべき?その見分け方や危険性を解説
みかんには白や青などさまざまな色のカビが生えて、カビ独特の嫌な臭いがすることもあります。
人間の体にどんな影響があるカビなのかが知りたいですよね。カビの正体を調査したので、ご紹介します。
みかんに生えるのはどんなカビ?取り除いて食べられる!?
みかんに生えるカビについて、わかりやすい情報を発見しました。
みかんに生えるカビの多くは、コロニー(発生部位)の周縁が白く、中央部分が緑色になっています。
このカビは、アオカビの仲間である「ペニシリウム・イタリカム」または「ペニシリウム・ディジタータム」で柑橘類に多く発生するカビです。
上記のカビが生えた果物の状態は「カンキツ青カビ病」という名前でも呼ばれていて、下記のような順番でカビが増殖していきます。皮だけではなくヘタに生えることもありますよ!
- みかんの表面がしっとりして水っぽくなる
- フワフワとした白い粉のようなカビが生える
- 白いカビの中心部から青(緑色)に変化していく
カビが生えるみかんの見分け方は、上記の(1)を参考になさってみて下さい。皮を触ったときに通常よりも水っぽい感じがあれば、他のみかんと一緒に保存するのはやめましょう!
実は、カビの菌は私達の生活空間に普通に存在していて、ホコリなどにも混ざっています。
ご紹介した「青カビ」以外のカビ菌もあって、みかんにつくと「黒・赤などのカビが生える可能性もある」と覚えておきましょう。
*カビを防止して保存期間を長くする方法を、後ほど「みかんをカビさせない保存方法は?事前にカビを予防するコツ」で詳しくご紹介します!
豆知識:みかんの皮の黒い点々はカビじゃない!
皮に黒い点々がついているみかんを見たことはないでしょうか?みかん農家の方のHPによると、黒い点々は「黒点病」という病気です。
農薬の力で黒点病をおさえたみかんが出回ることが多いので、たまに見かけると「カビ?汚れ?」と疑ってしまいますよね。
みかんに発生しやすい病気なのですが、毒などではないので食べてもOKです。
カビが生えたみかんを食べたらどうなるの?
みかんに生えているなら、その部分だけを取り除いて食べられるのでしょうか?先程も登場したフジテレビ商品研究所のホームページに、情報がありました。
基本的にミカンに生えるアオカビは、カビ毒を産生しません。
カビがついたみかんを食べて「下痢や腹痛など食中毒の症状が出た」という情報はありませんでした。
ただし先程もお話したとおり、みかんにつくカビの菌は、1種類ではありません。
青カビの中には、「腎臓がん」など健康に直接悪影響を及ぼす種類もあるので、カビが生えたみかんを食べるのはやめましょう!
- 一部でもカビが生えたみかんは丸ごと捨てる!(外側のカビを取り除いても、カビの菌が内側まで根を伸ばしている)
- カビが生えたみかんと一緒に保存していたみかんは、洗うのが安全!(カビの胞子は周りのみかんにも飛ぶ)
妊婦さんがカビの生えたみかんを食べたら胎児に影響するの?
妊娠中は、カビが生えた食品を食べるだけではなく、カビを吸い込むことも避けたいですよね。
母体がみかんについたカビを食べたり・吸ったりした場合の胎児への影響については、明確な情報がありません。
ただし、かび臭いような環境で過ごすと、通常はアレルギー症状などが出て通常の状態ではいられなくなります。
妊婦さんは体調を崩しても気軽に薬が飲めないなどの事情もあるので、カビが生えた食品を取り扱うときには、注意してくださいね。
みかんに生えるカビの正体がわかりましたね!カビが生えたみかんは捨てて、周りのみかんのケアもしましょう。
次に、まだカビが生えていない周りのみかんのケア方法を詳しくご紹介します。
また、腐ったみかんをそのまま捨てるとカビを広げてしまう可能性があるので、捨て方もチェックしていきます!
みかんにカビが生えたら、周りのみかんは食べても大丈夫?
カビの胞子1つ1つはとても小さいので、初期段階でカビに気づくのは難しいです。
私達の目に見えたときはすでに増殖して集合した状態で、周りのみかんにも胞子が飛び散っています。
周りのみかんを正しくケアすればカビの被害を食い止めて食べられるので、すぐに対処しましょう!
カビが生えた周りのみかんをどうする!? カビの被害を食い止める方法
カビ被害を食い止めるために、「みかんの捨て方〜周りのみかんのケア方法」までを順番にご紹介します。
みかんの捨て方〜周りのみかんのケア方法
- ビニール袋の底に新聞紙を敷く
- カビが生えたみかんを箱や袋から出し、新聞紙に置いてくるむ
- ビニール袋から空気を抜いてしっかり封をする(できれば袋を2重にして下さい)
- 手を洗う(手についたカビ菌を洗うため)
ここから、周りのみかんのケア方法です。どの範囲までケアするか迷いますよね。
カビの胞子は広い範囲に飛ぶので、残りのみかん全部をケアするのがおすすめです!
- 残りのみかん全部を箱や袋から出して表面を洗う
- 洗ったみかんの水気をしっかり拭き取る
- 新しい容器を用意するor元の容器を消毒用エタノールで拭く(アルコール消毒)
- 新聞紙数枚(みかんの量にあわせた枚数)を手で丸めてから広げる
- 容器の底に新聞紙を1枚敷く
- 新聞紙にみかんをのせる(重ねず広げて)
- 「みかんに新聞紙をのせる→新聞紙をみかんにのせる」を繰り返す
上記の保存方法だと、「みかんが潰れない」&「みかんの皮が空気に触れる」影響で、残りのみかんにカビが生えにくくなります。
少し面倒ですが、無駄なく食べきるためにぜひお試し下さい!
カビ以外の症状もチェック!食べられないみかんの見分け方
みかんって、結構当たり外れがありますよね。皮をむいてみないと、美味しいかどうかがわかりません。
下記のようなみかんは、食べなで下さいね!腐っているみかんと合わせて、食べても美味しくないみかんの状態もご紹介します。
腐っているみかん(カビ以外の症状)
- 皮から水が出ている、溶けている
- 異臭がする
美味しくないみかん
- 皮と身の間に空洞があって身から水分が抜けている
- 皮から水分が抜けている
私の経験では、スーパーなどで安売りの袋入りみかんを買うと、美味しくないみかんが1〜2個は混ざっています。
先日もコストコで安いみかんを箱買いした際に、同じ箱の中でも当たり外れが激しくてガッカリしました。
美味しいみかんの見分け方は、下記を参考にしてみて下さい!
- 形:丸よりも平べったいほうが美味しい
- 色:黄色よりも赤っぽいほうが美味しい
- ヘタ:濃い緑色よりも薄い緑色が美味しい
- 身:皮にしっかりくっついている方が美味しい
カビが生えたみかんを見つけたら、すぐに捨てて残りのみかんを保存しなおすのが大切ですね。
ご紹介した「みかんを潰さない」などは、カビ予防の大切なポイントです。次に、カビが生える原因をもう少し詳しくご紹介します。
みかんにカビが生える原因は?傷んでしまう意外な理由がコレ!
みかんを箱買いすると、買った時点で底の方に1~2個、カビが生えたみかんが入っていることも多いですよね。
買った時点が一番新鮮なはずなのに、なぜこんなにもカビが生えやすいのでしょうか?
それは、みかんに含まれている「プロリン」という成分が原因です。
プロリンとは?
人間も持っている成分で、保湿の役割があるアミノ酸です。カビが成長するのを助ける作用があります。
プロリンはみかんの皮にたくさん含まれているので、みかんを「涼しくて乾燥した場所」で保存しても、カビがグングン成長してしまいます!
カビ菌の増殖をさらに増殖させる原因!
みかんの皮は、カビ菌にとって増殖するのに格好の場所なんですね。さらに下記のような原因で増殖が加速します!
- みかんの皮に傷がついている
- 配送中にみかんの皮に圧がかかる
みかんの皮がダメージを受けると、水分が染み出しますよね。
水分はカビ菌の栄養源なので、ダメージを受けたみかんが一個でもあると、同じ袋や箱の中に早いペースでカビ広がっていきます!
カビが生えたみかんを捨てたら他のみかんを放置せず、先程ご紹介した方法で、丁寧に保存して頂けると幸いです。
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みかんの賞味期限の見極め方法!腐ると見た目はこうなるよ!
みかんに生えるカビの正体や原因から、カビが生えた後の対処法まで詳しくご紹介してきました。
最後に気になるのは、みかんをカビさせない正しい保存方法です。ご一緒に確認しましょう!
みかんをカビさせない保存方法は?事前にカビを予防するコツ
ここまでご紹介してきた内容でみかんにカビが生えた後の対策はわかりましたが、やはりカビを見ないでみかんを食べ切れるのがベストですよね!
特に箱買いする場合は、みかんの量が多くて食べきるまでに時間がかかります。みかんを買ってきたらそのまま保存せずに、ぜひ下記のカビ対策をお試し下さい!
- 床に新聞紙などをしく
- みかんを箱から全部出して、新聞紙にのせる
- 「カビが生えたみかん」・「潰れたみかん」・「傷がついたみかん」を取り除く
- カビが生えているみかんは捨てる、カビが生えていないものは早めに食べる
- こちらでご紹介した(4)〜(8)と同じ作業をする
みかんは子供でも自分でむいて手軽に食べられる、数少ないフルーツです。
我が家でも、冒頭でお話したとおり子供が自分で好きなときにみかんを持ってきて自由に食べているので、食べる都度チェックするのは難しいです。
買ってきてすぐの手間を惜しまず、対策をしておくと安心ですね!
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オレンジの賞味期限や日持ちを徹底調査!腐るとどうなるかも解説
まとめ
みかんに生えるカビについて、詳しい情報をご紹介してきました。
ポイントをまとめてみます!
- みかん生えるカビは青カビ。毒性がないカビが一般的だが、毒性があるカビが付着する危険性もある
- みかんにカビが生えたら丸ごと捨てる!
- 同じ袋や箱に入っていた周りのみかんにカビが広がらないように対処する
- カビ以外に腐って食べられなくなる場合もある
- 腐ったみかんは正しい方法で捨てる
- みかんにカビが生えやすい原因は、みかんの皮に含まれている物質
- みかんの皮がダメージを受けると、カビの増殖を早めるので注意が必要
- みかんのカビを予防するために、箱買いしたら一度全部取り出して正しく保存しなおすのがおすすめ
みかんにカビが生えやすいのは、みかんの皮が持っているプロリンという物質が原因だとわかりました。
ホコリなどに含まれているカビ菌がみかんの皮につくと、カビが一度に広まります。
みかんの配送中や陳列中につく菌のことも考えると、カビを完全にシャットアウトするのは難しいですね。でも、買ってきた時点で対策をすれば予防はできます。
最後まで無駄なく食べるために、ぜひ今回知った対策を試してみたいと思います!
みかんの季節になると、スーパーなどでさまざまな産地の美味しいみかんが出回ります。お気に入りを見つけて、美味しく食べきっていきましょう。