【執筆者:編集部 井上ゆうこ】
コンセントに電源プラグをさすとき光るのは、接続直前で一瞬流れる電流が原因の場合は、故障や出火を心配しなくても大丈夫です。
ただし、ほかの原因によっては、小さな火花だけで済まず火災につながる危険性があるので注意が必要です。
この記事では、電化製品を正しく安全に使うポイントを、次の項目に沿って解説します。
- どうして光るのか
- 安全な場合と危険な場合
- 電気火災の原因
- 電化製品の扱いで注意すべき点
コンセントの差し込み口が光って不安な人、電化製品から出火しないか心配な人には知ってもらいたい情報なので、ぜひ最後まで読んでくださいね。
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目次
コンセントにさすとき光るのは安全・危険どちらの場合もあり
電源プラグとコンセントの間で発生する火花は、原因によって安全な場合と危険な場合があります。
火花の原因 | |
---|---|
安全 | 抜きさしのとき一瞬流れる電流 |
危険 | ・金属製品の挟み込みによるショート ・トラッキング現象 |
電源プラグをコンセントにさすとき、一瞬電流が流れるので小さな火花が見えることがありますが、安全性に問題はありません。
しかし、金属製品を挟み込んだことによるショートや、電源プラグとコンセントの間の湿ったホコリが原因の火花は、出火につながる危険性があります。
危険な火花を防止するのはもちろん、安全性に問題のない火花もなるべく避けたほうがいいでしょう。
電化製品とコンセント両方正常なら一瞬火花が出ても大丈夫
電源プラグをコンセントにさすとき、パチっと音がして差し込み口が一瞬光っても、電化製品のコードやプラグ、コンセントに異常がなければ危険ではありません。
電化製品の電源を入れたまま、コンセントに抜きさしすることが原因といわれます。
ただし、待機電力を消費する電化製品は、電源をオフにして抜きさししても、火花を完全に防げないこともあります。
待機電力とは
コンセントに接続されている電化製品が、使っていないくても微量に消費する電力。メモリ、モニター表示などの機能維持、リモコン受信機などの指示待ち、携帯電話の充電器など接続するだけで通電する製品で消費されます。
このほかに、やけどや火事につながる火花もあるので、原因と対策を確認しておきましょう。
金属製品を挟み込むと危険|やけどや火事の原因にも
電源プラグをコンセントにさすとき、一緒に金属製品を挟み込むと、ショートしてやけどや出火につながるので要注意です。
ショートとは
何らかの原因で、電気が決められた回路を通らずに近道して流れること。ショートすると超大電流が流れて熱が発生し、火が出ることもあります。
原因となる金属製品は、アース端子、ヘアピン、キーチェーン、針金入りモールなどです。(※1)
火事にまでならなくても、ヒヤッとした経験がある人は多いので、十分注意しましょう。
コンセントの隙間にネックレスが落ちて、火花ちった💦
めーーーちゃあせった😭
火事にならなくてよかったけど、、、大事なネックレスが、、、🥲みなさんもコンセントの隙間、、、
お気をつけください、、萎 pic.twitter.com/CpSMOJFG0C— 星沢 しおり (@shiorioshirii) November 9, 2022
電源プラグをさす時の不注意や、子供のいたずらで起こることが多いので、次の点に気をつけましょう。
- 他のプラグやアース端子を挟まないように、目視で確認する
- 金属製品は子供の手が届かない場所に置く
- 使用していないコンセントは、いたずら防止用のコンセントカバーをつける
電化製品の使用の有無に関わらず、電源プラグとコンセントが接続されているときは通電しているので、常に火災や感電の危険性があると考えましょう。
普段プラグを抜きさししないコンセントには、また別の発火原因がひそんでいます。
長期間のさしっぱなしはトラッキング現象が起こる可能性あり
さしっぱなしの電源プラグは、トラッキング現象によって火事になる危険性があります。
電源プラグとコンセントの間にたまったホコリに湿気が加わると、小さな火花が繰り返し発生し、やがてプラグの差し刃間に電気の通り道ができて放電、出火に至る現象。
目で見えにくい場所で発生するので、発見しづらいのが厄介なところです。
普段から、トラッキング現象が起こらないように対策をしておきましょう。
- 定期的に掃除をしてホコリをためない
- 使っていないコンセント差し込み口を塞ぐ
- 使用時以外は電源プラグを抜く
- 古いタップを使わない
トラッキング防止用のカバーも市販されているので、必要に応じて活用してください。
▼プラグをさした状態でホコリを防ぐカバー
▼使っていないコンセントを塞ぐキャップ
長期間プラグがさしっぱなしになる冷蔵庫や、湿気が多い場所にある洗濯機などのほかに、エアコンの電源プラグでトラッキング現象が発生し、火が出た事例もあります。
本棚の背面破壊してコンセント見てびっくり、ここまでヤバいことになっていたとは…
ほんと火事にならなかったのが奇跡だわ、見た瞬間さすがに変な汗と声が出た
トラッキング現象怖え、みんなも見えない所のコンセントは注意しよう
(まじで) pic.twitter.com/xyBr5HEw2l— なまうに (@hotdogjumpingf1) February 8, 2019
ここまで紹介したコンセント周辺の発火以外に、電気コードが原因の住宅火災も多く発生しています。
電気火災はコンセント周り以外の原因も|コードの破損と絶縁劣化
住宅火災の出荷原因には、タバコ、ストーブ、コンロと並んで電気コードも多く含まれます。(※3)
電気コードでショートすると大きな火花が発生し、コードが燃えて火が出ることがあるのです。
ショートの理由 | 原因 |
---|---|
コードの破損 | コードにかかる物理的な負担 |
絶縁劣化 | 使用に伴ってコードの ビニール被膜が劣化 |
電気コードの中には、細い線を数十本束ねて1本にした銅線が、2本通っています。
物理的な力を加えると、コードが潰れたり、一部の銅線が切れた箇所が発熱してビニール被膜を溶かしたりすることで、銅線2本が接触してショートします。
また、電化製品使用時には必ず発生するコードの熱によって、ビニール被膜の絶縁能力が徐々に低下する「絶縁劣化」が起こります。
絶縁劣化が進み、2本の銅線間で電気が流れるとショートにつながるのです。
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電気コードのショートを防ぐために、避けるべきNG行為を確認しておきましょう。
電気コードからの出火を防止するポイント
電気コードからの出火を防ぐために、コードの破損や絶縁劣化を促進する行為は避けてください。
次の行為は、コードの破損や、銅線の一部破損に伴う発熱につながるのでやめましょう。
・釘やステップル(コの字型の留め釘)でコードを打ちつける
・コードを引っ張ってプラグをコンセントから抜く
コードが高温になる以下の行為は、発火や絶縁劣化の促進につながるので控えてください。
・タコ足配線をする
なお、正しく扱っていて見た目には異常がなくても、古いコードは傷んでいることもあるので買い替えをおすすめします。
レンチンしてたらバン!という音ともに火花が散り、この通り😱コードがネジネジになってはいたけど、10年も使っていたけど、まさか、よもや😰火事にならなくて良かった~。皆様もお気をつけ下さい🙇🏻💦こえぇー pic.twitter.com/NzKgaBggQM
— 松尾しより🌸ハーレクイン20号10月6日「孤独な領主」が掲載されます🌸 (@ShiyoriM) December 14, 2017
電気コードは正しく扱って、電気火災を防ぎましょう。
結論|コンセントにさすとき光る原因によっては出火の危険性あり
- 大丈夫な場合と危険な場合がある
- 電源プラグの抜きさしは基本スイッチを切ってから
- さすときの金属製品挟み込みと溜まるホコリに注意
- 電気コードの破損や劣化は危険
- コンセント・コード周りは正しく取り扱って出火を防止
電源プラグをコンセントにさすときの火花は、心配ないものと危険なものがあります。
火事の危険性がある火花も、さすときに異物を挟まないように注意したり、こまめにホコリを掃除することで防げるので、ぜひ気に留めておきましょう。
コンセント周りだけでなく、コードの損傷や劣化にも十分注意して、正しく電化製品を使ってくださいね。