お菓子作りをする方は、ベーキングパウダーを常備している人も多いのではないでしょうか。
私もお菓子作りが好きなのですが、子育てに追われて、しばらくお菓子作りができずにいたんですよね…。
最近、久しぶりにクッキーを作ってみようと思い立って、ベーキングパウダーを見てみると、なんと賞味期限切れに!!
とりあえず、見た目やにおいは大丈夫そうなので使おうと思ったのですが、子ども達が口にするものだと思うと迷いも生じて…。
実際、賞味期限切れのベーキングパウダーは使えるのでしょうか?そんな疑問を抱いたので、以下の内容について調べてみました!
- ベーキングパウダーの賞味期限を調査してみた!開封後はどれくらい日持ちする?
- 賞味期限切れのベーキングパウダーはいつまで使えるの?
- ベーキングパウダーが腐ることってあるの?
- ベーキングパウダーの正しい保存の仕方は?期限切れの使い道はある?
私が冷蔵庫で発見したベーキングパウダーは、賞味期限を1年くらい過ぎていました。さすがに、4年も5年も過ぎていたら潔くあきらめるのですが、1年くらいなら使えそうな気がしたんですよね~。
ただ、未開封ではなく開封済みだったので、悩む原因になりました。ベーキングパウダーって1回に大量に使うわけではないので、どうしても余らせてしまう傾向にあると思います。
同じくベーキングパウダーの賞味期限に悩んでいるあなたは、ぜひ今回の内容を参考にしてみてくださいね!それでは、さっそく見ていきましょう。
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目次
ベーキングパウダーの賞味期限はどのくらい?開封後の日持ち期間も調査!
ベーキングパウダーは粉状なので、賞味期限自体は長そうなイメージですが、本当のところはどうなのでしょうか?
まずは、ベーキングパウダーの賞味期限について調査してみました!
メーカー名 | 商品名 | 保存方法 | 賞味期限 |
オーマイ | ふっくらベーキングパウダー | 常温 | 12ヶ月 |
共立食品株式会社 | 徳用ベーキングパウダー | 540日 | |
アイコク | ベーキングパウダー(缶入り) | 18ヶ月 | |
ラムフォード | アルミニウムフリーベーキングパウダー | 3年 |
私がよく購入する「日清のベーキングパウダー」は、賞味期限に関しては情報が掲載されていませんでした。
開封後のベーキングパウダーに関しては、「早めに使い切るように」と指示があるものがほとんどです。
ですが、米粉料理研究家の田森サクミさんのホームページでは、興味深い内容が紹介されていましたよ。ベーキングパウダーの開封後の日持ちに関して、実際にメーカーにお問い合わせされたのだそうです。
スーパーなどで、缶入りの「AIKOKU(アイコク)」というベーキングパウダーをよく見かけますよね。
こちらの製品の製造元「大宮食糧工業」に問い合わせたところ、「開封後でも1年くらいは日持ちする」と回答があったそうです。
もちろん、保存状態によって日持ちが変わる場合もあるのですが、正しく保存すれば、開封後も1年程度は日持ちしてくれるんですね。
ただ、口コミを調べていくと、開封してから1年以上経過したベーキングパウダーを使っている人もいるそうな…!?
開封したベーキングパウダーはいつまで使える?
口コミを見ていると、開封後しばらく経過したベーキングパウダーを使っている人は、結構いるようです。
- 湿気が入らないようにしっかりと口を閉じていれば、1年経過したものでも使える
- 4年前に購入した開封済みのベーキングパウダーを使い続けている
- 2年くらいなら使えると思う
- 膨らみにくくなるので、半年で使い切るようにしている
開封後1年以上経過したベーキングパウダーを使っている人もいますが、調理の際にしっかりと生地が膨らんでいるかどうかまでは、はっきりしていません。
ですので、できれば正しい保存方法で保存して、製造元が言うように開封後は1年以内で使い切るのがよいでしょう。
ベーキングパウダーを使うとなぜ膨らむの?
普段、何気なく使っているベーキングパウダーですが、パンや焼き菓子に使うと膨らむのはなぜか疑問に思ったことはありませんか?
実は、ベーキングパウダーは水を加えることでアルカリ性成分と酸性成分が反応し、そこにさらに熱が加わることで中和反応が促され、炭酸ガスが発生します。
その結果、お菓子などがしっかりと膨らんでくれるんですね!
ちなみに、ホットケーキミックスにもベーキングパウダーが含まれているので、私はホットケーキミックスを使ったお菓子作りもしていましたよ。
比較的、賞味期限が長いベーキングパウダーですが、うっかり賞味期限切れになってしまうこともありますよね?
では、賞味期限が切れたベーキングパウダーは使用できないのでしょうか?
そこで、次項では賞味期限切れのベーキングパウダーは、使えるかどうかについてご紹介していきます。
ベーキングパウダーが賞味期限切れになった!いつまでなら使えるの?
ベーキングパウダーには賞味期限が記載されていますが、これを過ぎてしまっても使えるのでしょうか?
食品に記載されている期限は、主に「賞味期限」と「消費期限」の二つですが、言葉は似ているもののそれぞれが持つ意味は大きく異なります。
- 賞味期限:食品を美味しく食べられる期限であり、ある程度の余裕をもって設定されている
- 消費期限:食品の品質が劣化することなく安全に食べられる期限であり、主に5日以内に悪くなるものに付けられている
ベーキングパウダーには賞味期限が記載されているので、期限が切れたからといってすぐに食べられなくなるわけではありません。
では、賞味期限切れのベーキングパウダーはいつまで使えるのでしょうか?
みんなは賞味期限切れのベーキングパウダーをいつまで使ってる?
具体的にいつまで使えるのか…気になったら、インターネットなどの口コミで調べてみたくなりますよね!
そこで、こちらでは賞味期限切れのベーキングパウダーをいつまで使っているのか、口コミを集めてみました。
- 5ヶ月過ぎたくらいなら使える
- 5年も過ぎたものは使わないほうがよい
- 十数年たったものは明らかに膨らまない可能性が高いし、安全面を考えても使わないほうがよい
さすがに、賞味期限から半年程度経過したものは膨らまない可能性があるため、「使わないほうがよい」という意見が目立ちました。
ただ、「未開封であれば、期限切れから数年程度であれば大丈夫」という意見もあります。
しかし、その場合は膨らむ膨らまない以前に、安全性が確保されない場合がありますので、以下の内容を覚えておいてください。
賞味期限切れからいつまで食べられる?
ベーキングパウダーは膨らます効果があるかどうかが重要ですが、未開封の場合は数年たっても大丈夫という情報もあります。
ですが、いくら「賞味期限はある程度の余裕を設けて決められている」とはいえ、いつまででも大丈夫というわけではないんですよね。
賞味期限を設定する際は、理化学試験、微生物試験、官能検査という3つの試験が行われ、その結果、人体に害を及ぼすことなく安全に食べられる「可食期間」が導き出されます。
そして、賞味期限を決める際は、この可食期間に安全係数という0.7~0.9の数字が掛けられ「ある程度の余裕」が設けられているんですね。
例)可食期間が90日(3ヶ月程度)の食品の賞味期限
賞味期限=可食期間×安全係数
賞味期限=90×0.8
賞味期限=72
この食品の場合、90日間は安全に食べられますが、安全係数をかけることで賞味期限は72日間になります。
つまり、賞味期限から18日間は安全に食べられるというわけですね。
*ただし、今回は安全係数に0.8を用いましたが、実際はそれぞれの食品にどの安全係数が用いられているかはわかりません。
さて、この計算式さえあれば、賞味期限が「○日間」とはっきりわかるものに関しては「可食期間」を逆算できます。
以下で、アイコクのベーキングパウダー(賞味期限:18ヶ月)を例に、実際に計算してみたいと思います。
(例)賞味期限が18ヶ月(540日)のベーキングパウダーの可食期間
賞味期限=可食期間×安全係数
540=可食期間×0.8
可食期間=540÷0.8
可食期間=675
このベーキングパウダーの場合、賞味期限は540日ですが可食期間は675日なので、賞味期限切れから4ヶ月半程度は食べてもOKということになります。
*こちらでも安全係数に0.8を用いましたが、実際はどの安全係数がかけられているかはわかりませんので、心配な方は0.9をかけて計算してみてください
上記の計算式で、実際に食べられる期間(可食期間)が算出できますが、メーカーが推奨している方法で正しく保存していた場合に限ります。
また、賞味期限が「製造から〇ヶ月(〇年)」などと、はっきりわからない場合は可食期間は計算できません。その場合は、メーカーに問い合わせるか、食べないようにするのが無難です。
さて、賞味期限切れのベーキングパウダーは使える(食べられる)という意見が多いのですが、結局使う際は自己判断するしかありません。
その際に、悪くなっていないかどうかは、自分で確かめるしかないんですよね。
そこで次項では、ベーキングパウダーが古くなった時の特徴や、腐ることがあるのかなどをご紹介していきます。
ベーキングパウダーは古くなるとどうなるの?腐ることもある?
ベーキングパウダーは古くなると、膨らませる力が弱くなるという特徴が出ます。
「膨らみにくい」と感じたら、少しだけ量を多めにしてみるという手段もあるのですが…実は、多くし過ぎても味が変わってしまう恐れがあるんですよね。
また、お菓子作りなどに使ってみて、でき上がってから「膨らまなかったな~」となっても嫌ですよね?
そこで、お手持ちのベーキングパウダーで膨らむかどうかを確かめる方法があるので、そちらを試してみてください!
ベーキングパウダーの効果を確認する方法
- マグカップなどにベーキングパウダー小さじ1を入れる
- 40度程度のお湯を注ぐ
シュワシュワとなれば、まだ膨らませる効果が残っている
賞味期限から1~2ヶ月程度、または半年経過したものなどは、上記の方法で確認してみてください。
こんなベーキングパウダーは使わないで!
ベーキングパウダーに膨らませる効果があるかどうかという以前に、使わないほうがよい場合もあります。そこで、その特徴を以下でご紹介していきます。
使わないほうがよいベーキングパウダーの特徴
- カビが生えている
- 嫌な臭いがする
- ダニなど虫がわいている
このような特徴がみられるベーキングパウダーは、使わずに処分したほうがよいでしょう。
処分の仕方に決まりはないので、中身は可燃ごみ、外袋や缶については、お住まいの地域の分別方法に従って捨てるようにしてください。
特に、開封済みのベーキングパウダーは常温・冷蔵どちらで保存したかにかかわらず、上記の特徴が出てくる可能性があるので、保存方法には気を付けなければなりません。
次項では、ベーキングパウダーの正しい保存方法についてご紹介していきますので、ぜひ参考にしてみてくださいね。
ベーキングパウダーの正しい保存方法とは?賞味期限が切れたら使い道はある?
ベーキングパウダーを正しく保存するといっても、気をつけなければいけないことが多々あります。
また、保存方法を守っても賞味期限が切れてしまったら、ほかに使い道はないかと気になりますよね。
そこで、ベーキングパウダーの保存方法や、料理以外の使い道はあるのかについて、確認していきましょう。
ベーキングパウダーの保存方法と注意点
ベーキングパウダーは、基本的に開封前、開封後ともに常温保存できますが、直射日光や高温多湿の場所は避けるようにしましょう。
特に、開封後は空気中の水分に反応して、膨らませる力がなくなってしまう可能性があるので、空気に触れないように密閉容器に入れてください。
また、開封済みのベーキングパウダーを冷蔵庫や冷凍庫で保存している人もいるのですが…実はコレ、やってはいけない保存方法です!
ベーキングパウダーを冷蔵庫などに出し入れしていると、結露が生じる危険性があります。湿気が大敵なベーキングパウダーに結露が生じると、使えなくなってしまう可能性が高くなるんですね。
そうならないように、温度変化の少ない常温で保存するようにしましょう。
保存する袋に関しても、空気を通すジップロックなどのビニール製の袋よりも、空気を通さないアルミ製の袋を使うのがオススメです。
多くの場合、ベーキングパウダーは缶に入っているか、アルミ製の袋に入っていると思いますので、開封後はしっかりと封をして保存してください。
また、以下のようなアルミ製の袋に、さらに除湿剤などを入れて保存しておくと安心ですよ。
ベーキングパウダーは重曹と同じような使い方ができる?
よく、「ベーキングパウダーがないときは、食用の重曹で代用できる」と聞きませんか?重曹は、あらゆるところのお掃除にも使えて便利ですよね。
ですので、「もしかしたらベーキングパウダーも同じように使える?」と思ってしまいそうですが…実はあまりオススメできないんです。
それはなぜかというと、ベーキングパウダーは重曹と違い、様々な成分が含まれているからです!
日清 ベーキングパウダー(分包タイプ4g×8袋)
成分 | 重量 |
加工でん粉(小麦由来) | 30% |
炭酸水素ナトリウム | 26% |
グルコノデルタラクトン | 6.6% |
リン酸二水素カルシウム | 12.4% |
リン酸二水素ナトリウム | 17.4% |
L-酒石鹸水素カリウム | 6% |
リン酸一水素カルシウム | 1.6% |
これに対し、重曹の成分は以下の通りです。
重曹(ベーキングソーダ)(食用)
成分 | 重量 |
炭酸水素ナトリウム | 99%以上 |
二つを比較してみると、違いは明らかですよね。炭酸水素ナトリウム99%以上の重曹に対し、ベーキングパウダーはわずか26%で、ほかにも様々な成分が含まれています。
そのため、重曹のように料理以外の掃除や脱臭、入浴剤作りに用いようとしても、うまくいかない可能性が高いです。
つまり結論としては、余ったり賞味期限切れになったりしたベーキングパウダーは「料理以外の使い道はない」と思ったほうがよいでしょう。
もし、どうしてもベーキングパウダーを毎回余らせてしまうのでしたら、先ほどご紹介した分包タイプなどを購入するとよいですね。
小分けになっていて毎回使い切れますので、半端に残ることはありません。ベーキングパウダーを無駄にしないためにも、使う頻度に合わせたタイプを購入するとよいでしょう。
まとめ
最後に、重要事項を確認しておきましょう。
- 未開封のベーキングパウダーは賞味期限が1年以上のものが多い
- 開封後のベーキングパウダーも、保存状態がよければ1年程度は使える
- 古くなったベーキングパウダーを使うと、お菓子などの生地が膨らまない場合もある
- 賞味期限が切れてしまったベーキングパウダーは、すぐに使えなくなるわけではない
- ベーキングパウダーが悪くなっているかどうかは、見た目や臭いで判断できる
- ベーキングパウダーは、開封前も開封後も常温で保存したほうがよい
- 冷蔵庫で保存すると、結露する可能性もあるのでおすすめできない
ベーキングパウダーは比較的賞味期限が長いものですが、賞味期限切れのものや開封してしばらくたったものは、使えるかどうかを見極める必要があります。
また食べられたとしても、お菓子作りなどでは生地が膨らまない可能性も出てあります。もしも「怪しいな…」と感じたら、今回ご紹介した方法で確認してくださいね。
ベーキングパウダーをそれほど頻繁に使わないのであれば、大袋や缶タイプではなく、小分けに包装されたものを購入したほうがよさそうです。
あなたもベーキングパウダーの使用頻度を考えて、効率よく使えるタイプを選んでみてください!