先日、年代の違う仕事関係の方数人とランチをしていた時のこと。
20代のA子さんが「こないだ料理してたら計量スプーンが見つからなくて、砂糖が大さじ1だったから15グラムはかって入れたんですよ。そしたらすごく甘くなっちゃって。大さじ1って15グラムでしたよねー?」と話しはじめました。
すかさず「大さじ1って15mlでしょ?」と私が答え、「そうそう。g(グラム)とml(ミリリットル)は全然違うのよ」と50代のB子さんも続きました。
それを聞いて「えー!? だからちゃんと作ってるのに時々変な味になってたんだ…。じゃあ1mlって何グラムなんですか?」とA子さんから質問が出たのです。
私(心の声):え?どうなんだろ??説明できない!!
私は、g(グラム)とml(ミリリットル)が違うということは分かっているので、いつも計量カップとキッチンスケールを使い分けてはかっていました。
g(グラム)とml(ミリリットル)の違いについて、子どもの時に母親から教わったり、家庭科の授業で習ったりした記憶がありますが、しっかりと1mlが何グラムとは理解していませんでした。
主婦歴も長くなってきたのにこれでは恥ずかしいかも…。
聞かれてみると確かに気になります!今後のためにもさっそく調べてみました。
そこで今回は、
- 1mlって何グラムなの?水、油砂糖…手軽に調べる方法は?
- 計量カップがない!大きさ(ml)を重さ(グラム)に変換して解決
- キッチンスケールがない!重さ(グラム)を大きさ(ml)に変換して解決
- 計量カップもキッチンスケールもない!困ったときの代用アイディア
といった内容について私と一緒に勉強していきましょう。
聞かれた時にさっと答えられるとハナタカですよ!
目次
1mlって何グラムなの?水、油、砂糖…手軽に調べる方法は?
まず、そもそも単位がたくさんあるから紛らわしいんじゃないの? そんな風に思う方もいるでしょう。
そこで最初に単位についておさらいしてみます。
よく使う計量単位
g (グラム) |
質量の単位。 | kg(キログラム)の1000分の1の質量。1円硬貨が1g。 |
kg (キログラム) |
質量の単位。 | |
ml (ミリリットル) |
体積の単位。 | l(リットル)1000分の1の体積。1㎤(立法センチメートル)、1cc(シーシー)と同じ体積。 |
dl (デシリットル) |
体積の単位。 | l(リットル)10分の1の体積。 |
l (リットル) |
体積の単位。 | |
cc (シーシー) |
体積の単位。 | 1㎤(立法センチメートル)、1ml(ミリリットル)と同じ体積。 |
日常で私たちが使用する単位としては、料理レシピなどによく出てくる、g(グラム)、ml(ミリリットル)、cc(シーシー)になります。
しかし現在、国際単位系 (SI) や日本工業規格JISにおいては、ccは使用できない単位となっている(注1)そうで、mlの使用も推奨されていないそうです。
ccは手書きすると
数字の「00」や英語の「oo」と紛らわしいため、
国際基準やJISでの使用が禁じられています。
引用元:違いを解決するサイト
「同じ体積ならひとつの単位に統一して!」と思ってしまいますが、依然として日本の料理にはmlもccもたくさん登場しますので、覚えておかないわけにはいきませんね。
計量カップやキッチンスケールがなかったら?
私は夕食を作る時など、たいていスマホを使いクックパッドなどのレシピを参考にします。冷蔵庫にある食材を使ったベストな料理を教えてくれ、調味料などもしっかり書かれていて分かりやすいですよね。
しかし分量については、冒頭の会話のように砂糖大さじ1のように書かれている場合や、水500ccのように単位で書かれている場合などさまざま。
もし計量スプーンや計量カップ、キッチンスケールがない場合には、きちんとした数字が分からないということになってしまいますよね!?
一人暮らしの方であれば、計量スプーンや計量カップくらいまでは持っていても、キッチンスケールまでは持っていない!なんて方もいらっしゃるかも知れませんよね。
そこで、相互に変換できる換算表がないかチェックしてみることにしました。
計量カップがない!大きさ(ml)を重さ(グラム)に変換して解決
1mlが1グラムではないと紹介してきましたが、じつは1mlが1グラムのものもあるんです。それが「水」。水をはかる時だけは同じ数量で間違いないんですね。
それを踏まえ、その他の主な食材についてもまとめてみましたよ。
mlをグラム(g)に変換できる換算表(約)
食品名 | 小さじ1 (5ml、5cc、5㎤) |
大さじ1 (15ml、15cc、15㎤) |
1カップ (200ml、200cc、200㎤) |
水・酒・酢・母乳 | 5g | 15g | 200g |
醤油・みりん・味噌 | 6g | 18g | 230g |
食塩 | 6g | 18g | 240g |
上白糖 | 3g | 9g | 130g |
グラニュー糖・油・バター | 4g | 12g | 180g |
豆乳・牛乳・ヨーグルト | 5g | 15g | 210g |
生クリーム | 5g | 15g | 200g |
重曹・マヨネーズ | 4g | 12g | 190g |
小麦粉 (薄力粉・強力粉) |
3g | 9g | 110g |
片栗粉 | 3g | 9g | 139g |
コーヒー | 2g | 6g | 60g |
はちみつ | 7g | 21g | 280g |
ほかにも、塩酸1ml=0.0365g、メタノール(25℃)1ml=0.78493gなど、料理には使いませんがこのように質量が変わるものがあります。
砂糖なんて、1mlはだいたい0.6gとなりますから、1mlが1gだと思って調理してしまってはかなり甘い料理になってしまいますね。
また、計量スプーンや計量カップではかる時にはひとつポイントがあります。
それは、「粉なら箸などですり切ったものを1杯」「液体なら表面張力が働くまで並々注いで1杯」とすること。
ただ、計量スプーンやカップの種類によっては液体でも「すり切り1杯=1杯」とするものもあるようなので、気になる方はあらかじめ計量機器に水を入れて重さをはかり、確かめてみるとよいでしょう。
これからは、計量スプーンや計量カップがない時は、この換算表を参考にグラムで量ってみてください。
キッチンスケールがない!重さ(グラム)を大きさ(ml)に変換して解決
反対に、グラムをmlに変換したい時もありますよね。キッチンスケールなどの機器がないと困ってしまいます。
そこで、反対の換算表もご用意しました。
グラム(g)をmlに変換できる換算表(約)
食品名 | 5g | 15g | 200g |
水・酒・酢・母乳 | 5ml (cc、㎤) |
15ml (cc、㎤) |
200ml (cc、㎤) |
醤油・みりん・味噌 | 4.16ml (cc、㎤) |
12.5ml (cc、㎤) |
173.91ml (cc、㎤) |
食塩 | 4.16ml (cc、㎤) |
12.5ml (cc、㎤) |
191.66ml (cc、㎤) |
上白糖 | 8.33ml (cc、㎤) |
25ml (cc、㎤) |
307.69ml (cc、㎤) |
グラニュー糖・油・バター | 6.25ml (cc、㎤) |
18.75ml (cc、㎤) |
22.22ml (cc、㎤) |
豆乳・牛乳・ヨーグルト | 5ml (cc、㎤) |
15ml (cc、㎤) |
190.47ml (cc、㎤) |
生クリーム | 5ml (cc、㎤) |
15ml (cc、㎤) |
15ml (cc、㎤) |
重曹・マヨネーズ | 6.25ml (cc、㎤) |
18.75ml (cc、㎤) |
210.52ml (cc、㎤) |
小麦粉 (薄力粉・強力粉) |
8.33ml (cc、㎤) |
25ml (cc、㎤) |
363.63ml (cc、㎤) |
片栗粉 | 8.33ml (cc、㎤) |
25ml (cc、㎤) |
287.76ml (cc、㎤) |
コーヒー | 12.5ml (cc、㎤) |
37.5ml (cc、㎤) |
666.66ml (cc、㎤) |
はちみつ | 3.57ml (cc、㎤) |
10.71ml (cc、㎤) |
142.85ml (cc、㎤) |
ほかにも、塩酸1g=(約)27.39ml、メタノール(25℃)1g=(約)1.27mlなど、料理には使いませんがこのように質量が変わるものがあります。
キッチンスケールがない時は、この換算表を参考にmlを算出してくださいね。
計量カップもキッチンスケールもない!困ったときの代用アイディア
「そうは言っても、うちには計量カップもキッチンスケールもないよ」という方もいらっしゃるかもしれません。
そこで、質量や体積をはかるために代わる道具がないか調べてみました。
身近なもので量る
- ペットボトル
大きなものは2リットル、小さなものは500ml(cc)が多いですね。ラベルに書いてある表示の量を確認して、目安にできます。 - ペットボトルのふた(約3×1.5cm)
1杯で約7.5ml(cc)。2杯で大さじ1になります。 - 一般的なコップや、お米用カップ
1杯で180ml(cc)になります。
ほかにもいくつかアイデアがありますよ。
1、米専用計量カップがない場合は普通の計量カップを使う
お米1合は、180mi(cc)です。なので、通常水や酒などを量る計量カップの分量で、180mlまでお米を入れれば1合がはかれるんですね!
また、キッチンスケールなどではかる場合は、1合は約150gと考えましょう。
お米専用の計量カップがないと、本当に困るので、これは覚えておきたいところです。
2、牛乳瓶
牛乳瓶で牛乳を飲むお宅では、牛乳瓶を使ってはかることもできます。
牛乳瓶は200ml(cc)。1カップの代わりになりますね。
3、おたま
昔ながらの通常サイズのおたまは、1杯50ml(cc)になっています。水や酒であればグラムも同じなので、1杯50gとしても使えますね。
4、プリンやゼリーの容器
小さいお子さんがいるお宅なら、プリンやゼリーの空き容器があることもあるかと思います。
この容器には、容量が書いてありますので、いざという時に計量カップの代用ができるのです。
5、家にあるスプーンを使う
計量スプーンがない時、家にある普通のスプーンを代用することができます。
デザート用のスプーン1杯はだいたい5ml(cc)なので小さじ1杯、カレーなどを食べる大きめのスプーンはだいたい15ml(cc)なので大さじ1の代わりに使えます。
覚えておくととっても便利ですね。
あいまいな表現
私は性格上気になりませんが、よく夫が「ひとつまみって何よ? 俺の『ひとつまみ』じゃ多いよね?」などど聞いてきます。
せっかくなので、こちらも調べてみました。
ひとつまみ | 小さじ1/4。親指、人差し指、中指で挟んだ量。 |
少々 | 小さじ1/8。親指、人差し指で挟んだ量。 |
しょうが1かけ | 大さじ1。親指くらいの大きさ。チューブでは約7cm。 |
にんにく1片 | 小さじ1。小房に分けた1片。チューブでは約3cm。 |
ひとつまみと少々に差があったなんて驚きです。だいたい、少々やひとつまみ、適宜などと書いてあると全部同じくらいの量にしてしまっていました。
当たり前のように目にしている文字でしたが、調べてみないと分からないものですね。
料理を作る時にあなたは「目分量」派ですか?それとも「キッチンスケール」を使ってきっちりと計る派でしょうか?後者の方の場合、レシピサイト(投稿者によって)や料理本によって材料の単位が異なると迷ってしまいますよね。今回の記事と併せてこちらの記事でも食材の換算について詳しく紹介していますので是非、読んで下さい♪
まとめ
計算が苦手なので自分で換算したら絶対間違える…という方は、こちらのサイトのように、自動で換算してくれるものがあるのでうまく利用してみてくださいね。
最後に、今回のポイントをまとめます。
- g(グラム)とml(ミリリットル)は違う
- ml(ミリリットル)、㎤(立法センチメートル)、cc(シーシー)は同じ体積
- 水は1ml=1gで計算できる
- それ以外のものは、換算表を使って確認する
- 計量機器がない場合は、家庭にある代用可能なものを知っておくと便利
mlとグラムは違うとは分かっていたものの、はかるものの種類によってここまでに違うとは思っていませんでした。
なんなら、「いざという時はだいたい同じで作っても大丈夫でしょう」くらいに軽く考えていたのに、結構衝撃です。
私のようにこんなに細々覚えるのは厳しい…と思うタイプは、素直に計量スプーン、計量カップ、キッチンスケールなどの便利グッズをそろえておくとラクですが、
「水は1ml=1g」「米1合=150g」など基本的なポイントを知っておくだけでも役立ちそうですね。
この記事が少しでもあなたのお役に立てたなら、嬉しく思います。