【執筆者:編集部 高田ゆみ】
野菜ジュースは体に悪いとか、危険性が高いなどの噂もありますが、製造方法や原材料などでデメリットとなる面を誇張した嘘も多いようです。
ただし、毎日の食生活で活用する際には、いくつか注意しておきたいことがあるので、正しい知識を持つことが大切ですね。
この記事では、野菜ジュースを毎日飲みたいと考えている人に知ってほしい、以下の項目を紹介します。
野菜ジュースのこと
- 危険性が指摘される理由
- 体に悪い説の嘘・本当
- できるだけ体に良い商品の選び方
- 飲み過ぎにならない適量
野菜ジュースを健康維持のために役立てたいと考えている人は、ぜひ参考にしてみてください。
\Amazonブラックフライデー/
\11/29〜12/6の期間限定/
目次
「野菜ジュースは体に悪い」の嘘|危険性の少ない商品の選び方
野菜ジュースは体に悪いとの噂は、製造方法や原材料でデメリットになる点が大げさに捉えられ過ぎているのかもしれません。
危険性が指摘されている点をよく確認してみると、商品の特性をしっかり見極めて選ぶと過剰に心配しなくても良いことがわかります。
栄養不足 | 濃縮還元だから栄養がない ⇒なくなるわけではない |
---|---|
塩分・糖分 | 食塩や砂糖を加えている ⇒商品によって異なる |
原材料 | 農薬や放射性物質などの不安 ⇒検査をしている企業が多い |
アレルギー | 体質による |
なぜ野菜ジュースを飲むと体に悪いと言われるのか、製造方法や原材料のデメリットについて確認しておきましょう。
製造方法(濃縮還元)のデメリットに関する誤解
野菜ジュースは体に悪いと言われるのは、製造方法に濃縮還元を採用している商品が多いことが原因に挙げられます。
濃縮還元とは
野菜や果物を搾って濃縮した原料に水分を加えて元の濃度に戻す製造方法です。収穫時期が異なる野菜や果物を使った商品を安定生産できます。
濃縮還元製法は、加熱や搾汁によりビタミンCや食物繊維などの栄養成分が少なくなるのは事実です。
しかし、加熱処理により生野菜に含まれる硝酸塩や、にんじんに含まれるビタミンCの分解酵素が減るのは大きなメリットといえます。
野菜に含まれる硝酸塩の影響
人体への影響は通常は問題ないとされていますが、体内で発がん性物質の生成につながる危険性も指摘されています。(※1)
生野菜を摂取するよりも吸収しやすくなるリコピンやβ-カロテンなどの栄養成分も存在するため、野菜ジュースを飲んでも無意味ではありません。
また、「野菜ジュースは塩分や糖分が多いから体に悪い」との噂についても、商品によって異なるため一概にはいえません。
原材料(塩分・糖分・産地)のデメリットに関する誤解
野菜ジュースは味や品質を調える目的で、食塩や砂糖を添加している商品もあります。
食生活で塩分や糖質の摂取量に気をつけなければいけない人は、飲み過ぎに気をつけなければいけません。
すべての商品に食塩や砂糖が添加されているわけではないので、成分表示を確認することが大切ですね。
野菜や果物の産地や、残留農薬・放射性物質などの安全性について不安を感じ人もいますよね。
また、野菜ジュースを飲むとアレルギー症状を引き起こす人もいます。
野菜ジュースや果物ジュースを買い、いざ飲もうという時にバナナアレルギーであることを思い出す。そして大概の野菜・果物ジュースには、バナナが入っている…😭
— Mitomo Moriwaki (@morim_jp) September 21, 2022
ほかにも体に悪い影響について少しでも不安がある人は、商品の選び方を意識してみることをおすすめします。
体に悪い影響が出にくい野菜ジュースの選び方
体に悪い影響が出にくい野菜ジュースを選びたい人は、商品の特徴を見極めてパッケージの成分表示もよく確認してみましょう。
不安なポイント | おすすめの商品 |
---|---|
濃縮還元の栄養不足 | ストレートの商品 |
塩分・糖分の過剰摂取 | 食塩・砂糖が含まれない商品 |
原材料の安全性 | 国産・有機JASマークの商品 |
アレルギー体質 | 使用している原材料をチェック |
濃縮還元でも栄養は含まれていますが、どうしても抵抗を感じる人にはストレート(絞った原料をそのまま商品化したもの)をおすすめします。
ゴールドパックの「信州・安曇野野菜ジュース」は、8種類の安曇野産野菜をそのまま使用した機能性表示食品です。
塩分や糖分の摂取量が気になる人は、成分表示に「食塩」「砂糖」が表記されていない商品を選びましょう。
カゴメの「野菜一日これ一本」は、野菜やレモン果汁だけで作られており、食塩・砂糖・栄養強化剤などは使われていません。
糖質が気になる人には、カゴメの「糖質オフ 野菜ジュース」がおすすめです。
詳しくはこの記事をチェック!
原材料の安全性が気になる人は、国産・有機野菜にこだわって作られた商品がぴったり。
光食品の「国産有機野菜ジュース」は、すべての原材料が国産有機野菜と果物で作られた有機JAS認証商品です。
有機JAS認証とは
日本農林規格等に関する法律(JAS法)により制定された有機JAS規格に基づき、農薬や化学肥料などに頼らず生産された食品と認証するものです。認証を受けると有機JASマークを表示できます。(※2)
参考までに、紹介した商品の主な成分を比較してみました。
① | ② | ③ | ④ | |
---|---|---|---|---|
エネルギー(kcal) | 34 | 66 | 22 | 32 |
たんぱく質(g) | 1.5 | 2.2 | 1.1 | 0.8 |
脂質(g) | 0 | 0 | 0 | 0 |
炭水化物(g) | 7.8 | 15.5 | 5.1 | 6.6 |
糖質(g) | 6.7 | 13.2 | 3.6 | - |
食物繊維(g) | 1.1 | 1.2~3.3 | 0.7~2.3 | - |
食塩相当量(g) | 0.04 | 0~0.6 | 0.06~0.5 | 0.03 |
体質に合った野菜ジュースを選び、体に良い飲み方を守って、毎日の健康維持に役立ててみてください。
野菜ジュースの体に良い飲み方|適量は1日1本で栄養補助に
野菜ジュースは商品によって製造方法や原材料が違うため栄養成分もバラバラですが、1日1本・コップ1杯(200ml程度)が適量と考えましょう。
ただし、「野菜ジュースを毎日飲めば、体に良いし健康にもなれる」と勘違いしてはいけません。
健康維持のためには、野菜を含めてバランスのとれた食生活を心がけることが大切です。
ビタミン類 | 炭水化物をエネルギーに変えるサポート |
---|---|
ミネラル | 体の機能を整えて維持するために必要 |
食物繊維 | 便通を整える |
現代人の食生活では野菜の摂取量が不足しがちなため、野菜ジュースを補助的に活用しましょう。
野菜の摂取量は350g以上が目標|野菜ジュースは補助的に
厚生労働省が推奨している野菜の摂取目標は1日350gですが、実際の摂取量は足りていないと言われています。(※3)
厚生労働省と農林水産省による「食事バランスガイド」では、野菜を含めた副菜は1日5~6つ(SV)が目安量です(※4)
野菜ジュース200mlも副菜1つ(SV)とカウントできますが、あくまでも補助的な役割とするように推奨されています。(※5)
生野菜がどうしても苦手な人は、手作り野菜ジュースを活用してみてください。
手作り野菜ジュース
自然野菜を収穫してきて
ジュースを作って飲む
家庭菜園を始めると
贅沢なジュースを飲める事に
感謝が溢れ出てきます我が家では
石臼式のスロージューサーを使用
野菜の絞り汁と絞りカスが別々の出口から出るように設計されていて
とても飲みやすいです pic.twitter.com/QykRIsMeON— かみちゃん@自然派クリエイター (@marso10072) June 25, 2021
旬の野菜や果物を使って、自分好みにアレンジして楽しんでみてはいかがでしょうか。
同時にこの記事も読まれています
結論|野菜ジュースは補助的に飲むなら体に悪いわけではない
- 体に悪い説の原因は誤解も多い
- 製造方法や原材料はいろいろある
- 商品の特性を見極めて選ぼう
- 成分表示や公式サイトの産地表示をチェックしよう
- 適量は1日1本で野菜の補助的に
市販されている野菜ジュースはさまざまな種類があり、製造方法や原材料がまったく違います。
そのため、「野菜ジュースは体に悪いから飲んでも効果ないし、意味ない」とは言えません。
商品パッケージに記載されている成分表示や、公式サイトで開示されている情報をチェックして、自分に合った商品を選んでみてください。
野菜ジュースだけでは1日に必要な栄養を補えないので、生野菜や温野菜も積極的に食べるように意識したいですね。
参考資料
※1 食品中の硝酸塩に関する基礎情報 | 農林水産省
※2 有機食品の検査認証制度 | 農林水産省
※3 「野菜を食べよう」プロジェクトル | 農林水産省
※4 食事バランスガイド | 厚生労働省
※5 SV計算の難しいもの | 農林水産省