【執筆者:ヨセミテ編集部】
納豆の消化時間を、胃の滞在時間として考えた場合、3〜4時間程度と推察されます。
納豆の原料である大豆よりも、消化は早いです。
本記事では、赤ちゃんから大人まで食べる納豆について、以下項目に沿ってまとめていきます。
納豆の消化時間のこと
- 消化時間の目安
- 消化時間が早いとされる理由
- 食べるメリット
- 1日どれくらい食べてOKか
納豆が消化されない場合は、体調不良の可能性があるので、本記事を読んで対策についても学んでおきましょう。
目次
納豆の消化時間は早い|消化時間一覧より推察
納豆の消化時間について明記された資料は見つからないのですが、一般的な食品の消化時間から3〜4時間程度と考えられます。
胃の滞在時間(胃が空になるまでの時間)を消化時間と考えたときに、一般的な食品の消化時間を2つの表で見てみましょう。
栄養素 | 食品例 | 消化時間目安 |
---|---|---|
炭水化物 | ごはん・パン・麺 | 2~3時間 |
タンパク質 | 魚・肉・卵・豆腐 | 4~5時間 |
脂質 | – | 7~8時間 |
食品(100gあたり) | |
---|---|
2時間 | 食パン・おかゆ・半熟卵・生野菜・ りんご・バナナ |
2.5時間 | ごはん・そば・もち・じゃがいも・ にんじん・生卵・牛乳 |
3時間 | うどん・味噌汁・かぼちゃ・卵焼き・ 煮魚・さつまいも |
3.5時間 | 焼き魚・ゆで卵・貝・牛肉・えび・かまぼこ |
4~5時間 | 豚肉・ベーコン・ロースハム・ 天ぷら・うなぎ |
12時間 | バター(50g) |
表2を見ると水分が多いものや、果物や炭水化物の消化時間が早いとわかります。
納豆は肉や魚ほど脂質は多くなく、発酵により消化されやすくなっているため、3〜4時間程度の消化時間と考えられるでしょう。
納豆のもとである大豆は、畑の肉とも呼ばれ、良質なタンパク質が含まれています。タンパク質が多いと消化時間が長そうですが、発酵させているため、大豆よりも消化が良いです。
良質なタンパク質とは
人の体で作り出せない必須アミノ酸(イソロイシン・ロイシン・リジン・メチオニン・フェニルアラニン・トレオニン・トリプトファン・バリン・ヒスチジン(※1))が豊富に含まれている状態を、良質なタンパク質が含まれていると呼ぶ場合があります。
正確な消化時間についてわからないのではっきり言えませんが、他の食品と比較した消化時間は、発酵により短いほうと言えるでしょう。
なぜ発酵した納豆が消化されやすいのか、その理由をチェックしていきます。
消化にかかる時間が短いとされる理由|酵素のはたらき
納豆はナットウキナーゼの働きにより、消化が良いとされています。
ナットウキナーゼは、納豆菌が大豆を発酵させるときにつくられ、タンパク質を分解し、消化を助ける酵素です。
先の表で紹介したとおり、たんぱく質の分解には4〜5時間必要と考えられており、その分解の補助をナットウキナーゼがおこなってくれます。
ほかにもさまざまなはたらきがあり、納豆が健康に良いとされる理由にもなっているのです。
ナットウキナーゼのはたらき
血管につくられてしまう血栓を溶かしやすくするはたらきがあります。そのはたらきから、脳梗塞や心筋梗塞を予防する効果が期待されているのです。現代人は血液がドロドロになりやすく、血管を詰まらせる病気を引き起こしやすいため、納豆を積極的に食べたほうが良いとされます。
反対に、消化が悪いとされる声もあります。
一体どういうことなのか見ていきましょう。
消化されないのは体調不良の可能性|子どもも大人もあり得る
納豆の消化が悪いとされるのは、胃腸のトラブルにより、うまく消化がされていない場合があるためです。
このトラブルは納豆に限らず、食べ物全般にいえるでしょう。
基本的には、さきに紹介した納豆の酵素活動によって、消化しやすい状態になっているはずです。
納豆が未消化だった場合は、生活習慣や環境・体の変化がなかったか、体調不良がないかを確認すると良いでしょう。
また、一般的に食べてからうんちになるまでは早い人で24時間、遅い人で72時間程かかります。
腸の調子が悪いと、これよりも時間がかかり便秘になったり、下痢になったりする場合があるのです。
腸を元気にして、消化不良がない体にするために気をつけるべき点をまとめました。
行動 | 具体例 |
---|---|
水分補給をする | ・あたたかい汁もの ・麦茶やルイボスティーなど カフェインの入っていないお茶 |
食物繊維が少ない 食べ物を摂る |
・ごぼうやきのこ、海藻など 繊維質が多いものはNG |
脂っこいものを控える | ・蒸したり、茹でたりする 調理方法のものを選ぶと良い |
納豆が未消化だった場合は、自分の体調をしっかりと確認して、紹介した対策をやってみてくださいね。
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納豆は多くの病気を予防できる効果も?!|血栓予防や免疫アップ
納豆は酵素の影響で消化しやすいだけでなく、たくさんのメリットをもった食品です。
具体的に以下の表にまとめました。
- 腸内の悪玉を減らし、腸内環境を整える
- 血栓を予防する
- 血糖値の上昇を抑える
- 免疫力をアップさせる
- ビタミンKのはたらきにより、骨折の予防になる
- 大豆イソフラボンが含まれるので、更年期障害の改善に役立つ
納豆の良さをさらに活かすために、気をつけるべきポイントを見ていきます。
納豆は1日に1パック目安
納豆は、多くのメリットをもつ食品ですが、1日に1パック程度が目安といえるでしょう。
納豆を食べ過ぎると、納豆菌の強さから体調を崩す人もいます。
また、 血栓症の治療中の方も注意が必要です。
血液凝固剤の「ワーファリン」の服用中は、納豆に豊富なビタミンKのはたらきにより、薬の効き目を消してしまう可能性もあります。
食べ過ぎなければたくさんのメリットがあるので、適量を意識しながら健康のために、日々の生活に取り入れていけたら良いですね。
食べるタイミングは夜がベスト|おすすめの食べ方も紹介
納豆はいつ食べてもOKですが、あえておすすめのタイミングをいうならば、夜が良いそうです。
血液は、夜中から朝方にかけて固まりやすくなるため、納豆の酵素「ナットウキナーゼ」が活躍します。
納豆は、納豆ご飯で食べるイメージが強いですが、ほかにもたくさんのおすすめの食べ方があります。
- ネギ
- 大根おろし
- キムチ
- わさび
- もずく
- オリーブオイル
- ごま
- 酢
納豆とうどんで合わせて食べるのも良いですよ。
納豆嫌いの人も苦手な人も食べてみてほしいと衛藤美沙ちゃんが絶賛してた納豆うどん。
減量中&小麦控えてるので糖質0麺で代替えしたら、100kcalちょっとなのに大満足出来てめちゃくちゃ美味しいしリピートしまくってる。
糖質0麺は冷凍→解凍で食感が劇的に変わるからおススメ。 pic.twitter.com/cLXujhr8XA— ゆめっぴ (@W83Xl) May 10, 2023
自分のお気に入りの食べ方を見つけて、納豆を楽しんで食べてくださいね。
結論|納豆の消化時間は早いほう|未消化は体調不良の可能性
- 消化時間は3~4時間程度と推察
- ナットウキナーゼのはたらきにより消化時間が早くなる
- 未消化の場合は体調不良の可能性
- 消化が良いだけでなく免疫アップや体に良い効果も
- 食べる量は1日1パックが目安
納豆の消化時間は、3~4時間程度と考えられ、ほかのタンパク質が豊富な食材よりも早いといえます。
これは、納豆の酵素である「ナットウキナーゼ」のはたらきで、タンパク質の分解を早めるためです。
納豆は消化が良いだけでなく、血栓を予防したり、免疫力をアップしたり、たくさんのメリットがあるので、日々の生活に取り入れて行くと良いですね。