とうもろこしは、夏に食べるのが楽しみな、身近な野菜です。
家族全員が大好きなのですが、賞味期限が短いことがたまにキズ。
生で皮付きのまま保存すると、常温でも冷蔵庫に入れても、すぐに劣化してしまいます。
茹でた後に保存しておくと、数日で「腐っている?」「食べられる?」という微妙な味に変化します。
「とうもろこしの賞味期限がどれくらいなのかを、具体的に知りたい!」ということで、下記のことについて詳しく調査しました。
- とうもろこしの賞味期限はどれくらい?
- とうもろこしが腐るとどうなるの?美味しいとうもろこしの見分け方は?
- とうもろこしの正しい保存方法
- とうもろこしが甘くなる!みんなが知らない茹で方をご紹介
とうもろこしには、賞味期限や消費期限が書かれていません。
真空パックで1年中売っているとうもろこしは便利で賞味期限の表示もありますが、やはり食べたいのは新鮮なもの!
”とうもろこしのひげは何?”、”主婦の手間が最大限省ける茹で方”など、とうもろこし情報盛りだくさんでご紹介していきます。
目次
とうもろこしの賞味期限は?皮付きの生と茹でた後で違いはあるの?
夏の初めには、「やっととうもろこしが食べられる季節が来た!」
と喜んで食べているとうもろこしですが、そのうち食べ飽きて放置…なんてことが、たまにあります。
”常温でも冷蔵でもすぐに劣化する”というイメージですが、実際の賞味期限はどれくらいなのでしょうか?
ちなみに、賞味期限の正しい意味はこちらです。
賞味期限とは、未開封&保存方法を守ったときの、美味しく食べられる期限。
消費期限とは、未開封&保存方法を守ったときの、安全に食べられる期限。
生野菜には、法律で賞味期限を表示する義務はありません。
今回は「とうもろこしが美味しく食べられる期限」という意味で、”賞味期限”という言葉を使っていきますね。
生のとうもろこしの賞味期限は当日中!
とうもろこし農家のホームページなどから情報を集めると、
「生のとうもろこしは、買ってきたら当日中に食べるのがおすすめ」となっています。
とうもろこしは、常温に置くと収穫後24時間以内に劣化する、とてもデリケートな野菜です。
実際に私にも経験があります。
空気に触れるのが悪いのかと思い、生のとうもろこしを真空パックに入れて保存してみたこともありました。
結果は、”すぐに腐る”というほどではないのですが、やはり1日で劣化してしまいました。
生のとうもろこしは、なぜすぐに劣化してしまうのでしょうか?
とうもろこしの劣化が早い理由
とうもろこしの最大の魅力は甘さですが、【甘さ=若さ 】でもあります。
実は私たち人間は、とうもろこしがとても若いときに収穫して、甘味を楽しんで食べています。
”若い”ということは、人間と同じく「細胞が元気」、「成長しようとする力が強い」ということです。
野菜が成長すると、人間からは「育ちすぎて大味」、「皮が硬くて美味しくない」「腐る」などと言われるようになります。
とうもろこしの賞味期限を伸ばす方法はこの2つ!
とうもろこしが成長するのを少しでも抑えるのが、賞味期限を伸ばすポイントになります。
1.低温保存
とうもろこしは、高い気温の中で成長する野菜です。
低温保存することで、糖がでんぷんに変わろうとする働きを抑え込み、賞味期限が1~2日伸びます。
なるべく状態を変えずに(皮付きのまま)低温保存をして下さいね。
2.茹でた後に冷蔵庫で保存
こちらは、とうもろこしが美味しい状態で完全に成長を止めてしまう方法です。
水分が多いとうもろこしは腐りやすいので、冷蔵庫で保存します。
*ご紹介した上記2つの詳しい保存方法については、後ほど詳しくご紹介します!
では次に、劣化したり、腐ったりしたとうもろこしの見分け方をご紹介します。
とうもろこしは腐るとどうなるの?見分け方がコレ!
夏の終わりかけには、スーパーの店頭にも、劣化したとうもろこしが売られていることがあります。
”生”と”加熱後”に分けて、とうもろこしの見分け方をご紹介します。
腐った状態と一緒に、美味しいとうもろこしの目きき方法も確認しましょう!
劣化した生のとうもろこしの見分け方
生のとうもろこしの見分け方からご紹介します。
下記のようなとうもろこしは、”水分が抜けている”、”粒が不ぞろい”などで美味しくない状態です。
劣化したとうもろこし
- 皮の色が薄い
- 皮がシナシナ
- ヒゲが少ない
- ヒゲの色が薄い緑(これは、劣化ではなく食べるのには早すぎる状態です)
- ヒゲが乾燥している
- 軽い
- 全体的にやせている
- 粒の真ん中がへこんでいる
*「とうもろこしの先端が赤くなっていて、切ってみたら芯が変色していた」という実体験もありました。
これは、育った環境などによって、本来はとうもろこしの内側に隠れている色素が浮き出た、珍しい状態です。
腐っているわけではないので、気にならない方は食べても害はありませんが、カビなどの可能性もゼロではないので、よく確認して下さいね。
次に、新鮮で美味しいとうもろこしです。
新鮮なとうもろこし
- 皮の色が濃い緑
- ヒゲが多い
- ヒゲがきれいな茶色
- ヒゲがしっとりとしている
- ずっしりと重い
- 全体的にハリがある
- 見た目がみずみずしくて、粒がそろっている
- 茎の切り口がキレイな丸い形
劣化したとうもろこしは、何となく元気がない感じを受けるものです。
上記を参考に、美味しいとうもろこしを選んでみて下さいね。
豆知識:ヒゲの数=粒の数!
とうもろこしのひげは、『めしべ』です。
とうもろこしの粒1つにつき、ひげが1本あるので、ひげが多いとうもろこしは、粒がぎっしり詰まっています。
とうもろこし畑をイメージしてみて下さい。
太い茎のてっぺんについているフサフサの枝のようなものが『おしべ』です。
おしべから花粉が落ち、めしべ(ひげ)につくと受粉し、粒が成長して身が詰まったとうもろこしになります!
加熱後のとうもろこしが腐るとこうなる!
”加熱後のとうもろこしを腐らせてしまった”という、実体験を集めてまとめました。
見た目
- 茶色く変色
- ネバネバ
臭い
- すっぱい臭い
- 納豆のような臭い
味
- すっぱい
- とにかく変な味
- 食感がねちょっとしている
私にも、怪しいとうもろこしを食べた経験があります。
子供の頃、夏に外で遊んでいると、お隣の方がとうもろこしをくれました。
食べてみると、「微妙な味だけど、腐っているってほどでもでもない…」と感じました。
お隣の方の手前全部食べましたが、子供心に危険信号が出ていたことを思い出します。
腐っているかどうかの見分けがつきにくい、微妙なとうもろこしは、自己判断で食べるかどうかを決めることになります。
下記のような方は、注意なさってみて下さい。
- 免疫力が低い方
- 子ども
少しの菌でも激しく体調を崩す可能性がありますので、厳しく判断して下さいね。
次に、とうもろこしを安全に食べるために、正しい保存方法を確認しましょう!
とうもろこしの正しい保存方法とは?常温でも大丈夫なの?
日持ちしないとうもろこしですが、いつでもすぐに食べきれるとは限りませんよね。
下記の3パターンに分けて、正しい保存方法をご紹介します!
- 生
- 茹でた後に冷蔵
- 冷凍できる!生でも茹でた後でもOK
生のとうもろこしの正しい保存方法
生のとうもろこしは、先ほどもご紹介したとおり、買ってきてすぐに食べるのがベストです。
どうしても保存が必要なときは、下記の方法で1~2日保存可能です。
- 皮をむかずに、1本ずつ新聞紙に包む
- 野菜室に、なるべく立てて入れる
とうもろこしの成長を抑えるには、5℃くらいの温度にする必要があります。
一般的に、冷蔵室の温度は2℃~6℃、野菜室の温度は3℃~7℃です。
冷蔵庫は場所によって冷えすぎることがあるため、野菜室が適しています。
茹でた後に冷蔵
先ほどもご紹介したとおり、加熱して成長を止めてしまう方法です。冷蔵庫で2~3日保存可能です。
- 買ってきてすぐに茹でる
- 茹で上げたら、すぐにラップに包む(すき間なく包んで下さい)
- 常温で粗熱を取る
- チルド室に入れる(チルド室に近い冷蔵室でもOKです)
【みずみずしい=雑菌が繁殖しやすい】と考えることもできます。
雑菌は、水分があって温かい所が大好きです。
常温に長時間置かず、なるべく早く冷蔵庫に入れることをおすすめします。
冷凍できる!生でも茹でた後でもOK
とうもろこしが食べきれそうにないときは、冷凍で2週間ほど保存可能です。
生のとうもろこしを冷凍!
2週間程で食べきれば、味の劣化をほとんど感じません!
冷凍庫から出して、凍ったまま茹でると、みずみずしくて甘いとうもろこしが味わえます。
- とうもろこしの皮をむく
- とうもろこしの下に突き出ている茎を切り落とす
- 1本ずつラップに包む
- ジップつきの保存袋に入れて、冷凍する
皮をむくかどうかについては、口コミなどで意見が分かれていました。
私の経験上、皮を1枚ずつむいていくと虫がついていることがあります。
衛生面を考えて、皮をむいて冷凍することをおすすめします。
茹でたとうもろこしを冷凍!
茹でてから冷凍することで、少しだけ料理に使いたいときに便利です!
大きいまま冷凍してもいいのですが、かぶりついたときに食感の悪さを感じます。
今回は、芯から粒を切り落として冷凍する方法をご紹介します。
- とうもろこしを茹でる
- 茹で上げたら、すぐにラップに包む
- 粗熱をとる
- 触れるくらいの温度になったら、ラップをはずす
- 包丁で粒を切り取る
- ジップつきの保存袋に入れる
- 空気をしっかり抜き、密閉して冷凍する
とうもろこしを冷凍すると、実際は長くて1ヶ月ほど冷凍可能です。
ただ、とうもろこしは水分が多いため、臭い移りなどで味が劣化するのが早いです。
2週間を目安に食べきることをおすすめします。
重要!茹でたらすぐにラップをする
とうもろこしを茹でてしばらく置くと、見た目がシワシワ…食感も悪くなって、美味しさ半減です!
そこで重要なのが、サランラップ!
茹でて水分を切ったらすぐに、サランラップでぴっちりと包みましょう。
とうもろこしを茹でると、粒の中の水分の体積が増えて、皮も一緒に膨張します。
茹で上げた瞬間から、粒の中の水分が蒸発していき、あっという間にシワシワになってしまいます。
サランラップで包むことで、水分の余計な蒸発を防いで、みずみずしい食感を保つことができます!
最後に、とうもろこしを美味しく食べる秘伝の方法をご紹介します!
とうもろこしは茹で方で味や食感が変わる!甘味を引き立たせるには?
「とうもろこしは、大きい鍋にたっぷりのお湯を沸騰させてグツグツ茹でる」というイメージの方が多いと思います。
実は、とうもろこしをたっぷりのお湯でグツグツ茹でると、豊富に含まれているビタミンが流れてしまうんです。
甘味を引き立たせて、栄養も十分に残せる茹で方はこちらです!
- とうもろこしの薄皮を2~3枚残して皮をむく
- 底が広い鍋にとうもろこしを入れる(フライパンでもOKです)
- とうもろこしが調度ひたるくらいに、水を入れる
- 中火でゆっくり15~20分ほど茹でる(途中、お湯が沸騰しないように気をつけて下さい)
- とうもろこしの色がキレイな黄色になったら、ザルにあげる
- 皮をむかずに粗熱をとる
- 触れるくらいに冷めたら、皮をむいてすぐにラップに包む
先ほどもご紹介したとおり、収穫してから私たちが買うまでの間に、とうもろこしの糖はでんぷんに変わっています。
沸騰させずにゆっくりと茹でることで、でんぷんがゆっくりと糖に変わり、本来持っている甘さが引き出されます。
豆知識:ちょっと青くさい味が好きな方向けの茹で方
とうもろこし本来の甘味が十分に引き出されると、「砂糖でも入っているの?」と感じるくらいの甘さになります。
そんな甘さが苦手な方は、沸騰したお湯で3~5分茹でて下さい。
歯ごたえがよくて、フレッシュ感たっぷりの味になります!
茹でるよりいいかも!裏技をご紹介
お湯を沸騰させる時間も、鍋を洗う手間もいらない、とうもろこしの加熱方法をご紹介します。
甘みが強くなるのはもちろん、栄養が流れ出る心配も無用の裏技です!
- とうもろこしの皮をむく
- さっと水洗いする(水をかけるくらいでOKです)
- 水分を拭き取らずに、ラップにぴっちりと包む
- 電子レンジで加熱する(大きさによりますが、600wで6分くらいが目安です)
すでにラップに包んでいますので、電子レンジから出してシワシワになる心配は、もちろんありません。
1本ずつしか加熱できないので、時間がかかるのがネックですが、一番手間がかからなくて美味しく仕上がる方法です!
ぜひお試しください♪
まとめ
とうもろこしの賞味期限について調べてきました。
これまで知っていたようで確実じゃなかった保存方法や茹で方などを、整理できました!
ポイントをまとめてみます。
- 生のとうもろこしの賞味期限は当日中。低温で保存すれば1~2日は日持ちすることがある
- 茹でたとうもろこしの賞味期限は、冷蔵庫で2~3日
- 茹でたとうもろこしは、すぐにラップで包むとシワシワにならない
- 茹でたとうもろこしが腐ると、見た目、臭い、味が変化する
- とうもろこしは生でも茹でた後でも冷凍で2週間保存可能
- とうもろこしの甘味を最大限引き出すには、茹で方にコツがある
甘くてついつい食べ過ぎてしまうとうもろこしですが、「消化が悪い」なんてことを言われたりもします。
食べ過ぎると便秘になる可能性もありますが、健康効果が見逃せません!
カロリーが高くて、夏の栄養補給にピッタリですし、ビタミン、カリウム、カルシウムなどの豊富な栄養分が、バランス良く入っている野菜です。
最近は、各地の美味しいとうもろこしが全国に出回っています。
有名なのは、北海道の白いとうもろこし『ピュアホワイト』ですね。
甘味が強く、生でも食べられると聞いて、興味がわきます。
これからは、全国のご当地とうもろこしのお取り寄せも検討しながら楽しんでいきたいと思います♪