【執筆者:編集部 高田ゆみ】
納豆は賞味期限切れ後5日程度なら食べられる可能性もありますが、臭いや食感が変わって本来の風味を楽しめず、保存状態によってはカビが生えることもあります。
納豆に設定される賞味期限は商品によって違うため、いつまでなら大丈夫とは一概に言えません。
発酵食品の納豆は、臭いや見た目では腐っているのかわかりにくいため、本当に食べられるのか見分け方を覚えておくといいですね。
そこでこの記事では、納豆をおいしく食べきるために知っておきたい、以下の項目について紹介します。
納豆のこと
- 賞味期限切れでも食べられる理由
- 腐るとどうなるのか
- 食べられる状態の見分け方
- 保存方法とおいしい食べ方
買い置きしていた納豆の賞味期限が過ぎて対処法に困っている人に役立つので、ぜひ参考にしてみてくださいね。
目次
賞味期限切れ5日程度の納豆は食べられる可能性もある
納豆は商品や保存状態によって異なりますが、賞味期限切れから5日程度なら風味が落ちても食べられる可能性はあります。
ヤマダフーズ 通のひきわり |
8日 |
---|---|
ヤマダフーズ 通の納豆 中粒 |
10日 |
山ノ下納豆 山ノ下なっとう |
17日 |
納豆には比較的傷みにくい食品に表示される賞味期限が設定されており、製造日から10日ほどは日持ちする商品が多いです。
ひきわり納豆は、粒納豆よりも賞味期限が短く設定されています。
メーカーによっては、製造日から2週間以上日持ちする商品もあります。
納豆で個人的に最も馴染み深いのが、株式会社山ノ下納豆製造所(https://t.co/3DPBjzN8L9)の「山ノ下なっとう」。これならたれもからしも付いている。やっぱりからしも入れた方がさらに旨いや。😋#山ノ下なっとう #山ノ下納豆製造所 #新潟納豆と同じく萬代橋のラベルが目印 pic.twitter.com/N9THHljcU7
— Kofu(KazumaKofunato) (@kfntkzm713) May 11, 2021
商品によって設定される賞味期限が異なるため一概に「何日間は大丈夫」は言えませんが、期限切れから数日なら食べられる可能性が高いと考えられる理由があります。
期限切れ後数日なら食べられる理由|いつまで大丈夫とはいえない
納豆に表示されている賞味期限はある程度余裕をもって設定されているため、期限切れでも数日なら食べられる可能性が高いです。
賞味期限と消費期限の違い(※1)
賞味期限:おいしく食べられる期限。期限を過ぎても、食べられないとは限りません。
消費期限:安全に食べられる期限。期限を過ぎたら、食べないほうが良いものです。
賞味期限は、各メーカーが検査を実施した結果算出された品質が保持される期間に対し、1未満(主に0.8)の安全係数を乗じて設定されています。(※2)
設定される賞味期限がわかると、品質保持期間の目安を計算することも可能です。
10日÷0.8=12.5日 ⇒ 品質保持期間の目安は12~13日
17日÷0.8=21.3日 ⇒ 品質保持期間の目安は21~22日
また、賞味期限切れでも数日は食べられる可能性があると言えるのは、あくまでも正しく保存していた場合に限ります。
古い納豆は風味が劣化するだけでなく、カビが生えたり腐ったりするおそれもあるため、本当に食べられるのかしっかり見極めることが大切です。
賞味期限切れ5日以上経った納豆は腐るリスクも|カビの見分け方
賞味期限切れから5日以上経った納豆は、見た目や臭いが変わって本来のおいしさを楽しめないだけでなく、保存状態によっては腐ることも考えられます。
× 食べられない ○ 食べられる |
判断は難しいが 食べられる場合もある |
|
---|---|---|
見た目 変色 |
× フワフワのカビ ○ ピンク・黒い点 ○ 白い粒・モコモコ |
茶色が濃くなる 糸を引かない |
匂い 臭い におい |
- | 強くなる ツンとする 焦げ臭い |
味 食感 触感など |
× 溶けて水っぽい ○ シャリシャリする |
ベタベタする 苦味がある |
納豆は発酵食品で、問題がなくても「腐った臭いがするから苦手!」と感じる人がいるほど、腐った状態と見分けるのが難しいですね。
腐敗と発酵の共通点・違い
腐敗と発酵は、どちらも微生物によって変化する現象のことです。蒸した大豆から納豆菌のはたらきで納豆ができると「発酵」、蒸した大豆が微生物の影響で腐って食べられなくなると「腐敗」となります。
判断が難しい場合は、賞味期限だけでなく保存状態もよく確認することをおすすめします。
明らかに食べてはいけないのと、問題なく食べられる具体例をいくつか紹介します。
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納豆が腐るとどうなる?食べられる白い粒・黒い点の特徴
納豆は見た目や臭いだけで腐ったと判断するのは難しいですが、カビが生えたり、溶けて水っぽくなったりしているなら食べてはいけません。
1ヶ月賞味期限が切れた納豆がカビてた
ちょっと感動 pic.twitter.com/E9LjOgxALX— TAO (@cirrostra) July 8, 2016
カビはフワフワした菌糸や、黒・白などの色が目立つのでわかりやすいと思います。
一見するとカビと見間違えやすいのが、白いモコモコした納豆菌の層・被り(かぶり)や、白い粒々が目立つアミノ酸の結晶チロシンです。
被りについては、風味に影響しないのでおいしく食べられます。
チロシンの白い粒が目立つ納豆はシャリシャリした食感や、苦味が感じられる場合もありますが安全性には問題ありません。
豆の一部がピンクや黒い場合も、カビが生えたわけではありません。
一部だけピンク・黒に変色しているのは、大豆の芽が出てくる部分や実が鞘(さや)につながっていた部分の色素が目立っているだけです。
また、古い納豆は色が黒っぽくなったり、糸を引かなくなったりする場合もありますが、商品の特性が原因かもしれません。
黒豆を使用した納豆は、豆そのものが真っ黒です。
納豆菌を使わずに麹(こうじ)菌で発酵させた浜納豆(塩辛納豆・寺納豆)も、色が黒くて糸を引きません。
判断が難しい場合は、無理に食べないことをおすすめします。
賞味期限切れの納豆が原因だと思われる、食あたりの症状を引き起こした人もいるので注意してください。
食あたりエグい。
賞味期限5日切れの納豆はもう食べません。— ゆきドラ🥝 (@yukidoragame) November 20, 2021
納豆にカビが生えたり、本来の風味を楽しめなくなったりしないように、改めて正しい保存方法を確認しておきましょう。
納豆は冷蔵庫が基本|賞味期限切れになりそうなら冷凍しよう
基本的に納豆は、どの商品も冷蔵保存(10℃以下)を推奨しています。
常温に放置すると発酵が進みすぎて本来の風味を楽しめなくなるため、購入後はすぐに冷蔵庫に保存しておきましょう。
賞味期限内に食べきれそうもない場合は、冷凍保存も可能です。
常温 | 不可 |
---|---|
冷蔵 | 10℃以下で賞味期限内に食べきる |
冷凍 | 密封して冷凍室へ 解凍は食べる前日に冷蔵庫へ移す |
容器に入ったままでも冷凍保存できますが乾燥しやすいので、空気に触れないようにラップで包んでから冷凍保存袋に入れておくことをおすすめします。
解凍時に常温放置や電子レンジで急速解凍すると品質が劣化しやすいため、冷蔵庫でゆっくり時間をかけてください。
納豆揚げ
材料
冷凍した納豆:1パック
薄力粉:25g
冷水:大さじ2
油:適量
- 薄力粉を水で溶いて衣を作る
- 納豆は凍ったまま食べやすい大きさにカット
- 衣をつけて揚げる
凍ったままだとネバネバしにくいので、調理もしやすいですよ♪
結論|賞味期限切れ5日後の納豆は状態を見極めて判断しよう
- 賞味期限切れ後5日程度なら食べられる可能性がある
- 正しく保存していないとカビや腐るリスクもある
- チロシンや被りはカビのように見えるが大丈夫
- 見分け方が難しい場合は無理に食べないほうがいい
- 冷蔵庫で保存して期限切れになりそうなら冷凍しよう
納豆の賞味期限は商品ごとに違いますが余裕をもって設定されているため、正しく保存していれば賞味期限切れになってもすぐ食べられなくなるものではありません。
賞味期限切れ後5日程度なら風味は落ちても食べられる可能性はありますが、腐るのかもしれないと不安に感じる場合は無理に食べないほうが良いでしょう。
購入後は冷蔵庫に保存しておくと賞味期限内においしく食べられますが、食べられそうもない場合は早めに冷凍保存して、上手に食べきるようにしたいですね。