私が働いているのは古くて小さい事務所ですが、最近蛍光灯から「ジージー」と音がするたびにイライラしています。
音が鳴り始めた頃は、「古いからしょうがない」と思って気にしなかったものの、日が経つにつれて何だか気になってしょうがない!
今回は、蛍光灯から鳴る異音について徹底的に調べてみました。
- 蛍光灯がうるさいのはなぜ?異音の原因とは
- 安全装置(安定器)をチェック・修理する方法
- LEDなら異音はしない?注意したいノイズとは
- 蛍光灯の異音によって危険度が違う!音の違いを徹底調査
忙しい時に限って、いつもより気になるのが異音というものですよね!
蛍光灯からなる”ジー”という音について調べると、古いというだけではなく火災などの危険があることもわかりました。
これ以上放っておくことはできません!早速、原因や対策をご一緒に確認していきましょう!
目次
蛍光灯がジージーうるさいのはなぜ?異音の原因とは
一度気になり始めたら、ますます気になる蛍光灯から聞こえる「ジー」「ジージー」という音ですが、単に照明器具が古いから鳴っているのでしょうか?
電気設備の知識がない私には、原因がわかりません。
対処法として思いつくのは、「蛍光灯を交換すればなおるかな?」ということくらいですが、実際のところどうなのでしょうか?
蛍光灯から「ジー」「ジージー」と音がする原因
電気設備について詳しく解説をしているサイトなどを調べると、「ジー」「ジージー」という音の正体は、部品の劣化だとがわかりました。
私は蛍光灯(光っているところ)から”音が鳴っていると思っていたのですが、違ったんですね!
ではどの部品が劣化しているのかというと、安定器という部品の内部です。
安定器は、照明器具本体に取り付けてある部品で、電気配線とつながっている部分です。
安定器は電源とランプをつなぐ役割がある、蛍光灯は安定して一定の電流で光ることができます。
安定器の中にはコンデンサーという部品があり、普段は電気を通すと同時に音を別の道に導いています。
このコンデンサーは金属でできているのですが、長年使うことで劣化し(隙間が空いたり溶けたりする)、「ジー」と音を発し始めます。
コンデンサーが劣化しきった照明器具の場合には、結構大きな異音がすることもあります。
ということは、蛍光灯を取り換えただけでは音が消えないということですね!
JIS規格では、安定器の寿命は10年だそうです。
私の勤めている会社も含め、それ以上古い照明器具を使っている場合には照明器具自体の交換が必要なようですね。
蛍光灯からなる異音の正体は、安定器の劣化だということがわかりました。
私の働いている会社では、そうそう電化製品を買ったりしません。
安定器が劣化しているということを社長に言っても、交換してくれるかどうか・・・?
もしこのまま安定器を交換しないままでいたら、何か問題は起きないのか確認してみましょう。
蛍光灯の異音が火災の原因にもなる!故障チェック・修理する方法
劣化している電化製品を使っていると、火災などの原因になるのではないかと不安になりますよね。
安定器が劣化した状態の照明器具を使っていると、どんな危険性があるのか調べてみました。
劣化した安定器を使っているデメリット
- 電気代が多くかかる
- 蛍光灯を換えても点滅してうまく機能しない
- 蛍光灯の交換時期が短くなる
ここまでは、何となく予想ができたデメリットですよね。注目したいのは次のデメリットです!
これは怖いですね!ある日突然天井から火災が発生したら・・・と思うだけでも鳥肌モノです。
安全装置がついていて、安定器の寿命と同時に電流が流れなくなる照明器具もあります。
安全装置がついている照明器具であれば、火災の可能性はほとんどなくなりますが、古い照明器具には安全装置がついていないことが多いそうです。
自分で安全装置の有無を確認する方法もわかりません。
蛍光灯の異音を含め、「故障かな?買い換え時かな?」と思った時には修理を依頼するべきなのか確認してみましょう。
蛍光灯の故障が疑われる時のチェック方法
蛍光灯から異音がすることを含め、故障が疑われるまま使用し続けると最悪火災のリスクがあるので危険です。
安全に使用するためにも、以下のチェック項目を確認してみましょう。
症状 | 対応策 |
蛍光灯がつかない・チカチカ点滅する | 故障の疑いもある。まずは蛍光灯や※点灯管(グローランプ)の寿命の可能性があるので交換してみましょう |
蛍光灯の両端に黒ずみがある | 蛍光灯の寿命(2~4年)。蛍光灯を交換しましょう |
異音がする | 安定器の故障が不具合の可能性あり。専門業者に修理を依頼しましょう |
通電していない | 照明器具に通電しない原因に漏電も考えられますので速やかに専門業者に依頼しましょう |
※点灯管の形状はE型(エジソンソケット)とP型(ピンソケット)があり、P型には雑音防止用コンデンサーが内蔵されています。
安定器を修理するのは、電気工事資格者の資格を持っている人にしかできません。
業者さんに安定器の修理を依頼したら、部品代だけではなく人工代(作業料)も支払うことになります。
そこで、「単純に照明器具を取り換えてしまえばいいじゃない!?」と思いました。
ところが、電気工事業者などが説明している情報を調べると、単純に照明器具を取り換えるだけでは問題は解決しないようです。
照明器具を交換する時点で安定器をそのままにすると、安定器自体の劣化を解決したことにはならないので、火災などの危険性はあるため、安定器の修理や交換を検討しましょう。
わが社の社長に安定器の修理か交換を提案したところ、「工事不要でLEDに変えることができるらしい。そっちのほうが安上がりじゃないか?」と言います。どういうことなのでしょうか?
そもそもの私の不満は、蛍光灯から鳴る「ジー」という音なので、その音も消えるということなのでしょうか?
蛍光灯からLEDに変えたら異音はしない?注意したいノイズとは
LEDは蛍光灯とは異なり、安定器を必要としない照明器具です。
異音の原因となる安定器を使わないのであれば、LED照明に交換することで異音トラブルはなくなりそうですよね。
まずは、工事不要で蛍光灯からLEDに換えるということについて、調べてみました。
工事不要タイプのLEDへの交換とは?
工事不要で交換ができるのは、「シーリングライト」と「電球」だとわかりました。
シーリングライトとは、天井に取り付ける照明器具のことです。
電球はコチラですね。
この2種類のLEDは、天井にこのような配線器具がついている場合のみ、工事不要で蛍光灯をLEDに交換することができます。
こちらの配線器具は角型ですが、丸型もあります。
現在この配線器具で照明器具と電気配線をつないでいる場合は、単純に照明器具を交換するだけでOKです。
ただ、せっかく新しい照明器具を買ってきても配線器具と合わなければ使えません。
現在の配線器具に適合する商品かどうかをしっかりチェックして購入することをおすすめします。
ただ、様々な専門業者の意見を見ると、LEDの照明器具に交換する場合は安定器を取りはずす工事をした方が良いという意見が多くあります。
LEDに交換をしても安定器の工事が必要になる理由
上記でご紹介したように、安定器を取り外さずに蛍光灯からLEDに交換できる場合もありますが、安定器の劣化という問題は解決できません。
安定器を外さずに新しいLEDの照明器具に交換しても、安定器を通電していることには変わりありません。
更に安定器は劣化していき、最終的には火災となる危険性も消えません。
また、劣化した安定器を通電し続けることは、電流が通る上で通常よりも多い電力を必要とするため、電気代やLED自体の交換にコストがかかることになります。
賃貸物件に住んでいて、電気配線工事を勝手にできないなどの事情があるなら仕方ないですが、安全性と将来のコスト減を考えて、安定器の劣化に気付いた段階で適切な工事を行う必要がありそうですね。
LEDに変えても音がする原因とは?
安定器を必要としないLEDに交換をしても異音をする可能性はあるので注意しましょう。
「ジー」と音の鳴る原因は安定器でしたので、安定器を取りはずす工事をしない限りは異音が解消されない可能性はあります。
また、LED自体の性能によっても異音がすることがあります。
安い海外製のLEDも売っており、値段はお手頃ですが電子回路の質が悪いこともあり、ひどい製品は異音がすることもあるそうです。
”安物買いの銭失い”にならないように、生産国やメーカーを吟味してLEDを選びたいですね。
その他にLEDからノイズが出る例をご紹介します。
電波が出る電化製品の近くにあるとき
LEDには、家庭の電気配線で流れる電流を、自分に合う電圧に変換する電子回路が組みこまれており、電波を発します。
ラジオなどの電波を発する電化製品が近くにあるときに、LEDの電流が対抗してノイズが出ることがあります。
特に、安価な海外製品では、LEDの周囲の電波に対抗する電子回路を組み込んでいないこともあります。
その場合は、気になるくらいの大きいノイズが出ることもあるそうです。
更に、LEDの電波が影響して、ラジオに受信障害が出たという口コミも見つけることができました。
LED照明を使う時には、近くにある電化製品との兼ね合いも考えなければいけないですね。
高性能のLEDから出るノイズ
調光機能がたくさんあるような高性能のLEDでは、調光するときに様々な周波数が使われます。
そのスイッチングのときに、ノイズが出ることがあるそうです。
周波数を含んだノイズは、他の電化製品の電波に伝わることもあるそうです。
他の電化製品にノイズが伝わると、更に複雑なノイズが発生します。
国産の良質な電子回路を持つLEDは、上記のような理由から出るノイズを、照明器具の外に漏らさないように設計されています。
周囲の環境などによっては、絶対にノイズが出ないとは言えませんが、やはりLEDを選ぶときには吟味が必要なようです。
最後に、古い蛍光灯から出る様々な異音について、更に詳しく調べてみました。
蛍光灯の異音によって危険度が違う!音の種類を徹底調査
私が今まで蛍光灯から感じた異音は「ジー」くらいですが、口コミを調べると、たくさんの異音の報告がありました。
「どんな異音か?」「その異音の原因は何か?」を調べました。
カラカラ
蛍光管の内側には水銀が付着しています。
配送途中の衝撃などで水銀が蛍光管から外れると、カラカラと音が鳴ります。
故障ではなく、電気をつけて蛍光管内の温度が上がると水銀は気化します。
カラカラ音は故障ではないということで安心しました。
これからは、水銀のことも考えてより慎重に持ち運ぼうと思います。
パキパキ
電気をつけると、照明器具の内部が高温になりますよね。
木・プラスチック・勤続・樹脂など照明器具には、様々な素材のカバーがあります。
熱の影響で照明器具のカバーが変化してパキパキ音が鳴ります。
照明器具を取り付けているねじを少し緩める、シリコンコーキング剤を塗って柔軟性を持たせるなどの対策で、改善することがあります。
私は、パキパキ音に関しては経験がありません。初めてパキパキ音を聞いたら、「心霊的な何か!?」と怯えるかもしれませんね。
変に怯えずに、冷静に照明器具に対策をしたいと思います。
ブーン・キーン・カン
「ジー」と同じく、安定器の劣化が原因で鳴る音です。
火災などの危険性も考えて、早めの対応をおすすめします。
昔、祖父母の家の農作業場の蛍光灯をつけると、結構大きな音で「ブーン」と鳴っていたのを思い出しました。
単純に古いからだと思っていたのですが、結構危険なサインだったんですね。
バチバチ
安定器の内部に火災が発生する寸前、すでに火災が発生している可能性があります。
または、先ほどの「パキパキ」と同じ原因の可能性があります。
安定器が黒くこげていないかを早急に確認して対応されることをおすすめします。
まとめ
蛍光灯からなる「ジー」という異音について、詳しく調べてきました。ポイントをまとめてみます。
- 蛍光灯から「ジー」「ジージー」と音がするのは安定器が原因の可能性大
- 安定器の劣化が原因の異音は蛍光灯の交換では解消されない
- 安定器が故障すると火災の原因にもなるなどのデメリットがある
- 蛍光灯や点灯管の寿命ではない場合は専門業者に工事を依頼する
- LED照明は安定器を必要としない
- シーリング方式なら工事不要で蛍光灯からLEDに交換できる
- LEDにしても安定器を外さなければ異音は解消されない
- 蛍光灯から発する異音によって危険度が違う(特に「バチバチ」は要注意!)
今回知った知識をもとに、「安定器が劣化している以上は、簡単な処置をするだけでは火災などの危険性は消えない!」ということを、再度社長に訴えてみました。
古い事務所を長年守っているだけあって、判断に時間がかかりましたが、なんとか業者に来てもらえることになりました。
電気については専門知識が必要ですし、じっくり調べて原因と対処法を考えるとなると、ちょっと面倒くさいですよね。
目に見える問題が無い場合は放っておきがちです。
今回ご紹介したように、最悪は火災などの危険性もあるということを知っていただき、早めの対応をすることをおすすめします!