【監修者:管理栄養士 坂本圭子】
オクラをたまに買うのですが、レパートリーが少ないのが悩みです。
冷蔵庫に入れて1週間以内には、柔らかい、黒ずむなど賞味期限が切れたような状態になってしまいます。
ところが家庭菜園が趣味の母が、「次の夏にはオクラを作って孫にたくさん食べさせたい!」と言い始めました。
どうやら、健康関係の本でオクラの効能を見て「オクラがいい!」と強く思ったようです。
大量におすそ分けしてくれる予想がつくので、今のうちにオクラを詳しく調べておこうと思います。
- オクラの賞味期限はどれくらい?状態別に(生、茹でた後など調理後)賞味期限を徹底調査
- オクラが腐るとどうなる?傷んだ時の見分け方
- オクラの正しい保存方法
- オクラの冷凍保存方法
家庭菜園のおすそ分けは嬉しいのですが、大量に同じ野菜を調理・保存する必要があるのが悩みです。
オクラが賞味期限切れにならないように、賢く保存する方法はあるのでしょうか?
管理栄養士・栄養士
目次
オクラの賞味期限はどれくらい?冷蔵・冷凍でどのくらい日持ちするの?
オクラは、【生のまま】と【”茹でた後に調理”などの加熱後】では、どちらが日持ちするのでしょうか?
オクラの状態別に賞味期限をご紹介
オクラの状態別に賞味期限をご紹介します。
口コミなどを調査して、実際にオクラをよく使っている方々の声をまとめました。
オクラの状態 | 保存場所 | 賞味期限 |
生 | 冷蔵庫の野菜室 冷凍 |
長くて1週間 1ヶ月 |
カット | 冷蔵庫 冷凍 |
3~4日 1ヶ月 |
塩茹で | 冷蔵庫 冷凍 |
2~3日 1ヶ月 |
胡麻和え | 冷蔵庫 | 2~3日 |
おひたし | 冷蔵庫 | 2~3日 |
マリネ | 冷蔵庫 | 2~3日 |
味噌汁 | 常温 冷蔵庫 |
当日 当日 |
カレー |
生の場合は、正しく保存すれば賞味期限は最長1週間です。
*保存方法については、後ほど詳しくご紹介します。
調理後の場合は、賞味期限が加熱時間に左右されることがわかりました。
- お湯にくぐらせる(10秒ほど)程度であれば、賞味期限は2~3日
- しっかり加熱して汁と一緒に食べる料理は、賞味期限は当日中
しっかり加熱する料理の場合は、時間が経つほどにオクラの柔らかい食感が不快になります。
汁にネバネバが溶けだして、全体が腐ったような食感になりますよね。
表でご紹介した味噌汁やカレーにオクラを入れる際は、食べる分だけ後から入れる方法がおすすめです。
豆知識:お弁当にオクラを入れるコツ
オクラは、【刻む】、【水分を加える】と粘りが強くなります。
お弁当の場合は、ネバネバが他の料理にうつると嫌なので、1本のまま食べられる料理がおすすめです。
- オクラのベーコン巻き
- オクラのおひたし など
オクラに賞味期限はない!?
実は、オクラのような生鮮野菜には賞味期限や消費期限がありません。
理由
- 野菜は収穫後も生きていて、配送方法や販売店での保存方法によって日持ちが左右されるから
- 収穫後も生きていて、個体ごとに成長(劣化)具合が違うから
同じ場所から収穫されたオクラでも、それぞれに日持ちが違います。
賞味期限切れになるまでの日持ちについては、私たちが【新鮮なものを選ぶ&正しく保存する】と長くなります!
今回は、賞味期限本来の意味「美味しく食べられる期限」という意味で、「賞味期限」という言葉を使っていきますね。
オクラは、”保存方法などによって賞味期限が左右される”とご紹介しました。
食べられるかどうかの判断は、自分でする必要があるんですね。
判断の目安となる、オクラが腐った状態も確認しておきたいと思います!
オクラは腐るとどうなるの?傷んだ時の見分け方がコレ!
冒頭でもご紹介した通り、私はオクラを腐らせた経験があります。
私の経験と口コミなどからの実体験を合わせて、オクラが腐るとどうなるかをまとめました。
見た目
- 色が変わる(表面が黒い、中が茶色、種が黒い)
- 表面が溶けている
- 表面に白い膜
- 切らなくても表面がネバネバ
- 柔らかい(水分が抜けている)
臭い
- 生ごみの臭い
味
- 生ごみのような味
オクラが劣化し始めると、表面が少しずつ黒くなっていきます。
鮮やかな緑に黒が混じり始めたら、早めに食べきるのがおすすめです。
オクラは特徴のある食材なので、どうやって使うか迷っているうちに腐ってしまう場合がありますよね。
次に、オクラをなるべく日持ちさせる保存方法をご紹介します。
食材を無駄にせず、美味しく食べきるために確認してみましょう!
オクラの正しい保存方法とは?常温でもいいの?
オクラを、鮮やかな緑色のままで日持ちさせる保存方法をご紹介します。
オクラの保存方法
オクラは鉄分が豊富な野菜なので、表面のダメージを受けた部分が酸化して黒ずんでしまいます。
買ってきたネットのままで野菜室に入れると、他の野菜とぶつかって変色が進みますよね。
下記の手順で保存すると、キレイなまま日持ちします。
- ビンに、少しだけ水を入れる
- オクラのへたを下にして、ビンに立てて入れる
- フタをして、野菜室に入れる(フタがないビンは、ラップなどでOKです)
ビンが用意できない場合は、新聞紙などでくるんでからビニール袋に入れ、なるべく立てて野菜室に入れて下さい、
新鮮なオクラの選び方
オクラは緑色のネットに入って売られているのは、”表面の色を鮮やかに見せる”という理由もあります。
お店に並んでいるオクラをよく見ずに買うと、持ち帰った時点で、もう黒ずんでいることがよくあります。
下記のポイントをチェックして買うと、日持ちが長くなります!
- 小ぶり
- 身にハリがある
- 表面が鮮やかな緑色で黒ずみがない(特にヘタの部分をチェック)
- 目で見て産毛がかくにんできる
オクラは、成長しすぎると身がかたくなって苦味も出ます。
大きいものよりも小ぶりを選ぶのがベストです!
豆知識:オクラのうぶ毛が手に刺さるのを回避!
新鮮なオクラを買ってくると、板ずりをするときにうぶ毛が手に刺さって嫌ですよね。
うぶ毛を取るためには、ビニール袋に入れて優しくこするのがおすすめです。
ビニール袋から出して、水洗いしてから調理しましょう。
最後に、冷凍保存の方法もご紹介します。
多めに下処理をして冷凍すれば、手間いらずで食卓にオクラをプラスできますよ♪
オクラをもっと長持ちさせたい!冷凍する時のコツとは?
オクラを冷凍すると、鮮やかな緑色を保てます!
私のように「食べる都度調理して、包丁やまな板を洗うのが面倒」と思っている方には、下処理してから冷凍がおすすめです!
- オクラを塩茹でする(さっと湯通しする程度でOK)
- 水気を拭き取る
- 輪切り、みじん切りなどお好みの形に切る
- 冷凍する
*生のまま冷凍してもOKなのですが、食べる前には塩茹でが必要です。
塩茹でしてから冷凍する方が、手間なく食べられます。
冷凍するときは、1回食べる分ずつに分けるのがおすすめです。
ジップつきの保存袋に薄く平らにして入れると、使う分だけ折って取り出せますが、こんな容器を活用する手もありますよ。
離乳食のおかゆを保存するための冷凍トレイなのですが、普通の製氷皿よりも取り出しやすいので、重宝します。
オクラの他にも、生姜など料理にちょっと使いしたい食材を冷凍しておくのが便利です。
まとめ
オクラの賞味期限について、詳しくご紹介してきました。
ポイントをまとめてみます!
- オクラの賞味期限は生が一番長くて、加熱するほど日持ちしない
- オクラが腐ると見た目が悪くなるのでわかりやすい
- オクラをキレイなまま保存するには、表面にダメージを与えないのがポイント
- オクラは新鮮なものを選ぶのが日持ちを長くするポイント
- オクラは、下処理して冷凍すると便利
オクラのネバネバ成分は、人間の体の粘膜を保護すると言われています。これは、お肌の保湿に役立つだけでなく、鼻炎などの症状に体の中から働きかけてくれそうです。
摂り過ぎた塩分を排出してくれるカリウムや、骨を丈夫にしてくれるカルシウムも豊富です。
育ち盛りの子どもから、外食が多い食生活を送っている大人まで、ぜひ日常的に取り入れたい食材ですね。
今回ご紹介した小分けの冷凍保存方法を活用すれば、冷凍庫から取り出して手軽に食べられます。
私も、母からオクラを大量にもらっても、上手に活用できそうです!