卵の賞味期限切れ3日後は食べられる？何日後まで大丈夫か解説

【執筆者：管理栄養士 朝戸尚子】

卵は賞味期限切れから3日程度であれば食べられる可能性があります。

ただし購入後は冷蔵庫で正しく保存した上で、生食や半熟は避け、しっかりと加熱する必要があります。

卵を美味しく安全に食べきるために、卵の保存方法や加熱したゆで卵の場合は何日まで大丈夫なのかについても紹介します。

賞味期限の切れた卵がまだ食べられるのか悩んでいる人は、ぜひ参考にしてみてください。

賞味期限切れ3日後の卵は食べられるか

卵の賞味期限は生で食べられる期限のことを指すため、正しく保存できている場合であれば、賞味期限切れから3日ほど経っていても加熱したうえで食べられる可能性があります。（※1）

生食できる期間はサルモネラ菌が増殖を始めるまでを指し、暑い時期ほど短くなります。

そのため卵をいつまで生食できるのかは、夏期と冬期では30日以上も変わってきます。

卵を生食できる期限（採卵日起算）

夏期 （7～9月）	16日以内
春秋期 （4～6月、10～11月）	25日以内
冬期 （12～3月）	57日以内

実際に表示されている賞味期限は、より新鮮に・安全に食べられるように、表の期限よりも短い期間で設定されています。

この期間を過ぎるとサルモネラ菌が増殖してしまい、生の状態で食べると食中毒を引き起こす可能性が出てきます。

賞味期限が切れてから食べる場合は、加熱調理が必須です。

賞味期限後は生食や半熟を避ける｜加熱して食べよう

サルモネラ菌は熱に弱いため、十分に加熱することで食中毒を防げます。

賞味期限が切れた卵を食べる時は、中までしっかりと加熱しましょう。

卵の加熱のポイント

卵だけで加熱する場合	70℃1分以上
他の食材と混じる場合	75℃1分以上

卵は卵黄で75℃以上、卵白で80℃以上で完全に固まるので、黄身も白身も固まるまで火を通せば安心です。

サルモネラ菌による食中毒の主な症状は下痢・腹痛・発熱で、特に老人や乳幼児など免疫力の弱い方は注意が必要になります。（※3）

急なウルトラビッグジャンボハイパーアルティメットグレートメガキング腹痛によって今もなお苦しんでいるのですが、賞味期限切れの卵を十分な加熱処理せずに食べたからですかね
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— 水瀬ぐみ୨୧ (@Minaseeeg) August 30, 2022

こちらの方は賞味期限切れの卵を生で食べたことで、腹痛に苦しんだようです。

賞味期限の切れた卵を加熱ぜずに食べることは危険なので、絶対にやめましょう。

10℃以下での保存が欠かせない卵ですが、加熱後の卵の扱いにも注意が必要です。

加熱した卵は何日もつか｜ゆで卵の保存期間

食品は加熱によって長持ちしそうなイメージがありますが、卵の場合は加熱すると、生の時よりも保存性が落ちます。

賞味期限まで長い卵であっても加熱すると期限が短くなり、殻をむいた場合はより短くなります。

ゆで卵の保存期間目安

殻付き	3～4日
殻をむいた	その日中

ゆで卵を冷蔵保存する場合、殻付きであれば3～4日持ちますが、殻をむいている場合やその他の卵料理はその日中に食べる必要があります。

このような商品を使うと、電子レンジで簡単にゆで卵を作れますよ。

夏場に常温放置したり保存の状態が悪い場合は、賞味期限内でも品質が低下する場合があります。

腐るとどうなるのか｜古い卵や腐った卵の見分け方

卵が腐ると見た目や臭いで判断できます。

腐った卵の特徴

見た目 変色	・黄身が黒っぽい ・殻の内側にカビが生えている ・中身が乾燥している
臭い	・刺激臭 ・腐敗臭

卵に上記のような異変を感じた際は、賞味期限内であっても食べずに処分しましょう。

卵が腐った状態についてもっと詳しく知りたい方や、より長い賞味期限切れについて知りたい方はこちらの記事も参考になります。

卵の腐敗や食中毒を防ぐために、正しく保存しましょう。

卵を日持ちさせる保存方法｜常温でなく冷蔵庫で

卵は購入後、速やかに冷蔵庫（10℃以下）で保存しましょう。

卵の正しい保存方法

常温	不可
冷蔵 （10℃以下）	・とがった方が下 ・パックから出さない ・ドアポケットや 冷気の吹き出し口近くは避ける
冷凍	・加熱してから冷凍 ・保存期間は2週間

冷蔵庫のドアポケットは扉の開閉で温度変化が起こりやすく、またドアの開け閉めによる振動でヒビが入る可能性もあります。

冷気の吹き出し口付近は、卵が凍ってひび割れる原因となるので避けましょう。

また卵はにおいを吸着する性質があるので、においの強い食品の近くでの保存も推奨できません。

生食の場合や割った卵は特に注意して保存を

期限の切れていない卵であっても、保存温度が守られていない場合は食中毒を引き起こすことがあります。

サルモネラ菌は10℃以上で発育、20℃以上で増殖するため、購入後は速やかに10℃以下の冷蔵庫で保管しましょう。

また割った後は細菌が増殖しやすくなり、危険です。

調理のために割った卵は放置せず、そのとき使う分だけを割りましょう。

長持ちさせたい場合は調理して冷凍しよう

火を通した卵を冷蔵しても日持ちしないため、長持ちさせたい場合は冷凍保存がおすすめです。

ゆで卵の冷凍については、白身の水分が抜けてパサパサした食感になるためおすすめできません。

一方炒り卵や錦糸卵は冷凍しても食感がほぼ変わらないため、まとめて作って冷凍できます。

結論｜賞味期限切れ3日の卵は十分に加熱して食べよう

卵の賞味期限は安全に生で食べられる期間で設定されているため、正しく保存していれば賞味期限切れした後3日が経っていても食べられる可能性が高いです。

ただし生や半熟は避け、しっかりと加熱をしてください。

炒り卵や錦糸卵するとおいしく冷凍保存できるので、消費できなくて困っている方はぜひ試してみてください。