【監修者:管理栄養士 坂本圭子】
今日は、実家からナスが大量送られてきたということで、ママ友が新鮮なナスをたくさんおすそ分けしてくれました。
たくさんナスを頂いたのはとても嬉しかったのですが、こんなにたくさんのナスを消費期限内で食べ切れるのでしょうか。。。(笑)
そもそもナスはどれくらい日持ちするのか、冷凍庫の野菜室で保存しても良いのか、どのように保存すると日持ちして消費期限を長くできるのでしょうか?
美味しくナスを食べられる期間について気になったので以下について調べてみました。
- ナスの消費期限はどれくらいなのか?
- 常温、冷蔵、冷凍の消費期限はどれくらい?
- 正しいナスの保存方法とは?
- どのような状態になったらナスが腐っている?
- 新鮮なナスの選び方とは?
- 日持ちするおすすめのナスの調理法を紹介!
スーパーで売っているもやしには消費期限の記載があっても、ナスやピーマンには消費期限どころか賞味期限が記載されていませんよね。
見た目だけでナスの消費期限をある程度判断できるようになれば、スーパーで買うときにも新鮮なものを買えるようになるので、主婦力がアップしそうです。
ナスはそのまま焼いて、お醤油をちょっと垂らした焼きなすでも美味しいですし、たっぷりと油を吸わせた炒め物や、味噌味のしぎ焼きなども美味しいですよね。
トマトとも相性が良く、ラタトゥイユのような料理だけでなく、ミートソーススパゲッティに輪切りの炒めたナスを添えたり、ナスとトマトの重ねチーズ焼きなども人気です。
いろいろなナスメニューが頭に浮かび、ワクワク。でも、こんなにたくさんを一度には食べることはできません。
ナスを美味しく食べるためには、どのように保存するのが理想で、消費期限はどれくらいなのでしょうか?
ナスは夏野菜なので冷蔵庫の野菜室ではなく常温保存でも大丈夫なのか、冷凍庫でも保存できるのかなど、できるだけ長くナスを美味しくいただくテクニックを紹介しますので、ぜひ参考にしてください!
管理栄養士・栄養士
目次
ナスの消費期限はどのくらい?常温・冷蔵・冷凍の保存方法で比べてみた!
スーパーなどの野菜売り場で売られている野菜や果物には消費期限や賞味期限の表示がありませんよね。
ナスも例外ではなく、消費期限が明確に定められていません。
生鮮食品に消費期限が記載されていない理由は、簡単に言ってしまうと法律で義務づけられていないためです。
何故なら野菜は生鮮食品ですので、消費者が自分の目で品物の状態を確認し、「新鮮であるか」「痛んでいるだろうか」などの判断ができるためです。
そもそも、消費期限とは痛みやすいお弁当などの食品に記載されるもので、期限を過ぎたら食べない方が良いという意味で記載されています。
賞味期限とは缶詰やカップ麺など比較的長期間保存できる食品に記載されるもので、美味しく食べることができる期限を意味しており、多少期限を過ぎても食べることはできるが自己責任でという意味で記載されています。
それぞれ冷蔵保存や冷凍保存などの保存方法が明確に記載されており、あくまでも指示されている保存方法を守ることを前提として期限が設定されています。
ナスを含めた野菜や果物に関しては、保存方法が明確ではないため消費期限や賞味期限も設定できない部分もあるので、いつまで美味しく食べられるのかを判断するには、購入時の状態と保存方法をよく確認することが大切です!
保存方法別・ナスの消費期限目安
ナスの消費期限は消費者の判断にゆだねられ、保存方法によっても変わってきます。
保存方法として考えられるのは、常温保存や冷蔵庫の野菜室に入れる方法、冷凍庫に入れる方法などがありますが、味は落ちないのでしょうか?
それぞれの保存方法によって美味しく食べられる期間が変わってくるのかについても調べてみました!
常温保存
ナスは10~12℃前後での自然保存が理想といわれています
直販店や農産物直売所などで購入したナスであれば4〜6日ほど、百貨店、スーパーなどでの購入の場合は3日程度といったところでしょうか?
夏場も一日中エアコンが効いているような暗所であれば、新聞紙にくるむなどして置いておけば大丈夫でしたが、猛暑の日が続く夏は常温保存はおすすめできません。
冷蔵保存
冷蔵庫の野菜室で保存すると約1週間と消費期限は伸びますが、新聞紙に包んでさらにポリ袋に入れてください。
野菜室は湿度が高くなるように(5度程度)設定されていますので、野菜室が良いのですがなければ野菜室でなくても大丈夫です。
ナスをむき出しのまま冷蔵保存はNG。
ナスは低温に弱いため、低温障害が発生して皮が茶色でシワシワになるだけでなく、水分が抜けてフニャフニャになり、味もかなり落ちてしまいます。
冷凍保存
なんとナスは冷凍保存もでき、保存期限は1か月くらいが目安。
生の食感は味わうことはできませんが、煮る、揚げる、炒める、和えるなどの調理に使えるだけでなく、果肉の中の細胞が壊れているので、味がよく浸み込みやすくなります。
冷凍保存する場合は、ナスを適当な大きさにカットし、水に10分ほど浸してアクを抜きます。
その後、しっかり水気を切り、密封できるジッパー付きの袋などに入れます。この時、空気をしっかりと抜くこと。
ナスだけでなく、他の野菜も同じ方法で冷凍保存できます。
調理する時に解凍は不要で、冷凍のまま調理できます。
さて、適切な方法で対処することで、ナスは常温でも、冷蔵保存でも、冷凍保存でも大丈夫なことがわかりました。
私的には調理が簡単ですので、適当な大きさに切って冷蔵保存が一番楽チンで好きかな?と思いました。
冷凍庫から出して、解凍いらずですぐに炒められるところなど、本当に便利だと思います。
ナスの消費期限を伸ばすポイント
ナスの消費期限をできるだけ伸ばして美味しく食べるようにするには、以下のポイントを守りましょう!
- 冷蔵庫の野菜室に保存するのが理想
- 水分を逃がさず冷やしすぎないために1個ずつ新聞紙に包んでビニールやラップに包む
- そのまま冷蔵保存すると見た目が悪くなりみずみずしさが失われる
ナスの果肉はアクが強く空気に触れるすぐに色が変わってしまうので切ったらすぐに水にさらしましょう。
油炒めや揚げものの場合はアク抜きは不要です。
アクを抜かずに味付けした方がツヤがよくなり、変色もあまりせず、風味も良く美味しくいただけます。
常温保存の場合は、どのような食べ物であっても同じかもしれませんが、なるべく早く食べることが一番良いことがわかりました。
冷蔵保存の場合は、美味しくいただくためには保存方法に気をつけることが大事ですね。
冷凍保存の場合は、乱切りにしたり、輪切りにしたり、冷凍保存する前にカットすることで、調理が簡単になるのが嬉しいですね。
というわけで、いただいた半分以上のナスは冷凍保存することにしました。
やはり、そんなに一度にたくさんは食べれませんので、冷凍保存ができることがわかって本当に良かったです。
参考:もやしは野菜なのに消費期限が定められている理由
ナスやピーマンなどの野菜には消費期限が記載されていませんが、もやしには消費期限が明記されています。
日光による殺菌作用のない暗所で栽培される豆もやしは大腸菌などの細菌が増殖しやすく、スーパーの店頭に並ぶ時には、平均して1gあたり100万 – 1000万の細菌があるといわれているほどです。
スーパーなどでもやしを購入したら必ず冷蔵保存をして、消費期限内に食べきるようにしてください。
また、細菌が繁殖しやすいという特性があるので、必ず加熱調理をすることが大切です。
長期間保存したい場合は2週間くらいなら冷凍保存も可能で、流水でさっと洗ってから冷凍保存用の密閉袋に入れて冷凍し、調理する時には凍ったまま使いましょう!
さて、ナスの冷凍保存処理を終わらせましたので、常温保存状態のナスを調理することにしました。
いつもスーパーから買ったその日か、遅くとも翌日には調理していましたので、果肉が若干黄色がかった白っぽい状態のナスを調理することがほとんどでした。
今回は、たくさんナスがあったので少し日にちが経ってしまい、切ってみたところ果肉が、茶色っぽくなっていました!
黒いブツブツの種みたいなものが濃く見えますが、この状態で食べても大丈夫なのか心配になりました。
保存状態があまり良くなくてナスが傷んでしまう場合もあるので、食べるのはやめた方が良いナスの見分け方についても調べてみました!
こんなナスは食べられる?腐ったナスの見分け方とは?
いただいてから3〜4日目に、常温保存しておいたナスを食べようと思って半分に切ったところ、前には白かった部分が若干茶色っぽくなっていました。
種も前に食べた時よりも増えて黒くなっていますがこの状態は食べることができるのでしょうか?
他にも、ナスの状態が微妙な感じになった場合の見分け方について調べてみました!
まだ食べられるナスの見分け方
ナスの種が黒っぽく変色していると心配になりますが、ちゃんと食べられます!
変色している部分が気になるようでしたら、その部分を取り除くだけで食べられますので、全部捨てる必要はありません。
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中身がスポンジ状で、スカスカになっている状態になっていることもあります。
この状態でも、食べることはできますが、かなり味が落ちます。
ナスは低温障害になると茶色く変色したり、スカスカな食感になりやすいものなので、先程紹介した保存方法を守るようにしてください。
腐っていない状態であっても、見るからに鮮度が落ちて、劣化している場合は、必ず加熱処理をして食べましょう。
生で食べたり、漬物にはしないでください。
食べられないナスの見分け方
ナスの保存状態が悪くて腐りかけてくると、種のある内側部分から傷んできます。
カビが生えてきた状態は腐りかけ、またはもう既に腐っている状態なので、残念ながら食べられません。
ナスは腐りますと、ドロドロになるだけでなく、鼻につく異臭がします。
変な汁が出ていたり、明らかに変な臭いがする場合は、腐っていると考えていると良いでしょう。
さすがに、異臭のあるナスをまだ食べられると思う人はいないとは思うのですが、少しでもいつもと違うニオイがするようでしたら、気をつけてくださいね。
今回はお友達からたっぷり新鮮なナスをいただいたわけなのですが、スーパーでナスを購入するときはできるだけ新鮮なものを購入したいですよね。
次章では主婦必見の、新鮮なナスの見分け方を詳しく紹介します。
スーパーで役立つ!新鮮なナスの選び方がコレだ!
今までは、適当に根拠もなく紫色の濃いナスを選んでいました。
色が濃い方が美味しいというようなイメージがあり、色が濃いかどうかだけでナスの良し悪しを決めていました。
せっかくですので、この機会に新鮮なナスの見分け方も調べてみることにしました。
新鮮なナスの特徴
新鮮なナスか見分けるには、ヘタに注目してください。
ヘタの切り口が白く新しく、ガクの部分のトゲが硬いものを選びましょう。
ヘタのすぐ下の部分から全体にかけてやせ細っておらず、丸みを帯びているもの。
表面もつや・はりがあり傷がないもの、色が鮮やかで紫が濃いものにも注目です。
また、いくつか手に持って比較してみましょう。
ナスは水分を多く含んでいる方が新鮮で美味しいですが、古いナスは水分がなくなっていて軽めです。
スーパーで売られているナスの種類
スーパーに行くといろんな種類のナスが売られていますよね。
実は、ナスの種類によって最適な料理も違うので、料理に適したナスを選ぶのも主婦力アップの秘訣ですよ!
ナスの種類と特徴などを詳しく紹介します。
長茄子
長茄子はその名のとおり長さは30cmと長く、果肉がやわらかいのが特徴です。
炒め物や焼きなすにおすすめです。
賀茂なす
賀茂なすは京都特産品で、肉質が細やかなのが特徴です。
田楽や揚げ物におすすめです。
米なす
米ナスはゴロンとした形で大きいのが特徴です。
賀茂なすの代用品としても使われています。
青なす
青なすは皮が緑色のナスです。
熱を与えると果肉がとろりとした食感になり、焼きナスに最適です
白なす
白なすは皮が白いナスです。
熱を加えるととろりと柔らかくなり、田楽や炒め物、揚げ物におすすめです。
水なす
水なすは大阪特産品です。
アクも少なく、みずみずしく生食にぴったり。
ゼブラナス
ゼブラナスはイタリアのナスです。
皮が若干固いのですが、苦味がなく、果肉は締りも良いのが特徴。
炒め物に適していたり、焼きなすに適していたり、ナスの種類によって、それぞれの良さが引き出される調理法があるのですね。
種類によって使い分けるとナスの美味しさが倍増して、ますますナスが好きになりそうです。
新鮮で料理に適したナスの選び方がわかったので、美味しくて日持ちする調理法についても調べてみましたので、ぜひ参考にしてください。
ぜひ試してみて!日持ちする簡単で美味しいナスの調理法をお教えします!
美味しく食べられる状態に保存していたナスを、どんな調理法で料理にするかが腕の見せ所ですね!
ナスはいろんな料理にアレンジできますが、できるだけ日持ちさせたいという場合におすすめの調理法をいくつかピックアップしたので参考にしてください。
簡単で日持ちするナスの調理法
ナスの煮物
冷蔵庫で2日程度
ナスの揚げ浸し
冷蔵庫で2日程度
ナス味噌
冷蔵庫で2〜3日程度。
味噌は防腐剤の役割もありますので、煮詰めれば4〜5日程度もちます。
焼きなす
ラップして冷凍。自然解凍で、味付けは食べる直前にしましょう。
ナスを下ごしらえして冷凍保存後調理する方法
- 適当な大きさの乱切りにする
- 高温の油でさっと揚げる
- 油をペーパーでふき取る
- ジップ付の袋に入れて冷凍
麻婆ナス、ナスのトマト煮、揚げ浸しに使えます。
コツは最後まで調理せずに、ナスがまだ固めの状態で油から上げること。
乾燥ナス
- スライスにする
- 薄い塩水(水500CCに小さじ1の塩)に5分漬ける
- ザルや網に並べで、乾かす
- 天日干し、あるいは、室内で4~7日位干す
使う時は、水で戻すだけです。
味噌汁、煮物、パスタ、ラタトィユ、炒め物等々に。
ナスに限らず、野菜は天日で干しますと、水分が減って味が凝縮されます。
つまり、味が濃くなり、甘みがますということですね。
天気のよい日に日向で5〜6時間干すだけでも大丈夫です。
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乾燥したナスはジッパー付きの袋に入れて冷蔵庫で保存。
生野菜と同様に、煮物、炒め物、揚げ物などの調理に利用できますので、ぜひ挑戦してみてください。
常温・冷蔵・冷凍保存の他に、乾燥するという方法もあったのですね!これは、気がつきませんでした。
水に戻すだけで簡単に調理に使えるので、乾燥ナスも重宝しそうです。
お味噌汁の具に困ったときなど、この乾燥ナスがありますと、とても便利な気がします。
まとめ
今回は、ナスの消費期限やその保存方法を調べてみました。
- ナスは消費期限や賞味期限が特に定められていない
- ナスを長持ちさせるには保存方法に工夫が必要
- 常温:個別に新聞紙に包んで暗所に保管(収穫後4~6日はOK)
- 冷蔵:水分が逃げないようにして野菜室で保管(約1週間はOK)
- 冷凍:下ごしらえをしてから冷凍(約1ヶ月はOK)
- ナスの種が茶色っぽくなった程度なら食べられる
- ナスが腐るとドロドロに溶けて異臭がする
- 新鮮なナスはヘタが白くてトゲが硬い
- ナスの煮物や揚げ浸しは2日くらいなら日持ちする
- ナスは冷凍や乾燥すると長く保存できる
私はナスが大好きですので、傷みやすいナスを美味しく保存する方法を調べて本当に良かったです。
消費期限を伸ばすために冷凍保存ができるのにも驚きましたが、下ごしらえをしてからの冷凍には目から鱗でした。
乾燥野菜は、今まで挑戦したことがなかったのですが、他の野菜と一緒に今度試してみようと思います。
野菜の自然の甘みが凝縮されて、美味しくなるのも嬉しいですが、何よりも消費期限が伸びることと、調理が簡単になるのが嬉しいですね。
ちょっとした工夫で毎日の料理が美味しくて、簡単になるのですね。
皆さんも、ぜひお試しください。