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食材・料理のQ&A

おでんの煮るときは蓋をしない方が良い理由!美味しく作るコツとは

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料理・食材
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【監修者:管理栄養士 坂本圭子】

 

私はいつも寒くなるとおでんが食べたくなってコンビニで買うのですが、今回は家で作ってみたいと思い立ちました!

でも、あまりおでんを作り慣れていないので煮るときに蓋をするべきなのか、しないのかで迷っています・・・。

長時間じっくり煮込むのが美味しいとよく聞くけど、どうやって煮込んでいるのでしょう。

そこで今回は、おでんが美味しくなる煮込み方について以下の項目を調べてみました!

 

  • おでんを煮込む時は蓋をするべきなのか徹底解説
  • 下ごしらえや煮込み時間の目安!美味しくなるポイント
  • しっかり煮込んだはずなのに大根が硬い場合の対処法

 

おでんは下ごしらえさえ済ませておけば、あとは基本的に煮込むだけで良いのでとても簡単に作れる料理ですよね。

お店で食べる味がしっかり染みこんだ美味しいおでんに仕上げるために最適な煮込み時間も調べたので、バッチリ美味しいおでんが作れるようになりますよ♪

ぜひあなたもこの記事を参考にして、お家で美味しいおでんを作る方法を覚えてくださいね!
 

記事監修者・管理栄養士・坂本圭子先生記事監修・坂本圭子先生
管理栄養士・栄養士
管理栄養士フードスペシャリスト/ 管理栄養士として病院、介護老人保健施設、保健センターで10年の経験を経てフリーランスに転身。現在は、執筆、レシピ開発、オンラインダイエット食事指導、サプリメントの商品企画、監修を中心に活動。プライベートでは2児の母であり、毎日パワフルに子育て中。休日は子ども達と一緒にパン作りをするのが趣味。

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おでんは蓋をして煮るべき?正しい煮込み方を徹底解説

おでんを煮るときに蓋をする人も多いようですが、結論から言いますと蓋はしない方が良いとわかりました!

なぜ蓋をしないほうが良いのか理由があるので、詳しく紹介します。

 

おでんを煮込む時は蓋をしないほうが良い理由

おでんの鍋に蓋をすると沸騰しやすくなり、出汁が濁ってしまいます

沸騰させてしまったら材料からタンパク質や糖分のカスなど様々な成分が出てくることが原因で、その状態で鍋が冷えると水面で酸化しやすくなります。

そのため見た目も綺麗で美味しいおでんに仕上げるためには、沸騰させずに弱火でゆっくり煮る必要があります。

蓋をしないで長時間煮込むと出汁が蒸発して減ってしまいますよね。

あらかじめ多めに出汁を作っておいて減ってきたらその都度足すと、具材が出汁の中に浸かったままの状態なので硬くならずに仕上がりますよ。

「出汁に余分がない」など、どうしても蓋をしたい時には少しずらして隙間を作っておくと良いですよ。

また特に注意してほしいのが、練り物を鍋に入れたら絶対に蓋をしない!ことです。

練り物は煮すぎると美味しさが出汁にしみ出てしまい、食べた時に具材そのものが味気なくなってしまうんです。

特にはんぺんは煮込むと膨張してしまいますので、食べる直前に鍋に入れて温める程度でかまいません。

「おでんは長時間煮込めば美味しくなる」のではなく、「おでんは具材に合わせた煮込み時間で調理すれば美味しくなる」が正しい認識ですよ。

ちなみに煮込んで美味しいのは大根や牛すじ、玉子、蒟蒻などです。

 

練り物など浮いてくる具材には”落とし蓋”を使用!

練り物などの比重が軽い具材だと、どうしても浮き上がってきてしまいます。

具材が出汁の中に浸かっていないと、乾いて硬くなってしまったり、そもそも出汁がしっかりしみ込まないから味気なくなってしまいます。

そこで登場するのが落とし蓋です。表面が乾燥するのを防げますし、出汁が蒸発してしまうのも防げるので一石二鳥ですね!

管理栄養士 坂本圭子
管理栄養士
坂本圭子
落とし蓋は煮汁を全体になじませたり、煮物などの煮崩れを防止するために行います。鍋よりもひとまわり小さい蓋を食材の上にのせるのがコツです。

おでん鍋専用の木蓋(きぶた)がない時は、クッキングシートを切って代用できます。

ただし、餅巾着だけは別扱いですよ!

餅巾着は抑えると中身が流れてしまうこともありますし、そもそも練り物よりも更に短い煮込み時間でいい具材なので餅巾着は落としぶたを上げてから入れてくださいね。

 

コンビニでは基本的に蓋をしていない?

セブンイレブンやローソン、ファミマなどのコンビニでもおでんコーナーがあり、基本的には蓋を開けていることが多いですよね。

蓋を開けて中身が見える状態だと良い匂いが店内に広がりますし、見ているうちに食べたくなって衝動買いをするお客さんもいると思うので、売り上げアップの目的で基本的には蓋をしていない店舗もあるようです。

 

 

このように、お客さんから蓋が開いていると虫の侵入や雑菌が入ることなどを気にする声が多いのも事実なので、最近は曇らない蓋を導入してオーナーの判断で蓋をしている店舗も増えているそうです。

 

おでんを煮込む時には蓋をしないほうが良いとわかったので、次章では下ごしらえと煮込み時間を詳しく紹介します。

これで自宅でもお店のようなおでんを楽しめるようになりますよ♪

おでんの美味しさを決める下ごしらえのポイントと煮込み時間

おでんを美味しく作るためには煮込み時間も大切ですが、まずは丁寧に下ごしらえをしておくことがとても大切です。

まずは、おでんの美味しさを決めることになる下ごしらえのポイントを確認してみましょう!

 

おでんは出汁が大事!プロのレシピを真似してみよう

おでんの美味しさを決めるのは、なんといっても出汁が重要!

プロ直伝のおでんつゆのレシピが練り物メーカーの紀文で紹介されていました。

  • 水:11カップ
  • 昆布:20センチ角(数カ所切れ目をいれておく)
  • かつおぶし:50g
  • しょうゆ:1/2カップ
  • みりん:2/3カップ

水と昆布を入れて沸かし、沸騰する直前に昆布を取り、かつおぶしを入れて沈んだら出汁を濾し、しょうゆとみりんを加えると完成です!

料理のプロも使っている茅乃舎のおでんだしを使うのもおすすめです♪

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お好みの具材をしっかり下ごしらえしておこう!

次にお好みの具材を用意して、下ごしらえをしてください。

 

おでん具材の下ごしらえ
具材 ポイント
牛すじ 30分くらい下茹でする
大根 片面に十字の切込みを入れて米のとぎ汁で芯が少し残るくらいまで茹でる。面取りは不要
こんにゃく 表面に切り込みを入れ、塩もみしてから茹でて臭みを取っておく
茹でて殻をむいて水に半日くらいつけておくと臭みが抜ける
練り物・揚げ物 ザルに入れて上から熱湯をかけて油抜きしておく

 

大根の煮物を作る時には面取りをしますが、おでんの場合は必要ありません。

おでんの調理は弱火でじっくりを徹底しているから、大根の角が煮崩れるほど温度を上げてはいけないんです。

じっくり時間をかけて煮るって決めているなら、面取りは不要なんですね。

ただ大根の角の部分は煮えにくく、そこを取り去ることで大根が早く煮えることから、プロの料理人でもおでんの大根を面取りすることはありますよ。

管理栄養士 坂本圭子
管理栄養士
坂本圭子
面取りをする場合は、大根の皮を厚く剥くのがポイントです。なぜなら、大根は皮の近くに縦繊維がたくさん通っているので加熱しても筋っぽく硬さが残ってしまう場合があるからです。

下ごしらえができたら、火の入りにくい具材から順番に鍋に入れていきましょう。

 

こんにゃくの下ごしらえについて詳しく紹介しています
↓ ↓ ↓
こんにゃくの茹で時間はどのくらい?味噌田楽のコツは? 

 

おでんの最適な煮込み時間

おでんを煮込む際には、具材を入れる順番と煮込み時間をチェックしましょう。

 

おでんの煮込み時間 ※火加減はずっと弱火
具材 煮込み時間
1.大根、じゃがいも、こんにゃく、茹で卵、牛すじ、ちくわぶ、しらたき、結び昆布など 30分
(蓋はしない)
2.ちくわ、つみれなどの練り物、厚揚げや焼き豆腐など 15分
(落とし蓋をする)
3.はんぺんと餅巾着 食べる直前

 

おでんは長時間煮込むイメージがありますが、実は1時間以上も煮込む必要はありません。

特に練り物などは、美味しさが出汁にしみ出してスカスカになってしまいますからね。

おでん種セットなどを販売している紀文のレシピサイトでも、トータル45分の調理時間で十分としています。

あらかじめ下茹でして柔らかくしておいた材料を、おでんの出汁の中で炊き合わせるというイメージです。

具材がかぶるくらいの出汁を入れ、たっぷりの出汁の中で具材を泳がせるようにして煮ていくと美味しく仕上がりますよ。

しっかり味がしみ込んだおでんがいいからと、長時間煮込むのはオススメしません。

味しみしみ~♡の大根はとても美味しいですが、全ての具材が長く煮込むほどに美味しくなるわけではありませんからね。

もっとおでんに味をしみ込ませたいなら、火からおろし、鍋をバスタオルなどで包んでゆっくり自然に冷ます方法にしましょう。

バスタオルに包むことでゆっくり温度が下がり、具材にだし汁が染みこみますよ。

冷ます時間は2時間くらいを目安にするのがおすすめです。

 

タコを柔らかく煮込む時は大根をお供に!

タコを中途半端に煮込むと、硬くなってしまいます。

そこで下ごしらえとして、大根でタコを叩くと硬くならないんですよ!

また鍋に入れる時も、大根と一緒に煮込むと柔らかく仕上がります。

茹でたタコを串に刺し、下茹で済みの大根と一緒に鍋に入れて弱火で煮込めばOKです。

 

しっかり煮込んだはずの大根が硬い場合の対処法

おでんを煮込んで数時間かけて冷ましておいたのに「味がしみ込んでいない!大根が硬い…」ということも稀にあります。

弱火の程度もあるでしょうし、下茹での具合や鍋の質などの条件によっては、うまくいかないかないこともあるようです。

火が弱すぎれば鍋の中全体の温度が上がるまでに時間がかかってしまうため、煮込み足りないということもありますから。

また私は以前に農家のおばあちゃんから大根をお裾分けでよくもらっていたのですが、大根がうまく育たなかった時に「硬い大根はどれだけ煮ても硬いもんだよ~」と言われていました。

特に春の大根は硬くなりやすいそうなので、そういう面での差が出ているかもしれませんね。

もし失敗してしまったら、硬かった大根だけ取り出して出汁と一緒に電子レンジで加熱してみたり、味噌だれや薬味で風味をプラスすれば美味しくなりますよ。

名古屋のおでんは甘い味噌だれが主流ですが、味がしみ込んでいないおでんでも、味噌だれの濃い目の味で美味しくいただけます。

おでんの味は出汁が引き立っていますから、和がらしや七味唐辛子など、お好みの薬味で楽しんでみてくださいね。

管理栄養士 坂本圭子
管理栄養士
坂本圭子
硬い大根は、漬物、ナムル、きんぴらなどにアレンジすると硬さが気にならずに美味しく食べられるので、こちらもぜひ試してみてくださいね。

 

おでんの日持ちについて詳しく紹介しています
↓ ↓ ↓
おでんの日持ちは冷蔵庫や常温で何日?具材別の食べられる期間 

まとめ

おでんを煮込む時に蓋をするべきなのかについて調べた結果をまとめます。

 

  • おでんを煮込むときは蓋をしない方が良い
  • 蓋をすると沸騰しやすく出汁が濁ってしまうから
  • 出汁が蒸発しやすいので多めに作るのがおすすめ
  • 練り物を入れたら落とし蓋をする
  • はんぺんや餅巾着は煮込まない
  • 出汁と下ごしらえが美味しさを決めるポイント
  • 煮込み時間はトータル45分が目安
  • 煮込み後は火を止めてバスタオルに包んで2時間くらい自然に冷ます
  • 自然に冷ますとだし汁が具材に染みこみやすくなる

 

今までおでんは長時間煮込む必要があると思っていたので、「1日がかりで準備しないと美味しくならない」くらいのイメージでした。

ですが調理時間が1時間かからないということは、夕食の買い物に出かけたスーパーで思い立ってからでも間に合うし、専用のおでん鍋なしでも土鍋やストウブなど家にある鍋で代用もできますね!

丁寧に下ごしらえをして、蓋をせずに弱火のままで正しい順番で具材を入れていけば、 味しみ大根や柔らか~い牛すじも思いのまま♡いうことがわかりました。

下ごしらえも具材の順番を守ることも、1つ1つの作業に難しいことなんでありません。

ちなみに余ったおでんを保存する時は40度まではゆっくり冷まし、その後は急冷するのがベスト!美味しく、かつ安全に保存ができます。

次のとびきり寒い日には、あなたも美味しいおでんを作ってみませんか?

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