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食材・料理のQ&A

梅干しに白いカビや黒いカビが生えたときの見分け方と対処法!

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料理・食材
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昨年から、自家製の梅干しを作っています。昨年は広範囲にカビが生えてしまい、チャレンジ失敗!今年こそは成功させたいと思っています。

この一年で子どもたちが梅干しを食べられるようになったので、食中毒の危険性なども把握しながら、安全に作る必要がありますよね。

梅干しに生えるカビについて詳しく調査してみました!

 

  • 梅干しに白いふわふわしたものがついている!これはカビ?塩?原因と見分け方を解説
  • 黒・赤などのカビには毒性があるの?
  • カビが生えた後の梅干しの対処法が知りたい!
  • カビを防止しながら梅干しを作る方法とは?

 

梅干しは本来「カビが生えると不吉」なんていう迷信があるくらい、腐りにくい食品のはずです。

カビが生える原因どんな危険性があるカビなのかを知っておけば、いざカビが生え始めたときでも慌てないですみますよね。

カビが生えてしまったときの対処法予防法も交えながら、家族全員が安心して自家製梅干しを食べられる情報をご紹介していきます。

早速ご一緒に確認していきましょう!

   
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梅干しの白いふわふわしたものはカビ?その見分け方や原因を解説!

SNSで自家製梅干しを作っている実体験を調べてみると、「カビが生えた」という投稿がたくさんありました。

こちらの画像では、梅干しに白いふわふわしたカビが、ところどころに生えていますね。ピンクがかっているようにも見えます。

 

こちらの画像では、集合した黒カビが生えています。

 

こちらは、白いカビがびっしり!全部諦めるしかなさそうですね。

 

昔の梅干しは「カビが生えると不吉」という迷信が生まれるほど塩分濃度を高くして保存性を高めていたのですが、塩分量が気になる現代人の私達は、塩の量を加減しますよね。

梅干しはジメジメしやすい季節に作ることもあって、無事に完成するまで、皆さんカビと戦っているようです。

 

塩分濃度が高いと保存性が高まるのはなぜ?

食品に含まれる水分は、濃度が高い方から低い方へ移動しようとする性質があります。(「浸透圧」と呼ばれる作用です)

梅と塩を一緒にすると、梅に含まれている水分が塩の方へ移動するので、梅の中は脱水症状のような状態になります。

カビなど食品が腐る原因になる菌は水分を栄養にして増殖するので、脱水症状の梅の中では生きられず、梅干しは腐りにくくなります。

塩分濃度が高いほど梅から水分が多く抜けるので、昔の梅干しにカビが生えるのは珍しくて、今よりももっと保存性が高かったはずです。

カビが生えるはずが無いのに生えた=縁起が悪い」と言い伝えられるのも、納得ですね。

 

梅干しに白いカビや黒カビが生える原因とは?

梅干しにカビが生えるのは、梅干しを作る過程で雑菌がついて増殖するのが原因です。

  • 梅を水洗いした水の中に雑菌がいる。水気を拭き取るのが不十分だと菌が増殖
  • 梅に傷がついている、ヘタを取るときに傷を漬けてしまったなどで梅に含まれる水分に雑菌が触れて増殖
  • 梅干しをつける器に菌がついていれば、梅にもその菌がついて増殖
  • 梅を天日干ししているときに雑菌がついて増殖 など

カビの原因になる菌は、私達が生活している空間にたくさん存在します。家庭で無菌の部屋を用意して梅干しを作るのは不可能なので、作業工程を丁寧にこなすことでカビを予防しましょう!

*自家製梅干しのカビを予防する方法は、後ほど「梅干しのカビを防止する方法!手作りするときの注意点はコレ」で詳しくご紹介します。

 

「梅干しにカビ?」かと思ったら塩の結晶だった!見分け方が知りたい

去年の梅干し数年前の古い梅干しなど、一旦無事に完成して保存していた梅干しに、白いものが浮き上がってくることがあります。

こちらはカビ・塩の結晶どちらかなのですが、見分けが難しいですよね!

 

 

塩かカビかわからない場合の見分け方は、お湯をかけてみるのが一番簡単です。

  • なら溶ける
  • カビなら溶けずにお湯に浮くか梅干しについたまま残る

*白いものがカビだったときでも、慌てて全部捨てなくていい場合があります!後ほど「梅干しがカビたらどうすべき?その後の対処法や処理方法を紹介!」で対処法をご紹介します。

 

梅干しにカビが生える原因がわかりました。カビを完全に防止するのは難しいですし、カビの原因になる菌は、複数ありそうですね。

菌によっては、「健康被害が出る」など危険なものもあるのでしょうか?次に、カビの毒性を調査したのでご紹介します。

 

梅干しに白以外のカビが生えた!黒・赤・青・緑などのカビの毒性は?

梅干しに生えるカビは白や黒が多いですが、雑菌の種類よっては違う色のカビも生える可能性があります。

カビを放置した場合食べてしまった場合は、どんな影響があるのでしょうか?

梅干しづくりの途中に生えるカビには毒性があるの?

梅干しに生える可能性があるカビの毒性を、色別にご紹介します。

 

カビの色と毒性
カビの色 毒性
強い毒性は無い場合が多いが、毒性を持つ種類もある
アレルギー症状の原因になる
青・緑 毒性を持つ種類もある

 

カビの発生原因や毒性は、全てが解明されているわけではありません。同じ色でも発生原因や毒性が違う未知の菌が発生する可能性も考えておきましょう。

梅干しのカビは熱湯で洗い流せば食べられる」などの口コミが多くありますが、一度梅干しがカビたら、食べるのはおすすめしません

  • 毒性の強いカビは発がん性を持つ種類もある
  • 毒性の弱いカビでも、たくさん食べた場合には食中毒の症状が出る危険性がある
  • カビは根をはるので、表面のカビだけを取り除いても完全に退治できない

目に見えるカビが生えた場合だけではなく、「カビ臭い」と感じた場合も食べないで下さいね。

 

カビ以外の嫌な症状!産膜酵母で梅干しの味が落ちる

梅を塩に漬けて時間がたつと、先程ご紹介した浸透圧の作用で、梅から水分が出てきます。

この水分は「梅酢」と呼ばれていて、梅酢に異常がないことを確認してから、赤い色をつけるために紫蘇を入れますよね。

梅酢には下記のような問題が起きる場合があり、産膜酵母が原因の可能性が高いです。

  • 変な臭い
  • 表面に膜がはる など

 

産膜酵母とは?

白い膜が出るのが特徴の、酵母菌の一種です。毒性はないのですが、梅干しの味を落としてしまうので避けたい存在です。

産膜酵母で梅酢の表面に白い膜が出ると、膜に菌が付着してカビが生える場合があります。

 

梅がしっかり浸るくらい梅酢が出たら安心しがちですが、こまめにチェックして産膜酵母を増やさないようにしましょう!

 

梅干しにカビが生えたら、毒性があることも考えながら対処が必要ですね。次に、カビや産膜酵母が出たときの対処法をご紹介します。

またカビが生えた梅干しをそのまま捨てると、カビが家中に広がる可能性もあります。カビが生えた梅干しの処理方法も確認しましょう!

 

梅干しがカビたらどうすべき?その後の対処法や処理方法を紹介!

梅酢が上がってきて安心したのもつかの間、先程ご紹介したような産膜酵母が出たり、梅酢から出ている梅の一部がカビたりします。

異常に気づいたら、なるべく早く漬け直しをすれば再生できる場合があります!被害が広がらないうちにお試し頂きたい対処法を、ご紹介します。

 

  1. 梅酢の表面の産膜酵母を静かにすくい取る
  2. カビが生えた梅干しを全部取り除いて捨てる(捨てる方法は最後にご紹介します)

この時点で梅酢全体に濁りがある・底の梅干しまでカビが生えた場合は、残念ですが全部捨てるしかありません。

  1. 残りの梅全部を取り出して、焼酎(食品用のアルコールでもOK)で洗う
  2. 清潔なザルに梅をのせる
  3. 梅干しを漬ける容器をしっかり洗って、可能であれば煮沸消毒する
  4. 梅酢を鍋に入れて沸騰させ、5分〜10分沸騰状態を保って消毒する
  5. 食毒した梅酢を濾(こ)して、完全にます
  6. 冷めた梅酢を、梅干しを漬ける容器に戻す
  7. を容器に戻し、可能であれば塩を加える

*塩ではなくはちみつで漬けた梅に産膜酵母やカビが出た場合も、同じ要領で対処してみて下さい。

 

カビた梅干しは早く捨ててしまいたいですが、家の中にカビの菌が飛び散らないように処理する必要があります。

  1. カビが生えた梅干しを新聞紙にくるむ
  2. ビニール袋を二重にして、(1)を入れる

ゴミ箱にそのまま入れると、ゴミ箱を開閉するたびにカビの菌が飛び散ってしまう危険性があります。丁寧に捨てて、処理した手もしっかり洗って下さいね!

 

梅干しがカビ以外で食べられなくなる症状などもご紹介しています。ぜひあわせてチェックしてみて下さい!
↓↓↓
梅干しは腐るとどうなる?見分け方や日持ちする期間を調査!

 

 

梅干しにカビが生えた場合の原因から対処法までをご紹介してきました。こまめにチェックして早く異常に気づけば、慌てずに対処できそうですね。

最後に梅干しがカビないように作る方法を、改めて確認しましょう!

梅干しのカビを防止する方法!手作りするときの注意点はコレ

梅干しを手作りするなら、カビさせないように失敗なく作る方法が知りたいですよね!専門店などのレシピを徹底調査して、正しい手順をまとめました。

 

梅干しの正しい作り方(カビ予防して丁寧に作る方法)

カビ対策として注意して頂きたい点も一緒に、3段階に分けてご紹介していきます!

  • 下準備
  • 赤い色をつける
  • 仕上げ

 

梅干しの作り方(下準備)
手順 注意点
1 梅が黄色くなるまで追熟する 青い梅を買った場合
2 梅を洗って水気をしっかり拭き取る 傷がついているものは取り除く
3 竹串などでヘタを取る 傷をつけないように優しく
塩の量を決めて、用意する 20%((例)梅1kg:塩200g)の梅干しが腐りにくい
5 塩→梅→塩の順に重ねていく 一番上を塩にする
6 重しをしてフタし、梅酢が上がるまで2〜3日待つ 毎日梅酢を見て、産膜酵母やカビをチェック

 

ここまでで下準備完了です。カビを予防するためのポイントは、【傷のチェック・塩分量・梅酢のチェック】でしたね!

ここからは、梅干しを赤くする場合の手順です。赤くしない場合は下記7〜14を飛ばしてさらに2〜3週間待ち、仕上げの天日干しをなさって下さい。

 

梅干しの作り方(赤い色をつける)
手順 注意点
7 赤紫蘇を用意する 塩20%で梅を漬けた場合は…
(例)赤紫蘇100g:塩20g
8 赤紫蘇を洗って水気をしっかり切る
9 赤紫蘇に対して、梅に使った割合と同じ割合の塩を用意する
10 赤紫蘇に塩を半量まぶして揉み、しっかり絞って水気を切る 意外と水分が出るので、2回に分けて絞ります
11 赤紫蘇に残った塩をまぶして揉み、しっかり絞って水気を切る
12 梅酢少量を赤紫蘇に混ぜてなじませる ・涼しくて風通しがいい場所で漬ける
・毎日梅酢を見て、産膜酵母やカビをチェック
13 赤紫蘇を梅の一番上にのせる
14 重しをして2〜3週間待つ

 

ここまでカビが生えなければ一安心ですね!カビを予防するためのポイントは、【赤紫蘇の水分を切る・梅酢のチェック】でした。

ここからは天日干しをして仕上げです。完成まで、もう一息です!

 

梅干しの作り方(仕上げ)
手順 注意点
15 天気のいい日に仕上げ作業をする 3日ほど太陽が出るときがベスト
16 清潔なザルに、梅と赤紫蘇を広げる 干し方は梅同士が重ならないのが大切
17 お好みで数時間〜3日ほど干して完成! 風通しのいい場所で干す
18 清潔な容器に入れて保存 完全に冷ましてから容器に入れる

 

天日干し中にもカビが生えてしまうことがあります。カビ予防のポイントは、【お天気のいい日に風通しがいい場所を選ぶ・梅1つ1つが蒸れない】です!

 

豆知識:梅干しを漬けるのはいつがいいの?

梅干しを天日干しすることを、「土用干し」とも言います。「土用」は、暦の上で決められた一定期間を指す言葉です。

梅干しを干すのに適した「土用」は梅雨明けしたばかりの期間を指すので、梅雨明け時季を見計らって下準備を始めるのがおすすめです!

 

少量の梅干しなら、冷蔵庫で作ってカビ防止!

自家製梅干しを作りたいけど、キロ単位ではいらない」という方もいらっしゃいますよね。

そんな場合は、ジップロックのような密閉できる保存袋を活用して、冷蔵庫で作ってもOKです。

作り方は基本的にご紹介した手順と同じなのですが、下記の点が違います。

  • 梅干しを保存袋に入れて作る
  • 梅を漬けている間、冷蔵庫に入れておく

雑菌が入りにくい&雑菌が増殖しにくいので、カビない方法を究めたい方は、こちらの作り方がおすすめです。

 

手軽に手に入る市販の梅干しについても、詳しい情報をご紹介しています!
↓↓↓
梅干しの賞味期限が切れてた!食べられるの?食べられないの?

まとめ

梅干しに生えるカビについて、詳しい情報をご紹介してきました。

ポイントをまとめてみます!

 

  • 梅干しには様々ながついてカビが生える
  • 梅干しに含まれる塩が結晶化して浮き出ることもある。塩の結晶はお湯をかけると溶ける
  • 梅干しに生えるカビの中には毒性を持つものもある
  • 梅干しにカビや産膜酵母が出ても、復活させられる可能性がある
  • 梅干しを手作りする場合は、手順ごとにカビが生えないようにするポイントがある

 

梅干しにつく菌を100%防止するのは、無理でしたね。カビの種類もたくさんあって、どのカビが生えるか、事前にはわかりません。

中には毒性を持つカビもあるので、カビが生えた部分は無理して食べないで下さいね。とはいえ、カビや白い膜が出ても状況によっては復活可能な場合があります!

ご紹介した情報を参考に、危険な部分を取り除きながら漬け直しにチャレンジして頂けると幸いです。

梅自体がデリケートで、傷がつくとすぐにカビなど問題が出てしまいます。

私も次回梅干し作りにチャレンジする際は、手順ごとに手を抜かず丁寧に作業をしていきたいと思います。

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