【監修者:管理栄養士 坂本圭子】
煮卵って、時間を置くほど味が染みてうまいんですよね! ラーメンに入れてよし、酒のつまみにチビチビつついてよし。
そして、黄身の奥までしっかりと味のしみた煮卵は、家庭で作らないと食べられません。
時間を置くほどおいしくなる煮卵ですが、
いったい何日持つのかわかりますか?
ネットで諸説ありますが、本当のところはどうなのか。
本記事では、筆者が煮卵を作って「日持ち期間」の真相を確かめてみました!
管理栄養士・栄養士
目次
一般的に言われる煮卵の日持ち期間
まずは、一般的な煮卵の賞味期限について、まとめておきましょう。
一般的に、ゆで卵のような「加熱した卵」は日持ちしないことが知られています。
(※生卵を腐敗から守る酵素が、熱で分解するためなんです)
煮卵の場合も同様であり、賞味期限は
冷蔵庫で4日~10日程度と言われています。
あれ? 結構、バラつきがあるみたいですね…
日持ちする期間は「ゆで時間」によっても変わります。
例えば、半熟煮卵になると「3日~4日」になるだとか…
保存する温度やだし汁の種類によっても、煮卵の賞味期限は変わるというのです。
一般的に言われる煮卵の日持ち期間 ~冷蔵庫, 常温, 冷凍庫~
・冷蔵庫 ‥ 7日~10日(めんつゆのだしの中)
・冷蔵庫 ‥ 7日~10日(お酢を入れた煮汁の中)
※固ゆで&丸ごと一個入れること。
※日数の過ぎた煮卵は入れない。
※白身部分がスカスカになりますので
冷凍保存はおすすめしません。
ここまでの情報は、ネットを少し調べたら出てきます。
う~ん、、、なんだかしっくりこない…
ほんとのところは、どうなのでしょうね~??
さて、
ここからが本題です!!
上の表に記した冷蔵庫での「日持ち期間」、
私が実際に試してみることにしました!
「物は試し」と言うじゃないですか!
そしたらですよ、、
ちょっと違った結果になったのです。
これ、あなたやお子さんの食生活にとって、大事な情報になるかも知れません。
次章で丁寧にご説明しますね。
日持ち期間の真相!実際に確かめたらこうなりました…
煮卵の準備
調理方法は「固ゆで&醤油だし」。コウケンテツのおつまみ(講談社)という本を参考にした一般的な方法です。
※日持ちをさせるために酢を入れたり、味を濃くしたりなどの工夫は一切しておりません。
まずは、固ゆでタマゴを10個作りました(もしも、10日以上食べられる状態だったらどうしようと悩みながら調理)。
※本当は半熟の方がおいしいんですよね。味染みがとてもよくて。でも、日持ちをよくするために、今回は固ゆでを使いました。
タッパへ煮汁ごと浸します。あらかた熱がとれたら、それ以降はずっと冷蔵庫で保存。卵を取り出す時以外はずっと冷蔵庫の中です。
※煮汁は特に工夫はせず、同じ物を漬けっぱなしとします。
特記)味見をする筆者について
・スーパーのお総菜も古い食材を食べると体調をすぐに崩します。かなりデリケートな体質です。
・調理も基本手袋を使用して行う程の潔癖症です。
・カビの生えた漬け物を水洗いして食べる姑には「神経質すぎるわ」と呆れられています。
それでは、順番に結果報告していきますね!
1日目の煮卵
煮汁:12時間経過 ‥無臭。
味はしないかと思いきや、黄身まで味が薄くついています。関西人ならこの薄さでも通用します。
2日目の煮卵
煮汁:1日経過 ‥少々ぬるぬる感あり。
タッパを開けるとタマゴの匂いが一瞬むわっとしました。気のせいか僅かに煮汁がぬるっとしている気がします。
味はまぁまぁおいしいです。丁度良いと、うすあじの中間でしょうか。煮汁が先にダメになりそうな予感がしてきました。
3日目の煮卵
煮汁:2日経過 ‥少し臭う&ぬるぬる感あり。
丁度良い味です。しっかりと味が染みていますね。
ただ、煮汁は悪臭が少し、でてきました。舐めてみると変な味。ぬめりもあって傷みはじめている様子です。
傷んだ煮汁に漬け込んでいてはタマゴも悪くなってしまうので、ここで煮汁を新しく作ります。温度を合わせてから煮汁を取り替えました。
4日目の煮卵
煮汁:交換後、1日経過 ‥無臭。
黄身がしっとりとしてきました。僅かに濃いかもしれませんが、味はしっかりしていてとてもうまいです!
古い方の煮汁を冷蔵庫から出してみましたが、タマゴに浸かっていないせいか、悪臭は消えていました。ただ、ぬめりはあります。
煮汁は換えて正解だったかもしれません。この日の煮卵が一番おいしかったです。(注意:筆者は佐賀県出身なので、九州の味の濃さに慣れています)
このあと、少したって気分が悪くなんだかムカムカ。気のせいでしょうか。
5日目の煮卵
煮汁:交換後、2日経過 ‥明らかな悪臭あり。
煮卵全体にしょうゆだしの香りがしっかりと染みているのですが、それに紛れてタマゴの黄身から悪臭がただよってきました。
気のせいだろうか・・・?と思いつつ半分を食べてみました。「おいしくない!」昨日とは違って味が急に落ちていました。
5日目ともなるとタマゴがダメになるようです。残りの半分はまずくて食べられませんでした。気のせいか煮卵を食べてしばらくムカムカが続きました。
極端に体調を崩す事はなかったので、「腐っている」とまではいいませんが煮卵の状態がかなり劣化しているのは間違いないと思います。
6日目の煮卵
煮汁:交換後、3日経過 ‥硫黄のような悪臭あり。
冷蔵庫を開けるとタッパから硫黄のような悪臭が充満しておりましたので、身の危険を感じます。
とても味見する気にはなれませんでした。
もう食べられる状態とは思えませんでしたので、ここでやめようかと思ったのですが、どうせなら区切りのいい「煮卵を作って一週間」がいいかな‥ と考え直し、最後に写真を撮りました。
7日目の煮卵
煮汁:交換後、4日経過 ‥強烈な腐敗臭。
白身の部分は全て煮汁で染まっています。黄身はじっとり。タッパを開けると強烈な腐敗臭。これはきついなと思いながら煮卵を切ってみました。
黄身からは吐きそうなくらいに酷い匂い。味見は・・・ごめんなさい、もう無理です。
結論 ~冷蔵庫○日目までが安全~
一般的に、冷蔵庫で「4日~10日程度」保存できると言われている煮卵。
筆者による検証の結果、
思ったより日持ちしませんでした。
結論としては、固ゆで煮卵&醤油だしの場合、
冷蔵庫で「3日目」までが安全ということがわかりました。
いちばんおいしかった「4日目」ですと、筆者のように敏感な方やお子さんが食べると、体調を崩すかもしれませんのでご注意下さい。
私、実は一週間くらいは余裕だと思っていたのでびっくりしました。固ゆで煮卵の黄身がじっとりと湿っていたら要注意です。
食中毒を起こさないよう、賞味期限には気をつけて、しっかりと味の染みたおいしい煮卵作りにチャレンジしてみてくださいね!
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