【監修者:管理栄養士 坂本圭子】
美味しいお米にこそ虫がつくというのはよく知られていますが、米にダニのような小さい虫が混ざっているのを見ると結構ショックで、全部捨ててしまいたいほど気分が悪いものですよね。
私もお米に小さい虫がたくさんついているのを見て、本当にショックで捨てようと思いました。
でも捨てるのはちょっと待ってください!お米につく小さい虫を駆除する方法があったので安心してください。
こちらの記事では、今では快適な米びつを保っている私が以下の項目について詳しく紹介します!
- お米につくダニのような小さい虫の正体とは?
- お米についたダニや小さい虫の駆除する方法を教えます!
- お米に虫が寄ってくるのはどうして?発生原因を徹底解明
- 虫を徹底予防!正しいお米の保存方法
茶色い小さい虫または白い小さい虫がつくようなお米は、農薬や薬品を使っていないもしくは少ない安全で美味しいお米である証しで、もし食べてしまったとしても害はないそうです。
でも、ダニのような小さい虫がついたお米は食べれるといっても、アレルギーの心配もありますし、なんだか気持ち悪いですよね。
徹底的にダニや小さい虫を予防するための対策についても調べたので、我が家では安心して美味しいお米を食べています!
虫が大嫌いな私の友人は、米袋にダニのような小さい虫がうごめいているのを見て捨てる寸前だったところ、私が試した駆除方法で無事に退治できたと喜んでいました。
この記事では、お米に虫がついて本当に困った私の実体験を含めた対策をお伝えしますので、同じように悩んでいるあなたのお役にたてると思いますので是非最後までご覧くださいね!
管理栄養士・栄養士
目次
お米にダニが!食べても大丈夫?駆除する方法はある?
ダニのような小さな虫が入ってたからそのままお米を捨ててしまうのはもったいないですよね。
でも、気持ち悪いので食べたくないのも正直な気持ちですが、結論からいうとダニのような小さい虫が発生した米でも食べれるので捨てないようにしましょう!
米に発生した小さい虫は害がなく、 比較的簡単に駆除できますので、よほど被害がひどい場合以外は、駆除して食べてしまいましょう。
お米に発生したダニや小さな虫の駆除の方法
お米にダニのような小さい虫がついているのを見つけたら、すぐに駆除しましょう。
虫が大人になって卵を産み付けてしまうと、更に増えてしまう恐れもあるので早めに駆除することが大切です。
我が家でお米に虫が発生した時に行った方法は比較的簡単に駆除できますので、ぜひ今すぐに実行してみて下さい。
お米についた虫の駆除の方法・我が家の体験談
我が家では、米びつに小さい虫が発生しました。(後で調べたところノシメマダラメイガでした)
その時はそれはもうびっくりして、『このお米、全部捨てようか?』と思ったのですが、お姑さんに相談すると『美味しいお米ほど虫がつきやすい』ことと、駆除方法を教えてくれました。
お米についた虫を駆除の方法は以下の通りです。
- 午前中、米を大きなザルまたは新聞にお米を広げて、半日陰(直射日光が当たらない程度の場所)で天日干しする
- 時間は2~3時間でOK!強い日差しはお米が不味くなるので時間を短めに調整する
- 米びつを掃除して天日干しする
- お米を研ぐ前はザルでふるって、細かな糞や食べカスを取り除く
さらに、お米を研ぐときのポイントを教えてもらったところ、『虫が食べたスカスカのお米や取りきれなかった幼虫は水に浮くので、水を替えながら綺麗にしてから炊くと、お米の味を保てる』ということでした。
早速お米の天日干しを実行したところ、米から小さな虫がわらわらと逃げて行くのが見えて怖かったです!(お米の虫は光が苦手なんだそうです)
そしてお米を研ぐと、カスや幼虫などが水面に浮いてきました。
優しく混ぜながら、綺麗になるまで水替えしてお米を炊いたら、普通に美味しかったです。
はじめは抵抗ありましたが、これは安全なお米の証!とすぐ慣れました(笑)。お姑さんが言うことには、虫のつかない米なんてむしろ怖い!とのことです。
虫の発生したお米を食べても害はありませんが、まれにアレルギーの原因になることがあるので、上記の方法でしっかり取り除きましょう。
また、チャタテムシは、米に穴を開けて卵を産み付けるため、たくさん発生してしまっている場合は、精米し直すと安心です。
さて、お米の虫を駆除しただけでは、米びつ内に残された卵や蛹から再び発生してしまうので、同時に米びつも掃除することが大切です。
米びつの掃除方法は以下になります。
米びつの掃除方法
米びつに入れていたお米に虫が発生した場合は、米びつの材質によって掃除方法が異なるので、正しい方法を守って丁寧に掃除しましょう!
プラスチック製の米びつの場合
プラスチック製の米びつはお手入れが比較的簡単です。
ただし、お米の糠(ぬか)には油分があるので、水拭きだけでは汚れの蓄積を防げません。
台所用洗剤で綺麗に洗ったら天日干しをします。
桐の米びつの場合
桐の米びつは水洗いNG!カビの原因にもなるのでやめましょう。
小さなハケなど(100均で購入できます)で、内側の細かなクズなどを綺麗に掃き出します。
特に容器の角や端は念入りに!新しい歯ブラシなどでも代用可能です。
さらに清潔なふきんで乾拭きをしてから天日干しをします。
米びつの掃除の際、是非チェックしてほしいことは、米びつの蓋の裏や溝です。
茶色い小さな粒のようなものが付いていたら、それはサナギの可能性があります。
サナギは触るとポロっと簡単にとれます。
蓋の裏や溝までしっかりとチェックしてハケで綺麗に掃除してくださいね!
米びつの消毒について
天日干しをすれば消毒は必要ないほどです。
実際、我が家では10年以上、天日干し以外していません。
でも、ダニや虫の発生した時などには、やはり消毒した方が気分が良いですね。
そんな時には消毒用アルコールスプレーを使うとよいですよ。
お米に匂いがつくこともなく手軽です。
これでお米についた小さい虫を駆除して、米びつのお手入れ方法もしっかりわかったので一安心ですね!
それにしても、米についた小さい虫の正体は何だったのか気になりますよね。
実は、お米が大好物!という虫はいろんな種類がいます。
次章ではお米につく虫の種類について詳しく紹介します。
ダニだけじゃない!お米にわく小さい虫の正体とは?
お米に発生する小さい虫とは、ダニの仲間もいますが他の種類の虫もいます。
二度とお米に発生させないためにもそれぞれの虫の特性を把握しておきましょう!
お米につくダニの正体とは?
お米につくダニの正体は、「コナダニ」や「ケナガコナダニ」で大きさは0.3mmほどです。
クリーム色っぽいのでお米と同化してわかりにくいかもしれませんが、たくさん発生すると肉眼でも見えやすいです。
布団などにいるイエダニとは違い、コナダニは人を刺すことはありません。
しかしコナダニを放置すると、コナダニをエサとする「ツメダニ」が発生することがあり、ツメダニは人を刺すこともあります。
コナダニは、様々なものを食べます。
例えば、穀物、乾麺、パン、菓子類、カツオ節や煮干し、顆粒ダシなどです。
我が家も以前、顆粒ダシをプラスチックケースに入れて保管していた時、やられてしまいました。
容器の底のほうに、明らかにダシの顆粒よりも細かい粉末が溜まって行くのでわかりやすいです。
密閉保存していない場合はチェックしてみてください。
お米につくダニ以外の小さい虫の正体とは
お米につくコナダニやケナガコナダニ以外にも小さい虫がついている場合があります。
「コクゾウムシ」は、体長2~3mmの茶色い虫で、お米に穴を開けてその中に卵を産む厄介な存在です。
精米する際に取り除くのが難しいため、成虫を見つけたらすぐに取り除きましょう!
「チャタテムシ」は体長1mmほどの小さな虫で、一見するとダニやシロアリのような外見をしています。
高温多湿を好むため、梅雨の時期に多く発生しやすいので注意が必要です。
「ノシメマダラメイガ」は白い小さいな幼虫が米につきやすく、成虫になると体長7~8mmの小さな蛾になります。
白い糸を出して米を鎖のようにくっつけ、米を食べて成長して卵まで産み付けてしまいます。
我が家の米びつに発生していた小さい虫の正体とは、ノシメマダラメイガでした。
米びつの中で、お米が直径1センチ弱くらいのダマになっているものが、ちらほら見つかりました。
後にそれが、幼虫の出す糸だとわかりましたが、触るとすぐにほぐれるので、はじめは気にならなかったのです。
そのうち米びつから羽の生えた成虫が現れてびっくり仰天したというわけです。
お米にはいろんな虫が寄ってきやすいのですね・・・。
もうあんな嫌な思いはしたくないので、二度と虫を寄せ付けないためにも虫が発生する原因を知っておくことも大切ですね。
次章では米に小さな虫が発生する原因について詳しく調査しました!
もう見たくない!虫やダニの発生時期や発生原因を絶つ方法とは?
お米にダニや小さい虫を発生させないための対策をしなければ!と大げさに考えると億劫になってしまいますが、ちょっとした心がけで随分差が出るものです。
そのためにも、虫の発生原因を知っておくと良いですよ。
発生しやすい条件や原因は主に以下になります。
- 梅雨から夏にかけての時期が発生しやすい
- 気温が20~30℃に発生しやすく、25℃を超えると活発になる
- 虫やダニは食品のカスや食べこぼし、カビなどの餌があると発生しやすい
- 米ぬかの匂いによってくる
コクゾウムシは精米工程の熱では死滅しないので、稀に買った時点で混入していることも稀にあります。
コクゾウムシやチャタテムシは、屋内外問わず日本中に生息しています。
ダニや虫をシャットアウトするための対策をより完全に近づけるには、虫やダニが発生する環境をつくらないことに尽きます。
なぜなら、いくらお米の保存に気をつけても、他の食品に虫やダニが発生するとお米に移ってしまうからです。
ダニや小さい虫が発生しない環境をつくらないために気をつけるべきことを確認しておきましょう!
ダニや小さな虫の発生原因を絶つ方法
ダニや小さな虫が発生しないようにするには、以下のポイントを抑えておきましょう!
カビが生える高湿度の環境をつくらない
お米に寄ってくるダニや小さな虫は湿度が高くてカビが生える場所を好むものが多いため、お米を保管する場所の湿度にも以下のポイントに気を使いましょう。
- 室内の湿度を60%以下にする
- 風通しを良くして結露の発生を防ぐ
特に湿度が高くなる梅雨から夏にかけては、お米を保管する環境に配慮することを忘れないください。
虫の餌になるものは徹底排除する
お米以外に虫が好む餌になるものを放置しないことも大切です。
- チャタテムシはダニや食品のカス、本の糊などを好む
- コクゾウムシは穀物などを好む
- コナダニは穀物や顆粒だし、お菓子、乾麺などさまざまなものを好む
餌となる食べこぼしなどを放置することのないように掃除機などで常に綺麗にしておき、餌になるような食材は密閉して保存しましょう!
『虫の発生原因や気を付けるべき事は分かったけど、実際にはどんな風に保存したら良いのかな?』と思われた方もいらっしゃるのではないでしょうか?
次の項では、虫の発生原因を作らないように正しいお米の保存の仕方についてお伝えします。
虫やダニの発生を予防!お米の正しい保存方法とは?
残念ながら、こうしたら小さい虫やダニをお米に絶対につかないようにできる!という確実な方法があるわけではないんです。
なぜなら、米袋を開封する前に卵が産み付けられている場合も稀にあるからです。
しかし、家庭できるダニや虫の発生を防ぐ最も有効な方法としては、密閉して冷蔵保存するのが正しい保存方法と言えます。
虫を寄せ付けないために家庭できるお米の保存方法について確認しておきましょう。
お米を保存する際のポイント
お米は乾燥していれば良いわけではなく、水分量15パーセントがベストと言われています。
必要以上に乾燥させると、優しく研いだだけでもお米が割れてしまい、お米がとても不味くなる要因になります。
炊いた時に、艶も味気もないパサパサでボソボソのご飯になってしまうんですよ。
冷蔵庫で保存するときには、水分が逃げないように必ずしっかり密閉してくださいね。
経験がありますが、レジ袋に入れて野菜室に入れたくらいの密閉ではアウトです。
ただ、現実的には冷蔵庫でお米を保存するのは場所を取るため難しいことも多いかもしれませんね。
我が家でも、一度冷蔵庫での保存を試しましたが、実践的ではなかったので(家族が多く、とにかく冷蔵庫に入れたいものが多いんです!)冷蔵庫での保管はあきらめました。
我が家でも実践していますが、お米の正しい保存方法は、次のようになります。
- 米びつ用の防虫剤か唐辛子を数本入れておく
- 風通しの良い涼しい所に保存する
- 半月~1ヶ月程度で食べ切れる量を購入する
- 新しい米は古い米を使い切って米びつを綺麗にしてから入れる
- 乾麺や小麦粉など虫の餌になるような食材を密閉保存する
以上のポイントを抑えつつ、我が家で実践しているお米の保存方法を紹介します。
我が家では、かれこれ15年以上虫の発生を防ぐことできているでのお米の保存方法を具体的にご紹介したいと思います。
実録!?これでダニや虫が発生しなくなりました!
我が家では、米びつの虫を防ぐための対策に、桐製の米びつを使っています。
桐製の米びつは、桐の性質により防虫効果があり、気密性に優れ、湿度を良い状態に保ってくれる、まさにお米を美味しく保存するのに最適で、掃除も簡単!
置いている場所は、食器棚の下段の扉の中です。(もう15年くらい使っているので、年季が入ってお見苦しいのですが、ご参考になるかと思いますので写真を貼りますね)
左:扉を閉めた状態
右:扉の中の桐製の米びつの様子
※この扉の中には、米びつだけを置いています。他の食材などは、保存していません。
お米が空になったら、新しいお米を入れる前に米びつのチェックをし、細かなカスなどが気になるときだけ米びつにブラシをかけ、綺麗に乾拭きして天日干しをしています。
食器棚の扉の中に桐製の米びつを置くという二重のガードが功を奏しているのか?この方法のみですが、虫の発生は無くなりました。
ちなみに、食器棚はキッチンにあります。
我が家のキッチンは北側に位置しており、常に換気扇のスイッチはONにして、風通しを良くしています。
まとめ
お米につく小さな虫の対処法などを調査した結果は以下の通りです。
- お米に小さな虫がついてもしっかり洗えば食べても良い
- 虫がついたお米は天日干しをすると駆除できる
- 米びつも掃除をして天日干しをしておく
- 米につく虫はコナダニやノシメマダラメイガ、コクゾウムシ、チャタテムシなど
- 高温多湿で餌になるものが多い環境は虫が発生しやすい
- 虫の発生を絶つためにも虫が好む環境を改善する
- お米の保存は冷蔵庫で密封容器に入れるのがベスト
- 風通しが良い場所で米びつに唐辛子などを入れるのも良い
- お米は半月から1ヶ月程度で食べ切れる量を買う
いかがでしたか?
はじめて見るとびっくりしてしまう米びつの虫ですが、よほど被害が大きくなければ大丈夫!
事実、虫が発生するようなお米って本当に美味しいものなんです。
簡単に駆除ができますし、予防方法もあります。
この記事をお役に立てていただけましたら幸いです。
最後までお読みいただきましてありがとうございました。