お刺身が安く売られていたりすると、つい買いすぎて食べきれなかった…なんてことはありませんか?
私も特売の日につい買いこみ、しかも賞味期限もわからなくなってしまい、翌日も食べてもいいのか悩んでしまったことがあります。
少しくらいの賞味期限切れなら問題ない気もしますが、刺身で食中毒になったなんて話を聞くと不安になりますね…。
そこで、刺身の日持ちについて、徹底的に調べてみることにしました。
- 刺身の賞味期限はどれくらい?お魚別の目安
- 賞味期限切れ(消費期限切れ)の刺身は食べられるのか
- 刺身は腐るとどうなるのか
- 刺身の正しい保存方法とは?冷凍する場合のコツ
魚の種類のよって日持ち日数が違うのかも気になったので、魚の種類別に詳しく調べています。
また、スーパーや魚屋さんで購入した場合と釣りで手に入れた魚の刺身の場合の日持ちや正しい保存方法なども確認してみました。
日持ちの強い味方、冷凍ができるのかも気になるところです。
せっかくの刺身、新鮮に美味しくいただきたいですよね。
これを読んでいただけると、美味しく最後まで刺身を食べ切る方法がわかるので、ぜひ参考にしてください!
目次
お刺身の賞味期限はどれくらい?お魚の種類別に日持ちを徹底調査!
「生鮮食品」には賞味期限や消費期限を記載する義務はないと知っていましたか?
確かに野菜などには記載されていませんね。
そして刺身や生肉なども生鮮食品ではあるのですが、衛生上の観点などから賞味期限や消費期限が記載されている場合がほとんどです。
スーパーや魚屋さんで購入したものには、どちらかの期限が記載されていることが多いですよね。
しかし、釣りや市場で手に入れた場合などは、賞味期限がわかりません。
刺身の日持ちは短いというイメージはあると思うのですが、具体的な賞味期限の目安を魚の種類ごとに見てみましょう!
(※スーパーなどのお店によっては期限設定の基準が異なり、いつ水揚げされたお魚なのか、保存状況によって鮮度も異なるため、あくまでもご紹介している日数は目安として参考にしてください)
当日中 | サワラ、サバ、アジ、イワシ、サンマ |
1~2日程度 | ハマチ、カンパチ、カツオ、鯛、ヒラメ、スズキ、カワハギ、タコ、イカ、ホタテ、サーモン、生海老、サザエ、太刀魚 |
2~3日程度 | ブリ、マグロ |
サバやサンマなどの青魚は足が早いと言われている通り、当日中には食べた方がいいですね。
鯛やヒラメなどの白身魚は、締めてから6~12時間程度置くと、グルタミン酸という旨み成分がでるので、1日程度おくのがお勧めとも言われています。
また、ブリやマグロなどの大型で脂がのっている魚は多少日持ちがするようです。
とは言え、やはり生鮮食品である刺身は、早めに食べるのがお勧めですね。
特にスーパーや魚屋などで購入した刺身は、処理をして店頭に並ぶにはある程度の日数もかかります。
必ず賞味期限や消費期限を確認して食べるようにしてください。
刺身の「つま」は食べてもいいの?
みなさんは、刺身に添えられている「つま」を食べますか?
ちなみに私はお店で出てきた場合には食べますが、スーパーで買った刺身に添えられているものは躊躇してしまいます。
刺身につまが添えられている理由は、「彩をよくするため」のほか、「殺菌目的で食あたりを防ぐため」です。
そのほか、生魚を食べたあとの口をリセットする役割もあるので、マナー的にはつまを食べることは何の問題もありません!
しかし、スーパーで売られている「パック入りのつま」は、次亜塩素酸ナトリウムで殺菌・消毒しているそう。
品質管理はされており日持ちはしますが、白すぎたり漂白剤の臭いが気になる場合は、食べるのを控えると良いかもしれませんね。
無駄にするのが気になるようであれば、加熱して食べるのも1つの方法です。
醤油漬けやマリネの賞味期限は?
大量買いをして、当日食べられそうにない刺身は、醤油漬けにする方法もあります!
マグロやハマチなどは醤油漬けにすると3日程度美味しく食べられるようなので、漬け丼にしてもよさそうですね。
刺身の醤油漬けの作り方
- 酒3:醤油2:みりん1の割合で漬けダレを作る
- 刺身を入れ、冷蔵庫で5~6時間漬けこむ
魚介のマリネやカルパッチョなどはなるべく早めに、2日以内には食べきった方が良さそうです。
鯛などの白身魚を昆布締めにした場合も冷蔵保存で2日くらいしか日持ちしません。
特に日持ちするというわけでないので、刺身と同じように考えるべきです。
刺身の日持ちが短いことはわかりましたが、もし賞味期限切れになってしまったらもう食べられないのでしょうか?
賞味期限の翌日くらいなら食べたくなってしまいますよね。
気になるこちらのポイントも、いろいろな意見を検証してみました!
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お刺身が賞味期限切れになった!いつまでなら食べても大丈夫?
うっかり刺身を冷蔵庫に放置していて、賞味期限の翌日だった!なんてよくある話ではないでしょうか。
ここで注意してみてもらいたいのは、「賞味期限」なのか「消費期限」なのかです。
実はこれらには明確な違いがあり、食べられる期限が変わってくるのです。
農林水産省のHPにはこのように記載されていました。
賞味期限 「美味しく食べられる期限」
消費期限 「安全に食べられる期限」
一緒くたに考えてしまいがちなこれらの期限ですが、「美味しさ」と「安全」の意味はまるで違いますね。
もう少し詳しく調べてみましょう!
賞味期限と消費期限の違い
賞味期限は、美味しさが保証されている期限なので、期限が切れたからといってすぐに食べられなくなるわけではありません。
賞味期限についてもう少し掘り下げてみましょう。
賞味期限
- 比較的日持ちがする食品
- ある程度余裕を持って期限が設定されている
設定方法=「細菌検査や官能検査などで安全が確認された期限」×0.8(程度) - 賞味期限の1.2倍~1.5倍程度は問題なく食べられる
賞味期限は日持ちする食品につけられており、しかも期限自体も余裕を持って設定されています。
このように、賞味期限が付けられている場合は、翌日くらいなら食べられると思っていて問題ないようです。
対して、「安全に食べられる期限」である消費期限はどうでしょうか?
消費期限
- 品質の劣化が激しい食品や食品
- 5日以内に品質劣化が認められる場合
5日以内に品質劣化が認められる食品に付けられるのは「消費期限」になります。
実は生鮮食品である刺身は、この「消費期限」が付けられている場合が多いのです。
うちの近所のスーパーで売られている刺身は、ほとんどが「消費期限」になっていました。
そして、消費期限は「安全に食べられる期限」なので、消費期限を過ぎてしまった刺身は食べない方が良い、ということになります!
通販で購入できる産地直送のお刺身セットなどは冷凍状態で賞味期限が2週間~1ヶ月程度で設定されているようです。
期限切れの刺身はいつまで食べられるのか?
では結局、期限が切れてしまった刺身は実際いつまで食べられるのでしょうか?
明確な答えはもちろんありませんが、インターネット上の意見をまとめてみました。
賞味期限切れの場合
- 翌日程度なら問題ない
- 2日程の場合は加熱して消費
- 3日以上なら食べない方が無難
賞味期限の場合なら、翌日だと刺身のまま食べる、2~3日程度だと加熱処理をして食べるという人が多いようです。
ただし、賞味期限ではなく消費期限だった場合もありますし、翌日でも食べられない場合ももちろんあるので、必ず確認してから食べましょう!
※傷んでいるか見分ける方法は後ほど説明します。
消費期限切れの場合
- 食べない方が安全
- ただし、翌日程度なら加熱して食べられる場合もある
消費期限の場合は頑張っても翌日までに食べないと危険です!
実は私も、翌日に加熱して食べたことがありますが、なんともなかったです。
でも正直あまり美味しくはなかった…ので、消費期限は守った方がいいなと思いました。
加熱して食べる場合の簡単レシピ
ただ焼いて食べても良いのですが、アレンジをした方が美味しくいただけます!
<刺身の竜田揚げ>
- 刺身を醤油漬けにする(前述の配合を参照)
- 薄く片栗粉をまぶして揚げれば完成
たったこれだけです!
塩コショウをした刺身を先に揚げてから、漬けダレにつけても美味しいです。
ぜひ試してみてくださいね。
賞味期限と消費期限共通の注意点
賞味期限と消費期限の違いはあれど、共通の注意事項もあります。
- 正しい保存方法でなければ日持ちしない
- 開封後は期限は当てにならない
このように、食品につけられている期限はどちらも未開封で、正しい保存方法を守った場合ですので注意してください。
ちなみに、切り身ではなく柵の状態の方が裁断された際に空気に触れる部分が少ないため、少し日持ちが良くなるという意見もありました。
最終的には自分で判断することになるのですが、その判断目安は何なのでしょうか?
腐るとどうなるのか、傷んだ場合の見分け方を調べてみました。
お刺身は腐るとどうなるの?傷んだ時の見分け方がコレ!
賞味期限や消費期限は有力な判断基準になりますが、開封してしまった後などは当てになりません。
傷んでいるかどうかは、見た目や臭い、味から自分で判断しましょう。
腐っているとどうなるのか、見分け方は以下の通りです。
腐っている刺身の特徴
- 血が混じったようなピンク色の水分がでてくる
- 白っぽい膜が張り出してくる
- 表面にぬめりがある
- 生臭い臭いがする
- 色が血合いのような黒色に変色してくる
- 切っても角が立たない
- 食べるとねっとり感が残り、溶けるような食感になる
見た目や臭いで判断することもできますが、少し食べてみて違和感があったらすぐにやめましょう!
何となく食べられるかな?と思って食べてしまい、父親がお腹を下してしまったことがあります…。
いつもと同じ日数くらいしか経っていないから平気だと思ったようですが、保存方法によっても日持ちは左右されるので、注意してください!
腐った刺身を食べてしまうと、食中毒の危険があるので気をつけましょうね。
特にマグロやブリ、サバなどは、時間がたつと「ヒスタミン」と呼ばれる化学物質が生成され、食中毒を起こす危険があります。
また、アジやサンマ、カツオ、イカなどの魚介類に寄生する「アニサキス」という幼虫にも注意が必要です。
ヒスタミンの特徴
- 口の周りや耳たぶが赤くなる
- じんましん、頭痛、嘔吐、下痢などの症状が出る
- 加熱しても分解されない
- 冷蔵しても長期間の保存で量が増える
- 食べた時に舌がピリピリすることがある
アニサキスの特徴
- 胃腸炎をおこし、激しい腹痛を引き起こす
- 魚介類の内臓に多く生息
- 鮮度が落ちると内臓から筋肉へと移動する
- 白いひものような見た目で、渦巻き状の状態になっている
- 冷凍・加熱は有効(酢では死滅しない)
アニサキスは目視できるので、釣りで手にいれた魚介類などは特に注意しましょう。
内臓は必ず処理してください!
ヒスタミンもアニサキスも、どちらも鮮度が落ちてくると危険ということですね。
スーパーなどで購入する際は、なるべく新鮮なものを手に入れましょう!
新鮮な刺身の見分け方
- 血合の色と身の色がはっきりして見えるもの
- 身の色がきれいな発色(赤身魚は赤色、白身魚は白色)
※古くなってくると茶色くなる - ドリップ(赤い汁)が出ていないもの
※ドリップには旨み成分が溶け出してしまっている
新鮮な刺身を手に入れたら、正しい保存方法も知っておかなければ台無しです。
注意点も合わせて確認しておきましょう!
お刺身の正しい保存方法!冷蔵や冷凍するときの注意点
できれば刺身は買ってすぐに食べたいものですが、翌日に食べる場合などは、上手に保存しておきたいですね。
切り身にすると空気に触れる面が大きくなり鮮度が落ちてしまうので、できるだけ柵の状態で保存しましょう。
冷蔵保存のコツ
買ってきた刺身も、適切な処理をすると鮮度を保つことができます。
特に夏などは、購入後に自宅に持ち帰るまでの間も、持ち帰り用の氷などを使って冷やしておくと安心ですね。
冷蔵保存の方法
- ドリップが出ないよう、キッチンペーパーなどでくるんでラップに包む
- 基本的には冷蔵庫のチルド室かパーシャル室で保存
冷蔵庫の中でも鮮度を保ちやすいチルド室やパーシャル室で保存しましょう。
ドリップが出たらキッチンペーパーは取り換えてください。
酸化や乾燥をなるべく防ぐと鮮度が保たれやすいです。
その食品の乾燥を抑えてくれるということで、日立冷蔵庫の「真空チルドルーム」の評判が良いようです。
日立の真空チルドルーム付き冷蔵庫とは?
日立の冷蔵庫に付いている真空チルドルームとは、食品に直接冷気を当てない密閉構造で食品の乾燥を抑えるそう。
ラップなしでも刺身が新鮮な状態を保っているなど、人気が高いようですね!
冷凍保存のコツ
つづいて冷凍保存の場合ですが、こちらも冷蔵保存と同じく適切な処理をしてから冷凍しましょう。
買ってきた状態のまま冷凍庫に入れてしまっては、まず食べられたものではありません…。
冷凍保存の方法
- キッチンペーパーでドリップを拭き取る
- ラップに包み、ジッパー付きの保存袋などに入れる
- 空気を抜き密閉して保存
金属トレーに入れるとより早く冷凍できます。
家庭用の冷凍庫でも1週間~1ヵ月程度持つようですが、解凍したときに色やにおいが気になったら食べないようにしましょう。
しかし、業務用の場合だとマイナス40~60度で冷凍できますが、家庭だとそうはいきません。
あまり冷凍保存を過信しないほうが良いかもしれませんね。
うちの夫は冷凍保存した刺身だとお腹の調子を崩すことが多いです…。
刺身のまま食べるのが不安なら、加熱処理をして食べると安心ですよ。
解凍する方法
<冷蔵庫解凍>
冷蔵庫でゆっくり解凍させると、ドリップが出にくく美味しく解凍できます。
解凍時間の目安は5~6時間で、指で押して軽くへこむくらいまで解凍したらOKです。
<氷水解凍>
水が入らないようジッパー付きの保存袋に入れ、氷水の入ったボールなどにつけて解凍させます。
1時間ほどで解凍できるので、急いでいる時に便利ですよ!
冷凍保存のほかに長期保存ができるといえば、真空パックではないでしょうか?
では、お刺身を真空パックにすると日持ちするのかというと、そうとも言い切れないようです。
確かに食品の酸化を防いでくれるので鮮度は保たれるのですが、真空パックにする前に菌を排除するのが難しいのです。
専用業者での加工ならともなく、家庭用の真空パックだと、多少良くなる程度かもしれません。
最後に、釣った魚を刺身にして食べる場合の処理方法も確認しておきましょう!
自分で釣った魚を刺身にしたい場合の処理方法
釣りで手に入れた魚の処理方法について説明します。
釣った魚はストレスがかかると旨み成分が抜けてしまうので、すぐに締めるのがお勧めです!
バケツやクーラーボックスに入れておくと、暴れてストレスがかかるので、できるだけ早く処理するのが美味しさを保つコツですよ。
釣った魚の処理方法
- 釣った魚はすぐに締める
小魚は氷で締めると楽
中型以上の魚は、エラの横と尾の付け根にナイフを入れ締める - 血抜きをする
生臭くなるの防ぐ
エラを切ったり海水の入ったバケツなどにつける - 内臓を処理する
- 三枚などにおろすか、キッチンペーパーなどを挟んでラップに包む
血や内臓が残っていると劣化するのが早くなるので、当日中には処理した方が良いです。
そのまま保存する場合は、頭や皮なども全部取って身の状態にしてから保存しましょう。
とにもかくにも、刺身は鮮度が命!
釣った魚の場合は適切な処理をして、鮮度を保ちつつ正しく保存しましょうね。
まとめ
刺身の賞味期限や保存方法など調査してみましたが、いかがでしたか?
ポイントをまとめてみます。
- 刺身の賞味期限の目安は当日~3日程度
- 魚によって賞味期限が違う
- 賞味期限切れの翌日くらいなら食べられる
- 消費期限を過ぎたものは食べないか加熱処理をする
- 刺身は腐ると味や見た目、臭いに違和感がある
- 空気に触れないよう、ラップなどに包んで保存する
- 自分で釣った魚は早めに下処理をして鮮度を保つ
魚の種類によって多少の違いはありますが、やはり刺身の日持ちは短いです。
食中毒の危険などもあるので、当日中に食べてしまうのが一番の方法ですね。
それが難しい場合は加熱調理や冷凍などもうまく使ってみてください。
刺身はすぐに調理できるので、以外と便利ですよ。
これからはつい刺身を買いすぎてしまっても、慌てることなく消費することができそうですね!