【執筆者:編集部 柴崎マリ】
レトルトご飯が体に悪いと言われるのは、食品添加物や製品の開封時に感じる独特のにおいが原因です。
しかし、食品添加物や開封時のにおいが体に悪影響を与える危険性は低く、むしろ食べ過ぎによる肥満の方が心配な要素と言えるでしょう。
この記事では、レトルトご飯の影響を知りたい方のために、以下の情報をご紹介しています。
レトルトご飯のこと
- 食品添加物への心配が不要な理由
- 独特のにおいの原因
- 1日の適量目安
- 含まれている栄養素
レトルトご飯は手軽なうえに体に必要な栄養も含まれる食品です。
上手に活用すれば時短や栄養補給にも役立つので、ぜひ最後まで記事を読んで食事に取り入れてみてください♪
目次
レトルトご飯は体に悪い?食べすぎなければ大丈夫
パックご飯、レンチンご飯とも呼ばれるレトルトご飯が体に悪いと言われるのは、食品添加物や製品独特のにおいが原因です。
食品添加物 | ほとんど心配ない |
---|---|
独特のにおい | 容器に使用された接着剤のにおい |
肥満 | 食べ過ぎによる肥満の可能性 |
食べ過ぎによる肥満の心配はあるものの、食品添加物やにおいのもとである包装容器が健康に害を及ぼすことはほとんどありません。
特にレトルトご飯は保存期間が長いため保存料の大量使用を心配する声もありますが、多くの場合保存料ではなく特殊な製法で長期間の保存を実現しています。
賞味期限が長いのは特殊な製法を使用しているため
レトルトご飯は、賞味期限を長くするため以下のような特殊な製法で微生物が増殖できないように工夫しています。
- 加圧・加熱殺菌
調理後、お米を包装した容器を加熱・加圧し殺菌 - 無菌包装
調理前のお米を殺菌、その後は無菌状態で調理・包装
食品の腐敗は、付着した微生物が増殖することで引き起こされます。
密封状態のレトルトご飯に殺菌処理を施すことで、菌の増殖を抑えられるのです。
一部のレトルトご飯には保存期間を延ばす以外の目的で食品添加物が使われていますが、安全性に問題はありません。
食品添加物は安全性を調査済み
食品添加物は国が厳しく調査し安全性に問題がないと認めたもののみ使用でき、使用量にも厳格な決まりがあります。(※1)
そのため、同じ添加物を極端に過剰摂取するようなことがない限り問題になる可能性は低いです。
また、食品添加物には風味付け以外にもうれしい効果があり、私達の食生活を豊かにしてくれる側面もあります。
酸化防止剤 | お米の酸化を防ぐ 風味の変化や酸化による消化器障害を防ぐ |
---|---|
ph調整剤 | 食品の品質を保ったり保存性を高めたりする |
酸味料 | 酸味と味の調節 |
食品添加物が心配な場合は無添加の「サトウのごはん」がおすすめです。
また、レトルトご飯特有のにおいは食品添加物によるものではなく、包装容器に使われた接着剤のにおいである可能性が高いです。
開封時のにおいは容器の接着剤の可能性
レトルトご飯を調理したときに感じる独特のにおいは、包装容器に使用している樹脂接着剤が原因の場合が多いです。
お米そのものが原因ではないので、問題なく食べられます。
ただ、加熱後に放置したレトルトご飯から異臭がする場合は、ご飯そのものが傷んでいる可能性もあります。
調理後は長持ちしないので、素早く食べましょう。
詳しくはこの記事をチェック!
レトルトご飯そのものは体に悪くありませんが、食べ過ぎは炭水化物の摂り過ぎで悪影響が出る場合もあるので、適量を知ることが大切です。
食べ過ぎは肥満の危険|健康のための適量
白米には多くの炭水化物が含まれているため、食べ過ぎると肥満になりやすいというデメリットがあります。
白米の1日の適量は、お茶碗約4杯分(500~700gほど)と言われているので、決して少ない量ではありません。(※3)
上記の量は主食を白米のみとした場合の目安なので、総合的なバランスに気をつけて食べる量を調整しましょう。
食べ過ぎは禁物なレトルトご飯ですが、体に必要な栄養素を含む食品なので、程よく取り入れると効率よくエネルギーを摂取できますよ。
レトルトご飯の栄養は白米とほぼ一緒
レトルトご飯には炭水化物やたんぱく質、ミネラルなどの栄養素が含まれています。
製品によっては食品添加物が含まれていることもありますが、栄養素のほとんどは炊飯器で炊いた白米と変わりません。
炭水化物 | 生命活動に必要なエネルギー |
---|---|
たんぱく質 | 筋肉や髪など体を作る |
カルシウム | 体の機能を正常に保つ |
マグネシウム | |
ビタミンB1・B2 |
白米の栄養の大部分は体に必要なエネルギーとなる炭水化物なので、程よい摂取がおすすめです。
同じく炭水化物を多く含む小麦粉に比べると、粒が大きい白米は体への吸収速度が緩やかで腹持ちもいいというメリットがあります。(※5)
また、レトルトご飯は白米の他にも種類が豊富で、上手く取り入れれば食卓が豊かになります。
忙しいときにも手軽に栄養補給!美味しい活用方法
白米以外にも種類が豊富なレトルトご飯は、調理の手間が省けたり白米とは違う栄養を含んでいたりとメリットがあります。
健康志向の方には玄米のレトルトご飯がおすすめです。
白米よりもビタミンや食物繊維などの栄養が豊富に含まれています。
赤飯タイプのレトルトご飯は鉄分やカリウムがたっぷり。
鉄分不足になりやすい女性にもうれしい製品です。
鶏のかま飯といった調理に一手間かかるご飯もレンジで簡単に用意できます。
賞味期限が長いレトルトご飯は、備蓄しておけば忙しい日にも役立つのでぜひ活用してください。
結論|レトルトご飯は食べすぎなければ体に悪いことはない
- 食品添加物や独特のにおいによる健康への心配不要
- 食べ過ぎによる肥満に注意
- 1日にお茶碗4杯分(500~700g)ほどが適量の目安
- 炭水化物は多くの食品に含まれるので総合的なバランスが大事
- 栄養素は炊飯器で炊いた白米とほぼ変わらない
レトルトご飯の賞味期限が長いのは特殊な製法を行っているためで、保存料が使われている製品はまれです。
食品添加物が使われている製品も一部にはありますが、厳しい検査を通過して使用を許可されたものなので、体への悪影響はほぼないと言えます。
むしろ食べ過ぎによる肥満が心配ですが、炭水化物は体に必要な栄養素でもあるので、全体的なバランスを考え食べる量を調節しましょう。