ここ最近、連日実家に行く用事があったのですが、毎日お茶のお供に赤福餅を出してくれていました。
2日~3日経った頃さすがに、「この赤福餅、もしかして賞味期限切れになってない?」と母に聞きました。
「さあ?三重に旅行に行った友達からのお土産なんだけど、賞味期限切れでも何日かは大丈夫じゃない?」と、母は呑気です。
賞味期限が書いてあるはずの箱は、とっくに捨てて冷蔵保存していたとのこと。
確かに、味も臭いも変化はしていないように感じますが、本当に大丈夫なのでしょうか?
今回は、赤福餅の賞味期限について詳しく調べます!
- 赤福餅に書かれているのは消費期限!消費期限切れまでは2日~3日!?
- 消費期限切れの赤福餅は、1日過ぎても食べられないの?
- 赤福餅の正しい保存方法。冷蔵庫での保存はOK?冷凍できる?
- 赤福の過去の食品偽装事件をご紹介
赤福は、過去に食品偽装事件も起こしていますし、疑う気持ちが芽生えたら、今食べた赤福餅に対しても不安になってきました。
今回は、赤福餅の実際の日持ちも詳しく調査しながら、食品偽装事件についても振り返ってみます!
早速ご一緒に確認していきましょう。
目次
赤福餅は傷みやすい!賞味期限ではなく、消費期限が書かれている
赤福餅の”賞味期限切れまでが何日くらいか”を知りたくて調べると、そもそも賞味期限は書かれていないことがわかりました。
赤福餅に書かれているのは、消費期限です。
赤福餅の消費期限
夏期(5月中旬~10月中旬)・・・製造日を含めて2日
冬期(11月中旬~4月中旬)・・・製造日を含めて3日
*赤福のホームページには、「冷蔵庫で保存すると餅が硬くなる」と書かれています。
冷蔵や冷凍などの保存方法については、後ほど詳しくご紹介します。
”お土産もののお菓子には、賞味期限が書かれているのが一般的”というイメージがあります。
赤福餅に書かれているのは、なぜ消費期限なのでしょうか?
消費期限の正しい意味を確認しながら、赤福餅に消費期限が書かれている理由を探ってみましょう!
赤福餅に書かれている『消費期限』の正しい意味を確認!
農林水産省の子供向けに作られたホームページに、消費期限や賞味期限についてわかりやすく書かれていました。
消費期限
未開封で正しい保存方法を守ったときの、安全に食べられる期限。
傷みやすい食品に書かれている。
賞味期限
未開封で正しい保存方法を守ったときの、美味しく食べられる期限。
傷みにくい食品に書かれていて、賞味期限切れになってもすぐに腐るわけではない。
上記のことから、【赤福は腐りやすい食品で、消費期限を過ぎると安全ではない】と読み取れますね。
一般的に、あんこは腐りにくい食品です。
豆知識:あんこが腐りにくい理由
あんこを作るときに使う大量の砂糖のおかげで、腐りにくくなります。
水分が含まれる食品同士は、お互いに水分濃度を調整しようとする性質があります。
あんこの場合は、水分濃度の濃い小豆から、水分濃度の薄い砂糖に水分が移動します。
砂糖は一度つかんだ水分を逃がさない性質があるので、小豆の中は、人間で例えるなら脱水症状のような状態になります。
”食品が腐る大きな原因・水分の中で雑菌が繁殖する”ことができなくなり、あんこは腐りにくい食品となります。
腐りにくいあんこを使っているのに、消費期限が書かれているのは、下記のような理由が考えられます。
理由1. 餅
餅は練るときに空気中の雑菌を含みますし、柔らかい状態だと水分も含んでいます。
時間が経つほどに雑菌が繁殖し、腐る原因になります。
理由2. 持ち歩き時間
赤福餅は元々、伊勢参りの参拝者に向けたお土産品です。
外で持ち歩く時間が長くなると、外気温、直射日光、湿気などの影響で劣化が早まります。
赤福餅に消費期限が書かれている理由は、正式には発表されていませんが、上記のような理由で腐りやすくなることを想定し、消費期限を表示していると予想がつきました。
参考になさってみて下さい。
この予想に基づいて、
「買ってすぐに保冷袋に入れるなどの対策をすれば、消費期限切れでも1日~2日は日持ちするのでは?」
と考えてしまいます。
実際はどうなのでしょうか?
赤福餅の消費期限切れは、いつまでなら安全に食べられるの?
赤福餅は、消費期限切れになったらすぐに腐るのでしょうか?
消費期限切れの赤福餅は食べるor食べない?
消費期限が切れた赤福餅についての口コミを集めて、まとめました。
消費期限切れでも食べる派
- 製造元の赤福自体が消費期限を改ざんしていたくらいだから、食べられる
- 変な臭いがしなければ食べる
- 少し食べてみて大丈夫なら食べる
- 冷蔵庫に入れていれば、1日~2日は平気
- 消費期限切れでも、5日くらいなら気にせず食べる
- 餅は固くなるけど、冷蔵庫で保存しておけば1週間は食べられる
消費期限切れなら食べない派
- ”賞味期限切れ”なら食べるけど、”消費期限切れ”は食べない
- 消費期限切れの赤福を食べてお腹を壊しても、製造者にクレームが言えないから食べない
”消費期限が切れても食べる”という方も、冷蔵庫に入れる、臭いなどを確認してから食べるなどの対策をしていましたね。
安全かどうかの判断方法
消費者庁のホームページに、こんなことが書かれています。
Q.消費期限を過ぎたらどうすればいいですか?
A.「消費期限」を過ぎた食品は品質(状態)の劣化により、安全性を欠く可能性が高いので、食べないようにしてください。
消費者庁 『加工食品の表示に関する共通Q&A』より
それでも、先ほどご紹介したように、「消費期限が切れても食べる」という方がいらっしゃいます。
消費期限の期間が過ぎても、どう見ても食べられるという場合が、実際にありますよね。
そんなときは下記のことを参考に、食べるかどうかを判断して頂けると幸いです。
保存方法で判断
正しい保存方法は後ほどご紹介しますが、下記のような場合には腐りやすくなります。
- 真夏の高温の中で何時間も持ち歩く
- 高温で湿気が多い場所に置く
- 開封後にそのまま放置 など
思い当たる場合には、見た目に変化がなくても慎重に判断なさって下さい。
体調で判断
疲れやストレスなどの影響で、免疫力が弱っている時期が、誰にでもあると思います。
また、お子さんは腸内細菌が十分でないために、免疫力が低いです。
そんな場合は赤福餅に限らず、少しでも怪しいと思う食品は食べないのがおすすめです。
少しの菌が体の中に入っただけでも体調を崩す危険性があります。
手元にある食品を食べるかどうかは、最終的には自己判断となります。
食中毒になると、麻痺などの重い症状が出る危険性もありますので、慎重に判断なさって下さいね。
次に、赤福餅をより安全に食べきれるように、保存方法をご一緒に確認しましょう!
赤服餅の正しい保存方法!冷蔵・冷凍なら何日後まで日持ちするの?
赤福のホームページで紹介されている保存方法は、下記の通りです。
先ほどもご紹介したとおり、季節によって製造日から2~3日が消費期限ですが、
「店頭で翌日までに食べて下さいと言われた」という口コミもありました。
”食べられる期間が本当に短いな”と感じます。
私は東北に住んでいるので、赤福餅を買いに行ったとしたら”滅多に買えない”という心理で、多めに買ってしまうと思います。
そんなときのための保存方法を調べると、冷蔵や冷凍をしているという口コミを見つけました。
冷蔵保存のポイントと日持ち
赤福餅は、”冷蔵保存で1週間ほど日持ちする”という口コミが多くありました。
冷蔵庫で保存するデメリットは、下記の3点が考えられます。
- 餅が硬くなる
- 冷蔵庫の中の食品から臭い移りする
- 結露が原因でカビが生える可能性がある
1つずつ解決していきましょう!
”餅が硬くなる”を解決!
食べるときに蒸しなおすことで、美味しく食べられます。
蒸すのが面倒という方は、ラップに包んで電子レンジで温めて下さい。
温めすぎると溶けるので、数秒ずつお試し下さいね。
”臭い移り”を解決!
臭い移りは、赤福餅を密閉して臭いの強い食品の近くに置かないことで、ある程度防げます。
赤福餅をラップで包んでから、ジップつきの保存袋に入れて冷蔵して下さいね。
”結露が原因のカビ”を解決!
赤福餅を冷蔵庫に何度も出し入れすると、結露が発生します。
1個ずつラップに包んで保存し、食べるときに食べる分だけ冷蔵庫から出すことで、結露とカビを予防できます。
冷凍保存のポイントと日持ち
赤福の冷凍方法はこちらです。
- 1個ずつラップに包む
- ジップつきの保存袋に入れる
- 食べる分だけ出して、電子レンジで温める(10秒~20秒が目安です)
- 2週間程で食べきる
冷蔵保存と同じく臭いうつりや結露の可能性があるので、1個ずつ小分けにして保存しましょう。
実際は1ヶ月ほど日持ちしますが、冷凍やけの影響もあります。
美味しく食べられるのは2週間が目安です。
重ね重ねの注意になりますが、安全に食べられるかどうかは、食べるときに自己判断します。
冷蔵や冷凍していたということで安心せず、その都度慎重に判断なさって下さいね。
最後に、赤福が起こした過去の事件をご紹介します。
衝撃の事実!40年間も消費期限切れの赤福餅が売られていた!
2007年に、赤福の消費期限・原材料偽装問題が発覚し、ニュースで連日取り上げられて、大きな事件となりました。
創業300年以上の人気老舗企業が起こした事件ということで、世間にショックが広がりました。
事件の経緯
保健所に消費期限偽装の情報が入り、立ち入り検査を実施しました。
検査の結果判明したのは、下記の2点でした。
- 未出荷の赤福餅をあんこと餅に分けて、再加工して製品を製造していた
- 原材料の表示を偽っていた
この事実は、地元保健所が10年以上前から把握した上で隠蔽していたということも、大きなショックでした。
新聞各社では、古くて40年も前から偽装をし続けていたと報じられました。
事件後から現在
当時は赤福本店にマスコミが詰めかけ、連日本店での様子が報道されました。
経営陣の退任や消費期限の表示方法の改善などの対策が決まり、事件発覚から数ヶ月後、全店舗で販売が再会されました。
事件から10年以上経った今では、昔と変わらず販売されています。
当時は、赤福以外にも老舗ホテル、老舗料亭などの食品偽装問題が次々に発覚しました。
【老舗、有名=安心】ではないということを、消費者の私達がはっきりと自覚するきっかけになった事件です。
まとめ
赤福餅の消費期限についてご紹介してきました。
赤福餅は、日持ちしないデリケートなお菓子でしたね。
ポイントをまとめてみます!
- 赤福餅の消費期限は、夏や冬などの季節によって2日~3日
- 消費期限は、安全に食べられる期限
- 消費期限切れでも食べられる場合もあるが、自分で慎重に判断するのがおすすめ
- 赤福餅の基本の保存方法は常温で保存
- 冷蔵や冷凍もできるが、いくつかのポイントがある
- 赤福は、過去に食品偽装事件を起こしている
赤福の創業は宝永4年。300年以上の歴史があります。
長い歴史で培ってきたファンからの指示は、食品偽装事件中も衰えませんでした。
事件当時、営業停止しなかった店舗がいつも通り賑わっていたニュース映像を、印象的に覚えています。
現在の赤福のホームページを見ると、安全性をアピールする丁寧な内容になっています。
これからも誠実に、歴史ある赤福餅を私達に提供して頂きたいですね。