私の娘が通う保育園では、給食の主食が玄米です。すっかり玄米を気に入った娘にすすめられて、我が家でも玄米を買ってみました。
でも保存方法を間違ったようで、カビが生えてしまいました!
目に見える部分だけ取り除けば、食べられるのでしょうか?玄米に生えるカビについて詳しく調査して、対処法などをご紹介したいと思います。
- 玄米に黒や緑のカビが生えた!洗えば大丈夫?食べられるかどうかの見分け方と対処法を紹介
- 玄米が腐るとどうなるの?
- 玄米は米袋から出して保存するの?カビを防止して長持ちさせる保存方法とは?
玄米を精米すると、白米になりますよね。精米は表面を削る作業なので、もしかしてカビの生えた玄米は精米すれば食べられるのでしょうか?
これまではずっと白米を食べてきましたが、カビが生えたことは一度もありません。
玄米にカビが生える理由や対処法はもちろん、無駄なく食べきる保存方法まで丸ごと解説していきます。
ぜひ最後までチェックしてみて下さい!
目次
玄米にカビが生えたけど洗えば大丈夫なの?見分け方や対処法を解説!
私は白米を米びつに入れて常温保存しています。2キロ入りの玄米を買ってきて、白米と同じようにタッパーに入れて常温保存していました。
我が家の玄米には覆いかぶさるように白いカビがついたのですが、玄米のカビについて調査すると、他にもさまざまな色のカビが生えることがわかりました。
カビだけではなく害虫被害もあるので、それぞれの原因をご紹介します。
カビや虫の被害 | 原因 |
黒いカビ | 空気中の菌 毒性は無いとされている アレルギーの原因になることがある |
緑色(青)のカビ | 空気中の菌 強い毒性を持つ菌もある |
白いカビ | |
コクゾウムシ | 買った時点でついている 小さな隙間から侵入 |
コクガ |
玄米に生えるカビの原因は、私達が生活している空間にある菌でした。特別な環境に置かなくても付着する可能性があります。
毒性が強いカビについては、玄米が育った土壌から付着している場合もあります。市販品なら出荷前に検査がされていますが、「自分でもチェックする」と考えておいたほうが安全ですね。
カビの菌は、水分を栄養にして増殖します。米農家の方などのHPによると、玄米は白米よりも水分が多くて、発芽玄米はさらに水分を含んでいるとのことです。
「玄米の保存環境が悪いと、カビが増殖しやすくなる」と覚えておきましょう!
カビが生えた玄米の見分け方
こちらの画像のように、白米にかなり密集して濃い色になったカビは、すぐにわかります。
米にカビはえた pic.twitter.com/N1CULatcuf
— よっぴ (@yopida30) June 1, 2013
でも玄米にはもともと色がついているので、カビが生えてもわからない場合があります。写真のように微妙な色の変化は、玄米だと気づきにくいですよね。
常温で5日間炊いた米を放置してた結果www
米にカビ生えてたンゴ…… pic.twitter.com/NGV4v9h4nE
— もときし (@R34_bass) April 21, 2013
下記のようなときにもカビが生えている可能性があるので、見分け方の参考にしてみて下さい!
- 玄米のとぎ汁が黒い・灰色
- 全体的にくすんだ色に変色
- 生の玄米orとぎ汁or炊いた玄米がカビ臭い
- 米袋から玄米を出すと、不自然な煙のようなものが出る
カビが生えた玄米を食べてしまったら、菌の種類によっては少量で健康被害が出る危険性もあります。
特に自家栽培の玄米については米袋の中でカビが発生している場合があるので、炊く前に必ずチェックして下さい。
カビが生えた玄米は食べられるの?カビが生えた後の対処法!
カビが生えた玄米が食べられるかについては、米穀機構米ネットのホームページに、参考になる情報がありました。
- カビが生えた玄米は食べないのが安全
- 菌によっては毒性があるので危険
- 菌によっては炊飯時の熱でも分解されないものがあるので危険
- 菌が根をはって中まで侵入している危険性があるので、精米しても危険
日本人の魂には「米を捨てるのはバチ当たり」という精神が刻まれていますよね。カビた玄米をどうするか迷ってしまいますが、カビが生えてしまったらどうにもなりません。
「よっぽど大量じゃない限り、洗えば大丈夫」などの口コミがありますが、カビが生えた玄米から、カビだけを除く取り方はありません。
安全を一番に対処するのが大切なので、カビが生えたお米は、食べないで捨てましょう!
豆知識:玄米や白米についている黒い点はカビじゃない!
市販の玄米や白米にはあまり見られないのですが、自家栽培や無農薬のお米には、黒い点がついていることがあります。
これは虫食いの後です。食べても害はないのですが、見た目が悪いので嫌な感じがしますよね。
黒い点がついているお米が多すぎると取り除くのが難しいですが、玄米の場合の取り方としては、精米するのが一番簡単です。
害虫被害がある玄米の対処法
先程の表でご紹介した虫は、玄米の表面を食いちぎって侵入し、玄米を食べながら増殖していきます。(白米にもつきます)
こちらの動画で、害虫被害のある米から虫をおびき出す実験をしています。虫の姿やカビが生えた玄米の見た目などもよくわかるので、画像を見てチェックしてみて下さい。(気持ち悪い画像が苦手な方は、見ないのがおすすめです)
基本的には虫を取り除いて洗えば食べられるのですが、虫に気づかずに放置すると、フンで米が白カビのように真っ白になるので、絶対に避けたいですね。
また、虫がついた玄米は中身を食い荒らされているため、水分だけ含んでベチャッと水っぽくなってしまいます。
カビが生えた玄米と同様に、害虫被害がひどい玄米も捨てるのがおすすめです。
玄米はカビが生えやすい食品だとわかりましたね。次に、カビ以外に劣化した場合はどうなるのかもチェックしておきましょう。
玄米は腐るとどうなるの?傷んだ時の色や臭いなどの目安がコレ!
玄米は、皮に包まれている状態です。白米と違って酸化しにくいので、「温度と湿度に気をつければカビの被害もなく長持ちする」と言われています。
また、玄米は過敏性腸症候群の方の症状改善に効果があることもわかっています。
上手に保存して食べれば長持ちして体にもいい影響があるのですが、保存環境が悪いとすぐに下記のような状態になる可能性があるので、ご注意下さい。
玄米が腐るとどうなる?
カビや害虫被害以外の症状は、こちらです。
- ひび割れ
- 変色
炊いた玄米は、白米と同じく腐るのが早いので、しっかりチェックしてから食べて下さい。
- 糸をひく
- 異臭がする
- 気持ち悪い味
玄米を炊く前・炊いた後どちらも、少しでも異変を感じたら食べないのがおすすめです。
特に子どもさんや免疫力が低い方は、少しの菌でも辛い症状が出る可能性が高くなるので、自分の五感を信じて食べるかどうかを厳しく判断なさって下さい!
玄米を長く・安全に食べるためには、正しい保存方法を知る必要がありますね!最後に、保存方法も確認したいと思います。
玄米のカビを防止するには?日持ちを長くする上手な保存方法を教えます!
玄米にとって最適な保存環境が知るために農家の方のホームページなどを調査すると、玄米の貯蔵は温度にポイントがありました!
- 最適温度は5℃
- 農家の貯蔵庫は15℃。カビや虫の被害を抑えられる上に温度管理のコストを抑えられるから
- 20℃を超えると急激に傷む
20℃を超えると傷みやすいということは、家庭で夏はクーラー・冬は暖房がある場所で常温保存すると日持ちが短くなってしまいますね。
玄米のカビや害虫被害を防止して最適保存!冷蔵庫での保存方法
最適温度は5℃なので、家庭では冷蔵庫の野菜室で保存するのがベストです!下記のように保存なさって下さい。
季節によりますが、1ヶ月〜3ヶ月ほど美味しく日持ちします。
- 密閉できる容器に、小分けにして入れる(タッパー、瓶、米びつ、ジップロックなどの保存袋)
- なるべく空気を入れないように、しっかりフタをする
- なるべく使う分だけ取り出す
- 取り出す際には、汚れや水分を入れないようにする
- 使わない分は、すぐに冷蔵庫の野菜室に戻す
冷蔵庫から出し入れする際の温度変化で、結露が出るとカビの原因になります。
なるべく小分けにして保存すると、結露防止&カビ防止をしながら保存できますよ!
生の玄米は冷凍NG!炊いた後の玄米を冷凍する方法
先程、玄米には水分が多く含まれているとご紹介しました。水分が多い食品を冷凍すると、解凍時に水分が流れ出して風味が悪くなってしまいます。
生の玄米は冷凍にむきませんので、どうしても必要な場合以外は冷凍しないで下さい。
生の玄米は冷凍NGですが、炊いた後に冷凍するという手があります。
炊いた玄米を冷蔵庫で保存すると日持ちは3日ほどですが、冷凍すると1ヶ月ほど長持ちするので、状況に合わせて冷凍してみて下さい!
- 炊いた玄米の粗熱を取る
- 一回食べる分ずつ、ラップに包む
- 完全に冷ます
- いくつかまとめて、ジップロックなどの密閉できる保存袋に入れる
- 重ならないように形を整える
- 空気を抜いて密閉する
- (あれば)金属製のトレーに乗せて冷凍庫に入れる
*金属製のトレーは、早く凍らせるために活用します。完全に凍ったら、冷凍庫から取り出してOKです。
新米の時季に、1年分の玄米を買う方もいらっしゃると思います。家のどこかで寝かせて夏場を越さないといけないのに、大量保存するので冷蔵庫に入りませんよね。
こちらの記事で大量に長期保存する方法などもご紹介しているので、ぜひ合わせてご覧下さい!
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玄米の賞味期限は未開封や開封後で何年くらい?日持ちさせる方法も紹介
まとめ
玄米に生えるカビについて詳しく調査して、カビの対処法から無駄なく食べるための保存方法までをご紹介してきました。
ポイントをまとめてみます!
- 玄米にはさまざまなカビが生える。中には毒性があるカビが混ざっている危険性がある
- カビが生えた玄米は食べられない
- カビがわかりにくい場合は、とぎ汁の色や臭いでもカビを見分けられる
- カビの他に、害虫被害や劣化などで食べられなくなることがある
- 玄米は常温で日持ちしない
- 玄米を冷蔵庫の野菜室で正しく保存すれば、1ヶ月〜3ヶ月日持ちする
- 生の玄米は冷凍に向かない
玄米に生えるカビは、毒性が無いもの・毒性が強いものどちらも可能性があります。
市販品ならチェック後に出荷されていますが、農家から直接買っている方も多いのでは無いでしょうか?どんな玄米でも、「常に自分で状態をチェックする」と考えておきましょう!
カビの他に、害虫被害や劣化の心配もする必要がありました。
お米はまとめ買いをするのが一般的なので、状態が悪い玄米を買わないようにするのも、美味しく食べるポイントのように思います。
保存のコツを知ってしまえば、買う量や食べる量に合わせて保存場所を選べますね。これからも正しく保存して、玄米を楽しんでいきましょう!