【執筆者:編集部 広瀬香】
死後の世界について気になっているのだけど、そもそも存在する証拠ってあるのかしら?
「あの世に行ってきた」との証言だけでは死後の世界がある証明になりませんが、死後の世界は絶対ないと言える根拠もありません。
しかし近年は科学者の研究により、ひょっとしたら死後の世界が実在するかもしれないとの衝撃の事実がわかってきました。
この記事では、死後の世界について以下の項目を紹介します。
死後の世界のこと
- 科学者が考える死んだ後の世界
- 日本人は死後の世界を信じるのか
- 宗教によって異なる見解
- 死後の世界を体験した人について
科学で説明するのが難しい死後の世界を知るヒントにもなるので、ぜひ参考にしてみてください。
目次
死後の世界について科学者が示した衝撃の事実
死後の世界を証明するのが難しいため、「死後の世界はない」と否定する科学者も多いですよね。
しかし、最近は一部の科学者により「死んだ後の世界」が実在するのではないか?との仮説が立てられて注目されています。
そのキーワードとなるのが、「量子もつれ」と「意識」です。
量子もつれに”記録された情報”が私たちの世界との仮説
量子とは、粒子と波の性質を持つエネルギー単位のことです。(※1)
量子の世界は当然私たちの目に見えず、物理法則が通用しない「量子もつれ」が起こっています。
さらに、「私たちが存在する3次元空間は量子もつれによって記録され、ホログラムのように投影された世界なのではないか」との研究が、東京大学の教授によって進められています。
意識の情報が記録され続けるのが「死後の世界」との仮説
最先端量子科学の研究を踏まえ、死後の世界はどうなるのかを解説している書籍が「死は存在しない~最先端量子科学が示す新たな仮説」です。
著者の田坂広志さんは多摩大学大学院の名誉教授で、原子力工学博士でもあります。
私たちの世界に関するすべての情報が記録された”場所”に、生まれてから死ぬまでの記憶が“意識の情報”として記録されるのではないか?との仮説が立てられています。
これまでの科学で説明できなかった不思議な事象の実話が、”死後も生き続けている意識”の影響だとわかれば、死後の世界がある証拠にもなりますね。
現状では死後の世界が絶対ない・絶対あると言えないので、今後も科学的な視点で研究が進められることを期待しましょう。
田坂さんは著書の内容に関して語るなかで、科学と宗教の融合についても言及されています。
さまざまな宗教では死後の世界の存在を肯定していますが、教えによって世界観が異なる部分も多いです。
死後の世界を体験した人の声も参考にしながら、宗教の違いについて確認してみましょう。
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死後の世界があると肯定する宗教と死後の世界を体験した人
世界価値観調査での質問「死後の世界はあると思う?」に「存在する」と答えたのは、イスラム教徒が多いエジプトではほぼ100%だったのに対し、無宗教が多い日本では30%程度しかいないことがわかりました。(※2)
世界各国に存在する宗教の教えはさまざまですが、ほぼ共通しているのが死後の世界を前提にしていることです。
死後の世界は存在すると思っていても、イメージされる世界観は宗教によって全く違います。
宗教によって異なる死後の世界
無宗教が多い日本人のなかで多く信仰されている仏教は死後に「浄土」へ行くとされていますが、宗派の違いによって教えも異なるのが特徴です。
たとえば、死後に「極楽浄土へ行く」とされる浄土系仏教の浄土宗と浄土真宗でも違いがあります。
- 浄土宗:死後に修行を終えてから「極楽浄土」へ行く
- 浄土真宗:死後すぐ仏になり「極楽浄土」へ行く
極楽浄土とは、「阿弥陀さまがいる美しい風景の世界」とされており、あらゆる苦から離れられるといわれています。(※3)
極楽浄土と混同されがちな「天国」とは、たとえばキリスト教では「神様により正義や秩序が保たれた世界で幸せな場所」といわれています。
キリスト教でもカトリックとプロテスタントによって、天国へ行くためのプロセスが異なるのも特徴です。
- カトリック:死後に裁かれて行き先が決まる(地獄や煉獄に行くことも)
- プロテスタント:キリストを信じた人が天国へ行ける
「浄土」や「天国」は、どちらも死後は穏やかで幸せな世界というイメージですが、誰もがこのような世界に行けるとされていません。
生前の過ごし方によっては、大変な苦労を味わう地獄に行くとされています。
仏教やキリスト教などと異なるのが日本古来の神道で、神話に登場する死後に行く世界の「黄泉の国」「常世の国」などは、神道の明確な教えとは違うようです。
世の中に存在するすべてのものに神が宿る「八百万の神」や、先祖を守り神として敬う信仰が基になっていることから、死後は子孫を見守る祖先神として受け継がれると考えられています。
ちなみに、こちらはAIに描いてもらった「死後の世界」です。
なんとなく幻想的なイメージ・・・というところですね。
青森県の霊場として有名な恐山では、死後の世界のようなイメージの光景を目の当たりにできます。
湖面が美しいエメラルドグリーンに輝く「極楽浜」は、まさしく極楽浄土を彷彿とされる澄んだイメージの場所です。
岩場が広がる「無間地獄」と呼ばれる場所は、荒涼とした雰囲気ですね。
このように宗教によってさまざまな考え方はありますが、「証拠がないから死後の世界は絶対ない!」と否定する人も少なくありません。
でも、死にそうになった人の不思議な体験談を聞くと、本当に死後の世界があるのかもしれないと思えるかもしれませんよ。
死後の世界は絶対ないと言えない証拠?臨死体験談
病気や事故などで生死の境をさまよった経験がある人のなかには、「あの世へ行ってきた」と語る人も少なくありません。
よくあるのが亡くなった親族に追い返されたとか、生きている親族の声が聞こえて戻ってきたなど、「三途の川」にまつわる話です。
「お前にはまだ早い」「がんばったねえ、頑張り屋さんだねえ、偉かったねえ」って
頭ぽんぽんされて、何か全然わからんけど本当に大切な人たちにまた会えたのが嬉しくてずっとニコニコしてたら、声も聞いたことない祖父がニコニコしなごら頭なでてくれたんだけど、そしたら↓— あやむぅ (@ayk617rn1222) May 9, 2023
一回はお母さんの声が小さく遠くから聞こえてきて、だんだん大きく聞こえて、ふっと振り向いたら戻った。そのときはお母さんが必死に泣いて叫んでた。
もう一回は懐かしい声が名前を呼んでて、同じく振り向いたら戻ってきた。そのときは一人暮らしで誰もいなかったから誰が呼び戻したのかわからん。
— 歌垢(o・ω・o)顔出ししない (@angelroadcross1) July 15, 2023
三途の川は、仏教でこの世(現世)とあの世(死後の世界)の境にあるとされているものです。
恐山では、天津川のことを三途の川と呼んでいます。
死後の世界を体験した人の話で有名なのは、三回もの臨死体験をした彗星探索家・科学者の木内鶴彦さんです。
木内さんが体験したのは死後の世界だとなぜわかるのか、それは実際に医師が死亡を確認してから30分後に蘇生したからで、経緯は学会でも報告されています。
臨死体験中の木内さんは意識だけの存在になって過去や未来へ自由に行き、そのなかで「膨大な意識」のなかに生じた「歪み(ひずみ)」から宇宙がはじまった様子を見たそうです。
結論|死後の世界がある証拠が見つかる日が近いのかもしれない
- 量子もつれで”記録される場所”の研究が進められている
- “記録される場所”に死後の意識が記録される仮説
- 死後の世界を信じている日本人は3割程度しかいない
- 宗教によって死後の世界観が違う
- 不思議な死後の世界を体験した人も存在している
科学的に死後の世界を証明することは難しいと考えられていましたが、量子科学の研究が進められることで実在するかもしれない仮説が出てきました。
物理法則が通用しない量子もつれの存在があるからこそ、現在の私たちには知り得ない死後の世界が本当に存在するのかもしれません。
宗教によって死後の世界観は異なりますが、限られた人生に悔いが残らないように充実した日々を過ごすことが大切だと教えられているような気がします。
死後の世界が解明される日が来るのを待つことも、人生における楽しみの一つとして考えるのも良いかもしれませんね。