【執筆者:栄養士 佐々木彩】
にんにくは常温保存で約2週間ほど持ちますが、夏場など高温多湿な環境だと腐りやすく日持ちしません。
長持ちさせたい場合は冷蔵庫のチルド室保存や冷凍保存がおすすめです。
この記事ではにんにくをより長く楽しむために知っておきたい、以下のポイントを紹介します。
にんにく のこと
- 日持ち・賞味期限目安
- 保管温度の重要性
- 腐った状態とカビ毒のリスク
- 正しい保存方法と保存食レシピ
にんにくが使い切れずに困っている人や、長期保存する方法が知りたい人は参考にしてくださいね。
目次
にんにくの常温保存はいつまで大丈夫?賞味期限は1ヶ月?
にんにくは保存方法によって日持ちが変わります。
丸ごと・皮つき | 皮むき・カット後 | |
---|---|---|
常温 | 約2週間 | お早めに |
冷蔵 | 約1~2ヶ月 | 約1週間 |
冷凍 | 約6ヶ月 | 約2~3週間 |
早めに消費する予定なら常温保存でも問題ないですが、長期保存の場合は1ヶ月以上持つ冷蔵・冷凍保存がおすすめです。
にんにくはネットでも購入できますよ。
常温であまり日持ちしない理由は、温度が関係しています。
常温保存は日持ちしない?保管温度に注意
常温保存したにんにくは約2週間持ちますが、温度や保管場所によっては傷みが早まる可能性があります。
にんにくは湿気に弱い食材で、高温多湿な環境や風通しの悪い場所に放置するとすぐに腐敗やカビなどの劣化が生じます。
長持ちさせるためにも、夏場の常温保存はおすすめできません。
常温での適切な保存方法はこちらをご覧ください。
特に収穫したばかりの生にんにくは乾燥していないので保管にはよりいっそう注意が必要です。
また、常温保存すると発芽しやすくなり風味が落ちる可能性があります。
発芽したにんにくも食べられますが、栄養を取られしわしわになり、臭いが控えめになりますよ。
発芽は低い温度で抑えられるので、すぐに消費できない場合は冷蔵・冷凍で保存しましょう。
もしも腐ったかどうか迷ったときのために、見分け方を覚えておくと安心です。
腐るとどうなる?見分け方のポイント
にんにくは腐ると見た目や臭い・味に変化があらわれます。
見た目 変色 |
・カビが生える ・ねばつく |
---|---|
臭い 匂い におい |
・酸っぱいにおい ・腐敗臭 ・カビ臭 |
味 食感 触感など |
・柔らかくなる ・酸っぱい味 ・いつもと違う味 |
上記のような異変が現れたときは食べないようにしましょう。
腐ったときの注意点をもっと知りたい人はこちらもご覧ください。
詳しくはこの記事をチェック!
特にカビは品質低下だけでなく、発生したカビ毒により健康に悪影響を及ぼす可能性があります。(※2)
食品に生えるカビが全て有害なカビ毒を産生するわけではないですが、見分けるのは困難です。
また、カビ毒に一度汚染されると肉眼では確認できない場所にも広がるので、カビが生えた部分だけ取り除いても完全には除去できません。(※3)
買ってきたニンニクにカビ生えてた…
悲しい pic.twitter.com/8NeawnHBpk— 藤沢出身 (@fuji_sawa1) February 5, 2022
このようにカビが生えたら迷わず捨てることをおすすめします。
腐敗やカビを防ぐためにもにんにくの正しい保存方法を知っておきましょう。
にんにくの正しい保存方法|常温・冷蔵・冷凍のコツ
にんにくは、保管場所ごとに適した方法で保存してください。
常温 | 冷蔵 | 冷凍 | |
---|---|---|---|
丸ごと | 1.ネットに入れる 2.直射日光や 高温多湿を 避け、 風通しの良い 涼しい場所に つるす |
1.キッチン ペーパー に包む 2.保存袋に入れ、 チルド室で保存 |
ー |
使いかけ (皮つき) |
1.2~3片ずつ キッチン ペーパー に包む 2.保存袋に入れ、 チルド室で保存 |
1.2~3片ずつ ラップに包む 2.平らにしてから 保存袋に入れ 冷凍保存 |
|
皮むき・ カット後 |
ー | 1.保存袋や 容器に入れる 2.空気を抜いて 保存 |
1.お好みの 大きさに切る 2.小分けにして ラップに包む 3.平らにしてから 保存袋に入れ 冷凍保存 |
常温保存は通気性の良いネットに入れて湿気がこもらないようにしましょう。
このようなにんにく専用のネットもあります。
早めに使い切れるかわからないときは、最初から冷蔵保存しておくと安心ですね。
冷蔵・冷凍保存期間も少しのコツでぐんと延ばせますよ。
冷蔵庫保存は温度が大事!保存期間を延ばすには冷凍が◎
冷蔵庫での保存は、チルド室に入れることをおすすめします。
にんにくの貯蔵に最適な温度は−1.5~−2℃くらいで、下記のようにチルド室が保存に適しています。
チルド室 約0~3℃
低い温度で保存すると発芽も抑えられるので、野菜室より温度が低いチルド室で保存しましょう。
ちなみにパーシャル室も-3℃前後なので保存に適しています。ご家庭の冷蔵庫に設けられている人は是非活用してみてくださいね。
また、冷凍保存の際はできるだけ平たくし、金属製バットの上で凍結することがポイントです。(※4)
熱伝導率のよい金属バットを使うと素早く凍らせることができるので、食品の劣化を最小限に抑えられます。
オマケ。丸のままでも冷凍にしたし、大量にすりおろしにして冷凍すると使いたい分だけ割って使えていろいろ便利。すりおろし冷凍はショウガもやります。#にんにく #青森県産にんにく #金太にんにく #すりおろしにんにく pic.twitter.com/MmhCsmAoIp
— 柴犬ししまる15kg (@shibainu_440) January 23, 2022
すりおろしにんにくの場合は、凍らせる前に板チョコのように溝を入れるとさらに使いやすくなりますよ。
冷蔵や冷凍以外にも、調味料に漬け込んで保存食にする方法もあります。
長期保存可能な保存食レシピ
にんにくは調味料やオイルに漬け込むことで長期保存可能です。
みじん切りが面倒なときはフードプロセッサーを使うと楽チンです。
醤油に入れるだけなのでとっても簡単!
にんにく醤油は醤油の賞味期限まで、オイルは冷蔵で1ヶ月ほど持ちます。
保存の際は清潔な保存瓶を使用してくださいね。
手作り味噌ににんにくを入れて作った
にんにく味噌。#にんにく味噌 #手作り味噌 #味噌 #発酵食品 pic.twitter.com/ZJEoqW3WkE— 日々の発酵おうちごはん (@hakkogohan) November 8, 2021
にんにく味噌も簡単に作れるのでおすすめです。
料理にも使いやすいので、是非チャレンジしてみてください♪
結論|にんにくは常温保存できるが長期保存は冷蔵・冷凍しよう
- 早めに消費するなら常温、長期保存は冷蔵・冷凍
- 湿気に弱いため腐敗やカビに注意
- 常温は高温多湿を避けて風通しの良い場所で保管
- 温度の低いチルド室で発芽を防ぐ
- 冷凍や保存食レシピで長期保存
にんにくは常温で約2週間持ちますが、温度や保存場所によっては期限を持たずに傷む可能性があります。
夏場や長持ちさせたいときは冷蔵・冷凍保存しましょう。
冷蔵の際は温度が低いチルド室などで保存すると、発芽を抑えられますよ。
冷凍や保存食レシピも活用して、にんにく料理を楽しんでくださいね。