【監修者:管理栄養士 坂本圭子】
真っ赤でみずみずしい美味しそうなトマトを買ってから冷蔵庫の野菜室に入れたまま忘れていて、触ってみるとぶよぶよになってしまいました。
柔らかいトマトは賞味期限が切れて食べられないのではないかと不安になったので、今回はトマトの賞味期限の目安などを調べてみました。
- トマトの賞味期限の目安を冷蔵・常温で比べよう
- 腐ったトマトの見た目は?触るとどんな感じ?
- 美味しいトマトを見分けよう
- トマトを美味しく保存するには?
- トマトの冷凍保存はどのくらい持つの?
トマトが大好きな私は、いつでもトマトを食べられるようにストックしています。
でも、特に夏は常温だと腐るのではないか、冷蔵庫のほうが長持ちするのかと思い、野菜室に入れてつい忘れてしまうことがよくあります。
丸ごと1個は食べきれないときは、半分にカットして保存しておきたいのですが、できるだけ日持ちする保存方法を覚えておくと重宝しますよね。
食べきれないときに便利な冷凍保存方法や、消費期限切れになって食べられないトマトの見分け方などを徹底的に調査しました。
あなたもこの記事を読めば、できるだけ長くトマトの美味しさをキープする方法がわかるので、ぜひ参考にしてください!
管理栄養士・栄養士
目次
トマトの賞味期限を徹底調査!常温や冷蔵庫での目安がコレ!
トマトは生鮮食品なので具体的な賞味期限の表示はありませんが、この記事では、トマトを美味しく食べられる期間を賞味期限と考えてお話しします。
トマトの賞味期限は、トマトがどのような状態にあるかによって違ってきます。
まずは保存状態です。
一般にトマトの保存に適した温度は10℃前後ですので、冷蔵庫か常温で保存することが多いです。
冷蔵保存と常温保存では賞味期限が違ってきます。
賞味期限は、トマトのサイズによっても変わります。
大玉のトマト(一般的に多く流通しているトマトですね)とミニトマトでも賞味期限に差があります。
もちろん、半分などにカットした後のトマトも賞味期限は違いますよ。
では、順に見ていきましょう。
大玉トマトの賞味期限
おそらく一番良く食べられる大玉のトマトを常温で保存した時の賞味期限から紹介します。
常温で保存した場合
トマトは、常温でも意外に長持ちする野菜なんですよ。
まだ青みのある未熟なトマトなら、常温で数日置いて赤くなる(追熟)のを待ちます。
赤くなった食べ頃のトマトを常温で保存する場合、賞味期限は冬場なら3~5日ほどです。
冬場以外は完熟トマトの常温保存は避けたほうが良いでしょう。
冷蔵保存の場合
買った時にまだ青いトマトは、冷蔵庫での保存には向きません。
低温障害で劣化することがありますので、まず追熟させましょう。
赤く熟したトマトなら、冷蔵保存ができます。
冷蔵での賞味期限は、およそ1~2週間なので、以外と長いです。
でも傷があるトマトは、劣化しやすく1~3日ほどしか持ちませんので早目に食べましょうね。
ミニトマトの賞味期限
ミニトマトは、サラダやお弁当の彩りに重宝する野菜です。
我が家でもその食べやすさから、けっこう買う頻度が高いですね。
大玉トマトとは、どのくらい賞味期限に違いがあるのでしょうか?
常温で保存した場合
ミニトマトは、常温保存できますが、買った時のパックのまま置いておくことは避けましょう。
通気性が悪くて腐りやすくなります。
通気性の良いざるなどに入れて保存しましょう。
冬なら常温で約1週間、春や秋なら3~4日くらいは持ちます。
冷蔵保存の場合
冷蔵保存すれば、約2週間は持ちます。
面倒でもタッパーなどに移してから保存しましょう。
タッパーに入れるときは、ヘタを下にして入れるとより長持ちします。
カットしたトマトの賞味期限
トマトを使いきれず半分などにカットした残りを保存する時は、どのくらい持つものでしょうか。
カットした面をしっかりとラップして空気に触れないように保存すれば、案外日持ちするのです。
密封容器に入れて冷蔵保存すれば、7~10日ほど持ちます。
ただし、常温での保存は、すぐに品質が落ちるので止めておきましょう。
お弁当にトマトを使う場合の注意点
お弁当の彩りにトマトを入れることがあると思います。
お弁当の中に赤色があると一層おいしそうですものね。
でも、入れるならカットトマトではなくミニトマトにしましょう。
雑菌の繁殖を抑えるために、ヘタを取ってしっかり洗って水けも切ってから入れてくださいね。
ただ、個人的にはお弁当にミニトマトなどの生野菜は入れないほうが良いと思っています。
実は以前、ミニトマトをお弁当に入れてお腹が痛くなったことがあるのです。
ウイルス性の胃腸炎という診断で、原因はおそらく・・・ミニトマト!
そう言えば、少し変な味がしたような気も・・・。
これは自分の責任なので仕方ありませんが、以来、お弁当には一切生野菜は入れていません。
野菜は家で食べることにしています(o^―^o)
もし、トマトが腐っているとわかっていれば、お弁当のトマトも食べなかったのに・・・。
ということで、次はトマトが腐ったときの状態を紹介しましょう。
トマトは腐るとどうなる?腐ったトマトの見分け方を解説!
保存期間が長くなると、トマトの劣化が始まって腐る場合があります。
トマトは劣化し始めると急激に傷んでしまうので、しっかりとチェックをして、出来るだけ早めに食べましょう。
でも次のような状態になってしまったら、残念ながらトマトは腐っています。
もったいなくても処分しましょう。
腐ったトマトの特徴
- 酸っぱい・異常な臭いがする
- カビが生える
- 黒く変色している
- 触ると崩れる程ジュクジュク柔らかい
- 汁が出てきている
- 食べると変な味がする
少しぶよぶよしたり、皮がシワシワになっている程度なら、まだ食べられます。
柔らかい部分を切り取ってしまえば、生でも食べられます。
熟成が進んで甘みが増していますので、酸味の苦手な人ならこちらのほうが美味しく食べられるかもしれません。
ちょっと怖かったら、ミートソースやトマト煮込みなどの加熱料理に使ってもいいですよ。
もちろん、食べる食べないは自己責任なので、あなたの判断で決めてくださいね。
ただ、上のような状態になってしまったトマトは、腐っていますので加熱しても食べられません。
食べられないトマトの見分け方の次は、美味しいトマトの見分け方を紹介します。
保存方法についても詳しく紹介しましょう。
新鮮なトマトの選び方とは?長持ちさせる正しい保存方法は?
まずは、新鮮でおいしいトマトの見分け方です。
生鮮野菜売り場にたくさん並んでいるトマトを選ぶときに知っておくといいですよ。
トマトはここをチェックして選ぼう
新鮮なトマトを選ぶときは、このような点をチェックしましょう。
- ヘタが青々としてみずみずしい
- 全体に赤く均一な色味
- 丸みを帯びたきれいな形
- 色つやや張りがある
- スターマークがはっきりとわかる
- 持ってみて表面が固くずっしりとしている
スターマークとは、トマトのお尻のほうからヘタのほうに向かって、放射線状に延びる白い線のことです。
その白い線が星のようにしっかりと均一に出ているものほどおいしいトマトです。
結局、きれいな赤でつやつやと美味しそうなトマトが、美味しいトマトなんですね。
スターマーク以外は、パッと見て新鮮そうなものを選べば、ほぼ間違いないようです。
せっかく新鮮なトマトを選んだのですから、出来るだけ長い間美味しく保存したものです。
次はトマトの正しい保存方法を紹介しましょう。
トマトを美味しく長く保存するには?
トマトは、意外に賞味期限の長い野菜だというお話はしましたね。
でも、正しく保存しないと賞味期限が短くなってしまいます。
トマトを保存する時は、今から紹介する方法を参考にしてみてください。
トマトを常温保存する場合
まだ青みのあるトマトは、完熟前なので常温保存で追熟させます。
ただ、追熟に適した温度は10~15度前後と言われていますので、夏場の常温保存は避けましょう。
真っ赤に完熟しているトマトは、室温が低い冬場以外は常温保存より冷蔵保存のほうがいいですね。
トマトを常温保存する時は、
- 風通しの良いところに
- 重ならないように
- ヘタを下にして
保存しましょう。
ヘタは、トマトの水分を逃がさないための蓋のような役割がありますので、使う直前まで取らないほうがいいです。
トマトを冷蔵保存する場合
熟した食べ頃のトマトを保存するのに最適な温度は、7~10℃くらいです。
温度が低すぎても低温障害を起こして品質が落ちます。
冷蔵保存する場合は、冷蔵室ではなく野菜室に保存しましょう。
トマトを冷蔵保存する時は
- ヘタを下にして
- 重ならないように
- ポリ袋などに入れ密封して
野菜室に保存しましょう。
ポリ袋に密封する理由
野菜や果物からは、熟成を進めるエチレンガスという植物ホルモンが出ています。
トマトからもエチレンガスが出ているのですが、逆にエチレンガスからの影響も受けやすい=熟成が進みやすいという特性があります。
ですので、密封しておかないと他の野菜の影響で熟成が進み、賞味期限が短くなってしまいます。
ちなみに、この特性を生かして未熟なトマトを早く熟成させて食べ頃にする方法があります。
それは、リンゴと一緒に保存する方法です。
リンゴは、特にエチレンガスを多く出す果物です。
未熟なトマトと一緒にポリ袋などに入れて常温保存して置けば、食べ頃を早く迎えることができますよ。
常温や冷蔵での保存について紹介しましたが、トマトは冷凍保存することもできるのでしょうか?
次に紹介しましょう。
↓ ↓ ↓
茄子の消費期限はどのくらい?常温・冷蔵・冷凍別にまとめてみた!
トマトは冷凍保存しても大丈夫?日持ちするいろんな保存方法
トマトは冷凍保存できます。
というより冷凍保存に向いている野菜で、冷凍にすることで賞味期限がとても長くなります。
冷蔵保存で10日前後の賞味期限が、約1ヶ月の賞味期限に伸びるのです!
今まで冷凍保存をしたことがない人も、試してみる価値大いにありですね。
また、料理への利用方法もバラエティーになります。
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ただし、サラダのような生食には向いていませんので、注意してください。
早速トマトを冷凍で保存する方法とその利用方法を紹介しましょう。
トマトを冷凍保存しよう!
トマトを冷凍保存する場合、一玉丸ごと冷凍する方法とカットしてから冷凍する方法があります。
トマトを丸ごと冷凍する
これは、一番簡単な冷凍方法です。
大玉のトマトもミニトマトも同じ方法で冷凍できます。
- トマトをよく洗ってヘタを取ります
- 密封できる保存袋に入れ、空気をしっかり抜いて冷凍室に入れます
空気を抜いておかないとトマトに霜がついて味が落ちてしまいます。
冷凍したと丸ごとトマトは、煮込み料理などにはそのまま鍋に入れてもOKです!
皮をむくのも簡単です。
冷凍のまま水につけると綺麗にむけます。ちょっと気持ちいいですよ。
皮をむいたトマトをそのまますりおろせば、冷製パスタやドレッシングとしても利用できます。
食欲のない夏場などにはとても重宝しますよ。
ミニトマトは、料理以外に、そのままもしくは半解凍で食べれば、デザート感覚でおいしいです!
トマトをカットして冷凍する
トマトを小さくカットして冷凍すれば、そのまま料理に使えますので便利です。
- カットしたトマトは、密封できる保存袋に入れます
- 空気を抜いて、なるべく平らにしてから冷凍します
平らにしておけば、冷凍室の中で場所も取りません。
使うときは、使いたい量だけパキッと折って使えます。
少し面倒ですが、冷凍するときに、使いやすい量に小分けしてから冷凍してもいいですね。
カットした冷凍トマトも、煮込み料理やソースに使えますが、炒め料理に加えてもさっぱりとおいしくいただけますよ。
トマトの缶詰も開封後は日持ちしないので、使い切れない場合は冷凍保存しておくことをおすすめします。
冷凍保存以外にも日持ちするトマトの保存方法があるので、紹介します。
冷凍保存以外の日持ちするトマトの保存方法
料理のバリエーションが広がり、日持ちもするトマトの保存方法は他にもいろいろあります。
ぜひあなたも参考にしてお試しくださいね。
乾燥保存
ドライトマトという食品が販売されているのを見たことがある人もいると思います。
オリーブオイル漬けにするとおいしいんですよ。
家で作る場合は、トマトを完全に乾燥せるのは難しいので、ある程度乾燥させてオリーブオイル漬けにする方法がいいでしょう。
その場合で賞味期限は約1ヶ月です。
では、作り方です。
使うトマトは水分が少ないミニトマトが適しています。
- ミニトマトをスライスして、オーブンの鉄板に並べます
- トマトに塩を振りかけ、130~140℃で1時間半から2時間ほど熱します
- あら熱を取ってから、熱湯消毒をして水気を切った清潔なビンに入れます。ジャムのビンのように透明でしっかりフタが閉まるものがいいです
- トマトが浸るくらいまでオリーブオイルを入れます
- お好みでバジル、ニンニク、ローズマリーなどを一緒に入れるとよりおいしくなります
ドライトマトのオリーブオイル漬けは、そのままパンやピザに乗せてもいいですし、オリーブオイルごとパスタに使ってもおいしいです。
少し変わった保存方法ですが、興味があれば試してみてくださいね。
シロップ漬け(コンポート)
甘いシロップに漬けておくだけで、簡単におやつ代わりにもなるトマトのコンポートが作れます。
カラフルなミニトマトで作ると見た目も華やかになるのでパーティーメニューにもおすすめです。
湯剥きしたトマトを、水200ccと砂糖100gの割合で作ったシロップに入れてレモン汁を少々入れるだけでOK!
冷蔵庫で1週間くらいは日持ちします。
マリネ(酢漬け)
日持ちする作りおき常備菜としてもおすすめなのが、トマトのマリネ(酢漬け)です。
簡単に作れるし、冷蔵庫に入れておけば3~4日は日持ちします。
トマトをカットして、酢やオリーブオイル、塩などでお好みの味に調整し、玉ねぎやバジルの葉を散らすマリネがおすすめです!
↓ ↓ ↓
オリーブオイルの賞味期限切れは大丈夫?2年過ぎたら捨てるべき?
まとめ
今回はトマトの賞味期限について紹介しました。
- トマトの賞味期限は冷蔵保存で約1~2週間
- カットしたトマトの賞味期限は冷蔵で7~10日
- ミニトマトは常温で3~4日、冷蔵で約2週間の賞味期限
- トマトが腐ると臭いや見た目でわかる
- 新鮮なトマトはヘタやスターマークなどでわかる
- トマトを保存するときは重ならないようにヘタを下にする
- 冷蔵保存の場合は密封袋に入れる
- トマトは冷凍保存などでで約1ヶ月持つ
- 冷凍保存するときは空気を抜いて密封する
『トマトが赤くなると医者が青くなる』と言われるほど、高い栄養価のトマト。
トマトの赤い色素成分のリコピンは、同じくトマトの豊富な成分のビタミンCと共に抗酸化作用があり、美容やダイエットの強い味方です。
また、クエン酸も多く、疲労回復にも一役買ってくれます。
他にも健康効果の多いトマトは、毎日でも食べたい野菜です。
今日の記事をじっくりと読んでいただいたあなたなら、もうトマトの保存名人です!
いつでもおいしいトマトとトマト料理で、家族みんなを健康に幸せにしてあげてくださいね。