【監修者:管理栄養士 浜崎保奈美】
私が住む地域は、港が近くて周りに漁師さんも多いので、ホタテや魚をよくもらいます。
ついこの間も、殻付きのホタテをいただいて貝柱を刺身にして食べたのですが、食べきれずに余らせてしまいました!
残りは冷蔵庫に入れておこうとしたんですが、ふと「ホタテの賞味期限ってどれくらいなんだろう?」と疑問に思ったんですよね。
「生食用のホタテはあまり日持ちはしなそうだけど、腐らせたらもったいないし」…などと色々悩んだ末に、以下の内容を調べてみました!
- ホタテはどれくらい日持ちする?賞味期限を徹底調査
- 賞味期限切れのホタテは食べられる?
- ホタテが腐った時の見分け方を伝授!
- ホタテを正しく保存して日持ちさせよう
今回は、ホタテの賞味期限のほか、腐るとどうなるかや日持ちさせるための保存方法なども紹介していきます。
私と同じように「美味しいホタテを無駄にしたくない!」と悩んでいる方は、必見の内容ですよ。
それではさっそく、ホタテの賞味期限に関してから見ていきましょう!
管理栄養士・栄養士
目次
ホタテの賞味期限や日持ち期間は?生食用や調理後など徹底調査!
ホタテの賞味期限といっても、ホタテは様々な形で売られていますよね。
そこで、生食用から調理後など、色々なホタテの賞味期限をご紹介していきます!
各種ホタテの賞味期限をまとめてみた!
ホタテの賞味期限は様々で、中には消費期限のものもありましたので、気を付けながら確認していきましょう。
ホタテの状態 | 保存方法 | 賞味期限 | 引用元 |
貝殻付きのホタテ | 冷蔵 | 1週間程度(生食用は2日) *3日~7日目は加熱必須 *4日目以降は貝殻から外す |
通販サイト 専門店HP1 専門店HP2 |
貝殻から身を外したホタテ | 5日間(刺身用は2日) *3~5日目は加熱必須 |
||
貝殻から外してボイル | 冷凍 | 1ヶ月程度 |
商品名 | 賞味期限 | 引用元 |
お刺身用ホタテ貝柱 | 2ヶ月程度 | 通販サイト |
刺身用ほたて貝柱(宗谷産) | 180日 | コープ宅配便のチラシ |
オホーツク産ホタテ玉冷大 | 1年 | 通販サイト |
お刺身用ほたて貝柱 | 半年(解凍後2~3日) | 通販サイト |
商品名 | 保存方法 | 賞味期限 | 引用元 |
ホタテ貝柱詰合わせ(燻製) | 常温 | 60日 | 通販サイト |
帆立貝柱(乾燥) | 1年 | 通販サイト | |
磯焼き帆立貝(焼いて味付け) | 150日 | ||
ほたてみみ(乾燥) | 120日 | ||
ほたてボイルみみ(ボイル、乾燥) | |||
帆立・昆布やわらか煮 | 6ヶ月 | 通販サイト | |
ほたて煮(佃煮) | 冷蔵 | 30日(消費期限) | 通販サイト |
ほたて松前漬け | 2週間 | 通販サイト | |
冷凍 | 60日 | ||
ホタテキムチ | 1年 | 通販サイト | |
ほたて磯漬(松前漬風) | |||
姜ベビー(生姜醤油風) |
レシピ名 | 保存方法 | 賞味期限 |
佃煮 | 冷蔵 | 5~7日 |
マリネ | 10日程度 | |
オイル漬け | 1週間 |
様々なホタテの賞味期限を見てきましたが、殻付きのホタテの場合は生食用で2日間で、それ以上になると加熱が必要など、食べ方が異なるので注意が必要です。
また冷凍ホタテの場合、解凍後は2~3日以内に食べるように記載されている商品がありましたので、商品ごとの注意書きを参考にしてください。
私もそうなのですが、殻付きのホタテをもらっても、なかなか食べるタイミングがないときもあるんですよね~。
そうこうしているうちに、賞味期限切れになってしまうことも…。
では、賞味期限切れのホタテは食べられないのでしょうか?
次項では、賞味期限切れのホタテは食べても大丈夫なのかを紹介していきたいと思います。
ホタテが賞味期限切れになった!いつまでなら食べても大丈夫?
ホタテが賞味期限切れになってしまうと、食べられそうもない気がしませんか?
特に生で食べる場合は、そんな感じがしますよね。では、賞味期限切れになったホタテは本当に食べられないのでしょうか?
賞味期限切れのホタテは食べちゃダメ?
前項で見ていただいた通り、ホタテには「賞味期限」と「消費期限」が付けられたものがあります。
賞味期限とは、食品を美味しく食べられる期限で、ある程度余裕をもって付けられています。
ですので、賞味期限を過ぎたからといって、すぐに食べられなくなるわけではないんですよね。
これに対し、消費期限は品質が変わらず安全に食べられる期限なので、消費期限を過ぎたものは食べないほうがよいでしょう。
ちなみに、スーパーで販売されされている刺身用のホタテには「消費期限」が付けられていることが多いです。
購入の際は、必ず確認してくださいね。
さて、本題の「賞味期限切れのホタテは食べられるのか」についてですが…。
これは少し判断が難しいのですが、以下でそれぞれまとめてみましたのでご覧ください。
活ホタテの場合
前項で紹介した、生のホタテを販売しているお店の賞味期限を例にとってみましょう。
三陸産殻付き活ホタテ
- 生食用:到着後2日以内
- 加熱:到着後3日以内
賞味期限と記載されてはいましたが、生のホタテはそこまで日持ちしません。ですから、これらの賞味期限を過ぎてから食べるのは危険ではないかと思います。
一般的にも、貝から外して生食するなら2日、加熱するのもせいぜい3~4日程度と考えている人が多いようです。
活ホタテを販売しているお店では、上記のように「生食であれば○日」「加熱では○日」などと記載されていることが多いので、その期限内に食べきりましょう。
期限切れのものは食べないようにして、期限内に食べきれそうになければ冷凍保存したほうがよいですね。
冷凍すれば、生のホタテでも1ヶ月程度は日持ちします。
その他の場合
冷凍品や干物、加工品などの場合、賞味期限が長めに付けられていることが多いです。
生ものではないホタテに関しては、記載されている賞味期限を過ぎてしまっても、食べられる可能性は高いでしょう。
これは、先ほどご紹介した「賞味期限はある程度の余裕をもって付けられている」ということから説明できます。
<賞味期限の決め方>
賞味期限を決めるには、最初に3つの試験が行われます。
その試験によって導き出されるのが、人体に害を及ぼすことなく安全に食べられる期間である「可食期間」です。
ただ、賞味期限はこの可食期間をそのまま採用するわけではなく、「安全係数」という主に0.7~0.9という数字をかけて決めています。
例えば、可食期間が30日の食品があるとします。この食品の賞味期限は…
賞味期限=可食期間×安全係数
↓↓↓
賞味期限=30×0.8(安全係数)
賞味期限=24日間
このようになります。
安全に食べられる期間は30日間ですが、6日間の余裕を持たせて付けられているということですね!
*安全係数は0.7~0.9のうちどの数字が用いられているかはわかりません
実はこの式を使えば、賞味期限から可食期間も求められるんですよ。
例:お刺身用ほたて貝柱(賞味期限は冷凍で半年、解凍後2~3日)
こちらの商品の場合、冷凍状態の賞味期限が180日(半年)となっています。
これを先ほどの計算式に当てはめると…
賞味期限=可食期間×安全係数
↓↓↓
180=可食期間×0.8
可食期間=225日間
225-180=45日間
この商品の場合、可食期間は225日ですが賞味期限は180日間となっているので、賞味期限から45日後までは食べられるというわけです。
ほかのホタテも同様に、長めの賞味期限が付けられているものに関しては、上記のような計算方法で賞味期限切れからいつまで食べられるのかを導き出せます。
ただし、賞味期限を決める段階で、どの安全係数を用いているのかはわかりません。
多く用いられるのは「0.8」ですが、安全性を重視するなら「0.9」をかけて計算してみてください。
さて、こちらでもお話しした通り、生のホタテはあまり日持ちしません。
ですので、もらったり買ったりした当日に食べない場合は、その都度チェックしたほうが安全です!
そこで、次項ではホタテが傷んだ時の見分け方をご紹介していきます。
ホタテは腐るとどうなるの?傷んだ時の見分け方がコレ!
我家は、周りの人から毎年ホタテをもらいますが、すぐに食べたり冷凍したりするのでホタテを腐らせたことはありません。
ですので、腐るとどうなるのかはわからないんですよね。
そこで、ホタテが腐った時の見分け方などを調べて、以下でまとめてみました!
ホタテが腐った時の特徴
ホタテが食べられるかどうかは、自分で判断するしかありません。
ですので、そのためにも腐って食べられない時の目安などを知っておくことが大事です!
ホタテが腐ったかどうかは、味や色では判断できないので、見た目や臭いでしっかり見極めましょう。
<ホタテが腐った時の特徴>
貝殻付きのホタテ
- 口が開いているものは中の貝柱をつついてみて、口を閉じずに反応がなければ死んでいる可能性が高い
- 死んでからしばらく経っているものや、腐敗臭がするものは食べないほうがよい
貝殻付き・貝殻なし共通
- 身がドロドロしていたり、腐敗臭がするものは食べないほうがよい
ホタテが腐った時の判断目安は以上ですが、ホタテを含む二枚貝類は、ノロウイルスによる食中毒を起こす危険性があるので注意が必要です。
ノロウイルスは二枚貝の内臓に蓄積するため、貝柱だけを食べる場合は感染するリスクは低いです。
ただし、殻付きのホタテを焼いて丸ごと食べる場合は、十分に加熱してから食べるようにしましょう。
ホタテは腐っていなくても食中毒を引き起こす可能性があるので、腐っていそうであれば、なおさら食べないようにしてください。
常温で放置すると腐る危険性があるので、もらった時や購入した際はすぐに冷蔵庫に入れましょう。
ただし、冷蔵庫で保存する際もいくつか注意点があるので、次項でホタテの正しい保存方法を紹介していたいと思います。
ホタテの正しい保存方法!冷蔵と冷凍ならどっちがいいの?
生のホタテは正しく保存しないと、期限よりも前に腐る場合もあります。
こちらでは、生のホタテの正しい保存方法をご紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。
基本は冷蔵保存でOK
殻付きのホタテの場合、そのまま保存したいのであれば冷蔵庫で保存できます。
ただし、貝殻自体に雑菌が付着しているため、生食用であれば1~2日程度しか日持ちしません。
(それ以降は、加熱すれば3~7日程度日持ちします ⇒ 第1章目「ホタテの賞味期限や日持ち期間は?生食用や調理後など徹底調査!」参照)
生食用でそれ以上保存したい場合は、殻を取って冷凍保存しましょう。
長期保存したいなら冷凍で保存しよう!
ホタテを日持ちさせたい場合は、冷凍保存がオススメです。
生食用であれば、貝殻から外して生のまま保存できます。冷凍する際は、次の手順に沿ってやってみてくださいね。
冷凍する際の手順
- 貝殻から貝柱など全てはずし、さらに貝柱、ヒモ、生殖巣(オレンジやベージュのもの)に分ける
- 貝柱と生殖巣は塩水でさっと洗い、ヒモは塩を振って揉み洗いする
- 貝柱と生殖巣はキッチンペーパーで水気を拭き取る
ヒモは揉み洗い後、さっと塩水で洗い、キッチンペーパーで水気を拭き取る - 食べる分ずつラップに包み、ジップロックに入れて冷凍庫で保存する
以上の方法で冷凍すれば、1ヶ月くらい保存できます。
食べる際は、冷蔵庫で解凍してからいただきましょう。また、急いで解凍したい場合は、流水解凍でもOKです。
ほかにも、軽くボイルしてから水気をふき取り、食べる分ずつラップで包んでジップロックで保存するという方法もあります。
どちらかやりやすい方法で、冷凍保存してみてくださいね。
<殻付きホタテの正しいさばき方>
殻付きのホタテをもらったりすると、さばき方がわからず困ることもありますよね?
私も義母に教わらなければ、さばき方なんて知りませんでした!
そこで、こちらでは動画を用いて殻付きホタテのさばき方をご紹介していきますので、参考にしてみてください。
用意するもの
- スプーン
- ナイフ(ステーキ用など)
さばき方
- 貝の隙間からナイフを差し込み、貝殻の平らなほうから貝柱を外す
- 貝柱が外れると貝が開くので、開いたら反対側の貝殻からも貝柱を外す
- 外れた身から貝柱だけを取り除く
- 次に生殖巣とヒモを外す
ホタテには、ほかにも色々なものが付いていますが、 黒い部分(ウロ)は貝毒が集中していて食べられないので、取り除いてくださいね。
以下の「貝付きホタテのさばき方」の動画も参考になりますよ!
まとめ
最後に、重要事項を確認しておきましょう。
- 貝殻付きホタテは生食用で2日間、加熱用で3~7日間冷蔵保存できる
- 貝殻から外した場合、生食用で2日間、加熱用で3~5日間冷蔵保存できる
- 刺身用の冷凍ホタテは2ヶ月以上日持ちする
- 加工されたホタテの賞味期限は長い
- 活ホタテは表示されている期限内に食べたほうがよい
- 冷凍ホタテやその他の加工品は、賞味期限切れでも食べられる場合がある
- ホタテが腐ると、見た目や臭いで見分けられる
- 基本的にホタテは冷蔵保存し、長期保存したい場合は冷凍保存する
ホタテの賞味期限はホタテの状態により異なるので、一概にどれくらいということは難しいです。
特に、貝殻付きの活ホタテなどは、一番賞味期限に悩むと思いますが、そんな時は、今回ご紹介した内容を参考にしてください。
また、生のホタテも上手に保存すれば日持ちさせられます。
食べきれない場合は早めに冷凍保存すると、1ヶ月程度は解凍しても美味しく召し上がれますよ!
美味しいホタテを無駄にしないためにも、正しい保存方法を実践してくださいね。