ある日、家に帰って蛍光灯のスイッチを押すと、「シーン(真っ暗)」。
えーっ!?朝、家を出るまでは普通についていたのに、帰ってきたらつかないなんて…。
蛍光灯が切れる原因って、何なんでしょう?
蛍光灯さん、切れるなら切れるって言っておいて!
皆さんも、「蛍光灯が切れるのが早いな」と感じたことはありませんか?
切れる前に、何かサインを出してくれたらいいのですが…。
そんなわけで今回は、蛍光灯が切れる原因や、切れる前のサインについて調べてみます。
- 蛍光灯が切れる原因と切れる前のサインとは?
- 蛍光灯は切れる前に交換した方がいいらしい。その理由は?
- LEDにも寿命があるの?
私は女性ですが、普段はDIYでも荷物運びでも、夫に頼らず何でもやります。
けれど、蛍光灯についてだけは、何となく苦手なんですよね。
まず、ちょっとした踏み台を使っても蛍光灯に手が届かない。やっと手が届いても、蛍光灯カバーを外して交換するのが大変。
蛍光灯の種類も、沢山ありすぎて考えたくないし、覚えたくない!
このような理由で、これまでは蛍光灯については見て見ぬふりをしてきました。
先日、子供を連れて夜に帰宅すると、冒頭のような「シーン(真っ暗)」の状態でしたが、夫の帰宅時間まで、まだまだ時間がありました。
その日はしょうがなく買い物や外食をして、夫の帰りを待ったわけですが…。
こんなんじゃいかん!蛍光灯も自分で攻略できるように、皆さんとご一緒に確認していきたいと思います。
目次
蛍光灯が切れる原因を知りたい!前兆となるサインはコレです
蛍光灯って、電気配線とつながっていますよね。
電気のスイッチさえONにすれば、永久的に使えてもいいように思えるのですが…。
蛍光灯が切れる原因は、何なのでしょうか?
電力会社のホームページや様々な情報を調べると、用語も難しいし情報量も多い!
ということで、簡単にまとめてみました。
蛍光灯が切れる原因
蛍光灯が切れる原因は3つあります。以下で詳しくご紹介します。
原因1. 蛍光灯の中に入っている部品の劣化
下記の画像は電球ですが、蛍光灯の中にも同じ部品が入っています。
内側に、細い針金のような部品が入っていますよね。これは、フィラメントというものです。
フィラメントは、電気のスイッチをONしたときに電気を流す部分です。
電気は、電子という小さい粒が電流によって摩擦を起こし、高温になって飛び出すことで光ります。
蛍光灯には、こんな特徴があります。
- 蛍光管の内側に、蛍光物質が塗ってある
- 蛍光管の内側に水銀入りのガスが浮かんでいる
フィラメントから飛び出した電子が、水銀入りのガスとぶつかって紫外線を出します。
そして、紫外線が蛍光管の内側の蛍光物質に当たって、最終的には白色に光って見えます。
さて、このフィラメントという部品が劣化する理由はいくつかありますが、その中でもわかりやすい理由を2つをご紹介します。
まずは、”あるある!”のすんなり納得できる理由です。
点灯回数が多すぎる
蛍光灯は、点灯するときに一番エネルギーを使います。
”つけたり・消したり”が多いご家庭では、フィラメントが劣化しやすくなります。
次に、”どうしようもできない”意外な理由です。
気温や室温による影響
室温が高すぎても低すぎても、よくありません。
たとえば、蛍光灯がある場所の周りが熱すぎると、フィラメントの温度も高くなります。
すると熱い状態のフィラメントから、スイッチをオンすることによって、さらに熱い電子が飛び出すことで、消耗が激しくなります。
逆に気温や室温が低すぎると、フィラメント自体の温度が低くなるため、電子が飛び出す量が多くなり、消耗が激しくなります。
「最近、前よりも蛍光灯が切れるのが早い気がする」と思うときは、これが原因かもしれません。
原因2. グローランプが切れている
”グロースターター型”という照明器具を使っている場合には、グローランプが切れると蛍光灯もつきません。
この照明器具は、家庭よりは事務所などで見かけることが多いように思います。
天井についている蛍光灯で、電気のスイッチをONすると、豆電球がカチカチと光ってから明かりがつく照明器具がありますよね。
それがグロースターター型です。
この場合には、グロー(豆電球)が光ることで、先ほどもご紹介したフィラメントを余熱して、電気がつくという構造です。
なので、このタイプの蛍光灯の場合は、グローランプを取り換えることで、蛍光灯がつく可能性があります。
原因3. 照明器具自体の故障
照明器具が故障している場合は、蛍光灯以前の問題です。
照明器具自体の通電機能が、劣化などの原因で壊れてしまった場合です。
照明器具の寿命はそれぞれでしょうが、「5年を過ぎた照明器具は故障を疑ってもいい」という意見が多くありました。
修理するという手もありますが、安くて性能のいい照明器具もたくさん販売されています。
また、古い照明器具だと修理部品がない可能性もあります。なので、古い照明器具については、交換を検討してみるといいですね。
蛍光灯が切れる原因がわかったところで、”蛍光灯が切れる前兆”についてご紹介します。
蛍光灯が切れる前兆は?
蛍光灯は、暗くなってからつけるものです。なので、突然切れてしまったら慌ててしまいますよね。
切れる前に何か前兆でもあれば、「そろそろ予備を買っておこうかな」と思えるのですが…。
実は、蛍光灯は切れる前に前兆があるんです!前兆としては、以下のようなパターンが見られます。
- 一番わかりやすいのは、蛍光灯の端が黒ずんできたとき
- 次に、何となく感じる、蛍光灯が暗くなってきた気がするとき
- 最後に、蛍光灯をよく見るとわかる、蛍光灯全体に細かい(砂のような)黒ずみが出てきたとき
最近は、リモコンで電気の明るさを調節できる照明器具も多くなってきましたよね。
性能の良い照明器具だと、蛍光灯が切れる前の”カチッ、カチッ”という不快な点滅もなく、突然切れることがあると思います。
ですから、ご紹介した前兆を見逃さず、予備の蛍光灯を準備しておいていただければと思います。
今回、蛍光灯が切れる原因について調べていくと、「蛍光灯は切れる前に交換するのがベスト」という意見が多くありました。
どういうことなのでしょうか?
切れるまで待つのはNG!完全に切れる前に交換すべき2つの理由
10年以上前に、”MOTTAINAI(もったいない)”という言葉が、世界に発信されたのを覚えていらっしゃるでしょうか?
日本人なら、物心ついたときからこの言葉に慣れ親しんでいますよね。
蛍光灯もまだついているのに、交換するなんて”MOTTAINAI”!
そう思いますが、実は「蛍光灯は、完全に切れる前に交換したほうが良い」という意見を多数見つけることができました。
蛍光灯は切れる前に交換したほうがいい理由
蛍光灯は切れてから交換するのではなく、切れる前に交換したほうがいい!その理由は、2つありました。
理由1. 電気代を無駄に消費するから
先ほどお話しした、フィラメントが劣化した状態で使い続けることで、無駄な電力を消費することがあります。
フィラメントは、劣化していながらも一生懸命に電子を放出することになります。
【余計な力を使う状態である=電力を多く消費する】ことは、イメージしやすいですね。
理由2. 目が疲れるから
蛍光灯が切れる前兆でお話しした、”蛍光灯が暗くなってきた気がする”という部分の影響です。
人の目は、暗い所でものを見ると瞳孔が開きます。少ない光を少しでも集めて、ものを見ようとするからです。
暗くなった状態の蛍光灯の下で長時間過ごすと、明るい蛍光灯の下で過ごすよりも、瞳孔が開いている状態になります。
それが目を酷使して、疲れてしまう原因となります。
実際に、現在使っている蛍光灯と同じものを買ってきて交換したら、「部屋が見違えるように明るくなった!」という経験がある方も多いと思います。
そんなときは、目が覚めたような気がして、気持ちも明るくなりませんか?
”MOTTAINAI”のはやまやまですが、ぜひ蛍光灯が完全に切れる前に、交換を検討してみていただければと思います。
最後に、蛍光灯を交換するときに、必ず頭をよぎる”LEDへの交換”についてご紹介したいと思います。
”不死身”じゃなかったの?いいえ、LEDにも寿命はあります!
LEDが発売された当初は、”半永久的に交換がいらない”という宣伝文句があったように記憶しています。
でも当時は、実際に買おうとすると、高くて手が出なかったというのが私の実体験です。
以前より安い商品も出てきましたが、蛍光灯よりはお値段が高いことは今も変わりません。
でも、交換の手間がいらないなら、ぜひ検討したいものですよね。
まずは、LEDの寿命について調べてみます。
LEDには寿命があるの?
日本照明器具工業会が設定しているLEDの平均寿命は、4万時間です。
4万時間を経過すると、明るさが買った当初の70%になります。ただし、メーカーによって平均寿命を発表していて、それぞれ違います。
その後、少しずつ暗くなっていって最後には切れるので、暗さに気付いた時点で交換することになりそうですね。
4万時間ということは…。
4万時間÷24時間=1666.666日
1666日÷365日=4.564年
ということで、24時間電気をつけっ放しにしたときのLEDの寿命って、4年半くらいってことですよね!
半日しか電気をつけなければ寿命は9年。
対して、家庭用のサークル型の蛍光灯の寿命は、一般的に6,000時間~8,000時間と言われています。
家庭用と比べると、LEDのほうが圧倒的に長いですが、”半永久的に”という私の記憶とは程遠い寿命でした…。
もうちょっと計算してみます。
一人暮らしをしていると仮定して、19時に帰ってきて0時までしか電気をつけない生活であれば…
4万時間÷5時間=8000日
8000日÷365日=21.917年
1日5時間の使用だと、寿命は21年です!
これなら、何となく”半永久的”と言われても、納得できる気がしてきました。
つまり、LEDにも寿命はあるということなんですね。
LEDを実際に使っている皆様の口コミを調べていると、こんな声がありました。
- 突然切れる
- 熱に弱くて、お風呂などではすぐに切れてしまう
それぞれに、原因などを調べてみました。
LEDが突然切れるのはなぜ?
LEDは蛍光灯とは違って、内側に電子回路が設置されています。
その電子回路の質が悪くて劣化しやすい製品は、突然切れる可能性があります。
電子回路の質が悪いと、気温や室温の変化に対応できずに壊れてしまうこともあります。
またひどい製品の場合は、ノイズが出ることもあるそうです。
LEDを使用している企業やメーカーなどの情報を集めると、”安い商品には注意!”ということが多く書かれていました。
始めてLEDを買うときには、生産国やメーカー名などをよく吟味して買ったほうがよさそうですね。
LEDは熱に弱い?
実はLEDが発売された当初は、熱に弱い製品がほとんどだったそうです。
その後、様々なメーカーが放熱の回路設計に取り組んできました。
その結果、温度が高い場所でも4万時間という寿命を守れる商品が多くなってきました。
蛍光灯は熱によって発光しますが、LEDは電子回路で生まれたエネルギーを、光に変換するという仕組みになっています。
ですから、蛍光灯のように、”つけたり・消したり”で消耗することはありません。
きちんとした商品を選び、こまめにON・OFFすることで、寿命を長くすることができそうですね。
まとめ
今回のポイントをまとめてみます。
- 蛍光灯が切れる原因は部品の劣化・グローランプ切れ・照明器具の故障
- 蛍光灯が切れる前兆は端の方の黒ずみ・暗くなってきた・砂のような黒ずみ
- 蛍光灯の仕組みを考えると、完全に切れる前に交換したほうがいい
- LEDを選ぶときは、生産国やメーカーをよく見て吟味したほうがいい
- LEDは蛍光灯よりも高額だが、確かに寿命が長い
蛍光灯が切れる原因について、詳しく紹介しました。
久しぶりに、理科の授業を受けていた学生時代を思い出しました。
皆様はいかがでしょうか?
私がこれまで避けてきた蛍光灯の知識ですが、今回はLEDとの違いも知ることができました!
これまでは、LEDを検討していても、実際に両者の値段を比べると、やはり蛍光灯を手に取っていました。
これからは、使用時間が短い場所と長い場所に分けて考えて、蛍光灯とLEDを賢く使い分けができそうです。
我が家の3人の子供達は、それぞれにスマホやタブレットを見ます。
目のことを考えたら、「まだついているからいいか」と、蛍光灯を交換しないのも考えものということもわかりました。
蛍光灯の交換の前兆をキャッチして、明るい部屋を保ちたいと思います!