先日牛肉の塊がとても安く売っていたので、久しぶりにローストビーフを手作りしてみました。
しかし出来上がったローストビーフを切ってみると、赤い肉汁が出てきて見た目はなんだか生焼けのようです。
もともとローストビーフは中が赤いものですが、きちんと火が通っているのかよくわかりませんでした。
牛肉は豚肉などとは違いレアステーキなどもあるので、生でも大丈夫なような気がするのですが、本当に危険はないのか自信がありません。
そこで、ローストビーフが生焼けかどうか見極める方法や、再加熱の方法などを調べてみました。
- ローストビーフは生焼けでも大丈夫なのか
- 牛肉が生でも危険が少ない理由について
- ローストビーフの生焼けの見分け方
- 切ったあとに生焼けだった場合の対処法
- 美味しいローストビーフの作り方
牛肉は多少生でも食べられるイメージがあるのは何故なのか、生の牛肉の危険性はとても気になる所ですよね。
そしてローストビーフは、中が赤いだけでは生かどうかよくわからないので、生焼けの見極め方を詳しく調べてみました。
私は自分で作ると生焼けを気にするあまり、中まで火が通り過ぎることもあります。
そこで、生焼けだったとしても上手に再加熱できるような対処法や、リメイクアイディアも解説します。
定番の作り方から、炊飯器を使った美味しいローストビーフの作り方も解説するので、ぜひご覧ください!
目次
ローストビーフは生焼けでも大丈夫?赤い部分に危険性はないのか調査
まず、ローストビーフの赤い部分は生焼けなのかという疑問がありますよね。
結論から言うと、あれは生なわけではなく中心まできちんと火が通っている「ロゼ」という状態です。
ローストビーフは牛の生肉の塊をローストしてから、中身までじっくり火を通している料理です。
こうすることで、血を固めずたんぱく質だけを固め、柔らかく風味も良い状態に仕上がります。
市販のローストビーフが赤く見えても、生肉とは違いきちんと火が通っているので、安心してくださいね。
しかし実は、牛肉の場合は多少生でも大丈夫なことが多いのです。
理由を詳しく解説していきます。
生の牛肉を食べても平気なのか?
豚肉や鶏肉と違い、牛肉はレアステーキをはじめ、ユッケなど生で食べることもあるお肉です。
なぜ生でも大丈夫なのかというと、実は牛肉はお肉の外側に菌が付くことはあっても、中身にまで菌が入り込まないからです。
豚肉や鶏肉は必ずよく焼くべし!
豚肉や鶏肉は牛肉と違い、内部に寄生虫などが入り込むことがあります。
そのため、加熱が不十分だと食中毒などを起こすことがあるのです。
ロースポークが生焼けだとお腹を壊すことがあるので、十分加熱してくださいね。
それでも牛の生食にまったく危険がないわけではないため、厚生労働省では以下のようなガイドラインを決めています。
もともと食中毒などの菌は、75℃以上で1分以上加熱すれば死滅すると言われています。
つまり、菌が付着している危険のある外側を加熱すれば、食中毒などの危険が少なくなるというわけです。
ローストビーフの場合は中まで加熱されている料理ですが、たとえ中が生焼けでも外側がしっかり加熱されているため、食中毒の危険は少ないと考えられますね。
このことから、たとえ生焼けのローストビーフを食べたとしても、過剰に心配する必要はなさそうです。
ただし、全く食中毒を起こさないわけではありませんし、古いお肉を使って作ったものや賞味期限切れのローストビーフを食べると、お腹を壊すこともあるので、注意してください。
赤ちゃんや妊婦さんでもローストビーフは大丈夫?
ローストビーフの赤い部分は生ではなく加熱してあるので、生ものを避けるべき妊娠中の女性でも心配する必要はありません。
ただし、ローストビーフの消化は胃腸の負担が大きいため、免疫が弱っている妊婦さんや高齢者の方はあまり過剰に食べない方が無難です。
また、赤ちゃんや子供にも負担が大きいため、6~7歳頃を目安に食べさせるようにしてくださいね。
ローストビーフはもともと生焼けではありませんが、多少生でも大丈夫だということがわかりました。
しかし私は、例え生でも平気だと言われても、ローストビーフの生食はやっぱり不安です。
そこで、ローストビーフの生焼けの見分け方を、詳しく調べてみました。
ローストビーフの生焼けの見分け方は?見極めの判断基準を教えます!
ローストビーフは生でも大丈夫と言われても、きちんと中まで火を通したい人も多いのではないでしょうか。
外側はきちんと焼けていても、中がどうなっているのか見た目では判断できませんよね。
そこで、ローストビーフが生焼けかどうかの見分け方をご紹介します。
ローストビーフが生なのか見極める方法
- 切ったあとの色を確かめる
- 竹串(金串)を刺して、温度を確かめる
- 料理用の温度計を使って中の温度を確認する
切るのが嫌な場合は、竹串を使うと生焼けかどうか確認できます。
それぞれの方法を詳しく解説していきますね。
生焼けかどうかは切り口の色や中の温度を確認!
まずは少し切ってみて、切り口が血のように赤い時はほぼ生焼けです。
薄いピンク色の場合はロゼの状態なので、きちんと火が通っています。
時間を置くと、肉の中のヘモグロビンが酸素に反応して赤い色が濃くなりますが、切った直後にピンク色であれば心配いりません。
赤い肉汁が出る場合は生焼け?
血が滴るまではいかなくても、作りたてのローストビーフを切ったら赤い肉汁が出ることがあります。
これは、「ミオグロビン」というたんぱく質の一種なので、生焼けではありません。
30分~2時間ほど経ってから切ると、肉汁は出なくなりますよ。
一方、汁が血生臭いと感じるなら生焼けの可能性もありますので、再加熱してみて下さい。
また、ローストビーフの真ん中まで竹串を刺してみて、串が冷たいなら生の状態です。
ぬるいならレア、温かいならロゼ、熱すぎるなら焼き過ぎだと判断してください。
<注意!>
金属串を使った場合、串が熱すぎると火傷する可能性があるので注意してくださいね!
料理用の温度計を使うと、串よりも温度が判断しやすいです。
これなら、お肉の中心の温度が正確に測れます。
ローストビーフの中心の温度
- 50℃ → ほぼ生
- 53~55℃ → レア
- 60~62℃ → ミディアム
個人的には、少し切ってみて判断することが多いですね。
少し赤くても血のように赤くなければ大丈夫だということがわかりました。
ではローストビーフが生すぎる場合は、どのように対処したらいいのでしょうか。
ローストビーフの再加熱方法や、加熱を失敗してお肉が硬くなってしまった場合のリメイク方法をご紹介していきます。
ローストビーフの生焼け対処法!リメイクや再加熱するときのコツは?
ローストビーフが生っぽい時は、再加熱して中まで火を通す必要があります。
ただし、うまくやらないと加熱し過ぎて、中まで固くなるなんてことも…。
ローストビーフが生焼けの場合に、おすすめの再加熱方法は以下の通りです。
生焼けのローストビーフの対処法
- フライパンで焼き直す
- 湯煎で温める
- 炊飯器で温める
ローストビーフの場合、中まで低温で火を通す必要があります。
再加熱に便利な電子レンジは加減が難しく、火が通り過ぎることが多いのでおすすめできません。
私はこれで何度も失敗して、固いローストビーフになってしまいました。
そのため、それ以外の方法を詳しくご紹介します。
再加熱は低温でじっくりと!おすすめのリメイクメニューは?
再加熱するには、フライパンで焼き直すか湯煎などで温め直すかがおすすめです。
まずは、フライパンで焼き直す方法をご紹介していきます。
ローストビーフをフライパンで作った場合は、そのまま再加熱できますよ。
フライパンで焼き直す
このレシピは、500gのローストビーフの場合の焼き時間なので、大きさによって多少時間を調整してみて下さいね。
- フライパンを温め、油をひく
- 再加熱したいローストビーフを強火で全面1分ずつ焼く
- 熱したローストビーフをアルミホイルに包んで、フライパンに戻す
- フライパンの底が被るくらいの水を入れ、蓋をして中火で5分蒸し焼きにする
- ひっくり返してもう5分蒸し焼きにする
- 水が減ってきたら取り出して完成
ローストビーフの表面がすでに焦げている場合は、再度焼き直すよりも湯煎などで温め直す方がおすすめです。
湯煎や炊飯器で温め直す
ローストビーフを湯煎や炊飯器で温め直す場合は、まずはラップで包んでからジップロックなどの密閉袋に入れておいてください。
<湯煎の場合>
- お肉が入るくらいの鍋に湯を沸かして火を止める
- 袋に密閉したローストビーフを湯の中に入れて、5分~15分放置
※あまり生っぽくない場合は5分、かなり赤い場合は15分程度
<炊飯器の場合>
- 70℃のお湯を炊飯器に入れる
- 炊飯器の中に密閉したローストビーフを入れ、40分保温する
湯煎する時間が長いと、中まで火が通り過ぎてしまうので注意してください。
炊飯器の場合も、40分といのは目安です。
それほど生っぽくない場合は、時間を調整してみて下さいね。
それでは続いて、ローストビーフの再加熱に失敗して、固くなりすぎた場合はどうしたらいいのか、リメイクの方法をご紹介します。
固いローストビーフのリメイク方法
- カレーやハヤシライスなどに入れる
- チャーハンの具材にする
- おにぎりやパンの具材にする
私が実際にやったころがあるのは、カレーへのリメイクです。
お肉なしのカレーを作ってローストビーフを入れるだけで、簡単に美味しく生まれ変わります。
ハヤシライスやビーフシチューにしても良さそうですね。
また、チャーハンやおにぎり、パンの具材にするのもおすすめです。
余ったローストビーフをリメイクするときにも使えるので、ぜひ試覚えておいて下さいね。
それでは最後に、そもそも生焼けにならないような、上手なローストビーフの作り方をご紹介します。
生焼けにならないローストビーフの作り方は?炊飯器を使う方法も紹介
ローストビーフが生焼けにならないためには、焼き加減なども重要ですが、まずは覚えておくべきポイントが2つあります。
生焼けにならないポイント
- 冷蔵庫から出して常温に戻しておく
- 予熱の時間を取る
冷蔵庫から出してすぐに牛肉を使うと、お肉が冷たいままで火が通りにくく、生焼けになる可能性があります。
また、予熱の時間を取らなければ中まで熱が浸透しないため、生焼けになりやすいです。
出来上がりをすぐに切ろうとすると柔らかすぎる上に、赤い汁がでてくることがあります。
しばらく常温や冷蔵庫に保存してから切ると、赤い汁を防ぐことができますよ。
ローストビーフの牛肉は血抜きする必要がある?
基本的には牛肉はさばく時点で血抜きされているので、自分でする必要はありません。
ただ、外国産の牛肉だと血生臭いと感じる人もいるようです。
オーストラリア産の牛肉。安いから、たまに買うけど、俺は血生臭くて食えない🍴😞✋
でも子どもたちは美味しいと言って喜んで食べる。ちょっと信じがたい。血生臭いってどんな臭い?って聞いてくる。少し羨ましく思うね~。— 岡﨑和洋 (@kazuCP9) October 13, 2015
臭みが気になるようであれば、国産の牛肉の方が良いかもしれませんね。
では、ロースビーフの作り方をご紹介していきます。
ローストビーフの作り方を動画でご紹介!炊飯器でも作れます
失敗しにくい、フライパンと湯煎を使った作り方をご紹介します!
- 常温に戻した牛もも肉(500g)に粗びき黒コショウ、塩を振り、手ですりこむ
- 熱したフライパンに油をひいてもも肉を入れ、中火~強火で前面に焼き色を付ける
- もも肉を取り出し10分おき、ラップで包んで保存袋に入れる
- 沸騰した湯の中に3を加え、約10分茹でる(途中で1度ひっくり返す)
- 火を止めて約1時間、鍋の中に放置する
具体的な作り方の動画はこちらを参考にしてみて下さい。
鍋からお肉を出した後は、少し常温で放置してからカットしてくださいね。
調味料に浸けて冷蔵庫で寝かせてもOK!
焼きあがったローストビーフは、調味料に浸けて味を付けるのもおすすめです。
<調味料のレシピ>
- 玉ねぎ(1/2個)を炒める
- 1にしょうゆ・みりん(各大さじ4)・赤ワイン(大さじ3)を入れて一煮立ちさせる
- ジップロックに2とローストビーフを入れて冷蔵庫で一晩寝かせる
ちなみにオーブンやオーブントースターでローストビーフを作る場合は、以下を参考にしてみて下さい。
常温に戻したお肉に、塩コショウした後の焼き時間の目安です。
オーブンで焼く場合
- 200℃で8~10分焼き、アルミホイルで包んで2~3時間おく
※時短したければ、フライパンで焼き色をつけてから、230℃のオーブンで2~3分焼く。
オーブントースターで焼く場合
- フライパンで焼き目をつけてから、20~25分焼いて冷蔵庫でしばらく寝かせる
※温度設定ができる場合は、160℃程度にする。
また、再加熱の時と同様、炊飯器を使ってローストビーフを作る事もできます。
炊飯器でローストビーフを作る方法
- 常温に戻した牛肉の塊に、塩コショウをすりこむ
- フライパンで各面焼き色を付けていく(15秒ほどでOK)
- 焼きあがった肉をアルミホイルで包み、さらにラップで包む
- ジップロックに入れてなるべく空気を抜く
- 炊飯器に熱湯を注ぎ、保温で40分放置する
- 粗熱を取ったら完成
温度調節が必要ないので、失敗しにくいと評判です。
炊飯ではなく、保温にするのを忘れないようにしてくださいね!
まとめ
ローストビーフは生焼けでも大丈夫なのか、生焼けかどうかの見分け方などを詳しく解説してきました。
ポイントをまとめます。
- ローストビーフの赤い部分には火が通っている
- ローストビーフなどの牛肉は、中の部分に菌が少ないため生でも危険が少ない
- 切り口が血のように赤い場合や、中心に刺した竹串が冷たいと生焼け
- 生焼けの場合は、フライパンで焼き直したり、湯煎で温めたりすると良い
- ローストビーフを作る場合は、常温に戻したお肉を調理する
- 炊飯器を利用してローストビーフを作ることもできる
ローストビーフの赤い部分は生焼けではなかったんですね。
私がローストビーフを切った時に見たのは、赤い汁だったので、切るのが早すぎたのかもしれません。
今度は失敗のしにくいという、炊飯器でのローストビーフ作りに挑戦してみようと思います。
皆さんも今回の情報を参考に、美味しいローストビーフを食べてくださいね。