里芋の素朴な味わいが大好きですが、料理するのは少し面倒というイメージもあります。
少量では売っていないので、買うときはいつも大袋。
”食べたいけど面倒だな・・・”と思っている間に、賞味期限が切れたような状態になってしまうことも、よくあります。
里芋は、本来どれくらい日持ちする食材なのでしょうか?
長く保存するにはポイントがあるのでしょうか?
今回は、里芋について詳しく調べてみます!
- 里芋の賞味期限はどれくらい?生の泥つき、煮物などの状態別にご紹介
- 里芋は腐るとどうなる?
- 里芋の正しい保存方法は常温?冷蔵庫?長く日持ちさせる方法をご紹介
- 里芋は冷凍できる?
里芋から出ている茎の取り扱いや、里芋を切ったときに気になる赤い点々など、里芋について知らなかった豆知識も交えながら、楽しくご紹介していきます。
「里芋といえば煮物で、料理しても日持ちしない」というイメージですが、我が家で人気の大量消費レシピもご紹介しますので、ぜひご覧ください!
目次
里芋の賞味期限はどれくらい?生の泥つきや煮物などを徹底調査!
里芋の状態別に、賞味期限を調査しました。
「生で泥つきのままだと下処理が大変」
ということで、その日の都合に合わせて、さまざまな里芋を使い分けしている方も多いと思います。
それぞれの賞味期限をチェックしてみて下さい!
里芋の状態 | 賞味期限 | 備考 |
泥つき | 約1ヶ月 | 常温保存 |
水洗いして泥をおとし、皮つきのまま | 約1週間 | 泥付きで保存が基本 |
皮むき | 3~5日 | 冷蔵庫で保存 |
下茹で | 約3日 | |
蒸し | 約3日 | |
煮物 | 約3日 | |
水煮(下茹で後に水につけておく) | 約3日 | |
水煮(市販の真空パック) | 数か月 | 常温で保存 |
冷凍 | 約1ヶ月 |
泥つきのままだと1ヶ月ほど日持ちする里芋ですが、洗うと日持ちしまん。
これは、水洗いすると里芋の皮から出ているひげの部分に水分が残り、水分中の雑菌があっという間に繁殖するからです。
生の里芋を保存するときは、”泥つきのまま”が基本です。
*保存方法については、後ほど詳しくご紹介します。
豆知識:里芋から芽が出てきた!食べられる?
里芋から目が出ると、ジャガイモの芽を思い出して「毒があるのでは!?」と思ってしまいます。
里芋の芽には2種類あります。
- 里芋のお尻から出る太い芽・・・食べられる
- 里芋の胴から出る緑色の芽・・・食べられない
胴から出る緑色の芽は、古くなった証拠です。
食べられませんし、緑色の芽が里芋の養分を吸ってしまい、実の味も落ちています。
お尻から出る太い芽は、成長すると『ずいき』と呼ばれる高級食材になります。
ずいきは親芋から出る茎で、皮をむいてあく抜きなどの下処理をしてから調理して食べることができ、栄養も豊富です。
*あく抜きなどの下処理をしっかりしないと中毒になることがあるので、ご注意下さい。
里芋から芽が出たら、どちらの芽かを見極めてみて下さい!
では次に、賞味期限切れになって腐った里芋がどうなるのかをご紹介します。
里芋を放置してしまった場合に、食べられるかどうかを判断する目安になさってみて下さい。
里芋は腐るとどうなるの?傷んだ時の見分け方がコレ!
里芋は、腐るとどうなるのでしょうか?
泥つきのまま保存していて、いざ食べようと思って皮をむくと腐っていることも多い里芋・・・。
腐ったときの見分け方をご紹介します。
里芋が腐った状態はこちら
【生の里芋】と【煮物などの調理後の里芋】に分けてご紹介します。
生の里芋は腐るとどうなる?
生の里芋が腐ると、外側がドロドロと柔らかくなるので、わかりやすいと思います。
見た目
- 外側が溶けるほど柔らかい
- 皮をむくと内側が変色
- カビ
におい
- 腐敗臭(ちょっとフルーティーな感じ)
味
- 柔らかくならない
- カビ臭い
里芋は、保存するときの温度が低すぎると低温障害を起こして風味が悪くなり、温度が高すぎると雑菌が繁殖して腐る理由になります。
ちなみに、ご自分で里芋を収穫する場合は、なるべく傷がつかないように収穫するのが腐りにくくさせるポイントです。
里芋には親芋、子芋、孫芋があり、畑から取り外すときに芋に傷がつくと、腐りやすくなります。
孫芋から種芋を選ぶときも、傷がついていないものを選ぶと、腐ることなく次のシーズンまで保存可能になります。
豆知識:里芋の内側に赤い色の点々!これは何?
里芋を切ったときにある内側の赤い点々は、ポリフェノールです。
里芋がもともと持っている成分が浮き出たものなので、食べても害はありません。
ただし、時間が経って劣化したときに出る症状ですので、食べても美味しくありません。
赤い部分を大きく切り取って、白い部分を食べると美味しさを味わえます。
調理後の里芋は腐るとどうなる?
里芋は粘り気がある食材なので、腐っているかどうかの見分け方が難しいと思います。
慎重に判断し、少しでも変だと思ったら食べないのがおすすめです。
見た目
- 白い膜がある
- カビ
- 糸がひいている
におい
- 腐敗臭
- 酸っぱいにおい
味
- 酸っぱい
- 気持悪い味
- 粘り気が普通よりも強い
美味しい里芋の見分け方
腐りにくい、美味しい里芋を選んで買いたいですよね。
美味しい里芋の見分け方は、こちらです!
- 泥つきで、しっとりしているもの(ただし、袋の内側に水滴がついているものはNGです)
- 縞模様が平行で、はっきりしているもの
- ふっくらと丸い形
- 実がしっかりと硬い(おしりがフカフカしているものはNGです)
- 実が白くてツヤがあるもの(皮むきで売っている場合)
里芋を上手に目利きすると、驚くほど甘くて口溶けがよい美味しさを味わえます。
ぜひじっくりと見極めて下さいね!
次に、里芋の正しい保存方法をご紹介します。
保存方法は日持ちを左右する大切なポイントですので、ご一緒に確認していきましょう!
里芋の正しい保存方法!常温と冷蔵ならどちらがいい?
里芋の最適な保存方法は、下記のとおりです。
- 里芋を新聞紙に包む
- 10~15℃くらいの涼しくて風通しのよい場所に置く
- 温度変化や湿気に気をつけて、1ヶ月程保存可能
もちろん、先ほどご紹介した美味しい里芋を選ぶこともお忘れなく!
上記の保存方法を見ると、常温より『冷暗所』と言う方がふさわしいかもしれません。
ただし、7~8℃以下になると低温障害をおこし、変色や食感の変化などがおこりますので、寒すぎる場所はNGです。
ご家庭に上記のような最適な保存場所がない場合は、冷凍保存がおすすめです。
里芋を日持ちさせたい!冷凍してもいいの?
里芋は、生、加熱後どちらも冷凍が可能です!
早速冷凍方法をご紹介します。
里芋の冷凍方法
生の里芋は、【アクをしっかり抜く】or【アクを抜かずに簡単に冷凍】の2つの冷凍方法があります。
アクをしっかり抜いて冷凍する方法
丁寧な方法をご紹介します。
- 里芋を水洗いして泥を落とす
- 半日ほど天日干しする
- 皮をむく
- 塩をまぶしてこすり合わせ、ぬめりと一緒にアクを抜く
- 水洗いして、出てきたぬめりを落とす
ここで冷凍してもかまいません。
冷凍庫から出して短時間で料理したい場合は、次の工程に進みます。
- 里芋を鍋に入れ、全部がつかるくらい水を入れる
- 加熱する
- アクをとりながら、柔らかくなるまでゆでる
- ザルにあげて、粗熱を取る
- ジップ付きの保存袋に入れ、空気を抜いてしっかり密閉する
- 冷凍庫に入れて1ヶ月ほど保存可能
冷凍庫から出して、そのまま料理できます。
一度火を通しているので、長時間調理して煮くずれしないよう、ご注意下さい。
里芋と同じくネバネバが特徴の長芋についても、詳しい情報をご紹介しています!
↓↓↓
長芋の賞味期限は冷蔵庫や常温でどれくらい?日持ちさせるコツは?
アクを抜かずに簡単に冷凍する方法
電子レンジで加熱して、簡単に皮をむいて冷凍します。
- 里芋を洗い、胴の中心あたりに、1周するように切り目を入れる
- 耐熱皿に、里芋が重ならないように乗せ、全部の里芋に軽く水をかける
- ラップをふんわりとかける
- 電子レンジで加熱する(600Wで、1個につき1分が目安です)
- 電子レンジから出し、里芋の皮の両端を持ち、里芋の皮を引っ張るとツルンと皮がむける
- 粗熱を取る
- ジップ付きの保存袋に入れ、空気を抜いて密閉して冷凍庫に入れる
里芋には、完全に火が通らなくても構いません。
こちらも冷凍庫から出してそのまま料理できますが、アクに注意です。
料理中に出たアクはすくって取りましょう。
薄味の上品な料理よりも、しっかり味付けする煮物の方が向いています。
大量の里芋を美味しく食べきるレシピ紹介
我が家は田舎暮らしなので、家庭菜園の里芋を大量におすそ分けでいただくことがあります。
里芋を美味しく食べきるレシピをご紹介します。
里芋をマッシュしてサラダに
マッシュポテトの要領で里芋をマッシュします。
甘辛く炒めたひき肉と合わせると、おかずにもおつまみにもピッタリです!
炊き込みご飯
里芋と同じ頃に旬を迎えるきのこと合わせて、炊き込みご飯にします。
しっかりとぬめりをとって、他の具材と合わせて炊くだけなので、簡単です。
照り焼き
しっかりあく抜きした冷凍里芋を使うと、簡単です。
里芋をカリっと焼き、一度フライパンから出します。
お好みのお肉に火を通し、里芋を戻して照り焼き味をつけるだけです。
下処理さえしっかりすれば、意外とどんな料理にもアレンジ可能です。
ぜひお試しください!
まとめ
里芋の賞味期限について、詳しくご紹介してきました。
保存方法のポイントさえわかっていれば、長期間楽しめる食材ですね。
今回ご紹介した内容をまとめてみます!
- 生の里芋は、正しく保存すれば賞味期限が1ヶ月ほど
- 生の里芋が腐ると、見た目、におい、味が変化する
- 調理後の里芋は腐りやすいので、食べきれる分だけ作り、なるべく低温保存するのがおすすめ
- 里芋は10~15℃の涼しくて風通しの良い場所で保存するのが最適
- 里芋は生でも加熱後でも冷凍可能
里芋には、炭水化物とたんぱく質が融合したガラクタンという栄養分が含まれています。
たくさん食べても脂肪にならないのが、ガラクタンの特徴です!
ダイエットを成功させたいときに、ぜひ注目したい食材ですね。
また、里芋のぬめりにはたんぱく質の吸収を高める働きもありますので、疲れが気になるときなども取り入れたい食材です。
「下処理が面倒でレシピのバリエーションも少ない」とお悩みだった方は、今回ご紹介した情報を参考に、里芋を楽しんでみて下さい♪