昆布は、TVなどで頻繁に栄養効果が紹介されます。
毎回試したいと思うのですが、
「過去にだし用の乾物昆布を買っては賞味期限を切らし・・・」を繰り返してきた私にとって、昆布はハードルの高い食材です。
我が家には3人の子供がいて、最近は”顆粒だしではなく手作りのだしの美味しさも味わわせたい”と思うようになってきました。
だし用の乾物昆布を買って再チャレンジする前に、昆布について詳しく調べてみます!
- 賞味期限切れの昆布は食べられる?
- 昆布の種類別(生、だし用の乾物、佃煮など)に賞味期限切れ後の日持ちをご紹介
- 昆布は腐るとどうなる?
- 昆布の正しい保存方法。未開封と開封後に分けてご紹介
- 昆布は冷凍保存できる?
実は現在も、1年間に賞味期限切れになった、だし用の乾物昆布がストックしてあります。
恐る恐る見てみると、「あれ?以外になんともない」どう見ても使えそうですが、実際はどうなのでしょうか?
今回は乾物だけでなく生や加工品についても、賞味期限切れ後の取り扱いや保存方法について詳しく調査します!
目次
昆布が賞味期限切れになった!食べても大丈夫なの?
賞味期限切れの昆布は、【すぐに捨てる?】or【食べても大丈夫?】どちらなのでしょうか?
昆布の賞味期限は守るべき?
昆布と一口に言っても、種類は様々です。
いろいろな昆布の【賞味期限】と【賞味期限切れ後にどうするべきか】をご紹介します。
生の昆布
生の昆布には、1~2日の消費期限が書かれているのが一般的です。
手に入れたらなるべく早く料理するのがおすすめで、料理できないときは冷凍保存をしましょう。
*冷凍保存については、後ほど詳しくご紹介します。
微生物などが付着していて、みるみる増殖する可能性が高いので、消費期限が過ぎた後に食べるのはおすすめできません。
生の昆布の中でも、塩蔵(塩漬け)した昆布の賞味期限は6か月ほどです。
賞味期限切れ後の状態は、保存方法にもよりますが、1週間~1ヶ月日持ちする可能性があります。
だし用の乾物昆布
だし用の乾物昆布は、賞味期限1年以上が一般的です。
賞味期限切れ後のだし用の乾物昆布については、こんな情報がありました。
本来、乾燥した出汁昆布には賞味期限が無いといわれています。
それでは実際どれくらいもつものなのかというと実は少なくとも3年ほどは美味しくいただけるとされています。
さらに口コミなどで調べてみると、
「カビが生えない限りは使っている」という声が多く、賞味期限切れが1年前なら全然気にならず、7年、10年使い続けているという方もいらっしゃいました!
昆布の佃煮
昆布の佃煮の賞味期限は、数か月~半年が一般的です。
昆布の佃煮を製造販売しているメーカーのホームページには、賞味期限切れ後の取り扱いが明記されています。
未開封であれば、賞味期限切れでもすぐに腐るわけではないか、なるべく期限内に食べるのがおすすめ。
開封後は、賞味期限に関わらず早めに食べてほしい。
ここで気になるのが、「賞味期限切れですぐに腐らないなら、実際はいつまで食べられるの?」ということです。
「賞味期限が切れても食べられる?」真相をご紹介
賞味期限切れ後の日持ちについては、消費者庁のホームページにヒントがありました。
難しい言い回しですが、つまり「賞味期限は、試験で”食べられる”と結果が出た期限よりも短い」ということですね。
佃煮の製造販売メーカーは、安全係数の具体的な数字を発表していません。
消費者庁のホームページにある0.8から、本来はどれくらい食べられるのかを逆算してみます!
昆布の賞味期限切れはいつまで食べられる?生・乾物・佃煮など、種類別に解説!
賞味期限が切れてからどれくらい食べられるのか、加工品の昆布で計算してご紹介します。
【賞味期限×1.2=日持ちの目安(端数切捨て)】
昆布の状態 | 賞味期限 | 日持ちの目安 |
塩蔵の生昆布 | 6ヶ月 | 7ヶ月ちょっと |
乾物 | 1年 | 約1年と2ヶ月半 |
佃煮
(フジッコ) |
120日 | 5ヶ月弱 |
塩昆布
(神宗) |
1ヶ月 | 1ヶ月と1週間弱 |
*塩蔵の昆布は、計算上は賞味期限切れ1ヶ月ちょっとなら日持ちする可能性がありますが、先ほどもご紹介した通り、状態を見極める必要があります。
農林水産省のホームページには、賞味期限の正しい意味が紹介されています。
表でご紹介した日持ちの目安も”未開封で保存方法を守ったときの期限”で、腐らなくても味が落ちている可能性があります。
さらに、手作りの昆布料理は日持ちしません。
- 手作りの佃煮・・・10日ほど
- 昆布の煮物・・・3日ほど
- おにぎりの具に昆布を入れる・・・半日ほど
加工品も手作りも、実際に食べられるかどうかは、ご自分の五感で判断することになります。
では、”昆布が腐っているかどうか”はどうやって見分ければいいのでしょうか?
昆布は腐るとどうなるの?腐った時の見分け方がコレ!
昆布は元がヌルヌル感のある食品です。
ちょっと食べただけでは、腐っているかどうかの見分け方が難しい場合もありますよね。
そんなときは、下記の状態を目安にして判断なさってみて下さい。
生、乾物、加工品に共通する見分け方
- 白い色のカビ
- 腐敗臭など変なにおい
- ドロドロと溶けている
- 酸っぱいなど、気持ち悪い味
*特にカビは、独特のにおいがします。
乾物の昆布はもともと白い粉がふいています。
白いカビとの見分けが難しい場合は、においもチェックしてみて下さいね。
私には、他にも気になっていたことがあります。
フジッコの『生姜昆布』という、昆布の佃煮の商品です。
この商品の生姜に、白い粉のようなものが見えることがあり、【腐る=白カビ】というイメージがあって捨てていました。
今回調べてみると、実際は生姜の皮を取り残した部分だそうです。
先ほどもお話しした通り、最終的な判断はご自分の五感ですることになります。
特に要注意して頂きたいのが、消費期限切れの商品です。
消費期限が書いてある商品は、未開封で保存方法を守っていたとしても、すぐに腐ることがあります。
もったいない精神で食べ進めそうになりますが、少しでも異変を感じたら、私も食べないように気をつけたいと思います。
最後に、昆布の正しい保存方法をご紹介します。
昆布の正しい保存方法とは?冷凍してもいいの?
生の昆布は、低温で保存するのが基本です。
におい移りなどがしないよう、ジップ付きの保存袋かタッパーに入れて、冷蔵庫で保存しましょう。
こちらでは、【だし用の乾物】と【佃煮などの加工品】の保存方法をご紹介します。
未開封の昆布 保存方法
だし用の乾物でも佃煮などの加工品でも、未開封の場合は商品に書かれている保存方法を守るのが基本です。
”常温”や”冷暗所”と書いてある場合には、下記のような場所が最適です。
- 常温は15℃~25℃
- 冷暗所は0℃~15℃
- 温度が一定の場所
- 直射日光が当たらない場所
- 風通しが良い場所
最適な場所がない場合には、食品に応じて冷蔵が冷凍をおすすめします。
開封後の昆布 保存方法
だし用の乾物と佃煮などの加工品に分けてご紹介します。
だし用の乾物
だし用の乾物は、カビなどで腐る以外にも害虫被害の可能性があります。
保存のポイントは2つ!【容器】と【湿気】です。
だし用の乾物を入れる容器
- ビンに入れ替えて保存・・・〇(しっかり密閉すれば劣化と害虫被害を防げます)
- 袋のまま輪ゴムで口を閉じて保存・・・×(害虫被害の可能性があります)
- ジップ付きの保存袋で保存・・・×(害虫被害の可能性があります)
- 缶に入れ替えて保存・・・×(昆布の塩分で缶が錆び、におい移りする可能性があります)
昆布などの乾物につく害虫は、【少しの隙間からも侵入】&【柔らかいものは食いちぎって侵入】するので、ご注意下さい!
だし用の乾物昆布は、基本的に常温保存でOKです。
劣化を防ぐためには、直射日光が当たらない風通しの良い場所で保存しましょう。
乾燥剤(シリカゲル)も一緒に入れて保存すれば、カビを防いで長期間保存できます。
豆知識:昆布だしの取り方
私は昆布だしの取り方があいまいなので、確認してみました。
昆布だしの取り方には、”水出し”と”煮出し”2つの方法があります。
どちらも分量は一緒で、水100:昆布1です。
水出し
清潔な容器にだし用の乾物昆布と水を入れ、3時間~1日以上冷蔵庫で保存するとだしが出ます。
だしが出た後は昆布を取り出し、3日ほどは美味しく、長くて1週間日持ちします。
水が腐るのを防ぐため、使ったらすぐに冷蔵庫に入れましょう。
煮出し
鍋に水とだし用の乾物昆布を入れ、30分ほど置いてから火をつけます。
中弱火でじっくり温め、沸騰寸前で火を消して出来上がりです。
昆布を取り出して、そのまま料理に使います。
どちらのだしも、取り出した昆布を再利用できます。
- 昆布巻きなどの煮もの
- 漬物の薬味
- 炊き込みご飯の具材
- 野菜の醤油漬けに加える など
余すところなく使って、栄養もしっかり頂きましょうね!
佃煮などの加工品
開封後の加工品の昆布は、光、空気、湿気の影響を受けて劣化します。
また、空気や湿気の中に含まれる菌が付着して増殖し、腐ります。
菌は、低温では繁殖しにくいのが一般的ですので、すぐに食べきれない場合の保存方法は、低温を保てる冷蔵庫に入れるのが最適です。
冷蔵庫に入れたからといって安心せず、早めに食べきるようご注意下さいね。
ちなみにフジッコでは、開封後の佃煮について下記のように紹介されています。
Q.開封後、何日以内に食べればいいですか?
A.開封後は冷蔵庫で保存し、14日以内にお召しあがりください。
昆布は冷凍できる?
生の昆布やだしを取った後の昆布は、冷凍可能です。
佃煮などの加工品の昆布は、冷凍すると食感が悪くなりますので、おすすめできません。
生の昆布やだしを取った後の昆布は、下記の方法で冷凍して下さい。
- 食べやすい大きさに切る
- ジップ付きの保存袋に入れる
- 空気を抜いて密閉し、冷凍庫に入れる
冷凍庫での日持ちは、1ヶ月です。
1ヶ月以上冷凍すると、冷凍やけやにおい移りで風味が悪くなります。
煮もの、みそ汁、チャーハンなど、用途は様々です。
料理に栄養を加える食材として、活躍してくれますね!
まとめ
「賞味期限切れの昆布は食べられるか?」を中心に、詳しくご紹介してきました。
正しい保存方法もわかり、これからは昆布を余さず活用できそうです。
ポイントをまとめてみます!
- 生の昆布の賞味期限は1~2日、塩蔵していれば6ヶ月保存可能
- 賞味期限切れの昆布は、生以外であれば食べられる可能性がある
- 賞味期限切れや開封後は、食べられるかどうかの判断は自分の五感が頼り
- 昆布が腐ると、見た目、におい、味が変化する
- 未開封の昆布は、商品に書かれている保存方法を守るのが基本
- 開封後の加工品の昆布は、商品に合わせた保存方法がある
- 生の昆布とだしを取った後の昆布は冷凍可能
昆布のネバネバには、豊富な栄養が含まれています。
また旨みが強い食品なので、塩分を抑えて料理ができます。
これまではよくわからなかった”だしの取り方”も確認し、意外と簡単だとわかりました。
顆粒だしを便利に使っていた私ですが、これからは毎日の料理に、自分で昆布だしを取ってみたいと思います!