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食材・料理のQ&A

かぼちゃがカビたときの対処法|表面・種・ヘタなどの見分け方

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料理・食材
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【監修者:管理栄養士 中山沙折】

かぼちゃの表面や種、ヘタがカビた場合は取り除くと食べられる可能性もありますが、確実に食べても大丈夫とは言えません。

なぜなら、カビ毒により体調不良を引き起こすリスクもあるからです。

かぼちゃ カビ

調査してみると、例えばかぼちゃの切り口が白くても白カビではない場合もあることや、食べられるかどうかの見分け方はカビの種類によって異なることがわかりました。

そこで今回はカビの生えたかぼちゃについての下記の項目をまとめてみました。

この記事を読めば、かぼちゃがカビた時の対処法や、カビのようだけど食べられる状態の見分け方がわかるようになりますので、参考にしてください。
 

記事監修者・管理栄養士・中山沙折先生記事監修・中山沙折先生
管理栄養士・栄養士
管理栄養士/ 一部上場企業にて食品研究に6年間従事。摂食障害を克服した経験から、現在はフリーの栄養士として特定保健指導を軸に栄養指導やダイエット指導をしている。「食は楽しい」の考えのもと食と健康のさまざまな分野に挑戦中。栄養に関する記事執筆や監修(大正製薬様DoctorsMe様)、レシピ開発にも携わっている。

   

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カビの生えたかぼちゃを食べても大丈夫とはいえない

カビの生えてしまったかぼちゃは基本的には食べないようにしましょう。

取り除けば食べても大丈夫!という人もいますが、表面だけを取り除いても目では見えないカビ毒が内部まで侵入している可能性もあります。

NG

中には毒性の強いカビもあり、体調が悪くなってしまうことも・・・。

では、具体的にどのような種類があるのか確認しておきましょう。

カビの種類(白カビ・青カビ・黒カビ)によっては毒性が強い

かぼちゃなどの食品に生えるカビは白カビ(コウジカビ)・青カビ(アオカビ)・黒カビ(クロカビ)の3種類が最も多いです。(※1)

カビの種類によって毒性が異なることが分かりましたのでそれぞれの特徴をまとめます。

白カビ

一般的に白カビと呼ばれているのは醤油や味噌などの醸造に使われている無害なコウジカビです。

しかし、かぼちゃに生えるのはコウジカビとは異なる有害な白カビ(フザリウム(※2))の可能性が高く、刺激性の強いカビ毒を発生することもあるので注意が必要です。

管理栄養士 中山沙折
管理栄養士
中山沙折

白カビかな?と思ったら絶対に食べないようにしましょう。

青カビ

青カビも自然界によく見られ、有害なカビ毒を発生するものも含まれています(※3)

カビ毒を発生するかどうかは見た目だけでは判断がつきにくいので、注意しなければなりません。

管理栄養士 中山沙折
管理栄養士
中山沙折

青カビでもブルーチーズなどの製造に用いられるものは無毒です。かぼちゃに生える青カビは見た目だけでは判断が難しいです。青カビの中にはカビ毒を産生する種類もあるため食べない方がよいでしょう。

黒カビ

お風呂場などでよく見かける黒カビは空中にもよく浮遊しています。

カビ毒は発生しないので有毒性は低いですが、空気中に漂うため喘息やアレルギーの原因になると言われています。

黒カビの生えたかぼちゃの場合、カビを取り除いて食べれば問題ない場合もありますが、絶対大丈夫と断言はできません。

管理栄養士 中山沙折
管理栄養士
中山沙折
カビの胞子が体に侵入すると気管支ぜんそくや鼻炎などのアレルギー症状を引き起こすことがあります。特に免疫力の低い高齢者やお子様は食べないようにしてください。

カビが生えたかぼちゃは食べない方が良いとはいえ、捨てるのはもったいないから食べたという人も少なくないようです。

食べても大丈夫だった人や、体調が悪くなった人の口コミを見てみましょう!

カビが生えたかぼちゃを加熱して食べた人の口コミ

カビが生えたかぼちゃを食べた人の口コミを徹底調査した結果、何も体調が変わらなかった人もいますし、やはり腹痛などを引き起こした人もいます。

それぞれの意見を確認してみましょう。

加熱すれば大丈夫だった人

大丈夫かな?と疑問に思いながらも、カビの部分を取り除いて食べている方が多いようでした。

種や表面に少しだけ生えていた場合は、カビ毒が内部にまで侵入しておらず、大ごとに至らなかったのだと想像できます。

しかし、取り除いて加熱して食べても体調不良をおこしてしまった人もいました。

カビの生えたかぼちゃを食べて体調が悪くなった人

カビの生えたかぼちゃを食べて腹痛に襲われたという人の例です。

おそらく表面に付着していただけでなく、カビ毒となってかぼちゃの内部にまで侵入していたケースだと考えられます。

カビそのものは加熱により死滅しますが、カビ毒は熱に強く、通常の調理や加工では分解できない場合があるので(※4)、内部にまで侵入してしまった場合は加熱しても危険です。

カビ毒を発生する可能性がある白カビや青カビが生えた時は絶対に食べないようにしましょう。

カビ毒を発生する可能性がある白カビや青カビが生えた時は絶対に食べないようにしましょう。

とはいえ、カビのように見えても実際には問題なく食べられるケースもあり、素人にはなかなか見分けられない場合もあります。

カビっぽいけど問題ない場合と、本物のカビの見分け方を実際の画像を例に紹介するのでぜひ参考にしてください!

 

表面や種・ヘタなどがカビたかぼちゃの画像と見分け方

表面や種、ヘタなどがいつもの様子とは違うな?と思っても、実はカビではない場合もあるので、状態によって食べられるかどうか見極めましょう。

まずは、問題ないかぼちゃを4つのパターンでご紹介します。

カビではないので問題ないかぼちゃ

切り口や皮が白くなっている場合、一見すると白カビと見間違いやすいですが、これらは問題ないかぼちゃです。

切り口にうっすら白い膜があるかぼちゃ

スーパーなどでカット売りされているかぼちゃは表面が白っぽく乾燥していることがあります。

これはでんぷんなので、安心してお召し上がりいただけます。

かぼちゃはでんぷんが豊富な野菜なので、このように切り口が白くなることがあります。イメージとしては、じゃがいもを切った時に切り口が白くなる現象と同じです。

でんぷんなので食べても大丈夫ですが、切ってから時間が経つと表面が乾燥しているので口当たりが悪い場合もあります。

できれば薄く切り落として調理した方が美味しいです。

皮と果肉の間に白い斑点があるかぼちゃ(クリスタル現象

皮と果肉の間に白い点や斑点が見られることが稀にあります。

これはクリスタル現象(※5)という生理現象で、畑で育つ間に高温や乾燥などにさらされたことが原因で起こります。

白っぽい塊の正体は糖質やでんぷん質が白く結晶したものなのでカビではありません。

安全性には問題ありませんが、調理すると薬品臭がしたり、カビ臭いこともあり、味は苦くて美味しくないので食べるには適してはいません。

皮が日焼けしているかぼちゃ

皮が畑で強い日差し(直射日光)にあたると白くただれてしまうことがあります。

日焼けした部分の口当たりはよくないですが、取り除いて食べれば健康上は問題ありません。

ただし、日焼けした部分から内部にかけて傷みやすくなっており、ひび割れなどがある場合はカビも生えやすい状態です。

管理栄養士 中山沙折
管理栄養士
中山沙折

皮が日焼けしたかぼちゃはなるべく早く食べるようにしましょう。

皮や実が白い品種のかぼちゃ

雪化粧かぼちゃや、男爵かぼちゃ、なたわりかぼちゃのように皮や実が白い品種もあります。

これらはもともとの品種の色なので問題なく食べられます。

次は、カビなので注意したいかぼちゃです。

カビなので注意したいかぼちゃ

青カビ、白カビ、黒カビの3種類のカビの特徴を画像を使ってご紹介しますので、見分ける際の参考にしてください。

表面に青カビが生えたかぼちゃ

表面に青カビが生えていますね。

青カビはカビ毒を発生する可能性があるので完全に取り除くことはできません。

青カビが生えた場合は食べずに処分しましょう。

種に白カビが生えたかぼちゃ

種のまわりに生えた白いふわふわは白カビです。

でんぷんの場合は、切り口が白い膜のような状態になりますが、カビは綿毛のような白いふわふわとしたものが種やわたのまわりに生えます

皮に白カビが生えたかぼちゃ

画像のように皮に白カビが生えてしまった場合は内部にまで侵入している可能性があります。

もったいないですが、カビ毒の危険もあるので絶対に食べないようにしましょう。また、皮だけでなくヘタの部分に生えることもあります。

カビは広範囲に生えているかぼちゃ

種やわたの部分に多数のカビが発生し、明らかに腐っているように見える状態です。

広範囲に生えている場合は内部にまで根を張っている可能性が高いので食べることは危険です。迷わず処分しましょう。

黒い点のような黒カビが生えたかぼちゃ

表面に黒い粒状のカビが生えたケースです。

黒カビは有毒性は低いので少量であれば取り除くことで食べられる可能性もあります。

しかし、品質が落ちてしまっているので、果肉の状態をよく確認してください。ブヨブヨとしてたり、カビ臭い場合は食べないようにしましょう。

このように、かぼちゃにカビが生えやすいのは保存の仕方が間違っていたのかもしれません。

次章で紹介する正しい保存方法を覚えて、最後まで美味しく食べきりましょう!

 

かぼちゃはカビやすいので保存方法に要注意

かぼちゃは水分や糖分などの影響でカビが発生しやすい野菜ですが、保存の仕方に注意したら長期保存は可能です。

かぼちゃがカビやすい原因

かぼちゃがカビやすい理由は、カビの発育に必要な水分や栄養分(でんぷんや糖分)を含んでいるためです。

つまり、保存温度によってはカビの絶好の繁殖環境になってしまいます。

カビの発育に必要な要素(※6)
  • 温度 :カビの発育温度は10〜30℃(25℃前後で活発)
  • 水分 :カビが生えるためには水分が必要
  • 酸素 :カビにとって酸素は不可欠
  • 栄養分:糖分やでんぷんはカビの重要なエネルギー源

これらの条件を満たさないように保存するコツを確認してみましょう!

カビの発生を防ぐ保存方法のコツ

カビの発生を防ぐ保存方法は丸ごと保存する場合とカット後に保存する場合で異なります。

それぞれのパターンで紹介しますのでご覧ください。

丸ごと保存する場合

かぼちゃ 丸ごと

丸ごとであれば風通しのいい冷暗所で数ヶ月の長期保存が可能です。

ただし、保存に適した温度は10〜13℃と言われていますので、夏場のように気温の高い季節は、常温ではなく冷蔵庫の野菜室で保存するといいでしょう。

  1. かぼちゃの皮を洗って、水気をしっかりふきとる
  2. 新聞紙に包む
  3. 直射日光が当たらない冷暗所(10〜13℃)で保存する

雪化粧かぼちゃは保存性にすぐれているので、正しく保存すると3ヶ月くらいは日持ちするようです。

カットして保存する場合

かぼちゃ カット

カットしたかぼちゃはカビが生えやすくあまり日持ちはしません。

すぐに種やわたを取り除いて冷蔵庫で保存し、4日〜1週間程度で使い切るようにしてください。

  1. カビが生えやすい種やわたを取り除く
  2. ラップなどに包んで密閉する
  3. 冷蔵庫で保存する

結論|カビたかぼちゃは状態を確認して判断しよう

カビの生えたかぼちゃを食べるのは基本的にはNGです。

白カビや青カビが生えたときは、有害なカビ毒が発生している可能性があるので絶対に食べないようにしましょう。

例外として、黒カビが少し生えた場合のみ、カビの部分を取り除いて食べられる可能性もあります。状態を見ながら自己責任で判断してください。

明らかに腐っているように感じたり、カビが広範囲に広がっている場合など迷った場合は、食べずに処分しましょう!

また、かぼちゃは糖分やでんぷんが多くカビが生えやすい野菜なので、保存の仕方も重要です。

丸ごと保存する場合は新聞紙に包んで冷暗所、カットして保存する場合は種やワタを取り除いて冷蔵庫で保存することでカビの発生を防ぐことができます。

かぼちゃにカビが生えたときの対処法や見分け方を覚えてご活用ください。

 

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