【監修者:管理栄養士 坂本圭子】
なめこは真空パック入りや株付きなどの状態で販売されていますが、缶詰以外は賞味期限が記載されていません。
何日くらい日持ちするのかは、見た目や匂いなどの状態を見極めて自分で判断しなければいけないのです。
真空パックの場合、未開封なら腐らないのでは…?と思っていたのに、開封したら酸っぱい匂いでちょっと怪しそう…?なこともありますよね。
そこで、この記事では安全になめこを食べられる消費期限の考え方について、以下の項目を調べてみました。
スーパーなどで購入後は、冷蔵・冷凍・常温などの保存方法によって日持ち期間が変わるのか、腐ることがないように正しく保存するにはどうするべきなのかも紹介します。
手元にあるなめこが問題なく食べられるのか見分けるポイントや、作り置きできるおすすめレシピも合わせて紹介します。
なめこを無駄なく食べ切るための情報をご紹介していくので、ぜひ最後までチェックしてみて下さい!
管理栄養士・栄養士
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目次
なめこの賞味期限は何日?真空パック・缶詰・生・保存方法別の違いを比較
真空パック入りなどのなめこには賞味期限が書かれていませんが、スーパーなどで購入後未開封なら冷蔵保存で3~4日くらい、冷凍保存なら1ヶ月くらいが目安と考えましょう。
オイシックスなどの通販サイトや、市販されている真空パック入りの商品にも賞味期限の日付はなく、「お早めに」としか記載されていません。
おはようございます!
今朝も☂️マークな川崎です。気温は22度予報、蒸し暑いかな?肌寒いよりは、いいかな?そんな朝です。
さー、お仕事の奥様にはもう少し寝ていて欲しいから、朝ご飯、まずはお味噌汁から、いきますよー。
冷凍しておいた、なめこー、#信州のチカラ、行ってみよう。
今日も元気に🤗 pic.twitter.com/4Thjnh8Qr6— 藤井 雄太郎 フジプレコン ジーフー (@y_fujii_gfunet) May 22, 2020
一部の通販サイトでは賞味期限が表示されている商品がありましたので紹介します。
状態 | 賞味期限 | 参考 |
---|---|---|
生(袋入り) | 冷蔵庫:3日 | (※1) |
生(簡易パック) | 冷蔵庫:発送日を含めて4日 | (※2) |
生 | 冷蔵庫:スーパーで購入後3日程 | (※3) |
缶詰 | 常温:3年 | (※4) |
このようになめこの賞味期限は、真空パックや袋入りなら冷蔵保存で3~4日ほどが目安になることがわかりますね。
常温・冷凍での保存が可能とされている商品はありませんでしたが、貯蔵温度が生のなめこ含まれる脂質に与える影響を実験した論文では以下のように紹介されていました。(※5)
常温(20℃)
- 4日で異臭がし、黒っぽく変色
- 6日で全体が変色し、強い異臭があるので完全に腐っている
冷凍(-25℃)
5か月後でもさまざまな数値に変化がなく、冷凍で長期保存できる可能性がある
この研究結果からもわかるように、生のなめこは常温保存に向かないことがわかりますね。
実験のとおり5ヶ月もの長期間保存で風味が落ちないかははっきりしませんが、冷凍はできるとわかります。
家庭用冷凍庫での冷凍保存は、多くの食品が2週間~1ヶ月ほどの日持ちとなります。
1ヶ月以上保存しても腐らない場合がありますが、冷凍やけや臭いうつりで風味が落ちるので、生のなめこを冷凍する場合も1ヶ月を目安に食べ切るようおすすめします。
保存方法についてはこちらを参考にしてください。
なめこに賞味期限が書かれていない理由
スーパーでなめこを含む野菜コーナーの商品をチェックしてみると、ほとんどに賞味期限が書いていないことに気づきました。なぜなのでしょうか?
食品表示法などを調べたところ、キノコ類や生鮮野菜には賞味期限の表示義務がありません。
賞味期限の表示義務がない理由は公表されていないのですが、下記のような理由が予想できます。
- キノコ類や生鮮野菜は、収穫後も生きて成長し続けている
- 流通過程やお店での陳列環境によって、鮮度が左右される
- 個体ごとに成長の度合いが違う
- 商品全体で賞味期限何日間と決められない
なお、缶詰には賞味期限が記載されており日持ちもしますが、開封後の取り扱いは注意が必要です。
缶詰は開封後も賞味期限までは食べられるの?
缶詰のなめこは賞味期限が3年と長いのですが、開封後は期限に関わらず早めに食べきらなければいけません。
- 期限内でも腐る可能性がある:開封後に保存方法を守らなかった場合
- 期限切れでも食べられる可能性がある:未開封で保存方法を守っている場合
賞味期限は目安で、実際に食べられるかどうかは保存環境などで左右されます。
賞味期限の意味を農林水産省のホームページで調べると、「未開封で保存方法を守った場合の、美味しく食べられる期間」となっています。
ちなみに、消費期限は「未開封で保存方法を守った場合の、安全に食べられる期間」です。(※6)
開封後の保存方法についてはこちらを参考にしてください。
なめこは生鮮食品なので長持ちはしませんが、調理後のなめこ料理はどれくらい日持ちするのかも調べてみました。
調理後のなめこの日持ち期間を比較!作り置きしやすい料理はどれ?
なめこの調理後は、料理によって日持ち期間が変わります。
なめこの味噌汁を作って1時間も経つと、ぬめりが汁に溶け出してしまいます。
真夏になめこと豆腐の味噌汁を作って蒸し暑い場所に放置したところ、1時間ほどで変な臭いがした経験があります。
おなじようにぬめりが原因で見た目が悪くなる料理が多いので、「日持ちしない食材」とお考えの方も多いと思います。
そこで、料理法によって何日ぐらい持ちするのかを、口コミなどで調査してみました。
「すぐに食べる方が良い」という声が多数でしたが、見た目が気にならないのであれば、数日間は保存できる可能性があります。
料理法 | 日持ち(目安) |
---|---|
炒める(なめこパスタなど) | 常温で作ってすぐ~冷蔵庫で2日 |
和える(大根おろしとなめこの和え物など) | |
煮る(なめこの佃煮など) | 常温で作ってすぐ~冷蔵庫で3日 |
茹でた状態で保存 | 冷蔵庫で3日以内 |
なめこに合わせる食材によりますが、冷凍すると1ヶ月ほど日持ちする場合もあります。
なめこを使った作り置きできるレシピが無いかも調べたところ、冷蔵庫で10日ほど日持ちする「醤油煮」を発見しました。
大根おろしと和えてもOKですが、どんな味ともなじみが良いので、豆腐・肉・魚などのソースにも使えます!ぜひお試し下さい。
日持ちせず、作り置きできるレシピもあまり無いとなると、なめこは状態を見極めながら早めに食べる方が良い食材ですね。
次になめこが腐るとどうなるのかをご紹介するので、食べてはいけないなめこの見分け方もご一緒に確認しておきましょう!
なめこは腐るとどうなるの?傷んだ時の見分け方や消費期限切れの目安
なめこが腐ると見た目が変化して異臭もします。
- パックの中の水分が泡立っている
- ぬめりが無くて水っぽい
- カビ
- 全体的に溶けたように柔らかい
- 黒色に変色
- 酸っぱい臭い
- カビの臭い
酸っぱい臭いの原因は、なめこが持っている乳酸菌の発酵です。
食べても大丈夫な変化ではあるのですが、乳酸菌発酵したなめこを料理に入れると、料理全体が酸っぱくなってしまいます。
味の感じ方は人それぞれですが、私は酸っぱいなめこを食べた瞬間に、吐き出すくらい不味かったです。無理をして食べないで下さいね。
\ こちらの記事も参考にどうぞ /
せっかく買ってもすぐに腐るのは悔しいですよね。美味しいなめこの見分け方もチェックしましょう!
美味しくて新鮮ななめこの見分け方
新鮮ななめこは以下のポイントをチェックしてください。
真空パック・袋入り |
株付き |
---|---|
石づきをカットして水洗いしたもの | 石づきがあり水洗いしていないもの |
・パックの中が濁っていなくて透明 ・空気が入っていない |
・色がきれいな茶色 ・カサにツヤがあって丸い形 ・全体的にハリがある ・柄の色がきれいで、ハリがある |
「石づきがついている=天然もの」ではありませんので、ご注意下さい。
美味しいなめこの選び方が分かったので、最後に保存方法も確認しましょう!
なめこの正しい保存方法!冷蔵庫や冷凍庫で長持ちさせるコツとは?
なめこは常温ではなく、冷蔵庫か冷凍で保存します。
2~3日で食べ切る分は冷蔵でOKですが、食べきれないと分かっている分は早めに冷凍するのがおすすめですよ!
冷蔵庫での保存方法
すぐに料理に使えるように水洗いしてから保存したくなりますが、実はなめこを含むキノコ類を水で洗うと風味が落ちてしまいます。
長持ちさせるコツは温度管理ですので、袋入りのなめこと石づきがついているなめこに分けてご紹介します。
真空パック・袋入り |
株付き |
---|---|
未開封:チルド室 開封後:以下の流れで保存
|
以下の流れで保存
|
石づきがついているなめこは食べる直前に、目に見える汚れを手で取り除いて料理をします。
細かいおがくずがついている場合は取り切れないので、軽く水で洗い流しましょう!
すぐに食べきれない場合は冷凍保存を行いましょう。
冷凍での保存方法
真空パックや袋入りのなめこは、未開封で袋ごと冷凍可能です。
半分に折り曲げて冷凍すると、料理に使う量も調整しやすくて便利ですよ!
石づきがついているなめこは、下記の方法で冷凍してください。
- 石づきを切り落とす
- 手で取れる汚れを取る
- 手で取れない汚れは、軽く水で洗い流す
- 食べる分ずつ、ジップロックのような密閉できる保存袋に入れる
- 空気を抜いて密閉し、保存袋ごと新聞紙に包む(*ポイント!)
- 冷凍庫に入れて、完全に凍ったら新聞紙を取りはずす
全体を水で洗うと旨みが出てしまうので、水で洗う部分は必要最低限にするのがおすすめです!
袋入り・石づきがついているタイプどちらも、解凍せずにそのまま料理してOKです。
新聞紙に包んで冷凍した方が良い理由
なめこの旨みや栄養は、細胞に包まれています。
新聞紙で包んでゆっくり冷凍すると、なめこの中の水分が大きな氷に粒になって細胞を破壊してくれるので、旨みや栄養が出やすくなります。
石づきがついているなめこは袋入りの商品よりも旨みが強いので、最大限に引き出しましょう!
冷蔵や冷凍保存したなめこを美味しく調理するポイントもおさえておきましょう。
保存したなめこの美味しい調理方法
冷蔵・冷凍どちらでも、なめこの調理方法にはコツがあります。
- 加熱するときは水から入れる
- 弱火で沸騰させる
- ぬめりに栄養成分が含まれているので落としすぎないようにする
- 旨みや栄養が染み出した汁ごと食べられる料理がおすすめ
冷蔵庫で保存するよりも冷凍するほうが旨みが出やすいので、「旨みを存分に味わいたい鍋物などのときは冷凍する」など、食べ方によって保存方法を選ぶのも良いですね♪
\ こちらの記事も参考にどうぞ /
結論|なめこの賞味期限は状態を見極めて判断しよう
真空パックや袋入りなど、生のなめこには賞味期限が書かれていませんが、冷蔵庫で保存していれば3~4日程度が目安になります。
ただし、生鮮食品なので購入時の状態によっては消費期限切れになる可能性があるため、見た目やにおいの変化を確かめてから食べられるか判断してください。
開封後は早めに食べきるのが基本ですが、食べきらない場合は冷凍保存すると1ヶ月くらいは日持ちしますよ。
また、味噌汁は日持ちしませんが、醤油煮にすると10日くらいは日持ちします。
上手に工夫しながら、食材を無駄にしないように活用しましょう♪