哺乳瓶を消毒して使うことは日本では常識として考えられていますが、出産後の体力が回復していない状態で行う育児は本当に大変ですし、上の子がいると手がまわりませんよね。
いっそのこと哺乳瓶の消毒をしないまま使ってしまおうか?と思ってしまうのは私だけではないはず・・・。
そこで今回は、哺乳瓶を消毒しないとどうなるのかなど、以下の項目について徹底調査した結果を紹介します。
- 哺乳瓶を消毒しないで使用すると赤ちゃんにどんな影響があるのか?
- 海外では哺乳瓶を消毒しない場合が多い?ネットの意見も徹底調査
- 電子レンジなどあなたに合った消毒方法の選び方
実は私にも二人の子供がおりまして、上の子と新生児のお世話を同時にするという状況を経験し、本当に大変な思いをしました。
母乳以外に哺乳瓶を使わなければならない場面も何度か経験しましたので、毎回の消毒が面倒くさいという気持ちはよくわかります。
哺乳瓶の消毒をしないとだめな理由や、消毒なんて必要ないという意見の根拠、いつまで消毒が必要なのかなどの情報を私の経験を踏まえてわかりやすく紹介しますので、ぜひ参考にしてくださいね。
目次
哺乳瓶を消毒しないとどうなる?起こりうる赤ちゃんへの悪影響とは
ただでさえ新生児のお世話は大変なので、毎回哺乳瓶を使うたびに消毒するのは面倒・・・と思ってしまうのは私だけではないはずです。
そもそも哺乳瓶を消毒して使うことは、日本ではある意味常識として考えられていますが、消毒しない場合の赤ちゃんへの影響を考えたことはありますか?
普段から何気なく当たり前にやっていることでも、理由を知る機会というのは少ないですよね。
そこで、まずは消毒をしないとどのような影響があるのかをご覧いただきたいと思います!
菌が繁殖する
哺乳瓶の消毒を怠ることで菌が繁殖してしまいます。
これはミルクに付着し繁殖する菌なので、母乳の乳首についている菌とは異なる雑菌です。
赤ちゃんは生後1ヶ月から生後2ヶ月くらいまでは、胎内や初乳からもらったお母さんの免疫を持っていますが、徐々に無くなっていきます。
赤ちゃんの免疫力は弱いので、少しの雑菌に対しても抵抗できない可能性が高く、下痢を引き起こすおそれもあります。
哺乳瓶に繁殖する菌から赤ちゃんを守るためにも、哺乳瓶の消毒は必ず行ってください。
赤ちゃんの死亡率が高くなる
途上国や一昔前の赤ちゃんの死亡率が高いのはなぜだと思いますか?
さまざまな理由があるかと思いますが、その一つに「菌」が挙げられます。
現在の日本では、哺乳瓶の消毒を含めて「菌」を除去するための手段がたくさんあるため、赤ちゃんの死亡率は低くなっています。
一概に哺乳瓶の消毒を行っていないことが原因とは言えませんが、消毒との相関関係も少なからずあるはずです。
哺乳瓶の消毒を怠ると、赤ちゃんの命が危険にさらされる恐れもあるのですね。
育児に疲れてくると、なぜわざわざ哺乳瓶を消毒しなければならないのか・・・と疑問を感じるかもしれませんが、決して無駄なことではなく、赤ちゃんを守るために行っていることだということを忘れないでください!
哺乳瓶の消毒が必要なのは、抵抗力が弱い赤ちゃんが菌の悪影響を受けないようにするためだとわかりましたが、アメリカなどの海外では哺乳瓶の消毒が一般的ではない国もあり、日本でも哺乳瓶の消毒をしていないという意見もあります。
哺乳瓶の消毒が必要ないとされる根拠について詳しく検証してみました。
海外では哺乳瓶を消毒しないのが一般的?ネットの意見も徹底検証
哺乳瓶の消毒は必要かどうか悩んでいると、「他のママたちはどうしているんだろう?」とついついネットで調べてしまいますよね。
インターネット上にはさまざまな意見があり、先ほど紹介したように赤ちゃんのためにも「哺乳瓶の消毒は絶対に必要!」という意見もあれば・・・
哺乳瓶は消毒する意味ないみたいなツイート少し前に見かけたけどやはり絶対必要だと思う。哺乳瓶の乳首の主な素材はシリコン。洗ってるだけじゃ黒カビがそのうち出てくる場合もある。離乳食始まってマグが使えるようになってきたらマグこそ消毒が必須。パッキンのシリコンに黒カビがつく。→
— みさき〜やっぱりオタクはやめられない〜 (@bb_mii) November 12, 2019
「哺乳瓶の消毒は必要ない」との意見があるのも事実です。
赤ちゃん訪問で聞いたことまとめ
Q. 赤ちゃんの服装、部屋の温度は?
A. 大人が快適な気温、大人と同じ枚数でOK
Q. おしゃぶりいつから?
A. しなくて大丈夫
Q. 哺乳瓶消毒は?
A. しなくていい(気になるならトップだけ消毒)
Q. 寝る時間コントロールした方がいい?
A. 今は赤ちゃんに合わせてOK— Jiji@3m (@Jiji08051) October 10, 2019
アメリカでも哺乳瓶の消毒はしないのが一般的といわれており、「日本人は神経質だ」との意見もあります。
アメリカ🇺🇸では
へその緒捨てるし
最初から哺乳瓶の消毒もしないし
生後1ヶ月以内でもがんがん出かけるし
新生児から寝室別だし
お風呂も毎日いれないらしいけど日本人神経質すぎじゃない?笑
— 針谷 (@shinyuki824626) April 26, 2019
ネットにはたくさんの人が自分の経験談などを書き込んでいるので、もちろん育児に関しての情報も多いはずです。
その中で、「哺乳瓶の消毒をしなかった」というネットの口コミをピックアップしてみていきましょう!
こういった意見があります。確かにそうだな…と思う意見もありますよね。
では、これらの書き込みが本当に信じて良いものなのかを検証していきますね!
哺乳瓶を消毒しない派の意見を検証してみた
あなたはネットの書き込みなどを信じる派ですか?
私は、ネットの書き込みを見るものの、その意見が多くても、やはり専門的に詳しい人(お医者様、市の保健師さんなど)に確認しなくては気が済まない方です。
ましてや、子供のこととなると尚更なんですよね~。
そもそも哺乳瓶の消毒をしないといけないのかと疑問を感じている方の意見を確認しつつ、検証した結果を紹介します。
おもちゃには確かに雑菌が付着していますが、そもそも食べ物ではないので雑菌が繁殖するわけではありません。
一方、ミルクはとても高栄養のため、一度菌が入ってしまったら時間が経つにつれて雑菌が大繁殖するのです。
確かに、哺乳瓶を消毒しないで使っても大丈夫かもしれませんが、絶対に大丈夫とは言い切れません。
今でも新生児突然死症候群と呼ばれる原因が特定できない乳児の突然死があります。
その原因は菌のせいなのか、突然呼吸が止まってしまったのかなどはわかりません。防げるものは未然に防いでおくのが一番です。
離乳食に使うお皿は複雑な形状をしていませんよね。それに比べて哺乳瓶はどうでしょう?
乳首部分は構造が複雑で洗いにくく、瓶自体も洗いにくく汚れが落ちにくく、洗剤や水洗いだけでは完全に菌を除去できません。
確かに、お母さんの乳首を含め、生命体の皮膚には雑菌が存在しますが、それ以上に体を守るための被膜があるので、皮膚が雑菌に覆われることはありません。
一方ミルクは生命体ではないので、雑菌が繁殖するのです。
使ってない新しい哺乳瓶なら水洗い程度で良いかもしれませんが、一度使うと雑菌が繁殖するリスクがある点を覚えておきましょう。
哺乳瓶の消毒をいつからしなくても良いのかは、赤ちゃん自身の免疫力が強くなってくる生後6ヶ月くらいといわれています。
哺乳瓶は複雑な形をしているので哺乳瓶専用のスポンジと分けるのが正しい洗い方の基本ですが、正しい洗い方とおすすめの消毒方法を次章で詳しく紹介します。
育児が少しでも楽になる!正しい哺乳瓶の洗い方と消毒方法
ここまで読んでいただければ、哺乳瓶の消毒の重要性はお分かりいただけたと思います!
しかし、その消毒に関しても細心の注意を払う必要があるのです。
「え~!消毒だけでも手間なのに、さらに気を付けなきゃいけないことがあるの!?」という声も聞こえてきそうですが…実際にどのようなことに気を付けなければいけないのかをご説明していきますね!
消毒前は念入りに!哺乳瓶の洗い方
哺乳瓶の消毒をする前に、しっかり汚れを落としておく必要があります。
水洗いだけでササッと汚れを落としたつもりでも、ミルクのかすが残っていると雑菌が繁殖する原因にもなるので念入りに洗いましょう。
哺乳瓶用ブラシと乳首ブラシがセットになっているものが便利です。なお、哺乳瓶がガラス製の場合はナイロンブラシでも良いですが、プラスチック製の場合は傷がつくのでスポンジブラシを使用しましょう。
旅行やお出かけをした時には外出用の哺乳瓶洗浄キットを用意しておくと便利です。
大人と同じ洗剤でも代用できますが、余計な成分が含まれずに赤ちゃんにやさしい哺乳瓶専用の洗剤を用意しておくと安心です。
哺乳瓶の消毒方法・メリットとデメリット
哺乳瓶を消毒しないことは問題があるということはわかりましたね!
しかし、消毒方法によってメリットとデメリットがあるのでそれぞれの違いを確認してみましょう。
煮沸消毒
鍋にお水を張り、哺乳瓶一式を入れて煮沸するという消毒方法もあります。
大きな鍋だと一気に3本分くらい消毒できて便利です。
しかし、洗ってすぐに煮沸消毒するなら良いのですが、後でまとめて消毒する場合は雑菌が繁殖してしまう恐れがあります。
天日干しによる消毒
ママに一番負担がかからなくて、経済的ともいえる方法が天日干しです。
ベランダや日当たりの良い窓際などに置いておくだけで消毒が完了します!
日光の消毒効果というのはなかなか侮れないものです。
布おむつを使っている人はわかるかもしれませんが、天日干ししたおむつはかぶれないけれど、部屋干ししたおむつだとすぐにかぶれてしまうということもあります。
ただし、雨や曇りの日は消毒できません。
漬け置きタイプの消毒液
「ミルトン」のように薬剤に浸け置きするタイプも手軽な消毒方法です。
ただし、ミルトンなどの薬剤はキッチンハイターなどと同じ「次亜塩素酸ナトリウム」が含まれています。
では、一度あなたが使っている食器を同じ薬液の中に漬け込み、水ですすいでご飯を食べてみましょう。
臭いや味はどうですか?あなたが何かを感じるのであれば、赤ちゃんは同じような思いをしているので、気になる方は他の消毒方法を検討しましょう。
電子レンジで蒸す消毒
私も電子レンジでで消毒するタイプを使っていますが、とても楽でした!
コンビやピジョン、レックなどではそのまま保管ケースとして使用できるタイプを販売しています。
こちらのタイプは哺乳瓶の消毒にも使えるだけでなく、蒸し器として調理にも使える便利グッズです。
外出時にも使える袋タイプの除菌バッグもあります。
耐熱性の物でなければ割れたり溶けたりして危険ですので、耐熱性かどうかを確認してくださいね。
レンジから取り出したり、容器を開けたりする際にやけどをしてしまう恐れもありますので、気を付けましょう。
レンジで消毒後どのくらい使用できるのかは、24時間を目安にしてください。
24時間以上経った場合は、もう一度消毒し直して使いましょう。
まとめ
「哺乳瓶の消毒なんて意味があるの?」と思っていたママは考えが変わりましたか?最後におさらいをしておきましょう!
- 哺乳瓶を消毒しないで使うと菌が繁殖するおそれがある
- 抵抗力の弱い赤ちゃんが菌の影響を受けると最悪の場合死に至る!
- 哺乳瓶の消毒についてはネット上でいろんな意見がある
- 赤ちゃんの免疫力が強くなる生後6ヶ月までは消毒するべき
- 消毒をする前に丁寧に洗うことが大事
- いろんな消毒方法がある中でも電子レンジを使う方法が便利で手軽
哺乳瓶の洗剤やスポンジの使い分けに気を遣うように、消毒も万全を期してください。
脅すわけではありませんが、何度も述べているように、発展途上国に比べて日本は乳児死亡率が低いのはなぜか?ということを考えていただきたいです。
消毒などができる衛生的な環境や用品が揃っているからこそ、守られる命が多いことを覚えておきたいですね。
生後1年間はママも疲れがピークに達している状況だということは私にもわかりますが、後から思うとその一年は一瞬でかけがえのない時間に感じます。
お子さんと楽しく過ごす時間を守るためにも、哺乳瓶の消毒はしっかりと行いましょうね!