【執筆者:編集部 今冨るみ子】
周りにも人がいるのに、なぜか虫が寄ってくるのは自分だけという経験のある人は多いと思いますが、さまざまな理由があります。
虫が寄ってくる人は好かれる臭いを出していたり、特有の色の服を着ていたりするのですが、病気がうつることもあるのでなるべく避けたいですね。
そこでこの記事では、虫が寄ってくる人の原因や特徴、対策について紹介します。
虫が寄ってくるのは自分だけのこと
- 寄ってくる原因
- ハエが寄ってくる人の特徴
- 蚊が寄ってこないようにする対策
- 病気を媒介する虫
とくにハエや蚊が寄ってくる人にはぜひ読んでほしい内容です。
目次
虫が寄ってくるのは自分だけの謎 | 虫が寄ってくる人の特徴
虫のなかでもハエは汚いものに止まるイメージがあり寄ってこられたら迷惑ですが、好かれる理由があります。
- 腐敗臭、発酵臭
- 黒いもの
ハエやコバエが寄ってくるのは、残念ながらそれらの虫に好かれる臭いを出しているからといわれています。
原因の1つは臭い | ハエから好かれる匂いがある
ハエはつぎのようなものを食べており、それらの臭いに近い腐敗臭や発酵臭を好んで寄ってくるようです。
- 生ごみ
- 排泄物
- 死骸
- 腐った果物・食べ物
- 樹液
また、日本にいるコバエは主に4種類でそれぞれ好む臭いがちがいます。
ショウジョウバエ | ・生ゴミに発生 ・腐った果実 ・アルコール ・生ゴミ |
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ノミバエ | ・三角コーナーまわりに発生 ・台所や食卓 ・腐った果実 ・アルコール ・生ゴミ |
チョウバエ | ・お風呂やトイレの排水回に発生 ・スカム ・ヘドロ |
キノコバエ | ・観葉植物の腐葉土に発生 ・観葉植物 ・土に生える真菌類 (キノコなど) |
このことから、ハエを発生させないためには、生ごみから腐敗臭や発酵臭がしないようにこまめに処分することが大切だとわかります。
冷蔵庫や生ごみから小さい虫がわいたらこちらの記事を参考にしてください。
詳しくはこの記事をチェック!
ほかにも汗に含まれるアンモニアの臭いも好むので身体を清潔にしておくことも大事です。
しかし、フローラル系の柔軟剤やシャンプーの匂い、エタノールを含む整髪料やローズ系の香水に強く反応するコバエもいます。
ワキガの臭いも虫が寄ってくるといわれますが、医学的な根拠はないようです。
ハエは特有の色をエサとまちがえて寄ってくる傾向もあります。
ハエが寄ってくる色がある | エサとまちがう
ハエは色を識別でき、黒っぽい服を着ていると、エサとかんちがいして寄ってきやすいといわれます。
黒い服着てるからかわからないけど
めっちゃハエがついてくる— もりりん (@HELO86337184) August 13, 2018
自分だけハエが寄ってくると感じたら、黒っぽい服のせいかもしれません。
化学的な根拠はありませんがスピリチュアルな意味を見出す人もいるようです。
スピリチュアルな意味でとらえる人も
虫が自分にだけ寄ってくるのは、スピリチュアルな観点からは、「何かメッセージやサインを伝えようとしている」といわれます。
金曜日くらいから、ずーと逃げない一匹のハエがいるの😥窓を開けても逃げない😅何でだろうと調べてみた。スピリチュアルでは、ハエは『変化』に敏感な生き物。私にメッセージを伝えに来てくれたんだ!😱先程、ようやく逃げてくれました👋 pic.twitter.com/zICqK45H3k
— 💫クリスタル💫♡アルクトゥルス♡ (@mzdLpWsZl3ftCFn) July 25, 2021
どの虫が寄ってくるかで自分が出している波動がわかるともいわれますが、科学的根拠はないようです。
- 波動の高い虫…てんとう虫、ちょうちょ、トンボ、蜘蛛
- 波動の低い虫…ハエ、ゴキブリ
ハエと似たようなもの寄ってくる傾向のある虫に「蚊」がいます。
蚊の虫が自分だけ寄ってくる理由と対策
なぜか自分だけ寄ってくる虫のなかで「蚊」も代表的なものですが、「二酸化炭素」「体臭」「体温」の順で感知して人に寄ってくるようです。
そのため、つぎのような人が蚊に刺されやすいといわれています。
- 汗をかく
- 体臭が強い
- 動く
- 体温が高め
- 飲酒した人
- 妊婦、子ども
- 黒い色
- 血液型がO型
血液型も関係があるようで、実際の調査でO型の人はA型よりも2倍蚊に刺されやすい結果になったようですが、理由はまだ明らかではないようです。
蚊は遠く離れていても人を見つける能力があります。
人が吐く二酸化炭素と体温で血を吸う対象を見つける
蚊は60m先二酸化炭素を感知して近づき、より体温の高い人に寄っていきます。
体温が高い人は基礎代謝が高いので、二酸化炭素の排出が多くなり蚊に刺されやすくなるようです。
また、アルコールが体内で消化・分解されると、いつもより多くの二酸化炭素が呼吸とともに吐き出され体温も上がることから、飲酒時は通常の状態よりも蚊に刺されやすくなります。
蚊は人の体温くらいから40℃までは感知し、それ以上高くなると生物ではないと判断します。
蚊は体臭によっても血が吸える生物を見つけます。
臭いにも反応 | 蚊が好きな匂い
蚊は体臭に含まれるさまざまな匂い物質に寄ってくるので、臭いが強いと刺されやすいといわれています。
蚊にとって体臭にカルボン酸を多く含む人は魅力的
蚊を惹きつけるには、その人特有のにおいが関わっていることが分かっていた。そして今、カルボン酸の酸っぱい香りがリストに加えられる(Cell誌)
残念ながら皮膚に悪影響を与えずにカルボン酸の生産を変更することは難しいhttps://t.co/5xCvX0l6DQ— Dr. Tad (@tak53381102) October 23, 2022
また、お風呂に入らなかったり汗をふかなかったりして皮膚に菌が増えると、臭う物質も多くなるのでその分体臭が強くなり蚊も寄ってきやすくなります。
蚊に好かれないためにはハエと同じく、身体を清潔に保つことが大切ですね。
蚊も寄ってくる色があり、これを付けていると刺される可能性が高くなります。
蚊が寄ってくる色
蚊は光の波長で色を識別でき、保護色である黒は目立たなくなるため寄ってくるといわれます。
蚊は、黒→青→赤→黄→白の順に引き寄せられるので、刺されないためにはなるべく白っぽい服を着ることが大切です。
↓黒い服は蚊がよってくる、というのは本当。黒、というより黒っぽい、暗めの色には蚊もハエもわんさか寄ってくる。蚊にたかられやすいのは、黒、紺、ダークグレイ、濃い目のカーキ。服だけじゃなくバックなどの持ち物が黒くても寄ってくるので要注意。
— Miki Hirano (@mikihirano) September 12, 2014
蚊に刺されないようにするには、虫よけスプレーを使ったほうが確実です。
虫除けスプレーで対策するのが効果的
市販の虫よけスプレーに使われる成分は主に2種類です。
ディート | ・1番強い虫よけスプレー ・蚊・ブヨ・ダニ ・蜂とアリには効果なし ・濃度30%は12歳未満は使用できない ・衣服を汚す可能性 |
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イカリジン | ・蚊・ブヨ ・蜂とアリには効果なし ・小児でも使える ・衣服を傷めない |
虫よけスプレーは皮膚や衣服につけて効果が発揮されるもので、空気中に噴霧しても意味がないので注意しましょう。
環境や安全面が気になる場合は、天然成分から作られた虫よけスプレーがおすすめです。
安全面で心配なら蚊が嫌うアロマやハーブを使っても
ディートやイカリジンを含む虫よけスプレーに抵抗がある場合は、虫除け効果のあるハーブやアロマオイル(精油)を使ってみましょう。
ただ、効果はそこまで強くないといわれています。
アロマオイル | ・シトロネラ ・ユーカリレモン ・レモングラス ・ゼラニウム |
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ハーブ | ローズゼラニウム |
ハーブのローズゼラニウムは蚊嫌草(カレンソウ)とも呼ばれ、庭に植えておくと蚊よけになるようです。
手作りアロマスプレー
材料
・50mlスプレー容器
・無水エタノール:小さじ1
・アロマオイル:5~10滴
・精製水:45ml
- 50mlスプレー容器に無水エタノールを入れる
- ①にアロマオイルを入れてよく振りまぜる
- ②に精製水を入れてよく振りまぜる
アロマオイルは蚊が嫌いなものを、1種類ではなく数種類をブレンドすると香りに深みがでます。
ディートやイカリジンを含む虫よけスプレーに比べると効果は弱く、防腐剤が入っていないため2週間程度で使い切る必要があります。
天然成分で作った虫よけスプレーも販売されています。
虫に刺されるとかゆいだけでなく、病気を媒介していることもあるので注意が必要です。
虫が寄ってくると病気がうつるおそれも | コバエや蚊も要注意
虫から刺されると、媒介している病気がうつったりアレルギーが発症したりすることがあるので、寄ってこられずにこしたことはないですね。(※1)
ハエ | ・赤痢 ・チフス ・コレラ ・O-157 ・皮膚疾患 ・目の疾患 |
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蚊 | ・デング熱 ・チクングニア熱 ・ジカウイルス感染症 ・日本脳炎 ・ウエストナイル熱 ・黄熱 ・マラリア ・遅延型アレルギー |
ハチ | ・皮膚が腫れる ・アレルギー症状 (アナフィラキシーショック) |
マダニ | ・ライム病 ・日本紅斑熱 ・重症熱性血小板減少症候群 ・発熱 ・下痢、腹痛 ・紫斑 ・神経症状 |
クロメマトイ (ヒゲブトコバエ) |
目の病気 |
チャドクガ | 皮膚炎 |
ネコノミ | 水泡 |
ハチに刺されると痛みがあるのはもちろんですが、ほかにも注意したい危険があります。
アナフィラキシーショックが心配なハチ
ハチに刺されると2回目以降にハチ毒のアレルギーになるおそれがあり、アナフィラキシーショックを起こすこともあるので、病院で検査をしてもらったほうがいいようです。
お知らせです。木の近くで作業していた所、蜂に襲撃されてしまい重度のアナフィラキシーショックで病院に運ばれました…めっちゃキツかった、息できないし嘔吐止まらなかったし…ああ、どう森の村人って蜂に襲撃に遭ったらこんな感じなんだろうな… pic.twitter.com/Y3VGWj9DGK
— Sukaroは黒豆人間 (@kizuitara_iru) June 19, 2023
ハチが寄ってきやすい条件はつぎのものがあります。
- 甘い匂い(香水、制汗剤、花の香り)
- 体臭
- 食べ物の匂い
- 黒いもの
甘い香りのする香水や整髪料などはハチを興奮させる物質が含まれ、食品や日用品のなかにもフェロモンに似た成分が入っていることがあることがわかっています。
人の汗にも反応することがわかっているので、ハチが活発な時期はとくに身体を清潔にして甘い匂いのするものは付けないようにしたいですね。
野外でお菓子やジュースなどの甘いものを食べるときはハチに注意して、出しっぱなしにしないことも大切です。
また、黒くて動くものはハチにとっては敵と感じるようなので、7月~10月の活発な時期は白っぽい服装で出かけましょう。
蚊やハチなどに刺されたときに毒を吸い出す道具があると便利です。
ちなみにアンモニアをかけたりアロエを塗ったりするのは効果がないようです。
草むらに行ったらマダニにも気をつけましょう。
マダニは感染症がこわい | 自力では取るのは危険
マダニにかまれて自分でつまみ取ると、口だけ皮膚に残り病原菌が体内に入るおそれがあるので、必ず病院で処置してもらいましょう!
山や畑などの草むらで素肌をさらしているとマダニに刺されるおそれがあるので、軽装ではなく肌が全部かくれる服装をすることも大切です。
たまに目に虫が入ることがありますが、偶然ではなく狙われている可能性があります。
顔に寄ってくるメマトイ | 目に注意
コバエのなかには顔に寄ってくる、とくに目を狙ってくるメマトイという小さな虫がいますが、眼の病気を媒介するおそれがあるので注意が必要です。
メマトイは、涙に含まれる塩分やたんぱく質を摂取するために、黒くてツヤのあるものに寄ってくる習性があるといわれますが、理由ははっきりとわかっていないようです。
うっとしいメマトイ
虫の目レンズを付けたiPhoneで撮影しているとレンズを目玉と勘違いしたのかメマトイが接近してきたのでスローで撮影。 pic.twitter.com/WVhgG4xTzU
— gen (@genikez) May 15, 2023
虫が寄ってくるのは注意が必要なことが多いので、対策をしてなるべく避けるようにしましょう。
結論 | 虫が寄ってくるのは自分だけなのは臭いや色など理由がある
- 汗や体臭は早めに清潔にする
- 甘い匂いも避ける
- 黒より白っぽい服がベター
- 肌の露出を避け虫除けスプレーを
- 病気を媒介する虫もいるので注意
虫が寄ってくるのは自分だけなのは、好かれる臭いを出していたり、黒い色のものを身につけていることが多いです。
ハエも蚊も病気を媒介していることがあるので、それぞれの虫が寄ってくる特徴を知ってなるべく接触を避けるようにしましょう。