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食材・料理のQ&A

バナナの食べ過ぎに注意!2本3本で害はある?1日の適量も解説

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料理・食材
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【監修者:管理栄養士 中山沙折】
【執筆者:野菜ソムリエプロ みつはしさなこ】

バナナは栄養豊富な果物ですが、食べ過ぎには注意が必要な場合があります。

バナナに多く含まれるカリウムは摂りすぎると腎臓に負担がかかり、特に腎臓病や高カリウム血症を患っている方は不整脈が起きたり、最悪死亡する恐れがあります。

また健康な方でも食べ過ぎによって体調不良を起こしたり、太る要因になることがあります。

バナナ 食べ過ぎ

ダイエットや腸活にも活躍するバナナですが、食べる量には注意が必要です。

そこでこの記事では、バナナに含まれる栄養成分と働きの観点から、食べ過ぎた場合に起こる症状や注意点を以下の項目で紹介しています。

バナナの適量とは具体的にどのくらいなのか、1日2〜3本食べたら多すぎるのか、子供の目安量についても見ていきます。

またバナナを食べる効果的な時間帯について知ることで、ふだん食べているバナナの栄養をもっと効果的に体に取り入れることができるようになります。

実は朝にバナナは食べない方が良いのかなど、いまの食生活に少し不安がある方におすすめです。ぜひこの記事を参考にしながら上手に食事に取り入れてくださいね。
 

記事監修者・管理栄養士・中山沙折先生記事監修・中山沙折先生
管理栄養士・栄養士
管理栄養士/ 一部上場企業にて食品研究に6年間従事。摂食障害を克服した経験から、現在はフリーの栄養士として特定保健指導を軸に栄養指導やダイエット指導をしている。「食は楽しい」の考えのもと食と健康のさまざまな分野に挑戦中。栄養に関する記事執筆や監修(大正製薬様DoctorsMe様)、レシピ開発にも携わっている。

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バナナの食べ過ぎに注意!デメリット・太る理由・死亡説など

バナナの栄養成分はいくつかありますが、食べ過ぎで注意が必要なのはカリウムと糖質です。

バナナ 食べ過ぎ

これらの過剰摂取がどのような影響を及ぼすのかをみていきましょう。

またアレルギーと思われる症状がある場合の、注意点も挙げています。

腎臓病の場合はカリウムの摂りすぎで死亡する恐れがある

バナナを食べ過ぎると、豊富に含まれるカリウムの過剰摂取につながります。

そもそもカリウムは体内の塩分を排出して高血圧を防ぐ働きがあり、味噌や醤油のような塩分の多い食事には欠かせない栄養素ですが、過剰摂取は腎臓に負担をかけ、健康を害する可能性があります。

腎臓病や高カリウム血症を患っている方がカリウムを摂りすぎると、体の脱力やしびれといった症状の他に、心臓への影響が心配されます。(※1)

不整脈が起きたり、場合によっては心停止で死亡する恐れもあるので、カリウムの摂取量には特に注意が必要です。

高カリウム血症や慢性腎不全で透析を受けている方は、以下のカリウム制限が必要になります。

カリウム制限の目安
高カリウム血症 (※2) 1日1500mg以下
慢性腎不全・透析患者 1日2000mg以下

バナナ1本を100gとした場合、含まれるカリウムの量は約360mgです。(※3)

カリウムが含まれている他の食材も考慮しながら、バナナの食べ過ぎにはくれぐれも注意しましょう。

こういった既往症がない方は、過剰摂取を心配する必要はほとんどありませんが、中には一度にバナナをたくさん食べると似たような症状が出る可能性はあるようです。

急に体調が急変するのはびっくりしますね。

幸い回復されたとのことですが、いつもより多く食べてしまったときは体調の異変に注意しましょう。

糖質の摂りすぎはカロリーオーバーで太る要因になることも

バナナの栄養成分には、体内でエネルギーとなる糖質が最も多く含まれており、1本あたり約86kcalです。

バナナのカロリーがどのくらいなのか、その他の食品と比べてみましょう。

摂取カロリー一覧表(※4)
食品例 摂取カロリー
ごはん(普通盛140g) 235kcal
食パン(6枚切1枚) 177kcal
シュークリーム 209kcal
アイスクリーム 196kcal
カステラ(1切) 160kcal
バナナ(1本100gの場合) 86kcal

これらと比べると、バナナは比較的低カロリーなのでダイエットにも取り入れやすいですよね。

更に皮をむけば簡単に食べられるので、つい何本も食べてしまうかもしれません。

しかしおやつやふだんの食事に何本も食べ過ぎると、カロリーオーバーとなり太る要因につながります。

どのくらい食べればいいのかについては、次章で詳しくみていくのでそちらを参考にしてください。

簡単に食べられ、甘くて腹持ちも良いので、つい食べたくなる気持ちはとてもよく分かります。

運動を組み合わせてみたり、適量を守りながら毎日美味しくいただきたいですね。

最後は食べ過ぎによるものではありませんが、知っておきたい注意点です。

バナナでアレルギーを起こす場合もある

実は、バナナは人によってアレルギーを発症する場合があります。

バナナのアレルギーは口腔アレルギーと呼ばれるもので、主に食べた後に唇や口の中、喉がかゆくなったり、腫れるといった症状が出るのが特徴です。

バナナを食べた後に口のあたりにかゆみや違和感を覚える場合は、食べるのを控えた方がいいでしょう。

なお、口腔アレルギーを起こす果物アレルゲンは熱に弱いため、バナナケーキのように加熱することで、症状は出なくなります。(※5)

バナナケーキ

バナナが食べ過ぎにならないように1日何本が適量なのか、次章で詳しく見ていきましょう。

バナナは2本3本で害あり?食べ過ぎにならない1日の適量は

バナナを1日2本、3本食べて問題ない方もいますが、中には前章のような体調不良を起こすこともあります。

大事なのはバナナの量だけでなく、食事全体のバランスです。

では、1日の食事の中でバナナはどのくらいが適量なのか目安を見ていきましょう。

バナナの1日の適量はどのくらい?

バナナの1日の適量を考えるために、まず摂取カロリーの観点から見てきましょう。

前章でバナナ100gとした場合の1本あたりのカロリーは86kcalと紹介しました。

私たちの食事摂取基準となるカロリーと、1日の食事回数を3回として、一回の食事で摂るカロリーの目安をみていきましょう。

日本人の食事摂取基準(身体活動レベル「ふつう」の場合)(※6)
年齢 男性 女性
食事摂取基準 食事1回あたりの目安 食事摂取基準 食事1回あたりの目安
18〜29歳 2650kcal 816kcal 2000kcal 600kcal
30〜49歳 2700kcal 833kcal 2050kcal 616kcal
50〜64歳 2600kcal 800kcal 1950kcal 583kcal

※間食の摂取カロリーを200kcalとして差し引き計算しています。(※7)

バナナ1本あたりのカロリーを86kcalとした場合、一回の食事で例えると、男性の場合は約9本分、女性の場合は約6本分、間食は2.5本分となります。

続いて、バナナのカリウム量にも着目します。

カリウムの1日の摂取目安量(※8)
男性 女性
2500mg 2000mg

前章でも触れましたが、バナナに含まれるカリウムの量は1本あたり約360mgです。

この数値だけで見ると、1日のカリウム摂取量はバナナ5〜7本分ということになります。

しかし大事な要素として、カリウムは野菜や果物、肉魚類、牛乳や野菜ジュースなどの飲料にも多く含まれています。

実際私たちは、バナナ以外からも多くのカリウムを摂っています。

そのためバナナを食べ過ぎると、1日全体のカリウム摂取量が目安量を超えてしまう可能性があるのです。

以上を踏まえて、食事全体のバランスから考えるならバナナは1日1本程度が適量でしょう。

ただ、中には1ヶ月間バナナを1日2本食べているという生活をしている方もいるかもしれません。

確かにバナナから取れるカリウムの栄養量は多いと思いますが、その他の食事全体のバランスで調整できれば大丈夫です。

管理栄養士 中山沙折
管理栄養士
中山沙折
カリウムは水や湯に溶け出します。バナナを食べ過ぎたと思ったら、料理の際に他の食材を流水で洗ったり茹でこぼすことでカリウムの摂り過ぎを抑えられますよ。

子供がバナナを毎日食べるときはどのくらいが適量?

子供は月齢や年齢によって体の大きさが違うため、以下を参考にしましょう。

子供の年齢・月齢 1日の摂取量目安
離乳食期 (※9) 初期 小さじ1〜大さじ1
中期 20〜30g(野菜・果物の総量)
後期 30〜40g(野菜・果物の総量)
完了期 間食で1/2本 (※10)
幼児食期 1本まで (※11)

※離乳食期の量は、バナナだけでなく食材全体で調整しましょう。

子供にとって食べやすいバナナですが、できればさまざまな食べ物と一緒に摂り、1日の食事を通して栄養バランスをとるのが理想的です。

ただ、いつもより食べ過ぎたと思ったときは、体調を見ながらその日の食事内容を見直したり、1週間のトータルバランスで考えるといいでしょう。

最後は、バナナをいつ食べると効果的なのかおすすめの時間帯を見ていきましょう。

バナナはいつ食べると効果的?食べる時間帯とメリット

バナナの成分を最大限に活かすには、朝に食べるのが最も効果的です。

その理由は糖質とトリプトファン・セロトニンにあります。(※12)

バナナの主な栄養成分と働き(※13)
  • 糖質(体のエネルギーになる)
  • 食物繊維(腸内環境を整えたり、血糖の上昇を緩やかにする)
  • カリウム(体内の塩分を排出する)
  • ビタミンB群(さまざまな体の働きを助ける)
  • トリプトファンとセロトニン(睡眠の質を高める)

それぞれどんな効能が期待できるのか、詳しく見ていきましょう。

複数の糖質が素早く、長くエネルギーを供給する

バナナにはブドウ糖、果糖、ショ糖、でんぷんなどのさまざまなエネルギー源となる糖質が含まれています。

これらの糖質の中で、もっとも早くエネルギーになるのがブドウ糖です。

ブドウ糖は脳のエネルギー源であり、素早く変換されるため朝から集中力を発揮できます。

その他の糖質はゆっくり時間をかけてエネルギーに変わるので、バナナ1本で長くエネルギーを供給できるのです。

昼食後は小腹が空いた時のエネルギー補給にもなります。

また食べ過ぎた翌日や、下痢などの腹痛を起こした際の消化に優しい食事としてもおすすめです。

トリプトファンとセロトニンが睡眠の質を高める

トリプトファンはタンパク質の一種、そしてセロトニンは自律神経バランスを整えるホルモンです。

これらの成分は、体内で次のように働きます。

  • トリプトファン(セロトニンを作る材料になる)
  • セロトニン(メラトニンの分泌を促す)
管理栄養士 中山沙折
管理栄養士
中山沙折

またバナナにはセロトニンの合成を助けるビタミンB6も含まれています

バナナを食べると体内でセロトニンが生み出されます。

さらに夜になると、セロトニンがメラトニンと呼ばれるホルモン物質を分泌させます。

メラトニンには、夜の睡眠を促す効果があるのです。

睡眠の質を向上させるには、トリプトファンは午前中に摂るのが望ましいことが分かっています。(※14)

そのためバナナの栄養を十分に活かすには、朝食べるのが最も効果的です。

夜や寝る前にバナナを食べてもいいの?

朝食べるのが効果的と言っても、夜にバナナを食べてはいけないわけではありません。

中にはバナナを毎日食べると痩せるという理由で、夕食にバナナを食べている方もいるようです。

バナナの食物繊維によって翌朝腸内が活性化されることや、複数の糖質によって腹持ちが良く感じられるため、夜の食べ過ぎを防ぐ効果はあるかもしれません。(※15)

管理栄養士 中山沙折
管理栄養士
中山沙折

ただし寝る前2〜3時間以内の食事は、夜間の胃腸の活動で睡眠が浅くなるため、あまりおすすめできません。(※16)

結論|バナナは食べ過ぎに注意して適量を守ろう

朝食にバナナを1本食べることで、朝から集中力を高めて活動することができ、夜は睡眠の質を高めることが期待できます。

食べ過ぎには注意が必要ですが、栄養豊富で子供から大人まで手軽に食べられるので、忙しい朝食の時間にぴったりです。

ただ、バナナダイエットと称して毎朝バナナしか食べないような食事方法を続けるのは、栄養バランスがよくないのでおすすめできません。

あくまでも食事の一部として、適量を摂るようにしましょう。ぜひ参考にしてみてくださいね。

 

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