ようやく完成したレポートの仕上げでホッチキスで綴じようとしたのですが、正しい止める場所は右上が良いのか、それとも左上が良いのかわからず迷っていました。
友達に聞いてみてもホッチキスの綴じ方は千差万別で、右か左のどっちが正解なのか結局わかりません。
そこで今回は、レポートをホッチキスで止める際の正しい場所や向きなど、以下の項目を詳しく調査しました!
- 横書きと縦書きの正しいレポートの止め方
- ホッチキスの向きは横一文字と斜めどっちが正しい?
- 分厚いレポートだから止まらないときの対処法
- ホッチキスがないときの対処法
大学でのレポート提出や会社での会議の資料作成という場面ではもちろんですが、書類整理や資料作成という作業は生活の中で意外と多かったりします。
最近はペーパーレスが推奨されているためデジタルで確認することに慣れてきましたが、その分、印刷物を扱う時に細かいことが分からなくなってしまったりしませんか?
きちんと綴じられているくらいで”仕事ができる人”に見られるわけではありませんが、あたふたせずに「普通はこの向きで止めるんだよ」ってアドバイスできたらカッコイイかも!?
ぜひあなたもこの記事の参考にしながらホッチキスの正しい止め方を覚えて、レポート提出時などに活かしてください!
目次
レポートをホッチキスで止めたい!正式な止め方ってあるの?
ホッチキスの正式な止め方を守っている企業や学校は意外と少ないです。
と言うのも、世間一般での”正式”よりも、利便性を優先して通例になっている”学校や職場独自のルール”の方が優先されているので、学校や職場の独自ルールで決まりがあるのであれば、それを優先するべきです。
私も学生時代に、教授から「私は右手でめくりやすいように右上で止めてほしい」と言われれば右上、別の准教授が「私は書き込みながら読むので左上で統一しています」と言われれば左上で止めていました。
こういう”自分のルール”を提示してもらえれば従えばいいだけですが、特に何を言われない場合もあります。
そんな時に迷わなくて済むよう、今回は正式なホッチキスの止め方をご紹介しますね。
レポートをホッチキスで止める際の正しい位置・向き・回数
レポートをホッチキスで止める際には、横書きか縦書きなのかによってホッチキスの位置や向きが異なります。
- 横書き⇒用紙の左上の角に「/」の向きで止める
- 縦書き⇒用紙の右上の角に「\」の向きで止める
※「ホッチキスは一番最初の文字がある方向で止める」と覚えよう!
レポートの読みやすさに応じて止め方を考えよう
レポートを読む時、右手には筆記用具を持つことが多いのではないでしょうか。
左手でレポートをめくり、右手で間違いを直したり評価をしたりと何かを書き込む要領です。
この時、左上で止めていると作業がしやすくなりますよね。
またホチキスを止める”向き”まで指定しているのにも理由があります。
例えば横書きのレポートを左上で止める時に「-」や「\」の向きで綴じると破れることがあるから、破れにくい方向にしておくわけです。
ホッチキスで2箇所止める場合
ちなみに大学でレポートを提出する際、3~4枚程度のレポートならば1箇所止めるだけで十分ですが、10枚以上の分厚いレポートでなら2箇所で止めることもあります。
本のように開ける形になるよう縦に2箇所、ある程度間隔を開けて「|」の向きでホッチキスで止めます。
昔懐かしい”遠足のしおり”は2箇所止めが多かったですよね。あんな感じです。
この2箇所止めですが、ISO(国際規格)のISO5966という項目に科学技術レポートの様式というのが定義されていて、それに沿う形は左開きの長辺2点止めになるため、理系学部の方が論文を提出する際などは2箇所止めが主流かと思います。
針のいらないホッチキスはアリ?ナシ?
針のいらないホッチキスをレポートに使っても良いのかについて、私の個人的な意見は「基本的にはナシ」です。
過去に事務員として働いていた経験から申し上げますと、後々バラす可能性のある資料や保存する可能性のない資料といった軽い扱いのものならばアリです。
すぐにシュレッダーにかけられるような資料も、いちいち針を外す必要がなくて便利でしょう。
ですが、正式な書類ではオススメしません。
なぜかというと、針なしホッチキスは紙が外れやすいんです。
外れた時に紙に大き目の穴が空いてしまったり、外れた書類を紛失してしまったりする恐れがあります。
紛失されたら困るような重要書類は針なしホッチキスやクリップよりも、針できちんと止めるホッチキスを使用するのが確実だと思います。
さらに大学のレポートに至っては「絶対にナシ」です。
大学では何百人分ものレポートを回収しますよね。
大量のレポートをまとめて扱う中で、針なしで止めたレポートがバラバラになって途中の一枚が抜け落ちてしまうかもしれません。
またレポート回収ボックスに乱雑に詰め込まれると、針なしホッチキスで止められたレポートは強度が低いのでバラバラになりやすいです。
こういったことから、大学のレポートでは針なしホッチキスは使わない方が無難でしょう。
これも会社の上司や大学の先生によって意見は異なるでしょうから、そちらに従った方が賢明ですけどね。
レポートの正しいホッチキスの止め方はわかりましたね!
次章では、縦横の書類が混在している場合や、厚みがあってホッチキスで止まらない場合などの対処法についても調べてみたので参考にしてください。
レポート提出の「困った」を解決!【ホッチキスの止め方応用編】
提出するレポートの仕様上、縦横が混在している場合や、厚みがあってホッチキスでは止まらない場合にはどうしたら良いのかについても調べてみました。
ホッチキスの応用的な使い方なので、こちらも合わせて覚えておきましょう!
縦横が混在しているレポートの場合
縦向きと横向きのレポートが混在している場合として想定されるのは、以下の2つです。
- 用紙の向きが縦と横で混在
- 縦書きと横書きの文章が混在
それぞれの場合に応じたホッチキスの止め方を確認してみましょう。
用紙の向きが縦と横で混在
例えば「用紙の向きが縦長か横長か」という違いならば、綴じ位置は用紙に書いてある文章が縦書きか横書きかに合わせると良いですね。
縦長の用紙と横長に印刷された用紙を一緒に綴じる場合は、文字の向きを揃えるか用紙の向きを揃えるかの二通りあります。
大学で提出するレポートや論文などは、用紙を同じ縦長の向きで置いた状態で揃えることが多いでしょう。
折り畳んで提出すると場所によって厚みが異なり、何百枚もの用紙を重ねて保管しづらくなってしまうからです。
この場合は縦長の向きで用紙を置いて左上で止めればOK!
この時に横長の向きのページは左を頭にして揃えておけば、ホッチキスで止める位置が右上になります。
「縦書きの場合は右上」という原則に沿った位置ですね。
私は以前に営業事務を担当していたことがありますが、会議の資料などでは文字の向きを揃えることを優先し、左上で止めることが多いですね。
何枚もの資料をプレゼン内容に合わせて見ていく時に、上下の向きが揃っている方が視線を行き来させやすくて見やすいんです。
文字の向きを揃える方向で用紙を整え、ホッチキスで止めたあとに横長の用紙を折り畳めば、縦長の用紙の幅に収まるので扱いやすくなります。
また業務内で使う資料であればファイリングをすることも多いと思いますので、ファイリングしやすい位置で止めるという感覚でもいいですね。
縦書きと横書きの文章が混在
日本語と英語が交互に出てくるレポートは、縦書きと横書きの文章が混在していると思います。
縦書きと横書きの文章が混在している場合には、主になっている文章の書き方を優先してください。
主な文章とは、書き出しの文章で判断すると良いですね!
ホッチキスではうまく止められない!分厚いレポートの場合
会社などで枚数が多く分厚くなった書類を止める場合は、大型ホッチキスを使うのが一般的ですが、個人で所有する人はなかなかいませんよね。
大学のレポートでは枚数が多くて通常のホッチキスで留まらないことが、たま~にあります。
そんな時、大学からレポート提出の際に「ホッチキスで止める」という指示があったからと言って、必ずしも全ページを1箇所のホッチキス針で止める必要はありませんので安心してくださいね。
例えば100枚もあるレポートなら、章ごと、もしくは自分のホッチキスで止められる程度の枚数で区切って表紙をつけて番号を振っておき、それぞれホッチキスで止めます。
章立てするほどではない場合でも、レポートのページ番号以外に並び順を番号で振っておくと親切です。
最後に全部をダブルクリップでまとめれば、手持ちのホッチキスだけで対応できますよね。
「少々厚みがある程度だからクリップは使いたくないけど、ホッチキスでは止めにくい」という場合なら、こんな方法もあります。
厚みがある時のホッチキス止めのやり方
厚みがあるレポートをどうしてもホッチキスで止めたい場合の裏技として、消しゴムを使う方法があります。
- 消しゴム(包紙なしの状態)を用意
- 消しゴムを敷いておいてホッチキスを開いたまま縦に押し込み、紙にホッチキスの針が「コ」の状態のまま刺さっている状態
- 消しゴムから抜いて、硬いのもの(はさみの柄など)で針をつぶすようにして曲げる
消しゴムに穴が開くのが嫌な場合は、スーパーなどで入手できる発泡スチロールトレイ(少しクッション性があって薄いもの)を3cm角に切り、消しゴムと同じ方法で下に敷くとやりやすいですよ。
ここまではホッチキスを使ったレポートの止め方を紹介しましたが、手元にホッチキスが無いけどレポートを提出しなければならない!というときに役立つ方法を紹介します。
ホッチキスが無いとき・忘れたときは、こうすべし!
今すぐ提出しなくてはならない資料があるのに、ホッチキスが手元にない!とか、出先でホッチキスの針が切れた…という時に使えるライフハックがあります。
手元にホッチキスはなくても、携帯用のハサミはありませんか?
小さな裁縫道具セットや、スリムタイプでペンケースに入れやすいハサミも多いので、ホッチキスよりも持ち歩いている方は多いと思いますので、そちらを使った方法をご紹介しますね。
やり方はシンプルです。
ハサミを使ってホッチキスの代用にする方法
ハサミを使う場合は、1箇所または2箇所切れ込みを入れるだけで簡単にホッチキスの代わりとして活用できます。
ただし、針なしステープラーと同様にしっかり止まらない場合がありますので、バラバラになってはいけない大事なレポートを提出する際にはきちんとホッチキスを使用することをおすすめします。
1箇所切れ込み型
- 本来ホッチキスで止める所の角から3cmほどを折る
- ハサミで切り込みを入れる
- そこに差し込む
2箇所切れ込み型
- 本来ホッチキスで止める所の角から3cmほどを折る
- ハサミで2箇所切り込みを入れる
- 切り込んだ真ん中の部分を潰す
- 潰した部分を前後に折り込む
2箇所切り込み型の方法は、こちらの動画でもわかりやすく紹介されているので参考にしてください。
こんなやり方では提出先に失礼なんじゃ…という方は、製本ファイルやダブルクリップなどが手元にないか探してみてくださいね。
取引先に提出する時などは、ハサミで切ってしまうよりもダブルクリップの方が印象が良いでしょう。
コンビニでもダブルクリップを取り扱っている店舗は多いですよ。
製本ファイルは見た目も良いので、丁寧な方法ですね。
クリップの重さで紙が曲がってしまうので、10枚程度の時はダブルクリップよりも製本ファイルが向いています。
反対に分厚くなった時は、どちらでもお好みの方で構いません。
製本ファイルには50枚収容など、収容枚数の多いタイプもありますよ。
またホッチキスを持っている場合でも、書類が通常のホッチキスでは止められないほど分厚くなった時には便利ですね。
ホッチキスの呼び方には注意!~
RicohやSHARPなど、一部の自動ホッチキス機能を搭載したコピー機ではホッチキスのことを「ステープル」と表示することがあります。
そもそも「ホッチキス」とは、明治中期に伊藤喜商店(現株式会社イトーキ)がアメリカから初めて輸入したものが、E.H.ホッチキス社(E.H.Hotchkiss)の製品であり、これを「ホッチキス自動紙綴器」と名づけて販売したことが由来です。
一番最初の流通品がホッチキス社製だったから日本では「ホッチキス」という呼び方が広く浸透しているのですが、新聞用字用語集では「ホチキス」、JIS規格(日本工業規格)では「ステープラー」と、それぞれ異なった名称が定められています。
そして実は、表記についての正式な決まりはありません。
ちなみにホッチキスの芯は「ステープル」というU字型の釘に似ているところから「ステープラー」と定められています。
この他にも「クチトリッチ」など、ホッチキスはさまざまな名称で親しまれているんですよ。
私自身も大学教授などで「ステープラー」という呼称を好む人を多く見かけましたし、色々な呼び名があるということも、この機会にぜひ覚えておいてくださいね。
まとめ
レポートを提出する際に役立つ、正しいホッチキスの止め方は以下の通りです。
- 横書き⇒用紙の左上の角に「/」の向きで止める
- 縦書き⇒用紙の右上の角に「\」の向きで止める
- 用紙の向きが縦と横で混在している場合は文字の向きか用紙の向きで揃える
- どちらに揃えるかは作成資料の使用目的に合わせて判断する
- 縦書きと横書きがあるなら主になっている文章に合わせておく
- 分厚いレポートは分割してホッチキス止めをした後ダブルクリップで止めると良い
- ホッチキスが無い時にはハサミで切り込みを入れ針なしホッチキスの要領で綴じておく
- ダブルクリップや製本ファイルを利用するのもおすすめ
まとめてしまうと、とてもスッキリと簡単なことに見えてきませんか?
そもそも書類を扱う時に小難しいルールがあったら、本来の目的である書類の内容に集中できませんよね。
レポートでも会議資料でも、しっかりと内容に集中してもらわなくては意味がありません。
縦書きと横書きそれぞれで綴じ位置が違うのは、よりスムーズに読んでもらうため、そして内容に集中することで理解を深めてもらうために、自然と出来上がってきたルールなんですね。
自分の作成したレポートや資料がどう扱われるかを想像すれば、どんな状態にしておくのが親切かはわかると思います。
ただし上司の好みや先生の好みによってルールが指定されている場合や、会社の部署の中で自然と出来た業務内容に合わせたルールなどもあります。
ですから一番確実なのは、提出する相手に好みを聞くことでしょう。
最近ではペーパーレスが進んでいて用紙で扱う機会が減ってきましたが、だからこそ、慣れない用紙の状態でも読み進めやすいようにまとめておく気遣いが大切なのではないでしょうか。
用紙がめくりづらくてイライラ…そんな中で読み進めたレポートは、評価が下がってしまうかもしれません。
読み手のことを考えて、余計なマイナスポイントを作らないようにしておきたいですね。