【監修者:管理栄養士 坂本圭子】
エビが大好きな我が家の子供達のために、私の実家から生のエビが大量に送られてきましたが、賞味期限が特に書かれていなかったのでいつまで日持ちするかわかりません。
できれば新鮮なうちに食べきりたいところですが、生のまま冷蔵庫で長期間放置しておくと、賞味期限切れで腐ってしまうのではないかと不安です。
そこで、エビの賞味期限や保存方法を詳しく調べました!
- 賞味期限切れのエビはいつまで食べられる?
- 生食用や調理後のエビはどれくらい日持ちする?
- エビは腐るとどうなる?食べられる状態の見分け方
- 保存方法(冷凍・冷蔵)のコツ
冷凍エビなどをスーパーでもよく見かけるので、生のエビは案外家庭においても冷凍処理ができるのかもしれませんよね。
家庭で冷凍する場合の下処理、生のままの冷凍が良いのか、茹でた後に冷凍すべきかなども詳しく調べてみました。
今回は、食べてはいけないエビの見分け方や冷蔵・冷凍保存のコツ、茹でた後のエビの保存についても調べて、最後まで美味しく食べ切るコツがわかったので、ぜひこの記事を参考にしてくださいね!
管理栄養士・栄養士
目次
生や冷凍エビが賞味期限切れになった!安全に食べられる期間は?
賞味期限は「美味しく」食べられる期限、消費期限は品質はそのままで「安全に」食べられる期限のことで、加工食品にはそのどちらかを掲載することが義務付けられています。
生鮮食品の生食用エビは原産地や「解凍」「養殖」などの表示は必要ですが、期限表示については任意のため特に直売所などでは記載されていないこともありますが、スーパーなどでは期限表示されている場合が多いですよね。
もし記載されている期限が過ぎた場合はいつまで食べられるのか確認してみましょう。
エビの賞味期限・消費期限切れは安全なの?
生のエビには「消費期限」として記載されている場合が多いですが、消費期限は安全に食べられる期間を示しており、期限切れ後は「安全性が保たれない=傷み始めている」可能性が高くなるため、基本的に期限切れになったら食べるのはやめましょう。
後ほど紹介する傷んだ時の見分け方を参考にして、自己責任で判断しましょう。
エビの加工食品は、賞味期限切れになってすぐに食べれなくなるわけではありません。
賞味期限の設定は、実際に表示されている日数の1.2〜1.5倍程度まで継時的に検査を行い、安全性を確認しています。
つまり、商品に記載されている賞味期限は、安全と判定された期間よりも短いことになります。
食べられる期間は検査をパスした、少なくとも賞味期限の1.2倍の期間までは大丈夫ということですね。
生のエビはともかく、冷凍エビや缶詰などの加工品は多少賞味期限が過ぎても食べられる可能性が高いと考えられます。
そこで、生の状態を含めたさまざまな状態のエビに設定される消費期限の目安や、賞味期限をまとめてみました。
エビの状態別・消費期限の目安と賞味期限
エビの状態別に、消費期限の目安や賞味期限は何日くらいなのかを調査しました。
エビの状態 | 保存方法 | 賞味期限・消費期限 | 店名(情報元) |
活き〆車エビ | 冷凍 | 150日 | 山世水産 |
生むきエビ | 冷凍 | 120日 | |
干しエビ | 常温 | 90日 | |
エビ味噌缶詰 | 常温 | 1年 | 竹田食品 |
みそ汁(インスタント) | 常温 | 12ヶ月 | トーノー |
ふりかけ | 常温 | 12ヶ月 | 風雅 |
コストコやスーパーなどで販売されている「刺身用」と表示されている生のエビは、たとえ寒い冬場であっても常温保存できません。
また、消費期限として1日~2日後の日付が記載される場合が多いですが、生食する場合は基本的に当日中がおすすめで、翌日に食べる場合は加熱すると良いですね!
生のエビを期限内に食べきれなかった場合は自宅で冷凍保存できるので、以下の期間を目安にして食べきりましょう。(冷凍保存の方法は後ほど詳しく紹介しています)
- 生のまま:2〜3週間
- 茹でた後:3〜4週間
しかし、最終的に食べられるかどうかの判断は自分でしなくてはいけません。
次章では、エビが腐るとどうなるかを紹介します。
エビは腐るとどうなるの?傷んだ時の見分け方がコレ!
エビは食中毒の危険性もあるので、食べられる状態かどうかを判断するための見分け方のポイントをしっかりおさえましょう!
新鮮なエビは臭いはなく、色も明るい赤系統の色をしています。
エビが腐ると、下記のようになりますので目安にしてくださいね。
見た目
- 黒変という現象により黒ずむ
- 頭、尻尾、胴と腹の境目の部分から黒くなる
- 身が溶けている
味
- 酸っぱい
- ネットリする
- ぬめりがある
臭い
- 生くさい
- 異様な臭いがする
- 加熱処理しても臭い
エビが劣化すると、すぐに変な臭いを感じます。
1週間も賞味期限が過ぎたら冷蔵庫の中もかなり臭いそうですよね。
腐ったエビを加熱しても食中毒を引き起こすおそれがあるので、少しでも変だと思ったら食べないようにして下さいね。
冷蔵保存する場合は、少なくとも2日以内で食べきることが理想です。
冷凍したエビを解凍した後も2日以内で食べきりましょう。
さて、今までエビの賞味期限ついて話をしてきましたが、次章では正しい保存方法について触れたいと思います。
正しい保存方法を知って、美味しくエビをいただきましょう!
エビの正しい保存方法とは?冷蔵や冷凍のコツを紹介!
エビは和食、洋食、中華といろいろな料理に使えますよね。
プリプリとした食感と、旨味たっぷりの味わいで、鮮やかな彩りで、食卓を華やかにします。
お刺身として食べる生食用や、調理を前提にした加熱用であっても、保存前に下処理するのが正しい保存方法なので、まずは下処理の方法を確認してみましょう!
エビの下処理方法
エビが腐る原因は頭やワタです。
特に背わたからエビ独特の臭みの原因になることが多いため、ワタをとる下処理は重要です。
頭がついているエビを購入した場合は、まず頭を引っ張って取り除きましょう。
SNSにエビの下処理のわかりやすい動画がありましたので、紹介します。
下処理後に以下のような手順を踏みますと、美味しくプリプリ感を保ちながら保存できます。
- 塩で揉む:身が引き締まるだけでなく、汚れも浮き上がらせる効果がある
- 片栗粉と水に溶いたものとエビに絡ませ揉む
- ザルなどに入れて洗い流す
下処理した生のエビは、保存袋に入れてから冷蔵庫で保存します。
エビを上手に冷凍保存するコツ
エビは冷凍してもあまり味が劣化しないので、下処理をしてしまえば家庭での冷凍保存も難しくありません。
下処理をした殻付きのエビは、生でも茹でた後でも冷凍できます。
また、取り除いた頭や殻には栄養素もたっぷりありますので、捨てずに一緒に冷凍し、スープや味噌汁のダシに利用しましょう。
解凍後のエビの冷凍保存方法
一度解凍した冷凍食品は再冷凍できない食品が多いのですが、エビに関しては解凍後も再冷凍が可能です!
解凍後のエビを再冷凍する場合は、ジップロックなどにエビと水を入れて冷凍するのがポイント!
水が入った状態で冷凍すると、エビが乾かないので美味しさを保てますよ。
購入してきたエビが冷凍エビであっても、下処理がされていない場合は、まず下処理をしましょう。
グラタンやエビチリなど、エビが丸まっても問題ない料理用には、筋を取らなくても大丈夫です。
エビの背中をまっすぐに伸ばしたい天ぷらやエビフライにする場合は、筋を切ってのばした状態で冷凍しましょう。
エビをまっすぐな状態で急速冷凍する方法
- エビ同士が重ならないようにバットなどに広げる
- バットごと冷凍庫に入れてる
- 凍結したら取り出す
- 小分けしてラップする
- フリーザーバッグに入れて冷凍保存
冷蔵庫で自然解凍するのが1番良いですが、電子レンジで半解凍したりしても大丈夫です。
料理によっては、凍ったままでの加熱調理も問題ありません。
殻付きのまま冷凍してあるエビは自然解凍ですと、乾燥しすぎてしまったり、身が痩せてしまうので、流水解凍しましょう。
エビの保存方法はいろいろあることがわかりました。
では、調理後に保存する場合はどのようにしたら良いのでしょうか?
次章では、エビを作り置きする便利なワザを紹介します。
調理後のエビの日持ち期間も紹介!作り置きしやすいのはどれ?
調理前の下ごしら状態の保存方法などを上述しましたが、ここでは調理後のエビの日持ちを簡単なレシピと合わせて紹介します。
エビチャップ生姜炒め
しっかり味をつけるのでお弁当にも最適です。
ケチャップの代わりにマヨネーズを、生姜の代わりにガーリックにすることで、エビマヨにしても良いですね!
我が家では、ケチャップとマヨネーズを混ぜるなどして味に変化をつけて楽しんでいます。
日持ちの目安は冷蔵保存で3日くらいですね。
材料(2人分)
- エビ:10尾
- ごま油、片栗粉、酒、塩・胡椒適量
- ソース:ケチャップ 大さじ1、酒 大さじ1/2、醤油・砂糖 各小さじ1/2、生姜(好みで調節)
エビに酒、塩胡椒をふってから片栗粉をまぶし、ごま油をひいて火が通ったらソースを絡めるだけでOK!とっても簡単ですね。
エビとアボカドのサラダ
ちょっとおしゃれなデリ風サラダです。
パンやピタなどに挟んでも美味しいですよ。
お好みでトマトやレモン、アスパラ、ブロッコリーなどを加えても良いですが、私はドレッシングにマンゴーやハバネロを混ぜるのが好きです。
日持ちの目安は冷蔵庫で保存しておけば3日程度です。
材料(2人分)
- エビ:120g
- アボカド:1個
- ドレッシング:玉ねぎ1/4個(みじん切り)、クミンパウダー小さじ1/4、コリアンダー適量、酢小さじ1、塩・こしょう各少々
茹でたエビと適当な大きさにカットしたアボカドをドレッシングで混ぜ合わせるだけで簡単に出来上がりますよ!
この他にも、おせち料理に重宝するエビのうま煮や醤油漬けのように、少し味付けを濃くした場合は4日程度は日持ちすると思いますが、きちんと冷蔵庫で保存しておくのが前提です。
保存状態によっては早く傷んでしまう可能性があるので調理後のエビは作り置きが前提でも2~3日くらいで食べるようにして、食べきれない場合は冷凍保存して2〜3週間以内を目安に食べきりましょう。
また、下処理したエビにハーブ、塩、刻んだニンニク、唐辛子を入れたオイルなどで下味をつけておくと、3〜5日程度日持ちを伸ばせます。
下味がついているため、焼くだけ、あるいは、パスタやチャーハンに混ぜるだけで美味しくいただけます。
ニンニク漬けや唐辛子漬けのエビなどはパエリア、アヒージョなどにも便利です。
ぜひ、活用してくださいね。
まとめ
エビの賞味期限についてまとめます。
- 刺身用のエビは当日、遅くとも翌日には食べ切る
- 冷凍エビは商品によって異なるが長ければ150日程度
- 生で冷凍保存する場合は2〜3週間、茹でた後は3〜4週間日持ちする
- エビが腐ると臭いやぬめりなどで見分けがつく
- エビは下処理をしてから保存する
- 調理後のエビは2~3日で食べきるのが目安
- 食べきれない調理後のエビは冷凍保存で2~3週間以内に食べる
送ってもらったエビは痛まないように、さっそく下処理し、当日に生で食べる分と、翌日塩焼きする分は除いて、冷凍することにしました。
今回調べたことで、エビは賞味期限が短いものの、冷凍しても劣化しにくく、また再冷凍ができるなど、比較的保存しやすい食品だということがわかりました。
オイル漬けなども大変魅力的ですし、塩やガーリックなどで味つけて冷凍し、チャーハンやスパゲッティなどに簡単に加えることができるのではないかと思いました。
今後は、エビを大量にいただいた時や特売セールでお得に購入した際は、下処理して正しく保存することができそうです。
皆さんも、エビを正しく保存して、無駄なく食べ切れるようにしましょう!