カレーは、子どもたちから一番「作って」と言われる料理です。
簡単で色々な野菜も食べてもらえる、嬉しいリクエストです。
ただひとつ、腐るのだけが心配なんですよね。
家族全員がおかわりするのを予想して多めに作るのですが、暑い季節には数時間で異臭がしてくることもあります。
少しムンと臭うくらいなら、しっかり加熱すれば食べられるのでしょうか?
食べられるかどうかの判断を、いつも迷います。
今回はカレーが腐ったときの見分け方などを、改めて調べてみようと思います!
- カレーは腐るとどうなる?見た目など、見分け方を知っておこう!
- 作りたてでも酸っぱい時がある!?酸っぱい原因を紹介
- カレーの中で増殖するウエルシュ菌について
- カレーの日持ちはどれくらい?保存場所別に紹介
- カレーの正しい保存方法と長持ちさせるコツ
夏はカレーを一晩キッチンに置くと、白い膜が貼ってショックな見た目になることがあります。
どんな菌がカレーにいて、食べるとどうなるのでしょうか?
できれば、4~5日日持ちする保存方法もわかると嬉しいです。
みんなが大好きなカレーを最後まで美味しく食べきれるように、ご一緒に確認していきましょう!
目次
カレーは腐るとどうなるの?傷んだ時の見分け方や目安がコレ!
はじめに、カレーが腐るとどうなるのかをしっかり確認します!
絶対に食べてはいけないときの見分け方は、こちらです。
見た目
- 白い色の膜が浮いている
- カビ
- 泡が出ている
- ネバネバ感
- とろみがなくなり、汁がサラサラで水っぽい
臭い
- モアっと胸焼けするような異臭
味、食感
- 具が酸っぱい
- 舌にまとわりつく粘り
上記のような状態になったら、もったいなくても捨てましょう!
カレーの捨て方
カレーは、汁ごと袋に入れて捨てましょう。
カレー鍋を洗うときに、鍋やスポンジに油がこびりつきますよね。
配水管にその油がつくと、臭い、害虫被害などの原因になります。
ウエルシュ菌に要注意
腐ったカレーの中では、ウエルシュ菌という食中毒の菌が増殖しています。
ウエルシュ菌は真空と熱を好む菌で、カレー以外にもシチュー、豚汁など大鍋で作る料理で注意が必要です。
鍋だけではなく、下記のようにカレーを保存する場合にもご注意下さい。
- 保温鍋で長時間温かい状態
- スープジャーに入れてお弁当にする
- 炊飯器でカレーを作って保温し続ける
ウエルシュ菌に感染したときの症状
下痢や腹痛が主な症状で、重症化することが少ないです。
カレーにウエルシュ菌がつく原因
ウエルシュ菌は、どこにでもある菌です。
- 土や水の中
- 人の腸内
- 肉や魚の腸内 など
カレーにウエルシュ菌が入るとすれば、下記が原因の可能性が高いです。
- 手指をしっかり洗わずに料理をした
- カレーに入れる具材についていた
ウエルシュ菌の予防法
真空と熱を避けるのがポイントです。
- 料理中に鍋を底からよく混ぜる
- カレーができたらなるべく早く冷やす
- カレーを温め直すときもよく混ぜる
ウエルシュ菌は一度ついたら加熱しても死滅しません。
「ちょっと怪しいけどグツグツ煮れば大丈夫」という考えは通用しない!
と覚えて頂けると幸いです。
*ウエルシュ菌を予防しながら長持ちさせる保存方法を、後ほど詳しくご紹介します!
症状が軽く済む菌と言われていますが、自分が作ったカレーで子供が体調を崩したら大変です。
しっかり予防しましょうね!
次に、「これって腐っているの?」とたまに思うことを調べてみます。
作りたてやレトルトカレーを食べて酸っぱいと感じることがあるのですが、何が原因なのでしょうか?
カレーが酸っぱい時の原因は?寝かせたカレーの危険性を解説!
カレーが酸っぱい時、原因は3つ考えられます。
- 具材が持っている酸味
- 具材の調理法で酸っぱくなった
- 腐った
カレーは、保存場所の環境によって腐るまでの時間が違います。
25℃くらいまでの温度で保存することを前提に、作ってから1~2時間を”作りたて”と考えてお話しします。
作りたてのカレーが酸っぱい場合
酸っぱい具材を使うと、酸っぱいカレーができます。
- トマト
- ヨーグルト
- マンゴージュース など
酸味を抑えたい場合の対処は、甘味を足して味を調整しましょう。
単純に砂糖を入れるのではなく、加熱すると甘味が増す野菜で調整するのがベストです。
加熱すると甘味が出る野菜の代表格は玉ねぎですが、玉ねぎは炒め時間によって酸味を感じる場合があります。
日本家政学会誌に載った『長時間妙 めた タマ ネギの味,香 り,遊 離糖 色 の変化』という論文に、詳しい実験結果が書かれていました。
玉ねぎに火が通ってから焦げるまでの間に、酸味を感じるとのことです。
- 20分~70分炒めた玉ねぎは酸味を感じる
- 人によっては酸味ではなく「さわやかな甘味」と感じる場合がある
- 人によっては「コクがある甘味」と感じる場合がある
どうしても違和感がある酸味の場合は食べない方がいいですが、
捨てる前に、「酸味を持っている具材はなかったか?」などを振り返ってみて下さいね。
寝かせたカレーが酸っぱい場合
「カレーは寝かすと美味しくなる」とよく聞きます。
あえて2日目~3日目になってから食べるという人もいるそうです。
でも時間が経ったカレーに酸味を感じる場合は、先ほどご紹介したウエルシュ菌が原因かもしれません。
2日目からのカレーが美味しいのは、ルウと具材がよくなじむからです。
肉や人参などの具材を食べた時に、酸っぱい汁が出てくるような感じがしたら、腐っているサインとお考え下さい。
カレーが腐っているかどうかの判断方法がわかりました。
日数は何日くらいを目安にすればいいのでしょうか?
カレーの日持ち期間は何日?常温・冷蔵・冷凍による違いを調査
カレーは、季節や保存場所によって日持ちが違います。
保存場所 | 日持ち |
常温 | 夏:当日~1日 冬:2日 |
冷蔵庫 | 5日 |
冷凍 | 2週間 |
基本的に、常温での保存はおすすめしません。
ご家庭の保存環境にもよるので「絶対にダメ」とは言えませんが、作り置きをするなら、冷蔵庫か冷凍で保存なさって下さい。
カレーをお弁当に入れる場合もあると思います。
真夏に長時間持ち歩くと、昼までもたない可能性もありますよ!
市販のカレーは何日もつの?
近所のスーパーで売っている量り売りのカレーは、【消費期限:当日】でした。
レトルトカレーは、【賞味期限:1年以上】が一般的です。
この期限は、未開封の場合の期限です。
開封後は、家庭で作ったカレーと同じく菌がつくので、なるべく早く食べるようにしてくださいね。
継ぎ足し注意!
「カレーを食べようと思ったら、ほんのちょっと足りない」なんて場面があると思います。
継ぎ足しをした場合は、すぐに食べきるようにしましょう。
継ぎ足しをする前のカレーには、食中毒になるほどではなくても、何らかの菌がいます。
【継ぎ足し=菌を増殖させる環境を継ぎ足す行為】と考えて下さいね。
最後に、カレーの保存方法をご紹介します。
せっかく美味しく作っても、食べられなければ意味がありません!
長持ちするコツも確認しましょう。
カレーの正しい保存方法とは?長持ちさせるコツも紹介!
先ほどもお話ししたとおり、基本的に常温保存はNGです。
冷蔵や冷凍保存で日持ちさせる方法をご紹介します。
冷蔵 保存方法
先ほどご紹介したウエルシュ菌を増やさないのが保存のコツです。
- カレーができたら、なるべく早く冷ます(小分けにする、鍋ごと冷水につけるなど)
- 清潔な保存容器に入れる
- 冷蔵庫に入れる(50℃くらいになったら冷蔵庫に入れてOKです)
- 容器のフタに水滴がついたら拭き取る
- 食べる分だけ取り出して温める
- 食べない分はすぐに冷蔵庫に戻す
すぐに食べきれないと分かっている場合は、下記の具材を入れない手もあります。
- じゃがいもやかぼちゃ(溶けやすくて腐りやすい)
- キノコ類(後から水分が出て腐る原因になる)
ルウだけを作っておいて、食べるときにお好みの具を後から入れるのも楽しいですよ♪
冷凍 保存方法
カレーを冷凍すると、具材の食感が変わります。
大抵の具材は食べられる程度の変化ですが、じゃがいもだけは食べられなくなるので、取り除きましょう。
作る段階から冷凍する予定の場合は、具材を小さくカットして作る方が、解凍したときに美味しいですよ!
- カレーの粗熱を取る
- じゃがいもを取り除く
- ジップつきの保存袋に、一食分ずつ入れる
- 空気を抜いて密閉する
- 平らにして冷凍庫に入れる
食べるときは冷蔵庫に移動して自然解凍し、鍋で温めると美味しく仕上がります。
災害用の保存食で、レトルトカレーを常備している方も多いと思います。
こちらの情報もチェックしてみて下さい!
↓↓↓
レトルトカレーが賞味期限切れに!半年以上過ぎても食べられるの?
まとめ
カレーが腐るとどうなるかなどを、詳しくご紹介してきました。
ポイントをまとめてみます!
- カレーが腐ると見た目や異臭などの変化が起こる
- 作りたてで酸っぱいカレーは具材の影響
- 寝かせたカレーが酸っぱいときは、腐っている可能性アリ
- カレーは常温で保存しない方がいい。常温での日持ちは当日~2日
- カレーができたら、なるべく早く冷やして冷蔵か冷凍をする
- カレーを冷凍するときは、じゃがいもを取り除く
カレーは、ルウさえあれば不味くなる心配がありません。
食べなれたルウの味が大好きなのですが、カレーを食べた後の鍋を洗うときに、不安になるのは私だけでしょうか?
鍋とスポンジはベタベタ。
手についた油は、ハンドソープでは落ちないくらいべっとりしています。
この原因を知りたくてルウの箱をチェックしてみると、予想通り…添加物がたくさん入っています。
腐る原因の1つとなる”とろみ”をつけるための添加物も入っています。(とろみがあるから酸素が入りにくい)
それでも、私はルウを使わないなんて考えられません。
具材のうまみやとろみを活かしてルウを最小限にするレシピも考えながら、
今回知った情報を参考に、安全に保存して食べていきたいと思います!