【執筆者:管理栄養士 浦川彩子】
市販のカフェオレの賞味期限は種類によって異なり、未開封だと短いもので2週間程度、長いもので25ヶ月日持ちします。
しかし、正しい保存方法を守らなければ未開封でも腐る危険性があります。
うっかり常温放置して飲む前に腐らせてしまった、なんてことがないように、カフェオレの賞味期限と未開栓・開封後の正しい保存方法について紹介します。
カフェオレのこと
- 市販品と手作りの賞味期限目安
- 腐るとどうなるのか
- 見た目に異変があるが飲める状態
- 未開封・開封後の正しい保存方法
飲みかけのカフェオレやコーヒー牛乳の保存方法が知りたい人、作り置きしたい場合におすすめのレシピが知りたい人はぜひ参考にしてくださいね♪
目次
市販カフェオレ(パックや粉末)と手作りの賞味期限
市販のカフェオレの賞味期限は、要冷蔵のチルド製品が2週間程度、ペットボトルや粉末など常温保存が可能な商品が3~25ヶ月に設定されています。
一方、カフェやコンビニのテイクアウトを含む手作りの場合はその日のうちに飲み切るようにしましょう。
未開封 | 開封後 | |
---|---|---|
紙パック | 製造日から 15~90日 (要冷蔵・常温可かは 商品によって異なる) |
8時間~3日程度 ※なるべく 早めに (要冷蔵) |
プラスチック カップ |
製造日から18~90日 (主に要冷蔵) |
|
ペットボトル | 製造日から12ヶ月 (主に常温可) |
|
缶 | ||
粉末 | 製造日から25ヶ月 (常温) |
1ヶ月程度 (常温) |
手作り | その日のうち |
市販品は保存容器や状態・商品によって賞味期限が異なります。
市販品の賞味期限が長いのはなぜ?
スティックカフェオレなど粉末タイプは、微生物が増える条件の1つである水分が抑えてあるので長期の保存ができます。
缶やペットボトルのカフェオレは、製造段階で加熱殺菌されて密閉容器に入れられているので、長く日持ちする商品が多いです。
中でもスチール缶は光と空気、水を通しません。
紫外線による変質や酸化、外からの雑菌の侵入を防いでくれるので、長期間品質を保てますよ。
ただし、同じ容器・保存方法でも原材料や製造方法によって賞味期限が異なる場合があるので表示を確認しましょう。
長期保存が可能な商品でも、開封後は賞味期限にかかわらず早めに飲み切りましょう。
手作りや作り置きした場合の賞味期限目安
カフェやコンビニのテイクアウトを含む手作りのカフェオレは日持ちしないため、なるべく早く飲みきりましょう。
手作りの場合だと工場のような衛生環境を整えるのは難しく、品質が劣化しやすいためです。
飲みきれる量だけ作るようにしましょう。
作り置きしたい場合は、カフェオレの原液がおすすめです。
冷蔵庫に常備すれば牛乳で割るだけで気軽に楽しむことができますね♪
飲み方や保存の仕方に注意して、冷蔵で3~4日を目安に使い切りましょう。
せっかく作ったカフェオレで食中毒にならないように、腐るとどうなるかをご紹介します。
賞味期限切れのカフェオレは腐るとどうなる?
カフェオレが腐ると分離する、腐敗臭がするなどの異変が生じます。
しかし異変があっても、カフェオレに含まれる成分に由来するもので、安全な場合もあります。
飲めない | 飲める | |
---|---|---|
見た目 変色 |
・分離している ・カビが浮いている |
・白い浮遊物がある ・沈殿がある (未開栓に限る) |
臭い 匂い におい |
・腐敗臭がする ・カビ臭い |
ー |
味 食感 触感など |
・ドロドロしている ・酸味や苦味がある |
ー |
食中毒を防ぐためにも、においや見た目がいつもと違うと感じたら飲むのをやめましょう。
分離・ドロドロは腐っている危険性大
カフェオレが分離している、ドロドロして腐敗臭がある場合は腐っている危険性が高いです。
開封すると空気中の雑菌やカビが入り込み、カフェオレに含まれる水分や糖、タンパク質を栄養に菌が増殖し、腐ってしまいます。
腐ると酸味やドロドロなど味や食感が変わるだけでなく、下痢や嘔吐など食中毒の症状を引き起こす恐れもあります。
カビは人体に有害なカビ毒を生成する可能性もあり、長期に渡って食べ続けると慢性毒性や発がん性の危険性があります。(※1)
カビが生えたカフェラテを少し飲んだだけで食中毒になるとは限りませんが、飲む前に異変に気づいた場合は飲まないようにしましょう。
一方で、普段と見た目が違っても大丈夫な場合もあります。
見た目に異変があっても大丈夫な例
未開封のカフェオレに白い浮遊物や沈殿がある場合、腐っているのではなく乳成分の分離が原因だと考えられ、体への悪影響はない可能性が高いです。
また、高温のコーヒー(85℃以上)に牛乳や豆乳を入れると、コーヒーの酸によってタンパク質が固められ、かきたま汁のように分離することがあります。
ミルク自体が古くなければ問題なく、コーヒーの温度を下げてから牛乳を入れることで防止できますよ。
カフェオレの賞味期限や腐るとどうなるかはわかりましたが、賞味期限内でも正しく保存しないと腐る危険性があります。
正しい保存方法を知り、最後まで安全に飲みきりましょう!
カフェオレの常温放置は大丈夫?保存のコツとは
開封後のカフェオレは冷蔵庫保存し8時間~3日以内に飲みきりましょう。
粉末タイプは虫や湿気から守るため密閉し、常温で1ヶ月を目安に使いきりましょう。
日持ち | 保存方法 | |||
---|---|---|---|---|
未開封 | 開封後 | 未開封 | 開封後 | |
紙パック ペットボトル 缶 |
賞味期限 通り |
8時間 ~3日 |
常温 | フタをして 冷蔵庫へ |
チルド用 紙パック プラスチック カップ |
冷蔵 | 冷蔵庫へ | ||
粉末 | 1ヶ月 程度 |
常温 | 密封して 常温保存 |
|
手作り | なるべく早く | ラップをして 冷蔵庫へ |
冷凍保存は解凍時に分離する可能性があるので向きません。
粉末タイプでも、お湯に溶かした後は手作りと同様になるべく早く飲みきりましょう。
未開封・開封後の正しい保存方法と飲み方の注意点
未開封のカフェオレは清潔な工場で加熱殺菌しているので日持ちしますが、開封後は空気中の雑菌やカビが入るため腐りやすくなります。
常温放置は避けて冷蔵庫で保存し、3日以内に飲み切りましょう。
未開封でも、要冷蔵の商品を常温放置したら腐ってしまう可能性があります。
賞味期限は「正しい方法で保存した場合に美味しく飲食できる期限」なので、保存方法を誤ると品質も保証されません。
また、冷蔵庫に入れたからといって安心できるとは限りません。
冷蔵保存でも1週間でカビが生えた実験結果もあります。
特に、直接口を付けて飲んだ場合は口内の雑菌が混ざるため、腐る危険性が高まります。(※2)
ペットボトルはもちろんですが、紙パックをストローで飲む場合も同じなので、口を付けて飲んだ場合は冷蔵保存で開封後8時間を目安に飲み切りましょう。
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結論|開封後のカフェオレの賞味期限に注意
- 市販品は商品の種類によって賞味期限に差がある
- 要冷蔵の商品を常温放置すると未開封でも腐る危険性がある
- 粉末タイプ以外は開封後は要冷蔵
- 腐ると分離、ドロドロ、酸味などの異変が生じる
- 手作りや口を付けて飲んだ場合はなるべく早く飲みきる
市販のカフェオレは、未開封で賞味期限が2週間程度の要冷蔵商品と、1年程度日持ちする常温保存可能の商品があります。
表示された賞味期限に関わらず、粉末タイプ以外は開封後は冷蔵庫で保存してはやめに飲みきりましょう。
特に手作りや直接口を付けて飲んだ場合は注意してください。
せっかくのカフェオレを常温放置でうっかり腐らせてしまわないように、保存方法を守って美味しく安全に飲みきりましょうね。