食材の買い出しでスーパーへ行くと、卵に肉に野菜にパンに…と荷物が重くて大変ですよね。また買い物カゴやエコバックに食材を入れるのも、冷たい物同士を隣り合わせにしたり、つぶれないようにしたりと気を遣います。
帰宅したら冷蔵庫や食品棚などに食材をしまわなくちゃならないし、買い出しの後って慌ただしいですよね。
それなのに、いざ料理に使おうと思って取り出した時に
卵にヒビが入ってる!
なんていうことが起きてしまうと、あの苦労は何だったんだろう?と凹んでしまいます。
ぐしゃ!っとつぶれてしまった時は、割ったことを自覚していることが多いというのもあって帰宅後すぐに処理をしているかと思います。けれど少々のヒビの場合は、意外と気が付きにくいものです。
また卵をパックごと落としてたくさん割れてしまった時などは、3~4個は完全に割れているから当日食べるとして、うっすらヒビが入っているくらいの卵は「日持ちするなら明日以降にしたいなぁ」と思いますよね。
「卵は殻を割って取り出したら日持ちしない」というイメージは何となくあると思いますが、今回はどの程度なら大丈夫なのか目安を探ってみます。
- 買って帰る時にヒビが入った卵の日持ちはどのくらい?
- ヒビが入っていた卵も、生で食べても大丈夫?
- たくさん割っちゃった!大量消費できるレシピはある?
- 卵は冷凍できる?保存についても知りたい!
という4つの疑問を解説していきますので、ぜひ最後までお付き合いくださいね。
卵を割って大惨事になった経験がある方や、まとめ買いが多いという方だけでなく、1人暮らしで自炊も少なく、10個入りの卵パックを使い切るのが大変だという方にも役立つこと間違いなしですよ!
目次
割れた卵の日持ちはいつまで?生で食べて大丈夫なの?
少しヒビが入ったくらい(形に変化がないような薄いヒビ)なら、2~3日は大丈夫でしょう。
卵の白身には有害なウィルスを溶かす働きを持つリゾチームという酵素が含まれていて、殺菌効果があり免疫力を高めてくれます。その白身のパワーがあるから、割れたらすぐに雑菌が増殖…ということにはならないだろうと予想できるからです。
ただし、割れた卵を生で食べるのはダメ!ですよ。
実は卵というのは、およそ10万個に3個の割合でサルモネラ菌に汚染されており、その菌のついた卵を食べると腹痛や下痢などの食中毒を引き起こしてしまうんです。
サルモネラ菌は75℃で1分以上加熱すれば死滅しますので、ヒビの入った卵は加熱調理が絶対です。ゆで卵やスクランブルエッグなど、しっかり火を通すことができる料理に使うのがオススメですよ。
ちなみに卵のパッケージに書いてある賞味期限は生食できる期間の目安です。大体の商品は2週間くらいになっているかと思いますが、これはこの期間ならサルモネラ菌は増殖しないと言われているためです。
私も卵が原因と思われる食中毒の経験がありますが、高熱が続いてとても辛かったです。免疫力の低い幼児や高齢者は重症化しやすいので、ひどい症状が出たら必ず病院へ行ってくださいね。
割れた卵の中身が他の卵についちゃった!どうしたらいいの?
卵が割れて中身がぐちゃ~っと出てきてしまうと、他の卵についてしまうこともありますね。そういう時は割れていない方の卵を洗うと安心です。
慌てて水道水で洗い流すと雑菌が中に入りやすくなってしまうので、卵より少し温かいくらいのぬるま湯で洗ってくださいね。
卵の殻には気孔という無数の穴があり、冷たい水道水で洗うとその穴から水と一緒に雑菌が入り込んでしまいます。ぬるま湯であれば内部が膨張して雑菌が侵入しにくくなるので、すぐに食べない場合はぬるま湯で洗うのがベストですよ。
すぐに食べる場合は、洗うよりもキッチンペーパーなどで拭き取っておく方が良いです。
いずれの場合も、念のため生では食べず、しっかりと火を通してくださいね。
割れた卵がたくさん!卵を大量消費できる活用方法は?
卵のパックを落としちゃった時など、一度にたくさん割れてしまうこともありますよね。中身が全部飛び出てしまうのは1~2個で、ヒビや部分的な割れ程度で料理に使える状態のものが多かったら、もったいないので全部料理してしまいたいところです。
- 割れてしまった卵には必ずしっかり火を通すこと
- 使い残した分も、翌日など早いうちに使い切ること
という点に気をつけて料理をするならば、卵を一度にたくさん使うレシピが良いでしょう。大量消費にオススメなのは
- スパニッシュオムレツ
- タルタルソース
の2つです。私が良く作っている簡単な作り方と、美味しく作るコツを丁寧にご紹介しますので、ぜひお試しくださいね!
スパニッシュオムレツを作ってみよう
使う野菜は何でもOKなので、冷蔵庫にあるものを組み合わせてみてくださいね。今回は王道の組み合わせでご紹介します。
<材料>
- 卵…4個
- ジャガイモ…1個
- 玉ねぎ…小1/2個(※中サイズなら1/4個でも十分)
- ピーマン…1個
- パプリカ(赤)…1/2個
- ベーコン…2~4枚(お好みで)
- 塩…小さじ1/2
- 油(サラダ油・オリーブ油などお好みで)…適量
- トマトケチャップ…適量
<作り方>
- 材料は全て1センチの角切りにする
- ジャガイモはレンジで加熱しておく(600Wで2分くらい)
- フライパンに少量の油を入れ、玉ねぎを炒める
- 玉ねぎが透き通ってきたらベーコン・ピーマン・パプリカ・ジャガイモを加えて炒める
- 火が通ったら一度具材を取り出し、卵を溶きほぐして塩を加え、具材と卵を混ぜる
- フライパンを熱して油を少し多めに入れ、まんべんなく行き渡らせる
- フライパンに5を流しいれ、フタをして弱火でじっくり火を通す
美味しく作るコツは?
火加減がコツです。とにかく弱火でじっくりと火を通すこと!卵4個分となると小さいケーキみたいなサイズですから、ちゃんと火が通るのに30分くらいかかってしまいますが、フタをして放っておけば良いので気長に待ちましょう。
焦って火を強めると中まで火を通る前に外側が真っ黒になってしまうので、ヒビ割れ卵で作る時には特に弱火を徹底してくださいね。
竹串や箸で火の通りを確認し、OKだったら皿をかぶせてひっくり返して盛り付けます。ケーキのように切り分け、ケチャップで味付けがてら飾ってみてください。
使用するフライパンは16cmくらいの小さ目が作りやすいです。
卵を溶きほぐす時は、箸を器の底に押し付けるようにして直線で動かし、白身を切るようにするとなめらかな仕上がりになりますよ。
薄いヒビなら茹で卵に!タルタルソースの作り方
少々のヒビなら茹で卵にもできちゃうので、タルタルソースを作ってみませんか?マヨネーズたっぷりなので、包丁が苦手な方でも見栄え良く仕上げられますよ!
惣菜のカツや鶏肉のソテーにかけるだけでも美味しいですし、ハムと一緒にサンドイッチにしても美味しいです。まずは固ゆでの茹で卵を作りましょう。
冷蔵庫から出したばかりの卵だったら、鍋に卵がかぶるくらいの水と卵を入れ、強めの中火で12分で固ゆでになります。
<材料>
※すべてお好みの分量でOK!味見しながら好きな量で作れます
- 茹で卵
- 刻んだピクルス(スイートレリッシュなど、瓶詰で売っています)
- サラダ用玉ねぎ(なくてもOK!)
- マヨネーズ
- 塩コショウ
<作り方>
- 玉ねぎやピクルス(刻んでいないタイプ)は細かくみじん切りにし、茹で卵も1cm以下の角切りにする
- 材料を全部混ぜ、味見をしながら整える
美味しく作るコツ
先に刻んだ茹で卵と玉ねぎ、ピクルスを混ぜて軽く塩コショウをし、様子を見ながらマヨネーズを少しずつ好みに合うよう増やしていくと作りやすいです。
”レモン汁&黒コショウ”または”和がらし”など、お好みで風味をプラスすると本格的な仕上がりになりますよ。
冷蔵?冷凍?卵を長持ちさせる保存方法はコレだ!
ヒビが入ったり殻が割れてしまった卵は、ラップをして冷蔵保存なら2~3日は大丈夫でしょう。
溶き卵にして1個分ずつ冷凍保存することもできますが、それだと解凍した時に黄味の味も変わるし、取り出した後の洗い物も面倒くさくなってしまいます。
なのでここはもうひと踏ん張りして、錦糸卵にしてみませんか?錦糸卵を少量ずつ小分け冷凍すれば、いつでも料理の仕上げに飾ることができて料理が楽しくなりますよ。
薄焼き卵を作るのが苦手だという方は、水溶き片栗粉を小さじ1程度加えると卵が破れにくくなります。また薄焼き卵の状態で一度冷凍し、凍った状態で切り分けると細く綺麗に切れます。
卵は腐るので常温保存は絶対NGですし、できれば温度変化の激しいドアポケットにも入れない方がいいです。
最近の型だとチルド室の横とかに卵スペースがありますが、ドアポケットに卵を入れるスペースが設置されている冷蔵庫もありますよね。うちの冷蔵庫もそうなんですが、卵用の仕切りをはずして別の物を入れることにし、卵はパックごと奥にしまう方が保存状態は良いですよ。
ちなみに卵をパッケージから取り出して冷蔵庫にしまう場合は、尖っていない方を上にしてしまうと◎です。
~この卵は新鮮?古い?食べられるかどうかの見分け方~
古い卵、腐った卵を見分けるチェックポイントはこの4つです。
- 水に浮くものは古くなっているので、茹で卵を作る時は鍋を火にかける前に試すと良い
- 割った時にアンモニア臭がするなど、臭いを確認する
- カラ全体に黒ずんだ斑点が出ていると危険
- 割った時に黄味が崩れてしまうものは危険
卵を割る前に腐っているかも?と思ったら、そのまま割らずに袋に入れて捨ててしまいましょう。割ってしまった場合はゴミ箱には捨てにくいですが、キッチンペーパーに吸わせて袋に入れるか、シンクやトイレに流して捨てるかしましょう。
まとめ
- 少しヒビが入ったくらい(形に変化がないような薄いヒビ)なら、2~3日は大丈夫
- 割れた卵を生で食べるのはダメ!
- サルモネラ菌などの菌は75℃で1分以上加熱すれば死滅する
- 卵のパッケージに書いてある賞味期限は生食できる期間の目安
- 大量消費にオススメなのはスパニッシュオムレツとタルタルソース
<割れてないけど汚れた卵への対処>
- 割れた卵の中身が別の卵についたら、割れていない方の卵をぬるま湯で洗う
- 冷たい水は雑菌が入り込みやすいので、すぐに使うならキッチンペーパーで拭き取る方が良い
- 中身がついた卵は、割れていなくても念のため生では食べずに加熱調理する
<卵の保存方法>
- 卵の常温保存は絶対にNG!
- 割れた卵はラップをして冷蔵保存で2~3日は大丈夫そう
- 冷凍保存するなら、そのままよりも錦糸卵にする方が使いやすくてオススメ
<古い卵の見分け方>
- 水に浮くものは古くなっているので、茹で卵を作る時は鍋を火にかける前に試すと良い
- 割った時にアンモニア臭がするなど、臭いを確認する
- カラ全体に黒ずんだ斑点が出ていると危険
- 割った時に黄味が崩れてしまうものは危険
卵は殻に包まれているからこそ日持ちできるという、ちょっと変わった食材でもあります。殻は菌の繁殖から守ってくれる大事な存在なので、ヒビが入ったら「少し危険な状態になったんだな」と思うくらいで丁度いいです。
もしも「いつヒビが入ったかわからないし、買ってから1週間以上経っていて不安」という状態であれば、念のため食べないで捨てるという選択肢もあります。臭いや色など、おかしな点がないかしっかり観察しましょう。
ただヒビが入ったら即座に危険というわけではないので、早めに使い切ることや、しっかり火を通すことを心掛けてください。
古くなるほど生で食べるのには不向きになっていきますから、ヒビが入っていなくても、賞味期限が迫っている卵はしっかり火を通す料理に使うのがオススメですよ。
卵についての記事は他にもたくさんありますから、気になることがあったら読んでみてくださいね!
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温泉卵の賞味期限は?期限が切れた後も食べられる?