【執筆:ヨセミテ編集部】
濃縮還元ジュースは「ストレートジュースと比較して栄養がないのでは」「食品添加物が含まれている」など体に悪いイメージを持つ人もいるようですが、深く心配する必要はありません。
小さいお子さんがいる家庭では、特に添加物の危険性について慎重になる人もいるかもしれませんね。
この記事では食品添加物が持つ役割や安全性、製法によるデメリットはあるのか、などを以下の項目で紹介していきます。
濃縮還元 のこと
- ストレートジュースとの違い
- 含まれる添加物や安全性
- 加工段階で栄養素は減るのか
- 飲み過ぎによる注意点
りんごジュース・オレンジジュースのほか、トマトジュースや野菜ジュースでも使われる製法です。
日頃の水分補給や野菜不足解消を意識して「よく飲んでいるかも」という人は、ぜひ最後まで読んでみてください。
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目次
濃縮還元が体に悪いと言われる原因や「栄養がない」の真偽
濃縮還元とは、野菜・果実から搾汁した液体から水分を取り除き、その濃縮果汁に再度水分を加え、元の100%濃度に戻す方法です。
濃縮した後は長期保存が可能となりますが、香りが飛びやすいので「香料」が添加されるものが多く、ほかにも酸化防止剤(ビタミンC)が加えられるのもあります。
食品添加物 の不安 |
通常量であれば問題ない |
---|---|
栄養成分 の損失 |
ストレートジュースとほぼ変わらない |
アレルギー | 体質による |
ストレートジュースは?
原料の果実や野菜を搾汁して、殺菌や冷却をしたものです。香りも飛びにくく、果物そのもののフレッシュな風味が堪能できます。
濃縮還元の成分表示でよく見かける「香料」も、分類上は食品添加物になります。
香料や食品添加物の危険性
香料は大きく分けて合成香料と天然香料に分けられますが、成分表示では一括して「香料」と表記され、使用した物質名も省略して良いというルールがあります。(※1)
現在許可されている合成香料は2500品目、天然香料は612品目あり、微妙な組み合わせで香りを作り出しています。
複数の組み合わせが必要であり、全ての物質名を記載する必要性が低いと考えられていることが一括表記の理由です。
安定した味を通年で楽しめる技術として優れている点が「濃縮還元」の最大のメリットと言えますね。
一方で、ストレートジュースはその都度取れたもので味わいが微妙に変わる点が魅力でもあります。
そして、コレは秋映のストレートジュース! 甘味は少なくて香りが良い。うまい!! pic.twitter.com/YORnsb7yGA
— 兎屋白兎 (@hacto_k) October 8, 2022
ストレートジュースは贈答品としても人気ですよ♪
濃縮し保管する工程が入る分「濃縮還元は栄養が少ないのでは?」と心配する人も多いかもしれません。
特に野菜ジュースのように健康づくりで活用している人は気になるポイントでしょう。
ストレートと栄養成分を比較すると
濃縮還元の方が工程は多く保存の段階で香りが飛びやすいことは事実ですが、加熱殺菌や搾汁の工程はストレートにおいても共通であり、栄養成分に関してはほぼ同等と考えられています。
濃縮還元の製造方法
真空蒸発濃縮法:減圧した機械で水分を飛ばす
(最も一般的であり芳香成分が飛びやすい)
凍結濃縮法:液体中の水分を凍らせて分離
逆浸透濃縮法:水分子しか通らない特殊な膜を用いて果汁を分離
ただどちらも生の野菜・果物より栄養素の含有量が落ちることは事実です。
栄養素の代表例
・食物繊維:搾汁により壊れやすい
(特に不溶性食物繊維)
野菜ジュースを健康づくりで取り入れている人は、あくまでも栄養補助の役割と捉えましょう。
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また、飲み過ぎは糖質の過剰摂取による肥満や生活習慣病などの原因となるおそれがあります。
選び方や1日の摂取量なども把握しておくと安心ですね。
体に優しい濃縮還元ジュースの選び方|飲み過ぎによるデメリット
成分表示を見て、砂糖や塩分など無添加のものを選びましょう。
また、砂糖無添加でも果物や素材そのものに含まれる糖質で高カロリーになりやすいので飲み過ぎには注意が必要です。
カロリー (kcal) |
糖質(g) | ||
---|---|---|---|
雪印 メグミルク |
Dole アップル100 |
92 | 22.8 |
Dole オレンジ100 |
90 | 20.3 | |
カゴメ | 野菜生活100 オリジナル |
68 | 15.7 |
野菜一日 これ一本 |
66 | 13.2 |
糖質は体のエネルギー源となる大切な栄養素ですが、摂り過ぎると中性脂肪に作り変えられ肥満や生活習慣病のリスクを高める原因になります。(※3)
また、炭酸飲料であれば知らず知らずの内に糖質の過剰摂取に陥りやすいものです。
飲みやすいが糖質の摂り過ぎに注意
200mlパックの果汁100%飲料は砂糖不使用であっても、平均的に約20gの糖質(角砂糖5個分)が含まれます。
糖質の摂り過ぎを予防する為にも、果汁100%は1日1本(200ml)までとし、野菜ジュースでもなるべく「栄養補助」として頼り過ぎず同量で活用しましょう。(コップであれば1杯程度)
また、気を付けたいのはジュースは炭酸飲料になると、飲みやすさが考慮され砂糖が多く使われる傾向にあります。
添加物や栄養成分もさながら、糖質量にも注意しながら取り入れていきたいですね。
結論|濃縮還元は栄養がないわけではないが適量で
- 安定した品質と生産がメリット
- ただ香りが飛びやすく香料や添加物が使われることが一般的
- 食品添加物は確かな安全性をもとに使用される
- ストレートとほぼ栄養成分は同じ
- 糖質の摂り過ぎには注意
濃縮還元は香料や一部の添加物が使われますが、添加物=体に悪いわけではなく品質の維持向上に役立っています。
1年を通してほぼ同じ価格で購入できるのも、この技術のおかげといえますね。
気分を変えてストレートジュースを試してみたい人は、ネットやスーパーでチェックしてみてください♪
参考資料
※1 添加物表示について | 消費者庁
※2 食品添加物 | 消費者庁
※3 炭水化物/糖質 | e-ヘルスネット(厚生労働省)