最近よく、子どもたちにシチューをリクエストされます。
大量に作り置きしておきたいと思い、材料を買ってふと”日持ちしないかな?”と疑問が湧きました。
普段私は1食分の量で料理をするようにしていて、ストックするときの日持ちがよくわかりません。
「冷蔵庫で保存すれば日持ちする?」
「具材によって日持ちが変わる?」
大量に作る前に、調べてみたいと思います!
- 手作りシチューの日持ち期間が知りたい!冷蔵庫、常温、季節(夏、冬)によって違うの?
- 市販のシチュールーは、賞味期限切れになっても食べられる?
- シチューが腐るとどうなるの?
- 作り置きしたシチューが日持ちする正しい保存方法とは?
- シチューの残りは冷凍できる?
私が普段1食分しか作らない理由は、食中毒が怖いからです。
我が家は夫が夜型、私が朝型の生活で、リビングキッチンは冬でも常に20度以上という、
食品を常温に置いておくのが心配な環境です。
今回は食中毒の危険性や、大量に作っても日持ち期間が伸ばせる保存方法も調べたので、ぜひ最後までチェックしてみて下さい!
目次
手作りシチューの日持ち期間は冷蔵庫や常温で何日?夏と冬で違う?
手作りシチューを大量に作り置きして、日持ちするかどうかをご紹介します。
保存場所や季節によって日持ちの違いを比べてみたいと思います。
シチューの種類 | 冷蔵庫 | 常温 |
生クリームで作る手作りシチュー | 夏:2日 冬:3日 |
夏:当日中 冬:1~2日 |
ほうれん草シチュー | 夏:当日中 冬:当日中 |
夏:当日中 冬:当日中 |
鶏肉シチュー | 夏:2日 冬:3日 |
夏:当日中 冬:1~2日 |
きのこシチュー | 夏:2日 冬:3日 |
夏:当日中 冬:1~2日 |
ちなみに、市販のルーを使った場合のカレーも、シチューと同じ日持ちと考えてOKです。
ほうれん草のように加熱に弱い具材を使った場合は、1回限りで食べきるのが一番美味しいですし、日持ちもしません。
具材は日持ちを大きく左右しますので、賞味期限切れの牛乳をシチューに使った場合も、
牛乳の状態によってはシチューが腐りやすくなる可能性があることにご注意下さいね。
*シチューが腐ったときの見分け方については、後ほど詳しくご紹介します。
また、春や秋の季節の変わり目には、気温の高低差が激しくなります。
急に高温になった日はシチューが腐りやすくなりますので、食べきれなかった残りのシチューは、保存方法にご注意下さい。
*保存方法については、後ほど詳しくご紹介します。
シチューは具材によって日持ちが左右されるとご紹介しました。
では、市販のシチュールーが賞味期限切れだった場合はどうなのでしょう?
市販のシチューが賞味期限切れに!いつまでなら食べても大丈夫なの?
ルーをストックしているのを忘れて、次々と買ってしまうことはないでしょうか?
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古いルーを使い忘れて時間が経ち、賞味期限切れになることもあります。
そんな場合は、使っても大丈夫なのでしょうか?
農林水産省のホームページで、賞味期限と消費期限の正しい意味も、調べてみました。
賞味期限
傷みにくい食品に書かれているので、期限が過ぎてもすぐに腐るわけではない。
消費期限
傷みやすい食品に書かれているので、期限が過ぎたら食べない方がいい。
*どちらも、未開封で保存方法を守ったときの期限です。
例えば、ハウス食品のシチュールーは、賞味期限が1年6か月です。
ハウス食品のホームページでは、シチュールーについて下記のように書かれています。
十分に加熱殺菌された商品で、水分もほんの少ししか含んでいない状態で密閉して販売している。
腐る原因になる菌がほとんど繁殖できない商品。
ただし粉末のルーについては、粒が小さくて空気に触れる部分が多いので、固形よりも劣化しやすい。
賞味期限切れになったときの日持ちについては具体的に公表されていませんが、
未開封であれば簡単に腐ることなく食べられそうです。
”賞味期限切れのシチュールーを食べた”という実体験を調査しました。
賞味期限切れ半年
- 少しだけお湯に溶かして、味が変じゃなければ使う
- 普通に美味しかった
- 食べない
- 食べて食中毒になったら病院代の方が高いから捨てる
賞味期限切れ1年
- 食べない
- 作って味が変だったら材料がもったいないので捨てる
*全て未開封の場合の実体験です。
賞味期限切れ半年くらいまでは意見が分かれますが、1年も経つと「食べる」という方はいませんでした。
シチュールーの他に、レトルトシチューの賞味期限切れについての実体験も多くありました。
- 賞味期限切れ半年は余裕
- 賞味期限切れ1年は普通に食べられる
- 賞味期限切れ2~3年でも食べる
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レトルトシチューが入っているパウチは長期保存用に作られたもので、密閉性が高くて中の食品が腐りにくいです。
消費者庁や食品の賞味期限検査をする会社からの情報によると、
賞味期限は余裕を持って決められるのが基本で、未開封の場合は1.2~1.5倍日持ちする可能性があります。
実体験からも、”賞味期限切れ後かなりの長期間平気だった”という声がありましたが、
保存状態によっては劣化が進んでいる可能性もあります。
見た目やにおいをよく確認して、少し味見をしてから食べられるかどうかを判断なさって下さいね。
ではシチューの状態を判断するために、腐るとどうなるかも確認しておきましょう!
シチューは腐るとどうなるか?傷んだ時の見分け方がコレ!
作り置きしてもあまり日持ちしないシチューですが、腐るとどうなるのでしょうか?
腐った時の見分け方をご紹介します。
シチューが腐った状態をチェック!
特に夏は常温保存していると、保存場所の温度によっては半日も経たずに腐る場合もあります。
十分に注意して判断なさって下さい!
見た目
- 粘り気
- 糸をひいている
- カビ
臭い
- モアっとするアンモニア臭
- 酸っぱい臭い
味
- 酸っぱい
- ねばねば
シチューが腐ると、粘り気が出るのが特徴です。
下にまとわりつくような食感を少しでも感じたら、食べないのがおすすめです。
シチューをお弁当に持っていくなら・・・
【しっかり加熱orしっかり冷やした状態】で持っていきましょう。
下記のように持ち運びはNGです。
- しっかり加熱したが、保温機能がないタッパーなどで持ち運び
- しっかり冷やしたが、常温で長時間持ち運び
- 生ぬるい状態で持ち運び
グツグツに煮立つくらいに加熱して保温機能があるフードジャーで持ち運ぶか、
しっかり冷やして持ち運び、なるべく早く冷蔵庫で冷やす以外は、シチューはお昼までに腐ると覚えて頂けると幸いです。
シチューが原因の食中毒に要注意
シチューは、ウェルシュ菌という菌で腐り、食中毒が起きることがあります。
ウェルシュ菌ってなに?
自然界のどこにでもいる菌で、特にシチューに使うお肉(鶏、豚、牛)についています。
酸素がなくて高温(100℃6時間)でも増殖する、強い菌です。
ウェルシュ菌は、酸素がないシチュー鍋の底に潜んで増殖していきます。
ウェルシュ菌の予防法は?
シチューを食べてウェルシュ菌に感染しないために、下記5つが重要です。
- 調理前後、調理中(お肉を触った前後)の手洗い
- お肉に触れた料理器具をしっかり洗う
- シチューを再加熱するときは、底からよく混ぜる
- なるべく早く冷ます(小分けにするなどして工夫)
- 低温で保存
ウェルシュ菌は10℃以下で動きが弱まり、-15℃以下で動きが停止します。
しっかり予防して下さいね!
最後に、作り置きしたシチューを安全に美味しく食べきるための保存方法をご紹介します。
シチューの正しい保存方法とは?冷蔵や冷凍で日持ちさせるコツ
シチューの保存は、先ほどお話したウェルシュ菌を意識して、低温がポイントです。
夏、冬などの季節に関係なく、低温での保存が安全と考えて頂けると幸いです。
カレー、ハヤシライス、ビーフシチューなどにも共通する保存方法ですので、ぜひチェックなさって下さい!
シチュー 冷蔵庫での正しい保存方法
シチューが完成したら、なるべく早く冷蔵庫に入れる必要があります。
とはいえ熱々の鍋のまま冷蔵庫に入れると、シチュー鍋の周りだけ温度が高くなり、他の食材を傷める可能性があります。
シチューをぬるま湯(40℃)くらいまで冷ましてから、冷蔵庫に入れましょう!
- タッパーなどの保存容器に小分けにして、シチューをなるべく早く冷ます
- すぐに冷蔵庫に入れる
夏場で腐るのが不安な場合や時間がない場合は、ジップロックに入れて袋のまま水にひたしておくと冷めやすいです。
ジップつきの保存袋の耐熱温度はさまざまですが、ジップロックは100℃です。
熱々のシチューを入れても袋が溶けませんよ!
私はいつも、割安の業務用を購入しています。
シチューは冷凍可能!ポイントをご紹介
シチューは冷凍可能です!
冷蔵庫に保存しても2~3日で食べきれないと分かった時点で、なるべく早く冷凍しましょう。
- 冷蔵保存と同じようになるべく早く冷ます
- 1食分ずつジップつきの保存袋に入れる
- 冷凍庫に入れる
- 凍るまでは横向きにしておく
横向きにして薄くのばした状態で凍らせると、凍結後に立てて保存できるので場所を取りません。
なるべく早く冷まして冷凍する点では冷蔵庫と同じなのですが、冷凍に向かない具があることにご注意下さい。
- じゃがいもは水分が抜けて変な食感になるので、取り除いて冷凍した方がいい
- 鮭、牡蠣などの魚介類は生臭さが出るので、下味をしっかりつけて焼くなどした方がいい
じゃがいも以外の根菜類やきのこは、そのまま冷凍してOKです。
牛乳の代わりに豆乳を使って作ったシチューも、そのまま冷凍できます。
ちなみに・・・シチュールーの保存方法は?
シチュールーは先ほどもお話しした通り、腐りにくい食品です。
ハウス食品のホームページを参考に、シチュールーの保存方法をご紹介します。
- 未開封なら常温でOK
- 小分けパックの片方を使って、もう片方が未開封なら常温でOK
- 開封したら、しっかり密閉して常温でOK
- 保存場所の温度が45度以上になる場合は、冷蔵庫で保存した方がいい
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まとめ
シチューの日持ちを徹底検証してきました。
ポイントをまとめてみます!
- シチューは常温で日持ちしない。特に夏は半日で腐ることもあるので注意
- シチューの日持ちは、冷蔵保存で2~3日
- 市販のシチュールーが賞味期限切れになったら、”半年を目安に食べない”という意見が一般的
- 食品が食べられるかどうかの最終判断は、自分でする必要がある
- シチューが腐ると粘りが出るのが特徴。臭いなども確認して、少しでも変だと思ったら食べないのがおすすめ
- シチューは、夏・冬などの季節に関係なく低温保存する
- シチューは冷凍可能。冷凍に向かない具に注意して、1食分ずつ冷凍する
シチューに野菜をたっぷり入れて大量に作りおきしてたいと思ったのですが、日持ちしないとわかりました。
一度に料理をすると完成したときに気が抜けがちですが、もうひと手間必要ということですね。
シチューやカレーは冷めるときに野菜の旨みが出て、ルーと味がなじみます。
でも、放置してゆっくり冷ますのはやめることにします。
牛乳を使っているから腐りやすいのかと思っていたのですが、食中毒の原因がお肉だということも以外でした。
ウェルシュ菌は一度増殖すると、熱に強いため加熱しても死滅しません。
”なるべく早く冷やす”のは、大鍋料理全部に共通する保存方法ですね。
十分に気をつけていきましょう!