【監修者:管理栄養士 坂本圭子】
先日、コストコで大きな生姜のパックを見つけました。なんと500g!
生姜好きの私としては見逃せないけど、「賞味期限内に食べきれるかな?」と不安になり、結局買わずに帰ってきてしまいました。
生の生姜は保存方法によって、すぐにカビが生えるなど、賞味期限切れのような状態になってしまいます。
長持ちさせる保存方法はあるのでしょうか?
今回は、生姜について詳しく調べていきます!
- 生姜の賞味期限や消費期限はどれくらい?
- 生のすりおろし、酢漬けなどに調理後、市販品などに分けて徹底調査!保存場所は冷蔵室?野菜室?
- 生姜が腐るとどうなるの?
- 新鮮な生姜の見分け方とは?
- 生姜の正しい保存方法
- 生姜は冷凍できる!
今回は、コストコで見た500gの生姜でも腐らずに食べきれる保存方法も詳しくご紹介します。
”美味しいすりおろし方”などの豆知識も交えながら、ご一緒に楽しく確認していきましょう!
管理栄養士・栄養士
目次
生姜の賞味期限を調査!冷蔵や冷凍で何日くらいなの?
生や市販品の生姜の賞味期限を徹底調査しましたので、表でご紹介します。
状態や商品名 | 賞味期限 | 保存方法 |
生 | 1週間 | 冷蔵庫の野菜室 |
みじん切り | 当日中 | 冷凍すれば2週間 |
すりおろし | 当日中 | |
醤油漬け | 3ヶ月 | 冷蔵庫 |
酢漬け、甘酢漬け | 半年以上 | 冷蔵庫 |
蜂蜜漬け | 半年以上 | 冷蔵庫 |
シロップ漬け(砂糖漬け) | 1ヶ月 | 冷蔵庫 |
味噌漬け | 半年 | 冷蔵庫 |
佃煮 | 1ヶ月 | 冷蔵庫 |
粉末 | 1~2年 | 冷暗所、常温など |
チューブ | 未開封:1年 開封後:1ヶ月 |
開封後は冷蔵庫 |
*生姜は、保存方法によって賞味期限が変わります。
例えば、生の生姜は、スーパーで買ってきて未開封なら1週間。
すぐに開封して下処理をすれば、カビなど生えずに2週間~1ヶ月日持ちします。
後ほど詳しい保存方法をご紹介します。
豆知識:生の生姜には賞味期限がない!
生の生姜を含む生鮮野菜には、法律で賞味期限や消費期限の表示が義務付けられていません。
理由
生鮮野菜は収穫後も生きています。
配送や小売店での保存環境によって状態が変わるなど、一律に「賞味期限(消費期限)〇日」と決めるのは難しい食品です。
今回は、生の生姜について”美味しく食べられる期限”という意味で賞味期限という言葉を使っていきますね。
生姜のチューブや粉末など、市販の加工品について調べると、賞味期限に関する情報をまとめることができました。
農林水産省のホームページより
賞味期限は、未開封で保存方法を守ったときの美味しく食べられる期限です
食品メーカーなどのホームページより
賞味期限は未開封の場合の期限です。開封後は賞味期限切れになっていなくても、お早めにお召し上がりください
消費者庁のホームページ
実際に食べられるかどうかは、自分の五感で判断して下さい
生でも市販の加工品でも、”食べられるかどうかの最終的な判断は自分でする”ということなんですね。
では次に、生姜が食べられるかどうかを正しく判断するために、腐るとどうなるのかを調べてみます!
生姜は腐るとどうなるの?傷んだ時の見分け方がコレ!
生姜は、劣化、雑菌の付着、腐敗菌の繁殖で腐ります。
腐るとどうなるのかをご紹介します。
生姜が腐ると気持ち悪い!こんな状態になります
生姜が腐るのは、空気、光、湿気の影響です。
正しく保存しないと、すぐに下記のような状態になってしまいます!
食べてもいいかどうかを判断するときの目安にしてみて下さい。
見た目
- 外側がヌルヌル
- カットすると、内側にも粘り気がある
- 白いカビが生える
- 切ると、内側の色が変色(茶色)
- 包丁で皮がむけないくらいに柔らかい
におい
- 腐敗臭がする(アンモニア臭)
味
- 酸っぱい
- 気持悪い味
- 食感に粘り気がある
先ほどもご紹介した通り、生の生姜はスーパーの棚に並んでいる間も生きていて、呼吸をしています。
温度変化の影響などで袋の内側に水や水滴が出ると、買ってきて数日で白いカビが生えてしまうこともあります。
保存方法を守ると長期間保存できる野菜ですので、ぜひ後ほどご紹介する正しい保存方法もチェックしてみて下さい。
新鮮な生姜の見分け方も紹介
生姜をすぐに腐らせないためには、新鮮なものを選ぶのも重要です!
下記のポイントをチェックしてみて下さい。
- 丸くてツヤがある
- 身がしまっている(しっかり硬い)
- 色が濃い
- 成長輪がキレイに並んでいる
次に、生姜を長持ちさせる正しい保存方法をご紹介します!
生姜の正しい保存方法!長持ちさせるコツとは?
生、調理後、市販品を冷蔵庫で保存する正しい方法をご紹介します。
生の生姜 正しい保存方法
ご紹介するのは、丸ごとやスライスなどの大きくカットする場合です。
少し手間がかかりますが、そのまま保存するよりも断然長持ちします。ぜひお試し下さい。
清潔な保存容器(タッパーやビンなど)が必要です。
- 買ってきた生姜を袋から出す
- 生姜を洗う
- 保存容器に入る大きさ(なるべく大きく)にカットする
- 生姜を保存容器に入れて、生姜がひたるくらいの水を入れる
- フタをしっかり締めて冷蔵庫で保存
- 1~2日に1回水を換える
この方法だと、長くて1ヶ月保存可能です。
皮をむいて保存してもいいですが、皮周辺に豊富に含まれている成分が取れて、風味も落ちます。
皮が気になる場合は、スプーンでこそげ落とすのがおすすめです。
”みじん切り”や”すりおろし”は酸化するので、冷蔵庫では日持ちしません。
後ほどご紹介する冷凍保存をしましょう!
調理後の生姜 正しい保存方法
調理後の生姜は、雑菌の繁殖を抑えるのが保存のポイントです。
- 清潔な容器で保存する
- 取り分けるときは、清潔なスプーンや箸を使う
- 食べない分はすぐに冷蔵庫に戻す
雑菌は種類によって繁殖する条件が違いますが、温度が高い(温かい)場所で増殖する菌が多いです。
なるべく低温を保ち、衛生に気をつけて保存して下さいね。
市販品の生姜 正しい保存方法
市販品の生姜は、未開封の場合は書かれている保存方法を守るのが基本です。
”常温”や”冷暗所”などと書かれている場合は、下記の保存場所が最適です。
常温
- 15℃~25℃(食品衛生法など)
冷暗所
- 0℃より高くて15℃以下(食品製造メーカーなどから発表されている、一般的な冷暗所の温度)
常温と冷暗所 共通のこと
- 風通しがいい
- 直射日光が当たらない
- 温度が一定
私は、キッチンがジメジメしていてクーラーもなく、西日がモロにあたる家に住んでいました。
私と同じようなご家庭では、上記のような”常温”や”冷暗所”を確保するのが難しいですよね。
そんな場合や、開封後の市販品は、冷蔵庫で保存するのがおすすめです。
ただし、開封後は劣化や雑菌の繁殖が進みますので、賞味期限にかかわらず早めに食べきっていただけると幸いです。
最後に、生姜の冷凍方法をご紹介します。
生姜は冷凍してもいいの?すりおろしたものでも大丈夫?
生姜は、どんな形にしても冷凍可能です!
特にすりおろしなどのすぐに使える状態にして冷凍すると便利なので、ぜひお試し下さい。
生姜を冷凍する方法
生の生姜は、下記のように冷凍します。
2週間~1ヶ月保存可能です。
- 生姜を洗う
- 水気をしっかり拭き取る
- ラップに包んでジップつきの保存袋に入れる
- 空気を抜いてしっかり密閉し、冷凍庫に入れる
*すりおろしやみじん切りはすぐに酸化し、茶色に変色してしまいます。
なるべく早くラップに包み、冷凍庫に入れて下さいね。
1回使う分ずつ小分けにするのが便利ですよ。
豆知識:生姜のすりおろしは、繊維を断ち切る!
”なめらかなすりおろし”ができるときと、”繊維が残って食べにくいすりおろし”ができるときがないでしょうか?
これは、しょうがの繊維を意識してすりおろすことで解決できます!
生姜は、先ほどご紹介した成長輪に垂直に繊維がはしっています。
繊維に垂直にすりおろすと、”なめらかなすりおろし”ができますよ。
冷凍した生姜をすりおろすと、さらになめらかなすりおろしが実現できます。
繊維が少し出た部分は、包丁でたたくとなめらかになります。
冷凍生姜はこんなに便利!
冷凍生姜は、解凍せずに料理に使えるのが便利です。
生姜を大量に使う料理は、あまりないですよね。
「生姜があれば最高だけど、ちょっとだけ使うのも面倒だから使わない」と思うことが、私にはあります。
少量ずつ使う生姜だからこそ、使いやすい大きさに切る、すりおろすなどの下ごしらえをしておくのがおすすめです。
- みじん切りやすりおろしにしておいた生姜を毎日の味噌汁に入れると、体がポカポカします。
- 冷ややっこや揚げびたしなど、味のアクセントになります
- 炒め物に加えるだけで、ちょっと本格的な味になります
- 紅茶などに加えるのも簡単です etc…
個人的には、生姜は腐らない限りいくらあっても良い食材だと思っています。
ぜひ、生姜の冷凍をお試し下さい♪
まとめ
生姜の賞味期限ついて詳しくご紹介してきました。
長期間保存できる方法もわかりましたね。
ポイントをまとめてみます!
- 生の生姜の賞味期限は保存方法に左右される
- 市販の加工品は、未開封なら長期間保存できるが、開封後は早めに食べきる
- 生姜が腐ると見た目、におい、味が変化する
- 生姜を冷蔵庫で保存するときには、ひと手間加えると1ヶ月保存可能
- 生姜は冷凍可能
生姜独特の香りには、食欲増進効果があります。
また、生姜のように刺激のある食べ物が胃腸に入ると、体は消化を早くしようと頑張ります。
体がポカポカとして汗が出ることもあるのは、体内から刺激を発散しようとする働きだったんですね。
食欲が落ちがちな夏にも、体が冷える冬にもぜひ生姜に注目して活用してみて下さい!