【ニゲラを植えてはいけない理由】庭で増えすぎて毒性もある!?

【執筆者：編集部 鳥越菜生】

本記事では、このような疑問にお答えします。

ニゲラの美しい花は多くのガーデナーを魅了しますが、庭での栽培にはいくつかの懸念が隠れているようです。

この記事を読むと、ニゲラを庭に植えることのリスクと生態系への影響、そして人やペットへの危険性についても深く理解できますよ。

記事前半ではニゲラに関する基本情報と庭に植えるリスクを、後半では増えすぎによる生態系への影響や代替案なども解説します！

これらのポイントを踏まえることで、ニゲラ植栽を考えている人は、庭の美しさと生態系のバランスを保つための適切な知識を持つことができます。

ニゲラの花は魅力的ですが、庭に植えるリスクをしっかりと理解し、責任あるガーデニングを行うことが重要です。

ニゲラの管理方法をはじめ代替植物についても紹介するので、より安全で美しく管理しやすい庭作りを目指して、ガーデニング計画を立てる際の参考にしてくださいね。

ニゲラを植えてはいけない第一の理由は毒性と庭でのリスク

ニゲラは別名・黒種草（クロタネソウ）としても知られ、美しい花を咲かせることで多くの人々に愛されている植物です。

しかし魅力的な外見にもかかわらず、庭に植えることにはいくつかの懸念点があり、十分に注意しなければなりません。

ニゲラを植えてはいけないと言われるおもな理由
・自生力が高く増えすぎる ・アブラムシを引き寄せほかの植物にも影響する ・庭の管理に手間がかかる ・種に毒性があるため誤食への注意が必要 ・繁殖しすぎて生態系のバランスを崩すおそれがある

まずはニゲラについて知っておきたい基本情報と栽培するうえでのリスクとなる要因を解説します。

ニゲラの基本情報と別名に注目

ニゲラはキンポウゲ科に属し16品種も存在する多様な植物ですが、日本で園芸品種として育てられるのはほとんどがニゲラ・ダマスケナ（Nigella damascena）※です。

※参照元：クロタネソウ｜植物データベース（熊本大学薬学部薬用植物園）　https://www.pharm.kumamoto-u.ac.jp/yakusodb/detail/004572.php

おはようございます😊
2024年4月21日(日)
本日の誕生花は#ニゲラ
和名:黒種草
花言葉:当惑、密かな喜び
英語で霧の中の恋と呼ばれる事に因む pic.twitter.com/NDcKLSgJOx

— プチ子 (@puchiko3355) April 20, 2024

花言葉には「ひそかな喜び」のほか「夢の中の恋」などがあり、糸のように細い葉の隙間から美しい花を咲かせます。

品種の異なるニゲラ・サティバ（N. sativa）はブラッククミンと呼ばれ、インドでは種がカレーのスパイスとしても利用されています。

しかし日本で栽培されるクロタネソウを含めて、ほかの品種の種は食べられないことを知っておきましょう。

庭に植えるリスクは増えすぎと毒性の問題

ニゲラを庭に植える最大のリスクは種が有毒であることと、ひとつの果実に多くの種が入っているため自然に広がりやすい性質にあります。

秋撒きの一年草ですが、こぼれ種から翌年に勝手に生えて、どんどん増えていくそうです。

さらにニゲラの種は風に乗って庭のあちこちに飛散するため広範囲に増えていき、他の植物の生育をも妨げることがあります。

そしてこの種を小さな子供やペットが誤食してしまう危険性に、細心の注意を払わねばなりません。

このようにニゲラは庭での管理に特別な注意を必要とする点が、栽培を検討している方々にとって重要な考慮事項となります。

ガーデニングを安心して楽しめるように、ニゲラ栽培に潜むリスクをさらに詳しく知っておきましょう。

ニゲラを庭に植えてはいけない理由は生態系やペットへのリスクも

ニゲラを庭に植えてはいけないと言われるのは、魅力的な外見の裏に、生態系と人間・ペットへのリスクが潜んでいるからです。

ここではニゲラを庭に植えるとどんな危険性があるのかについて、詳しく掘り下げます。

在来種と競合し生態系に影響を及ぼす可能性

ニゲラの種は非常に生命力が強く、地面に落ちたものが翌年になって自然に芽を出し成長します。

このこぼれ種による増殖は庭の管理を難しくするだけでなく、在来種である植物との競合を引き起こし、生態系のバランスを崩す可能性もあるのです。

ニゲラを庭に植えるメリットは、花の咲く期間が長いことや、様々な色の花を楽しめることです。

また切り花やドライフラワーとしての利用価値も高く、ガーデニング初心者でも比較的簡単に育てられることからも人気があります。

しかし一方で、ニゲラの植栽が他植物の生育スペースを奪い多様性の低下を招くという庭の生態系に与える影響は、環境保護の観点からも無視できない懸念点です。

また特に小さなお子さんがいる人やペットを飼っている人は、誤食を防ぐためにも、常に庭の状態や種の管理に気を配る必要があります。

人やペットへの毒性リスクに要注意

ニゲラ・ダマスケナの種には植物アルカロイドという毒性成分が含まれているため、誤って口に入れば人間やペットにとって健康被害を生じる危険性があります。

ニゲラを栽培する際は種の危険性を十分に理解し、特に子供やペットがいる家庭では適切な管理と慎重な扱いが求められます。

またこれから栽培を検討する人は、生態系への影響と人やペットへの毒性リスクを考慮に入れ、責任ある行動を取らねばなりません。

そこでニゲラの管理の仕方や、代替案としておすすめのほかの植物も確認しておきましょう。

美しい庭を守るためのニゲラの管理の仕方と代替案

ニゲラは魅力的な花が咲くことから多くのガーデナーの心を捉えていますが、増えすぎや思わぬ毒性リスクなど、庭に植えるには懸念点があります。

ここではニゲラの管理の難しさと、環境に優しい植物への代替案について紹介しましょう。

ニゲラ管理の難しさと適切な対策法

ニゲラを植える際の最大の懸念は種の毒性と自生力で、庭で栽培する際はリスクを防止するための対策が必要です。

特に子供やペットが誤って食べてしまわないように、種が庭に散らばらないようにすることはもちろん、保管方法にも細心の注意を払いましょう。

花が咲き終わったあとの花がらはこまめに摘み取り、中の種が庭に散らばるのを防ぐことが重要なポイントです。

このようにニゲラを植えると、庭の管理に予期せぬ手間を引き起こす可能性があります。

どれも可愛い💕涼しげです😍
ニゲラ、ピンクも良いですね〜
ラムズイヤーかな🎶地植えは怖ーい😂（増えすぎ巨大化問題）

— ネーブル (@roseforheaven) May 18, 2023

地植えは避けて植木鉢やプランターに植えて限られた範囲で栽培すれば、増えすぎ対策になりますよね。

また種がスパイスとして食べられる他品種と間違わないよう正しく認識し、ゴマによく似ていることもあり、紛らわしい場所に置かないようにしましょう。

ニゲラを植えた庭の管理が難しいと言われるのは、アブラムシの発生源になりやすいことも理由のひとつです。

さらに周辺のほかの植物へも影響し、ガーデニングの楽しさを損なう原因となることも考えられます。

アブラムシ対策には、市販の駆除剤の使用もおすすめです。

しかしニゲラの管理は以上のような対策をしてもうまくいかない場合もあるので、ハーブの中でももっと環境に優しく育てやすい植物を選ぶ方法も良いかもしれません。

環境に優しい代替植物としてほかのハーブを選択

ニゲラの代わりに花を楽しめて環境に優しいハーブは多いので、ほかの植物で代替する案も検討してみましょう。

例えば耐寒性が強く管理しやすいラベンダーやローズマリーは、ニゲラと同様に美しい花も楽しめ、ガーデニング初心者にもおすすめです。

またエキナセアやゼラニウムも、切り花やドライフラワーとしても利用できて、素晴らしい代替品です。

これらの植物はニゲラと同様に開花期間が長く、季節を通じて庭を彩ることができます。

ニゲラの美しさは魅力的ですが、より安全で管理しやすい庭を目指すには、代替植物を選ぶのも良さそうですね。

ただしハーブの中にもニゲラと同じように、庭に植えてはいけないと言われる植物があるので、次の動画も参考にしてみてください。

植物を栽培するときは、植え方だけでなく管理方法についても正しい知識を持ち、バランスの取れた庭づくりを目指しましょう。

まとめ | ニゲラを植えてはいけない理由は毒性リスクと栽培の難しさ

ニゲラの美しい花は多くの人を魅了しますが、庭に植えてはいけないと言われるほど栽培するにはリスクを伴います。

ニゲラの植栽を検討する際は、次のようなポイントを参考にしてください。

ニゲラの栽培は魅力的ですが、リスクを考慮し庭を適切に管理することが重要です。

責任あるガーデニングを心がけ、生態系を守りながら庭を美しく保てるよう、知識を活かして植え方や対策を工夫してみてください。

より安全で持続可能な庭作りをするためほかの植物を代替に選ぶ案もあるので、ぜひ参考にして皆さんのより良いガーデニングライフに役立ててくださいね。