【監修者:管理栄養士 浜崎保奈美】
我が家には育ち盛りの子どもが3人いて、口を開けば「お腹空いた!」です。
何か腹持ちして、一度作ったら日持ちするおかずがないかと考えて、チャーシューがいいかもと思っています。
ご飯と食べても、ラーメンに入れてもetc…アレンジがきくし、チャーシュー用のお肉は結構安く買えるのも魅力です。
我が家の子どもたちのお腹を満たす、便利で定番のおかずになるのか!?今回は、チャーシューについて詳しく調べてみようと思います!
- チャーシューの日持ちや賞味期限を調査!(手作りと市販品)
- 賞味期限切れのチャーシューは食べても大丈夫?
- チャーシューが腐るとどうなる?
- チャーシューの正しい保存方法が知りたい!冷蔵庫や冷凍で美味しく日持ちするコツをご紹介
以前にも何度かチャーシューを作ったことがあるのですが、”保存するときに煮汁を一緒にするのか”を迷いました。
また冷めたときに固まる油も、取り除くべきかどうかがわかりませんでした。
今回は、なるべく長く保存して美味しさも落ちないように、保存方法のコツもご紹介していきます。
長く保存するときに心配な食中毒などについても詳しく調べたので、早速ご一緒に確認していきましょう!
管理栄養士・栄養士
目次
チャーシューの日持ちや賞味期限は?手作りや市販品など調査!
自家製チャーシューは、炊飯器にお湯を入れて保温しておくだけの低温調理法で簡単に出来上がります。
日持ちする期間で食べられる分を一気に作っておきたいと思い、日持ちを詳しく調べてみました。
市販でもたくさんのチャーシューが売られているので、賞味期限も一緒に表でご紹介します。
商品名など | 日持ち・賞味期限 | 引用元 | |
手作り | 豚肉のチャーシュー | 常温:数時間~1日 冷蔵庫:5日~1週間 冷凍:1ヶ月 解凍後:3~5日 |
– |
鶏もも肉のチャーシュー | |||
鶏胸肉のチャーシュー | |||
チャーシューのタレ(煮汁) | |||
市販 | ラーメン屋のチャーシュー | 冷蔵庫:5日 冷凍:10日 |
ラーメン一番 |
肉屋のチャーシュー | 冷凍:120日 | 江戸っ子焼き豚 | |
中華街のチャーシュー | 冷蔵庫:7日 | 江戸清 | |
鶏肉チャーシュー | 冷凍:1年 | 荘三郎 | |
チャーシューのタレ(煮汁) | 冷蔵庫:6日 | 東京麺珍亭本舗 |
手作りチャーシューは、「常温放置するとすぐに腐る」という口コミが数多くありました。
作ったまま放置せず、もうひと頑張りしてすぐに保存する必要がありそうです。
*保存方法は、後ほど詳しくご紹介します。
市販のチャーシューは冷凍でかなり長持ちする商品があって、驚きました。
長持ちする商品は真空パック包装になっていたので、菌を遮断する力が強くて長期保存が可能です。
市販品は包装状態や製造方法によって期限にかなり開きがあるので、お手元の商品に書かれている期限を確かめてみて下さいね。
私は市販の食品に書かれている期限が長いと、「後で食べよう」と考えて食品庫に置き、食べずに忘れてしまうことがあります。
市販のチャーシューは、期限が過ぎてしまったら捨てた方が良いのでしょうか?
チャーシューが賞味期限切れになった!いつまでなら食べられるの?
以前に季節のご挨拶で頂いたハムセットに入っていたチャーシューが賞味期限切れになり、開封してみたことがあります。
意外と見た目や臭いに変化はなくて、少し食べてみると味も普通でした。
そんな場合でも”賞味期限切れ”を理由に捨てた方がいいのかを調べてみました。
Q:「賞味期限」を過ぎた場合には、どのようにすればいいのですか。
A:「賞味期限」を過ぎた場合であっても、食品の品質が十分保持されていることがありますので、
すぐに捨てるのではなく、その見た目や臭い等により、五感で個別に食べられるかどうかを判断してください。
消費者庁のホームページに上記のように公表されていて、
他にも「賞味期限は実際に食べられる期限に0.8以上1未満の安全係数を掛けて設定するのが基本」という文章もありました。
賞味期限切れのチャーシューが確実に「〇日食べられる」とは言えませんが、賞味期限の1.2倍を目安にした期間食べられる可能性がありそうです。
先ほどの表でご紹介した賞味期限を例に計算すると…
- 冷蔵庫7日×1.2=8.4日(賞味期限切れ後1~2日)
- 冷凍120日×1.2=144日(賞味期限切れ後20日以上)
- 冷凍1年×1.2=438日(賞味期限切れ後2ヶ月以上)
元々の期限が長いほど、期限切れ後に食べられる期間も長くなりますね。
ただし、下記の点にご注意下さい。
消費者庁や農林水産省のホームページで、賞味期限や消費期限について書かれている文章をまとめました。
- 賞味期限は美味しさを保証する期限なので、期限が過ぎたら風味は落ちる
- 消費期限が書かれていたら、安全を保障する期限なので、食べるかどうかの判断は慎重に
- 開封後は期限に関係なく劣化する
- 保存方法を守らなかった場合は、期限に関係なく劣化する
- 未開封で保存方法を守っているつもりでも、ご家庭の保存環境によっては期限内or期限切れ後すぐに食べられなくなる可能性もある
口コミでは、「賞味期限が過ぎて3ヶ月くらいは平気で食べられる」なんていう声もありましたが、どのご家庭にでも当てはまるわけではありません。
基本的には期限内に食べるようにし、期限が過ぎてしまったら食べても大丈夫かどうかを厳しく判断するようおすすめします。
次に、チャーシューを食べてもいいか判断するときの見分け方も確認しておきましょう!
チャーシューは腐るとどうなるの?傷んだ時の見分け方や目安がコレ!
チャーシューは腐るとどうなるのでしょうか?
市販品だけではなく、手作りチャーシューも大丈夫かを判断する目安をご紹介します。
こんなチャーシューは食べないで!
先ほどもお話ししたように、常温に置く時間が長いと早く腐ります。
特に夏場はクーラーをかけていても部屋の温度が高くなることが多いので、安心できません。
冷蔵庫に入れても保存方法によってはすぐに下記のような状態になることもあるので、ご注意下さい。
見た目、触った感じ
- 糸をひくような粘りがある
- カビ
- 白い色のトロっとした膜がはっている
臭い
- 納豆のような臭い
- 酸っぱい臭い
- モアっと変な臭い
味
- 酸っぱい
- 舌がピリピリする
- 気持悪い味
「ラーメン屋さんでチャーシューの味が少し変だと感じたけど食べて、体調を激しくこわした」という口コミもありました。
チャーシューを食べて少しでも異変を感じたら、自分の五感を信じて食べないようおすすめします。
私も一度にたくさん作って保存する予定なので、家族に出す前に必ずチェックしようと思います!
ウエルシュ菌にも要注意
チャーシューのように、大きい鍋で煮込む料理を作るときには、食中毒菌のウエルシュ菌がついて増殖しないように注意が必要です。
過去には、ラーメンにトッピングされたチャーシューに付着していたウエルシュ菌が原因の食中毒事件も起こっていますので、しっかり予防していきましょう!
ウエルシュ菌の予防法
- 清潔な手指、調理器具で料理をする
- 肉に触れたものはすぐに洗う
- チャーシューを作ったらなるべく早く粗熱をとって冷蔵庫などで冷やす
- チャーシューのタレを温め直すときは、よく混ぜながら温める
ウエルシュ菌は症状が比較的軽い食中毒菌と言われていて、死亡例はありません。
ですが、下痢や腹痛の症状に苦しむ部分は他の食中毒と変わりありませんので、症状が出た場合はすぐに病院で受診して下さいね。
最後に、チャーシューの正しい保存方法をご紹介します。
ウエルシュ菌の予防はもちろん、なるべく美味しく長持ちさせるためのポイントを確認していきましょう!
チャーシューの正しい保存方法とは?長持ちさせるコツも紹介!
先ほどもご紹介したとおり、チャーシューは常温保存NGです。
ウエルシュ菌が増殖する危険性があり、劣化も激しくなるので、必ず冷やして保存しましょう。
冷蔵庫、冷凍での保存方法をご紹介します。
冷蔵庫 保存方法
冷蔵庫で保存するときには、基本的にはタレを一緒にした方がジューシーなまま保存できます。
タレと一緒に保存するとチャーシューの味が濃くなりすぎる場合は、タレを別にして保存しましょう。
冷蔵庫での保存方法
- 鍋からチャーシューを取り出し、塊のままタッパーなどの清潔な保存容器に入れる(タコ糸で巻いている場合は、このときはずす)
- タレを別に保存する場合は、チャーシューの表面に薄くゴマ油を塗る(オリーブオイルでもOK)
- 保存容器を密閉して冷蔵庫に入れる
- 保存容器のフタについた水滴を拭き取りながら保存
冷蔵庫で冷やしたチャーシューの温め方
- タレだけを鍋に入れて、沸騰するまで温めてから火を止める
- チャーシューの塊から食べる分だけ切る(スライスしてもOK)
- タレにチャーシューを入れて、5~10分待つ
- 油が冬目になっていたらOK。油が白ければ透明になるまで弱火で少し温める
冷凍 保存方法
チャーシューを大量に作って5日くらいで食べきれない分は、早めに冷凍するのがおすすめです。
冷凍での保存方法
- チャーシューとタレを別々にする
- チャーシューをラップに包む
- ジップつきの保存袋に入れる
- 空気を抜いて密閉し、冷凍庫に入れる
*チャーシューをスライスすると風味が落ちやすいので、塊のまま冷凍するようおすすめします。
チャーシューを煮る前に、タレに漬け込みをして冷凍する方法もあります。
しっかり味がしみ込んだ状態で加熱できるので、外側を焼いて火が通るくらい煮るだけでしっかりした味付けのチャーシューが出来上がります。
漬けこみをして冷凍する場合は煮込み時間が少なくてあっさり仕上がるので、お好みで脂身が多い部位を選ぶのも良いですね。
タレやラードの保存方法
タレやラードは、チャーシューと別に保存しておくと他の料理にも使えます。
- チャーハン
- 野菜炒め
- 煮卵 など
タレの保存方法
- 浮いているラードを取り除く
- 2~3回こす
- 冷蔵庫で保存するならタッパー、冷凍ならジップつきの保存袋などの密閉できる容器に入れる
ラードの保存方法
- チャーシューのタレに浮いているラードを取り除く
- 密閉性の高い、清潔な容器に入れる(ビンが最適)
- 冷蔵庫で2ヶ月くらい保存可能
ラードはチャーシューと一緒に温め直して食べると美味しいですが、”これだけの油を食べるのか…”と思うと、女性の私としては罪悪感が結構あります。
豚肉の旨みがたっぷりなので、別に取っておいて他の料理に少しずつ使うことで、罪悪感もなく料理もワンランクアップしますよ!
まとめ
チャーシューの日持ちや食べられるかどうかの見極め方など、美味しく食べきる方法を詳しくご紹介してきました。
ポイントをまとめてみます!
- チャーシューは常温では日持ちしないが、冷蔵庫では約5日、冷凍庫では約1ヶ月保存可能
- 市販のチャーシューは包装状態などによって賞味期限が長い商品がある
- 市販のチャーシューに書いている期限が過ぎてもすぐに腐らない可能性がある
- 市販のチャーシューが食べられる日数は保存環境などに左右されるので、実際の状態を自分で確認する必要がある
- チャーシューが腐ると見た目、臭い、味が変化する
- 手作りチャーシューは正しく調理&保存してウエルシュ菌を予防する
- チャーシューはタレも一緒に冷蔵庫保存するのがおすすめ
- 5日以内に食べきれないチャーシューは、なるべく早く冷凍するのがおすすめ
チャーシューをたくさん作り置きするために詳しく調べてきました。
冷蔵庫で5日~1週間、冷凍で1ヶ月程もつことがわかり、タレやラードもアレンジ可能なので、やはり便利な常備菜にできそうです。
ただし、食中毒菌には注意が必要でしたね。
私は煮物に味を入れるために、”火を一旦消して常温で30分ほど置き、また火を付ける”という調理の仕方をすることがあります。
ウエルシュ菌は10分ほどで食中毒症状が出るほど増殖する危険性もあるそうなので、特に温かい季節の大鍋料理には注意したいと思います。
風味付け&肉の臭み消しの香味野菜(にんにく、長ネギなど)の分量なども自分好みに調整しながら、
今回の情報を参考にして、チャーシューを家族で楽しんでみて下さい!