【執筆者:管理栄養士 鳥越菜生】
鶏そぼろの日持ちは冷蔵で3~4日くらい可能で作り置きに向いていますが、長期保存できる市販品も人気があります。
丼ぶりやそぼろ弁当をはじめいろいろにアレンジもできて便利ですが、保存状況によっては傷んで食べられなくなる場合があるため要注意です。
鶏そぼろの保存期間をより長くして、美味しく安心して食べられるように、次の項目についてご紹介します。
鶏そぼろのこと
- 手作りと市販品の賞味期限の目安
- 作り置きに向いている理由
- 開封後と賞味期限切れの注意点
- 日持ちを長くする保存のコツ
鶏そぼろをいつでも食べられるように冷凍方法が知りたい方や、冷蔵庫で何日か経って食べて良いか悩んでいる方もぜひ参考にしてください。
目次
鶏そぼろの日持ちはいつまで?賞味期限の目安
手作り鶏そぼろも冷蔵庫で3~4日程度日持ちしますが、市販品は未開封なら1~2ヶ月保存できるものが多いです。
冷蔵 | 冷凍 | ||
---|---|---|---|
手作り | 3~4日程度 | 1ヶ月程度 | |
市販品 (例) |
未開封 | 製造日から 1~2ヶ月 (表示の日付まで) |
1~2ヶ月程度 (記載事項を 要確認) |
開封後 | 1~2日程度 (※びん詰めは 4~5日程度) |
早めに消費 |
市販の鶏そぼろは表示の賞味期限まで保存できますが、中には常温で長期間日持ちが可能な商品もあるので記載事項を確認してください。
まずは鶏そぼろが作り置きに向いている理由と、手作りした場合の賞味期限はどれくらいかを知っておきましょう。
作り置きは何日食べられる?傷みにくさの理由も解説
手作り鶏そぼろは作り置きにもおすすめで、冷蔵で3~4日程度・冷凍なら約1ヶ月を目安に日持ちして美味しく食べられます。
そぼろはひき肉を炒めてしょうゆや砂糖・みりんなどの調味料で甘辛い味を付けるため、塩分や糖分の作用もあり、傷みにくくなります。
塩分・糖分濃度が高くなると、食品に付いた微生物は浸透圧の差から水分を取られて活動できなくなるため生育・増殖しにくくなります。
ひき肉は空気に触れる表面積が大きく劣化しやすいので、そぼろにしてから保存する方が傷みにくいですよ。
鶏そぼろの日持ち期間も味付けの濃さによっても変わるので、保存用には濃いめに調整しておくと良いですね。
とはいえ保存中も少しずつ風味・品質が落ち、保存状況によっては速く腐る場合もあるので、食べられない状態の見分け方も覚えましょう。
不快臭やカビ・粘り気は劣化のサイン
保存中の鶏そぼろから不快臭・カビ・粘り気などの異変が生じたら腐っている可能性が高く、食べると危険な状態です。
- 酸っぱい臭いや不快臭がする
- 粘り気がある
- カビが生えている
- 変色している
空気中に浮遊するカビや雑菌などの微生物は、調理後に保存の準備をしている間にも気付かないうちに付着することがあるのです。
鶏そぼろにカビ生えてた。酸っぱい酸っぱい pic.twitter.com/nUzTUjDHw9
— た«み»を。るらりら (@mintami_tamio) November 8, 2021
開封後に何日も経過すると、写真のように腐ってカビや異臭が生じる場合があるので、早めに食べきりましょう。
市販品が賞味期限になっても、未開封なら食べられる場合もありますが推奨はできません。保存状況によっては品質低下しているため、食べられるかは臭いや見た目から五感で判断する必要があります。
ムダなく美味しく食べきるために、鶏そぼろの種類や状態に合わせて、日持ちを長くする保存方法を実践しましょう。
鶏そぼろを日持ちさせる保存方法 | 冷蔵・冷凍のコツ
鶏そぼろをより長く日持ちさせるには新鮮なうちに空気に触れないよう密封し、冷蔵・冷凍保存して低温を保つことが大切です。
手作り | 市販品 | ||
---|---|---|---|
開封後 | 未開封 | ||
常温 | 不可 | 商品によっては 可能 (直射日光と 高温多湿を避け 冷暗所で保管) |
|
冷蔵 | ・冷ましてから ・清潔な 保存容器を使う ・表面をラップで 覆って密閉 ・より低温な チルド室に入れる |
フタや開け口を しっかり閉めて 密封する |
|
冷凍 | ・1回分に小分け ・ラップで密封し 冷凍用保存袋に 入れて密閉 ・袋には平らに 薄くして入れる ・冷凍庫の 奥の方に入れる |
保存袋に 入れて 密封する |
未開封のまま 冷凍庫に入れる |
市販品には真空パック入りの冷蔵品や、未開封なら直射日光・高温多湿を避け常温保存できるびん詰めや缶入りがあります。
どのタイプもいったん開封すると手作りと同じように傷みやすくなるので、食べきるまで鮮度を落とさない保存のコツを覚えましょう。
市販品も開封後はしっかり密封して冷蔵庫へ
市販の鶏そぼろも開封後は空気に触れて雑菌の侵入・繁殖や酸化が起こりやすいため、しっかり密封して冷蔵庫で保存しましょう。
冷蔵庫内は扉の開閉の度に温度が上がりやすいので、冷蔵にはより低い温度に保てるチルド室がおすすめです。(※3)
市販品も手作りも、鶏そぼろを長期間保存して食べたい場合は冷凍保存しておきましょう。
保存期間を延ばすおすすめの冷凍方法
鶏そぼろはしっかり密封して酸素を遮断し、温度変化のないように冷凍庫の奥の方に入れて保存すると、劣化を防いで保存期間を延ばせます。
手作りしたものは1回分ずつに小分けしてラップで包んでから保存袋に入れておくと取り出しやすく、そのままレンジ解凍もできて便利です。
市販品の真空パックは未開封でそのまま冷凍しておくと、空気の出入りがないので酸化による冷凍焼けも防げます。
凍ったままで弁当に入れて持参すると解凍中に水分が発生し、傷みの原因になる場合があります。そのまま食べられる市販品も、解凍してから弁当に入れると良いですね。
解凍したものは再冷凍すると風味が落ちるだけでなく傷みやすくなるので、すぐに消費しましょう。
詳しくはこの記事をチェック!
結論 | 鶏そぼろの日持ちは冷凍保存で延ばせる
- 手作りしたら冷蔵で3~4日程度日持ちできる
- 加熱と調味料により傷みを防ぐ効果が期待できる
- 市販品も開封後は冷蔵で密封保存し早めに消費
- 賞味期限切れは五感で判断も重要
- 保存期間を延ばすには密封して冷凍保存がおすすめ
鶏そぼろは手作りでも冷蔵庫で日持ちできますが、保存期間を長くしたい場合はしっかり密封して冷凍しましょう。
市販品も開封前は記載の賞味期限まで品質を保てますが、開封後は手作り同様に傷みを防いで保存し、早めに食べきることが大切です。
日持ちの目安や冷蔵・冷凍保存のコツもぜひ参考にして、せっかくの鶏そぼろを安心して美味しいままで存分に堪能してくださいね。