【執筆者:管理栄養士 黒崎佳那】
人参は10℃以下の環境下であれば、常温保存で1〜2週間日持ちするといわれています。
ただし、乾燥に弱く、温度や湿度の変化に左右されやすいので、暑い時期は冷蔵庫で保存するのがおすすめです。
この記事では、人参の鮮度を保ちながら美味しく食べるために、以下の項目を紹介します。
人参( にんじん )のこと
- 常温・冷蔵・冷凍での日持ち
- 食べられる状態の見分け方
- 長持ちさせる保存方法
- 大量消費できるレシピ
身近な食材の1つである人参を腐らせてしまった経験がある人や、大量購入して保管方法に困っている人はぜひ、この記事を参考にしてみてください♪
目次
人参の常温保存は寒い季節のみ|保存方法による日持ちの違い
人参は気温が10℃以下になる秋冬であれば常温で保存できますが、乾燥に弱く、温度・湿度が高いと劣化しやすいので正しい方法で保存する必要があります。
常温(丸ごと) | 1〜2週間程度 ※10℃以下の場合 |
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冷蔵 | カットした状態 | 3〜4日程度 |
丸ごと | 2週間〜1ヶ月半程度 | |
冷凍(カットした状態) | 3週間〜2ヶ月程度 |
人参は賞味期限の表示義務がない生鮮食品のため、何日持つと断言はできません。
できるだけ長く保存するには、温度管理ができる冷蔵庫がおすすめです。
保存の仕方によって日持ちも異なるため、のちほどご紹介する正しい保存方法もぜひ確認してくださいね。
なぜ人参が乾燥や高温多湿に弱いのかというと、育った環境や水分量の多さが影響しています。
常温保存は寒い期間のみ|乾燥や高温多湿に弱い理由
人参は乾燥や高温多湿に弱いので、常温保存は気温が下がる秋冬が良いでしょう。
なぜ弱いのかというと、人参が育った環境は温度変化があまりなく、湿度が低い土の中で育つからです。
寒い季節でも、部屋の中で暖房を付けている場合は冷蔵庫での保存が安心です。
長期間保存した人参が食べられるか悩んだ場合は、劣化している様子がないか確認してみましょう。
腐ると見た目に変化が|しわしわは要注意
人参が腐ると見た目や臭いに異変が出てきたり、カビが生えたりします。
- 表面がどろっと溶け出している
- ふわふわとした白いカビが生えている
- 酸っぱいような匂いがする
これらの特徴がある場合は、腐っている可能性が高いので食べない方が良いでしょう。
ただし表面がしわしわしてきたり、触ると柔らかい状態になっていたりするだけなら、食べられる可能性があります。
人参が…しわしわに…
まだ大丈夫だと思ってた…
ごめんね、ごめんね。 pic.twitter.com/GLxI1BzcyV— 望月ミキ(舞台女優×バイク乗り=バイク女優) (@mochizuki_miki) February 24, 2020
このようになるのは、保存環境が不適切だったり保存期間が大幅に過ぎたりして、中の水分がだんだん抜けて乾燥してしまうのが原因です。
この状態になったからといってすぐに食べられないわけではありませんが、劣化はしているので早めに食べましょう。
このような状態にならないためにも、正しい保存方法を確認しておきましょう。
人参を長持ちさせる保存方法|大量消費できるアレンジレシピも
人参を長持ちさせるなら、1本ずつキッチンペーパーや新聞紙で包み、冷蔵保存がおすすめです。
常温 | ・秋冬(10℃以下)のみ ・冷暗所で保存 ・表面の水分を拭き取る ・1本ずつキッチンペーパーか 新聞紙で包む ・先端を下にして立てて保存 |
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冷蔵 | 丸ごと | ・1本ずつキッチンペーパーか、 新聞紙に包んでビニール袋に まとめて保存 ・先端を下にして立てて保存 |
カットした状態 | ラップで密封して保存 | |
冷凍 | ・使いやすいサイズにカット ・余分な水分を拭き取る ・フリーザーバッグで保存 |
収穫後の葉が付いた土付き人参を保存する場合は、土をよく洗い流し、葉の部分をカットして葉と根の部分は別々で保存してください。
数週間程度で食べ切れるなら冷蔵保存、そうでなければカットして冷凍保存するのがおすすめです。
美味しく食べるなら冷蔵|時短調理に最適な冷凍術も
人参を常温もしくは冷蔵で保存する場合は、余計な水分を吸ったり乾燥を防いだりするために、1本ずつキッチンペーパーや新聞紙で包みましょう。
冷凍する場合は、普段の料理に使いやすい千切りや乱切り、いちょう切りなどにカットしてから冷凍するのがおすすめです。
そのままの状態で冷凍すると凍っていて切るのが大変だったり、使いたい分だけ解凍できなかったりなどのデメリットがあります。
カットして冷凍する場合は以下のポイントを押さえて保存しましょう。
- よく洗ってから使いやすいサイズにカットする
- キッチンペーパーでよく水気を拭き取る
- フリーザーバッグに入れ、平らにしてから空気を抜いて閉じる
- バッドに乗せて冷凍庫で凍らせる
下処理が済んだ状態だと、すぐに炒めたり茹でたりできるので時短に繋がって忙しい時やすぐに食べたい時に便利ですよね。
いろいろな形にカットしてフリーザーバックで分けておくと、使いやすいですよ。
傷み始めた人参がある場合は、1度に大量消費できるレシピもあるので試してみてください。
大量消費におすすめ!アレンジレシピ
適切に保存していても期限内に使いきれない場合は、アレンジレシピで大量消費して美味しく食べましょう。
おなじみのきんぴらは、人参だけでも美味しく食べられますよ。
ジュースにすれば、人参1本でも無理なく消費できますね。
家庭内での食品ロスを減らすために、工夫して使い切るようにしましょう。
その他にも、野菜の保存方法を知りたい方はこちらの記事もチェックしてみてください♪
詳しくはこの記事をチェック!
結論|人参は寒い時期のみ常温保存可能|基本は冷蔵庫で保存
- 常温保存は寒い季節がおすすめ
- 乾燥・温度・湿度に注意して保存
- 安定して保存できるのは冷蔵庫
- 表面のしわしわは腐敗ではなく乾燥によるもの
- カットして冷凍すると長持ちする
人参は10℃以下の環境であれば、常温保存できますが、乾燥しないように新聞紙で包んだり、高温多湿にならないような環境で保存する必要があります。
春から夏のような暖かい季節であれば冷蔵庫で保存した方がいいでしょう。
また冷凍保存も活用しながら、日々の食卓に欠かせない人参を美味しく食べましょう♪