【監修者:管理栄養士 浜崎保奈美】
焼肉のタレは、焼肉だけではなく、煮物、炒め物、肉や魚の下味つけなどにも使える万能調味料ですよね!
でも私は、濃い味のせいか、頻繁に使う気にはなれず、ついつい賞味期限切れになるまで、放置してしまいます。
それに、賞味期限が切れたって、一見なんの変化もないですし、食べられるような気がしませんか?
実際のところ、焼肉のタレって、どれくらいの期間、保存できるものなのでしょうか?
詳しく調べてみたいと思います!
- 賞味期限切れの焼肉のタレは、賞味期限が切れても大丈夫?消費期限はどのくらい?
- 1年・2年と長期間で賞味期限が切れても大丈夫なの?
- 焼肉のタレは、腐るとこうなる!
- 未開封なら、賞味期限が切れても大丈夫?開封後はいつまで食べられる?
- 焼肉のタレの正しい保存方法。手作りの場合は、どう保存する
たま~にですが、「使う分だけ作ろう!」と思い立って、自家製の焼肉のタレを作ることがあります。
レシピはいろいろとありますが、りんごやニンニク、ショウガなどのすりおろしを入れることもあるし、生の素材は無添加ですから・・・
「絶対に日持ちしないんだろうな~」
と思いながらもよくよく調べてみると、定番の焼肉のタレ『エバラ焼肉のタレ』も、無添加だということがわかりました!
そっと冷蔵庫を開けると・・・あるある!間もなく賞味期限が切れる、エバラ焼肉のタレ!
ビンの口がややベタついた状態で、ひっそりと保存されていました。
無添加ということは、手作りのタレと同じく、”長期間の保存はできない”ということですよね。
今回は、市販のタレだけではなく、手作りの焼肉のタレについても、保存方法や日持ちを調べていきます!
管理栄養士・栄養士
目次
焼肉のタレが賞味期限切れに!1年や2年以上経ったものでも大丈夫?
”賞味期限”って、切れてもすぐに食べられなくなるという意味ではないですよね?
まずは、”賞味期限”と”消費期限”の意味から確認しましょう!
賞味期限
袋や容器を開けないままで、書かれた保存方法を守って保存していた場合に、
この「年月日」まで、「品質が変わらずにおいしく食べられる期限」のこと。
消費期限
袋や容器を開けないままで、書かれた保存方法を守って保存していた場合に、
この「年月日」まで、「安全に食べられる期限」のこと。
賞味期限は、”美味しさを保証されている期限”だということがわかりました。
ただし!重要な条件がありましたね。
- 袋や容器を開けないままで
- 書かれた保存方法を守って
賞味期限は、製造メーカーなどが検査をした上で、余裕を持って決められています。
賞味期限切れでも大丈夫な場合もある一方で、上記の条件を守らずに保存した場合は、賞味期限にかかわらず食べられなくなることもあると考えてよさそうですね。
ここで、「賞味期限切れの焼肉のタレを食べたことがある」という声を集めてみました。
賞味期限が切れてすぐや、1年や2年などの長期間の賞味期限切れの焼肉のタレは食べられる?
焼肉のタレの製造メーカーなどのホームページを調べても、「賞味期限切れ後、〇日は食べられる」という情報は、出てきません。
上記でご紹介した通り、実際に食べられる期間は保存方法などに大きく左右されますので、製造メーカーなどは責任を持ってはっきりした期間を出せないのだと思います。
ところが、口コミなどで調べてみると、「1年や2年など、長期で過ぎていても、問題なく食べられた」という声が多くて、びっくりしました。
- 2年前に賞味期限が切れた焼肉のタレを使ったけど、家族全員異常なし!
- 1年前に賞味期限が切れた焼肉のタレを食べたけど、全然大丈夫
- 開封後で賞味期限が切れても、変な味がしなければ食べても大丈夫
- 賞味期限切れの食品は、自己責任で食べる。ちょっとくらい過ぎていても問題なし!
- 未開封なら、賞味期限切れ2年くらいは食べられる
- 少しなめて、味が大丈夫なら食べる
- 1年前に賞味期限が切れた焼肉のタレを食べたら、酸っぱい気がしたけど、お腹は壊さなかった
- 賞味期限が切れていても食べられるけど、品質は落ちるので、食べない
”自己責任”ということを念頭に置きながら、賞味期限切れの焼肉のタレに挑戦しているようですね。
ただ、品質が落ちていることは確実ですし、腐っている可能性もあります。
賞味期限が過ぎた焼肉のタレを食べる場合は、”味”や”見た目”を、よく確かめてから食べるようにしてくださいね。
では、食べられない状態の焼肉のタレとは、いったい、どのようなものなのでしょうか?
次にご紹介します。
焼肉のタレは腐るとどうなるの?こんなタレは食べちゃダメ!
私は、先ほどご紹介した口コミほど、焼肉のタレを長期間保存したことはありません。
でも、賞味期限切れの焼肉のタレを食べて、異変を感じたことはないので、共感してしまいました。
賞味期限をチェックせずに食べることすらありましたが・・・下記のような恐ろしいケースも!
全く考えてもみませんでした・・・。
「焼肉のタレが腐っていた!」という口コミなどを集めてみると・・・
- ビンの口やフタに、カビが生えていた
- 焼肉のタレをビンから出すと、カビが出てきた
- フタをきちんと閉めずに保存したら、カビが生えた
- フタを開けたときに空気が抜ける音がした。調べたら、”腐って内部に腐敗ガスが溜まった”ということだった
- バーベキューで焼肉のタレを使って、フタを開けっぱなしにしていたら、ハエが止まっていた
- 色が、黒々しく変色していた
- 鼻に刺さるような異臭がした
上記の体験談を見て、”ドキっ!”としました。
焼肉のタレのフタを開けて、プシュっと空気が抜ける音がしたことがあります。あれは、腐っていたのか・・・。
また、”バーベキューで長時間暑いところに出しっぱなし&フタも、誰やら閉めていない人がいる”なんてことも、よくある話ですよね。
【賞味期限や消費期限が切れる】=【絶対に食べちゃダメ】ということではありません。
特に賞味期限は”美味しく食べられる期間”なので、切れても気にせず食べがちですよね。
でも、こんなおぞましい自体も起こり得るということは、念頭に置いておいていただけると幸いです。
食べきれる分だけ買って、賞味期限が過ぎるまで残さないようにすることを心がけましょう。
次に、焼肉のタレに書かれている「開封後はお早めにお召し上がりください」について、具体的な意味を調べてみました。
「開封後はお早めに」の「お早めに」とは具体的にどれくらいなの?
焼肉のタレなどの加工食品には、賞味期限の他に「開封後はお早めにお召し上がりください」と書かれていることがよくあります。
でも、「お早めに」ってどれくらいなのでしょうか?
焼肉のタレの製造販売で有名な、エバラ食品のホームページに、具体的な期間が書かれていました。
Q:開封したら「お早めに」と書いてありますが、どのくらいの期間で食べたらいいですか?
A:焼肉のタレ類 目安 2週間くらい
当社商品には保存料を添加しておりません。使用方法や商品および保存状態により食べられる期間は異なります。
他の製造メーカーなどが発売している焼肉のタレで、保存料が添加されている場合は、日持ちする期間が長いこともあると思います。
そんな場合でも、使用方法や保存方法を守ることが、安全に食品を食べられるポイントであることは変わりませんので、しっかり覚えておきたいと思います!
では最後に、焼肉のタレの詳しい保存方法を確認しましょう!
焼肉のタレの正しい保存方法!手作りの場合はどうしたらいいの?
まずは、市販の焼肉のタレの、正しい保存方法から見ていきましょう!
焼肉のタレには、未開封と開封後で別の保存方法が指定されていることもありますので、商品をよく見てみるのがおすすめです。
市販の焼肉のタレの正しい保存方法
市販の焼肉のタレには、下記のような保存場所が書かれていると思います。
- 冷蔵庫
- 冷暗所
- 常温
冷暗所と常温の違いをご存知でしょうか?ちょっと紛らわしいですよね。確認してみましょう!
まずは、”冷暗所”をご紹介します。
冷暗所
- 常温よりも涼しいところ(一般的には1~15度)
- 直射日光の当たらないところ
- ジメジメしていない、風通しが良いところ
- 温度変化があまりないところ
次に、”常温”を確認しましょう。
常温
- 15℃~25℃(薬事法で規定されている常温)
- 5℃~35℃(JIS規格で規定されている常温)
- 直射日光が当たらないところ
- ジメジメしていない、風通しが良いところ
- 温度変化があまりないところ
ご家庭では、軒下や玄関先などが冷暗所や常温に適した場所になると思います。
けれど、軒下や玄関先に食品を保存できるスペースがあるご家庭の方が、少ないのではないでしょうか?
また、”風通しがいい”などの条件を満たすのも、結構難しいですよね。
そんな場合は、冷蔵庫でOKです。
冷蔵庫の中は直射日光が当たらず、温度も一定ですので、焼肉のタレの保存に適しています。
冷蔵室の温度は2~6℃くらい、野菜室の温度は3~7℃くらいが一般的ですので、どちらに入れてもOKです。
手作りの焼肉のタレの正しい保存方法
実際に”焼肉のタレを手作りしている”という方の意見を、まずは見てみましょう。
- 数ヶ月の保存を可能にするには、冷凍がおすすめ
- 水分がある材料は後で加えるという方法なら、冷蔵庫でも日持ちする
- 材料を良く煮詰めて、きちんと煮沸した保存容器を使い、しっかりとフタをすれば、常温で半年は大丈夫
- 材料に火を通さない焼肉のタレは、冷蔵庫で1週間ほど日持ちする
焼肉のタレのレシピは、材料も作り方も、さまざま。
となると、保存場所や保存日数を明確にご紹介するのは、難しいですが、安全に美味しく食べきるために、下記の保存ポイントを参考にしてみてくださいね。
- 煮沸などで殺菌した容器に入れて、しっかりと密閉して保存する
- 食べきれない分が多いときは、冷凍保存するのが安心
- 冷凍庫での保存期間は、1ヶ月ほどが目安
- 冷蔵庫で保存する場合は、1週間を目安に食べきるのが安心
*衛生的な環境で作ることもお忘れなく♪
実際はもっと長い期間保存している方が多かったのですが、食べられるかどうかの他に、酸化などによる劣化も気になるところです。
冷凍庫や冷蔵庫内にも菌はありますし、他の食品への匂い移りなど、さまざまな影響があります。
まとめ
焼肉のタレの賞味期限について詳しく調べてきました。
保存方法に気をつける必要がある食品でしたね。
ポイントをまとめてみます。
- 焼肉のタレは、賞味期限にかかわらず食べられることもあるが、食べられなくなることもある
- 正しい保存方法を守って、食べる前には状態をよく確認するのがおすすめ
- 焼肉のタレは腐ると、カビの発生、変色、異臭などの変化が起こることがある
- 「開封後はお早めに」と書いてあるときは、2週間を目安に食べきるようにする
- 常温や冷暗所と書いてあっても、いい保存場所がないときは、冷蔵庫に入れたほうがよい
- 手作りの焼肉のタレは、冷凍庫で1ヶ月程、冷蔵庫で1週間程を目安に食べきるのが安心
実は、我が家の冷蔵庫を見ると、焼肉のタレが3本ありました。
全てが半分以上残っている状態で、私の記憶では、一番古いものは半年ほど保存しています。
今回調べた、「開封後はお早めに」の2週間を、とっくに過ぎていますね。
「もったいない」と後ろ髪を引かれながらも、一度全て捨てることにしました。
大型連休などがあると、友達や家族と集まって焼肉をすることがよくあり、ついつい多めに焼き肉のタレを買いがちです。
焼肉以外にも賢く使うように努力しながらも、やはり、食べきれる分だけ買うということを守るのが一番なのかもしれませんね。