【執筆者:管理栄養士 田口菜月】
砂糖が入っている調整ココアは、飲み過ぎると糖質の摂り過ぎで、肥満や糖尿病など健康に悪い影響を与え恐れがあります。
ココアの成分により、毎日飲むと疲れやすくなるデメリットの噂もありますね。
飲む量に気をつければ、便秘解消や体を温めるなど体に良い効果もあるので、ココアを飲むと体にどんな影響があるか確認しましょう。
ココアのこと
- 健康に悪いとされる理由
- 毎日飲んだら体に疲れを感じるといわれる原因
- 飲み過ぎにならない摂取量の目安
- 適量で期待されるメリット
メリットを活かせる効果的な飲み方も紹介しているので、ぜひ参考にしてください。
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目次
ココアの飲み過ぎは健康に悪い|糖質やカフェインが原因とされる
ココアが健康に悪いとされる理由は、砂糖や脱脂粉乳が入っている調整ココアの飲み過ぎにより、糖質を多く摂って肥満になる恐れがあるからです。
ほかにも、腹痛や下痢、疲れやすくなるなど、体に悪いとされる原因があります。
疲労感 | カフェインの摂り過ぎ |
---|---|
肥満・ニキビ | 糖質の摂り過ぎ |
腹痛・下痢 | 食物繊維の摂り過ぎ |
甘くて美味しいココアは、ついつい飲み過ぎてしまうので、体への影響に注意しましょう。
カフェインの摂り過ぎで疲労感の可能性|過剰に気にしない
ココアの飲み過ぎが健康に悪いといわれるのは、興奮作用のあるカフェインの摂り過ぎで、疲れを感じる心配があるためです。
カフェインは、眠気覚ましや興奮作用などのメリットもありますが、過剰摂取すると興奮状態がつづき、疲労につながる場合があります。(※1)
しかし、欧州食品安全委員会が定めるカフェイン1日の摂取量の目安は、健康な成人で400mg、妊娠中または授乳中の女性で200mgです。
ココアドリンク1杯に含まれるのはおよそ10mgとされているので、過剰に気にする必要はないでしょう。
それよりも、ココアの飲み過ぎによる糖質の過剰摂取の方が、気をつけなければいけません。
糖質の過剰摂取が肥満やニキビの原因に
砂糖が入っている調整ココアは、糖質が多く含まれており、飲み過ぎると肥満やニキビ、そして糖尿病の原因となります。
森永ミルクココアの栄養成分をチェックしてみましょう。
エネルギー | 77kcal |
---|---|
たんぱく質 | 1.9g |
脂質 | 1.6g |
炭水化物 | 15.1g |
-糖質 | 13.8g |
-食物繊維 | 1.3g |
食塩相当量 | 0.09g |
1杯あたりに13.6gの糖質を含みます。
糖質の摂り過ぎが太る原因といわれるのは、血糖値が急激に上昇し、体に脂肪を溜め込みやすくなるからです。
ほかにも、食物繊維の摂り過ぎで健康に悪い影響を与える場合があります。
食物繊維を摂り過ぎると腹痛・下痢の恐れ
食物繊維は摂り過ぎると、腹痛や下痢を起こす可能性があります。
ココアに含まれるのは、リグニンという不溶性食物繊維です。
- 「不溶性食物繊維」は、排便を促す効果があり、大腸がん予防の効果が期待されています。
- 「水溶性食物繊維」は、血中コレステロール値を下げたり、食後の血糖値急上昇を抑えたりします。
適量であれば便秘解消や腸内環境を良くする作用がありますが、過剰摂取をすると消化不良となり、腹痛や下痢を起こす原因となります。
ココアは過剰摂取しすぎると、健康に悪い影響を及ぼすおそれがあるので、適量やおすすめの飲み方をチェックしましょう。
健康に悪い影響を防ぐ適量|1~2杯程度がおすすめ
ココアを飲んで体に悪い影響を出さないためには、1日1〜2杯程度にしておきましょう。
また、砂糖が入っていないピュアココアから、自分でホットココアを作るのもおすすめですよ。
調整ココアとピュアココアの違い
調整ココアは乳製品や砂糖を加えて飲みやすく調整したもので、お湯や牛乳に溶かすだけで甘いドリンクが楽しめます。ピュアココアは、無糖の粉末で、お菓子作りにも使用されます。
ピュアココアをホットミルクにいれて溶かし、飲みにくければ好みで砂糖を追加すると自分で量を調整できます。
このとき、砂糖を入れ過ぎてしまうと意味がないので注意してください。
また、スティックタイプの調整ココアであれば量が少なめなので、一度に飲み過ぎるのを防げます。
ココアは飲み過ぎなければ体に良い影響を与えるので、どんな効能があるのかチェックしておきましょう。
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ココアは適量ならリラックス効果や便通改善などのメリット
ココアは飲み過ぎなければ、高血圧予防や便通改善、さらにはリラックス効果など体に良い影響を与えると、期待されます。
ポリフェノール | 高血圧予防効果が期待 |
---|---|
不溶性食物繊維 | 便通改善 |
テオブロミン | リラックス効果 |
ココアに含まれるテオブロミンは、リラックス効果や自律神経調整効果があるといわれるので、寝る前に飲んで疲れた体を癒すのも良いですね。
知ってる?ストレスの多い夜には「ホットミルク」がオススメ。ストレスを感じるとカルシウムの尿への排泄量が増し、ますますイライラが募ります。そんな時はホットミルクが有効。さらにココアパウダーを少し加えると更にリラックス効果が上がるので超オススメ。ホットミルクでほっこりタイムにしない? pic.twitter.com/FCuzCFeDfn
— タクヤ先生 メンタル疾患専門漢方薬剤師 (@takuyasensei) October 30, 2022
ミネラルやビタミンもたくさん含むので、適量を飲んで体に良いメリットを活かしましょう。
ポリフェノールが美容効果や高血圧予防につながる
ココアに含まれるポリフェノールは、高血圧や脳梗塞を予防する効果が期待されます。
アンチエイジング効果もあるので美容を気にする人にもおすすめですね。
ただし、飲むタイミングは一度に飲まず、朝と夜など分けるのがおすすめです。
ポリフェノールは一度にたくさん摂っても体内に溜めておけないため、こまめな摂取が望ましいとされます。
ココアは便通改善やリラックス効果など、たくさんのメリットがあるので、上手に活用したいですね。
結論|ココアは適量であれば健康に悪い心配よりもメリットがある
- 過剰摂取で肥満や糖尿病など健康に悪い影響を与える場合がある
- カフェインの摂り過ぎによる疲労感の可能性は過剰に気にしない
- 1~2杯程度を朝と夜に分けて飲むのがおすすめ
- ピュアココアからつくる場合は砂糖の入れ過ぎに注意
- リラックス効果があるので夜寝る前に飲むのも良い
ココアが健康に悪いと言われる理由は、砂糖が入っている調整ココアの飲み過ぎで、糖質の過剰摂取となり、肥満や糖尿病につながる恐れがあるからです。
無糖のピュアココアから、ホットココアを作れば、砂糖の摂り過ぎを防げるので、ぜひ試してみましょう。
飲み過ぎで疲れやすくなるとされる噂はカフェインの過剰摂取による影響と考えられますが、ココアに含まれるカフェイン量を考えると、1日に1~2杯程度であれば過剰に気にする必要はないと言えます。
適量を飲んで、体に良いメリットを活かしたいですね。